こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
インフラエンジニアとして仕事をする中で、「このままで、今後も通用するのだろうか?」という悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。
クラウド化が進む中、インフラエンジニアに求められるスキルは変わりつつあります。特にAWSのようなクラウドサービスを扱えるエンジニアは、企業から高い評価を受けています。
この記事では、オンプレ経験を活かしながら、AWSでキャリアアップする方法を、学習から転職のコツまで、現場・採用目線で解説していきます。AWSでのキャリアップに興味がある方は、参考にしてください。
AWSが、なぜインフラエンジニアに求められるのか?
クラウドの時代に変化が進み、インフラエンジニアに必要とされるスキルも大きく変わってきました。その中心にあるのが「AWS(Amazon Web Services)」です。
近年では、AWSは、ただのクラウドプラットフォームではなく、ITインフラの新たなスタンダードとも言える存在です。
ここでは、なぜAWSが大きく注目されているのか、なぜインフラエンジニアが身につけるべきスキルなのかを解説していきます。
クラウド時代に、AWSが選ばれている理由
AWSは、Amazonが提供する世界最大級のクラウドプラットフォームであり、日本国内でも大手企業から中小企業、官公庁、スタートアップまで、数十万を超える顧客から選ばれ、幅広く導入されています。
■AWSが選ばれている理由:
・極めて高いシェアと実績
・初期費用不要、従量課金制のため、導入しやすい
・柔軟性やスケーラビリティが高い
・求人市場でのニーズの急増が続いている
極めて高いシェアと実績
2025年現在において、AWSは、Microsoft AzureやGoogle Cloudと並んで「三大クラウド」として知られています。
その中でもAWSは、老舗としての信頼性と実績があり、導入実績やノウハウの豊富さより、多くの企業が選択肢として第一に挙げる存在です。
以下総務省のデータでも、もっとも利用されているのがAWSであることがわかります。

総務省のデータでも明らかですが、AWSは国内でもっとも利用されているクラウドサービスであり、多くの企業から選ばれていることがわかります。
初期費用不要、従量課金制のため、導入しやすい
オンプレミス型のインフラとは異なり、AWSは初期投資が不要であり、使った分だけ支払う「従量課金制」です。
これにより、最初から大きな投資が必要とならないため、スモールスタートが可能になり、特にスタートアップや中小企業での導入が加速しています。
柔軟性やスケーラビリティが高い
AWSでは、クリックで仮想サーバーを立ち上げたり、グローバルにロードバランサーを設置することなどが可能であり、スピーディな環境構築が可能です。
また、システムの拡張・縮小が柔軟に行えるため、ビジネスの成長に合わせてインフラを調整できるのは大きなメリットです。
求人市場でのニーズの急増が続いている
転職サイトで「AWS インフラエンジニア」と検索すると、学習中歓迎の求人から、年収800万以上のクラウドアーキテクト求人まで、非常に幅広いニーズがあることがわかります。
これは企業のクラウド活用が本格化し、それに対応できるインフラ人材の不足が続いているためです。
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オンプレミス経験がある人ほど、AWS転職に有利な理由
「クラウドはオンプレとは別物」と思われがちですが、オンプレミス環境で積み上げた経験は、AWSをはじめとするクラウド領域でも強力な武器になります。理由としては、以下です。
■オンプレミス経験が、AWS転職に有利な理由:
・基本的なインフラ知識がそのまま活かせる
・トラブル対応力・運用スキルが評価されやすい
・ハイブリッド環境での経験が強みになる
基本的なインフラ知識がそのまま活かせる
クラウドとはいえ、ネットワークやサーバー、ストレージ、セキュリティといった基本的なインフラ構成は変わりません。
AWS上でもVPC(仮想ネットワーク)、EC2(仮想サーバー)、IAM(ユーザ・権限管理)など、オンプレと同様の概念があります。
ゆえに、オンプレ経験があるエンジニアは、クラウドにおいても「構成のイメージ」がしやすく、学習コストを抑えながら実務への対応が可能です。
実際に採用担当も、「クラウド経験はなくてもよいので、オンプレの設計・構築・運用経験が豊富な人を採用したい」と考える人が非常に多いです。
トラブル対応力・運用スキルが評価されやすい
AWSでは自動化やマネージドサービスが進んでいますが、トラブル時には従来型の「切り分け力」、「運用設計力」が必要です。
たとえば、ネットワーク障害の根本原因を探る際に、オンプレ時代に身につけた知識やスキルは非常に重宝されます。
また、監視やログ分析、バックアップ設計などの運用面も、クラウドでは変わらず重要であり、そこに強みを持つ人材は企業にとって魅力的です。
ハイブリッド環境での経験が強みになる
多くの企業では、完全なクラウド移行ではなく、オンプレとクラウドが混在する「ハイブリッド構成」を採用しています。
そのような現場では、オンプレの仕組みを理解しつつ、クラウドへの最適な橋渡しができる人材が求められます。
ゆえに、オンプレとAWSの両方に知見を持つインフラエンジニアは、「現場で非常に重宝される存在」であり、設計・構築フェーズでも即戦力として活躍できます。
上記までの説明のように、AWSは単なる技術トレンドではなく、インフラエンジニアにとって「生き残るための必須スキル」になりつつあります。
特に、オンプレ経験がある人こそ、クラウド化の波に乗ることで、年収アップ・キャリアアップのチャンスをつかみやすくなります。
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インフラエンジニアとAWS、どんなスキルが活かせる?
AWSのスキルは、インフラエンジニアにとって欠かせない存在となりつつあります。
しかし、オンプレミス環境で構築運用を経験してきたエンジニアにとって、AWSは「まったく知らない分野」ではなく、むしろ今までのスキルを活かしやすい環境でもあります。
ここでは、インフラエンジニアがAWSで活躍するために必要なスキルや知識、特に活用されるAWSの主要サービスについて解説します。
AWSで活かせるオンプレ構築・運用経験
インフラエンジニアとして、オンプレ環境での経験がある人は、AWSクラウドにても多くのスキルをそのまま活かすことができます。例として、以下があります。
■AWSで活かせるオンプレ構築・運用経験:
・サーバー構築・OS管理の知識
・ネットワーク設計・障害対応の知見
・バックアップ・監視・セキュリティ運用
サーバー構築・OS管理の知識
まず第一に、オンプレミスでLinuxやWindowsサーバーを構築・運用してきた経験は、EC2インスタンスでの構築業務にそのまま応用可能です。
SSHの基本操作、スクリプトの自動化、ユーザー管理などはAWSでも必須のスキルです。
また、オンプレでの物理サーバーとの違いを理解しているからこそ、クラウドのメリット(スケーラビリティや高可用性)をより実践的に活かせるのが強みとなります。
ネットワーク設計・障害対応の知見
オンプレ環境で培ったネットワーク設計の経験(IPアドレス設計、ルーティング、ファイアウォール設定など)も、AWSのVPC(仮想ネットワーク)やセキュリティグループ、ルートテーブル設計などに直結するスキルです。
障害対応の経験が豊富な方は、CloudWatchやCloudTrailなどのログ管理サービスを使って、クラウド上でも素早く原因を特定する力につながるでしょう。
バックアップ・監視・セキュリティ運用
オンプレミスで行う、バックアップ設計や監視のルール設定、セキュリティ対応(パッチ管理・アクセス制御など)も、AWSでは変わらず求められます。
むしろ、マネージドサービスが提供される中で、「AWS共有責任モデル」を学び、「どこまで自分たちが担い、どこをAWSに任せるか」という視点も重要です。
クラウド移行で求められる、知識や役割
一方でインフラエンジニアには、これまでとは異なる視点とスキルも求められます。例として、以下があります。
■クラウド領域で求められる知識や役割:
・クラウド特有の設計思想
・セキュリティ・コスト意識
・自動化・IaC(Infrastructure as Code)への対応力
クラウド特有の設計思想
クラウド環境では、「冗長構成のハードウェア設計」ではなく、「スケーラブルかつ可用性の高い設計」が求められます。
例として、AZ(アベイラビリティゾーン)やリージョンをまたいだ冗長化、スケーリングの設計など、クラウド特有の設計を理解する必要があります。
これまでのオンプレ経験があるからこそ、「どこが異なり、どこが共通しているか」を理解しやすく、クラウド設計への適応がスムーズに進むでしょう。
セキュリティ・コスト意識
クラウドでは、セキュリティ設定やリソースのスケールが柔軟ですが、誤設定やリソース放置による「セキュリティリスク」や「コスト急増」が発生しやすくなります。
「セキュリティ」と「コスト」は、クラウドを導入する企業が大きく懸念する2大要素です。
オンプレでリソース管理やコスト意識を持っていたエンジニアは、クラウドでもその意識を活かして、より信頼されることができます。
自動化・IaC(Infrastructure as Code)への対応力
AWSでは、構成の自動化やコードによるインフラ管理(IaC)が主流になりつつあります。TerraformやAWS CloudFormationを使って、手動作業から自動化へ移行できるエンジニアは、市場価値が非常に高くなります。
オンプレ時代に「構成ドキュメントを手書きしていた」人こそ、IaCの効果を強く実感しやすく、キャッチアップもしやすい傾向があります。
AWSの中でも、まず最初に学ぶべき重要なサービス(EC2、VPC、S3)
AWSには200以上のサービスがありますが、インフラエンジニアがまず習得すべき主要サービスは限られています。以下に、必須ともいえる代表的な3つを紹介します。
Amazon EC2(仮想サーバー)
EC2は、オンプレの物理サーバーに最も近い存在であり、AWSの利用料金の大部分を占めることもあり、コスト管理の観点でも重要です。
EC2では、OSの選択、ストレージの追加、セキュリティグループの設定などが、オンプレ経験がある人には非常に馴染みやすい構成になっています。
また、運用の現場では「EC2のスペック選定」や「インスタンスのライフサイクル管理」、「自動起動・終了のスクリプト」なども求められます。
Amazon VPC(仮想ネットワーク)
VPCはAWS上で仮想的なネットワークを構築するためのサービスであり、AWSでネットワークを構築する上でもっとも重要なサービスです。
VPCでは、サブネット、ルートテーブル、NATゲートウェイなどを組み合わせて、複雑なネットワーク構成を再現できます。
一方で、ネットワークの設計ミスやセキュリティ設定の不備が、情報漏洩などの事故に直結するため、VPCは初期でしっかりと理解しておく必要があります。
Amazon S3(オブジェクトストレージ)
AWSが提供するクラウドストレージサービスの中でも、S3はインフラエンジニアにとって重要なサービスの一つです。
オンプレ環境では、データの増加にあわせて物理的なストレージを買い足す必要がありますが、S3は使う分だけ自動で容量が拡張されるため、容量管理の手間がかからなくなり、効率的な運用につながります。
また、サーバーのバックアップからデータの保管、Webサイトのホスティングまで、幅広いインフラ基盤を支える役割があり、可用性や耐久性の高さが特徴です。
「AWSを学びたい」、「クラウド時代に適応していきたい」と思っている方は、まず基本サービスの「EC2」、「VPC」、「S3」から学習を始めてみましょう。
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AWSを学ぶメリット:年収・キャリア・市場価値の変化について
インフラエンジニアのキャリアにおいて、「AWSを扱えるかどうか」は、「年収や市場価値を大きく左右する、キャリアの転機になっている」と言っても過言ではありません。
ここでは、本記事では、AWSを学ぶことでインフラエンジニアが得られる「年収アップ」、「キャリアアップ」、「市場価値向上」のメリットについて、現場・採用目線で具体的に解説します。
インフラ×AWSで、年収が上がる理由
以前は、インフラエンジニアの平均年収は400〜600万円前後が相場でしたが、AWSスキルを持つとそれが大きく変わってきます。なぜ、AWSを扱えると年収が上がるのでしょうか?、理由は以下です。
■インフラ×AWSで、年収が上がる理由:
・市場に対して人材が不足している
・高単価案件が多い=価値が明確に可視化される
・業務の上流に関われる=昇給チャンスが広がる
市場に対して人材が不足している
2025年現在、日本国内ではクラウド人材の需要が、供給を大きく上回っています。この需要と供給のギャップは非常に顕著です。
経済産業省の調査によれば、2030年までに最大79万人のIT人材が不足するとされており、その中でもAWSを扱えるインフラ人材は特に不足かつ希少です。



経済産業省のデータが示す通り、2030年にはIT人材が大幅に不足すると予測されており、特にAWSを扱える人材は、市場価値が高い状態が続くでしょう。
需要に対して供給が少ないという市場構造が、AWSスキルを持つ人材の単価(年収)を押し上げる大きな要因になっています。
高単価案件が多い=価値が明確に可視化される
AWSを利用したプロジェクトでは、以前のオンプレミスと比較して、開発・構築・運用のスピードが速く、短期間での成果が求められます。
その分、スキルのあるエンジニアには即戦力性が求められ、単価が明確に上がりやすい傾向にあります。
たとえば、クラウドインフラ設計ができる人材なら、年収600〜800万円以上の求人も珍しくありません。フリーランス市場でも、月70〜90万円クラスの案件が多く出回っています。
業務の上流に関われる=昇給チャンスが広がる
AWSスキルを身につけることで、インフラ設計やセキュリティ設計といった「上流工程」に関わる機会が増えます。
これは、マネジメント経験やアーキテクチャ設計力など、より評価されやすいスキルの習得につながり、結果的に昇給・昇格しやすいキャリア形成につながっていきます。
AWSスキルが評価される職種と現場
AWSを学ぶことで、活躍の場が一気に広がっていきます。ここでは、AWSスキルが実際に評価される代表的な職種や現場を紹介します。
クラウドエンジニア・クラウドインフラ担当
クラウドインフラの設計・構築・運用を担う専門職です。AWSの各種サービス(VPC、EC2、IAM、CloudWatchなど)を使いこなしながら、安定したシステム基盤を提供します。
今までのインフラエンジニアからのスライド転職がしやすく、年収も500〜700万円以上が一般的です。
DevOps/SRE(Site Reliability Engineer)
AWSとCI/CD、IaC(Infrastructure as Code)を組み合わせた自動化・効率化の仕組みを設計・運用する職種です。TerraformやAnsible、GitHub Actionsといったツールと連携しながら、インフラの信頼性向上を目指す仕事です。
この分野はAWS×自動化の融合スキルが求められ、高単価な案件が多く、現場でも評価されやすい領域です。
セキュリティエンジニア(クラウドセキュリティ)
AWS環境下でのセキュリティ対策(IAM設計、ログ監査、脆弱性管理など)を担う職種です。企業のセキュリティ意識の高まりにより、クラウドセキュリティ専門の求人が急増しています。
AWSのセキュリティ設計に携われるエンジニアは、専門性と希少性の両面から市場価値が非常に高いと言えます。
社内SE/情報システム部門
中小企業やスタートアップでも、AWSによるインフラ構築・運用が進んでおり、情報システム部門の人材にもAWSスキルが求められることが増えています。
小規模環境でもVPC、EC2、S3、RDSなどを扱う機会が多く、汎用性の高いスキルとして評価されやすいのが特徴です。
将来的に目指せるキャリアパス(クラウドアーキテクト/SREなど)
「AWSを学んだ先にどんなキャリアがあるのか」、将来のキャリアパスを知ることで、学ぶ意義がより明確になります。ここでは将来目指せるキャリアパスについて、説明していきます。
クラウドアーキテクト
AWSを活用して、システム全体の構成や拡張性・セキュリティ・コストバランスまでを設計する上級職です。プロジェクトの要件定義段階から関わり、設計・実装・運用までをリードしていきます。
AWS認定資格の「Solutions Architect – Professional」などを取得し、実務経験を積むことで到達可能なポジションであり、年収1000万円を超える求人も多数存在します。
SRE(Site Reliability Engineer)
Googleが提唱したSREの概念が、国内でも浸透しつつあり、AWS環境下でのSRE人材のニーズが高まっています。
高可用性・自動化・運用効率の最大化を追求する職種で、DevOpsと同様に、「クラウド×コード×信頼性」の融合スキルが求められます。
AWSスキルに加えて、CI/CDやモニタリングの知識を深めることで、キャリアアップが狙えます。
フリーランス・副業エンジニア
AWSのスキルは、フリーランス市場でも非常に評価されています。週2〜3日の案件やスポットの構築支援案件も増えており、副業・フリーランスとしても高単価な収入が見込めるのが特徴です。
個人でクラウド環境を構築・運用できる実績を持つことで、ポートフォリオやスキルシートでのアピールがしやすくなり、案件獲得のチャンスも広がります。
まとめ:AWSは、エンジニアの年収とキャリアを変える武器になる
AWSを学ぶことで得られるメリットは、単なる技術の習得にとどまりません。年収アップ、キャリアの幅の拡大、市場価値の向上といった、あなたの将来を変える大きな武器となります。
特にオンプレ経験があるインフラエンジニアにとって、AWSは「ゼロから学ぶもの」ではありません。今までの経験を活かして、最短距離でキャリアアップできるツールとも言えます。
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未経験からAWSを学ぶには?効率的な学習法と教材
AWSのスキルは、インフラエンジニアやIT未経験者にとっても、重要度が増してきています。
ここでは、未経験者がAWSを効率的に学ぶためのステップや、資格、教材の選び方、独学とスクールの違いなどをわかりやすく解説します。
AWS初心者におすすめの資格と順番(CLF→SAA)



AWSのスキルを証明する手段として、まず検討したいのが「AWS認定資格」です。AWS認定資格では、未経験者でも取得可能な資格もあり、順序立てて学べば無理なくステップアップできます。
1. AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)
AWS初心者にまずおすすめなのは、「AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)」です。
AWSの概要や基本サービスの仕組み、料金体系、セキュリティの考え方などを学びますが、実務前提の理解ではありません。「これから学ぶ人向け」の基本概要を学んでいきます。
IT未経験者でも、30時間程度の学習で合格可能と言われており、初めての資格取得には最適です。
AWS CLF | 詳細 |
対象 | 完全未経験者~初心者 |
試験時間 | 90分 |
出題形式 | 選択式 |
受験料 | 16,500円(税込) |
難易度 | ★☆☆☆☆(基礎的な内容) |
2. AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)
基礎を理解したら、次に目指したいのが「AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)」です。
SAA試験では、VPCやEC2、S3などの代表的なサービスの実践的な使い方、システム設計、冗長化、コスト最適化など「クラウドの実務に近い内容」が問われます。
AWS SAA | 詳細 |
対象 | クラウド初学者~実務経験1年程度 |
試験時間 | 130分 |
出題形式 | 選択式 |
受験料 | 22,000円(税込) |
難易度 | ★★★☆☆(設計・構築の知識も問われる) |
多くの企業では、SAAの取得を「クラウド人材採用の指標」にしているため、転職活動で大きなアピール材料につながります。
おすすめの学習教材(公式ドキュメント、動画講座、ハンズオン)
AWSの学習は、「理解」と「体験」の両軸が重要です。ここでは未経験者向けにおすすめの教材を、公式ドキュメント、動画講座、ハンズオンの、3つに分けて紹介します。
公式ドキュメント(Black Belt)
AWSは、学習用の公式教材が豊富にあり、Black Beltはサービスごとの概要を学べるセミナーシリーズです。AWSの様々なサービスやソリューションについて学んでいくことができます。
また、初心者向けのコンテンツもありますので、挫折をせずに一歩ずつ進んでいくために、まずは「AWS 初心者向け資料」から目を通していくとよいでしょう。
動画講座(Udemy、YouTube)



「動画で学びたい」、「通勤時間にスマホで学習したい」人には動画教材がおすすめです。動画講座では、UdemyやYoutubeで、AWSを学ぶことができ、学習費用を抑えなら学ぶことができます。
特にクラウド・AWSは、初学者にとってイメージをしながら学ぶことが難しいため、視覚的に学べる動画講座は非常におすすめです。
Udemyでは、AWSのハンズオン学習から資格対策まで、多数の動画講座があり、Youtubeでは、Amazon Web Services Japan公式チャンネルなどがあります。
ハンズオン(実際に操作して学ぶ)
AWSは「触って覚える」ことが何より大切です。無料で試せる「AWS Free Tier(AWS無料枠)」を使えば、実際にEC2インスタンスを立ち上げたり、S3でファイルを保存したりする体験が可能です。
また、ハンズオン形式の書籍や講座も多いため、「EC2を立てて、Webサーバーを構築してみる」など、実務に近い操作を学べるのが魅力です。
独学とスクール、どちらが良い?
AWS学習においては、独学でもスキルは身につきます。ただし、学習目的やスキルレベル、目指したい到達目標によってはスクールの活用も有効です。
独学の場合は、上記で紹介した教材を使いながら、資格取得をマイルストーンにすることが成功のコツです。
■独学が向いている人の特徴:
・自分で調べながらコツコツ学べる人
・すでにITリテラシーがある人
・費用をかけずに学びたい人
一方で、スクールは費用がかかる分、短期集中でのスキル習得や転職成功率の高さが魅力です。
■スクールが向いている人の特徴:
・初学者で、学習計画の立案や進捗管理が不安な人
・実務に近い構築演習を受けたい、たくさん質問したい人
・面接対策や転職支援も受けたい人
まとめ:AWSは、未経験からでも十分に学べる
インフラエンジニアやクラウドエンジニアを目指すなら、AWSは避けて通れない必須スキルでもあります。
一方でAWSは、未経験からでも段階的に学べるクラウドです。CLF→SAAと資格をステップアップしながら、教材とハンズオンを活用すれば、最短2〜3ヶ月でスキルと実績が身につくことも十分可能です。
「まずは、何から始めればよいか?」が分からない方は、私たちインフラエンジニア専門の転職エージェントと一緒に整理をしませんか?
無料相談を希望される人は、以下リンクからお気軽にお申込みください。
インフラエンジニア専門転職エージェントに、無料キャリア相談、転職相談する
AWSスキルを活かして転職するには?求人や面接のポイント
「AWSの学習を始めたけど、転職できるレベルか不安」、「AWSは実務未経験だけど、どうやって求人を探せばいいのか分からない」という不安を抱える人も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、ここではAWS経験を活かして転職するための求人探しのコツ・面接対策・実績アピールの方法まで、現場目線で具体的に解説します。
未経験でも応募できるAWS関連求人の探し方
「AWSの実務経験がないから」と不安になる方も多いですが、実際には「AWS実務未経験OK」のAWS求人は存在しています。ポイントは、求人情報の見極め方と、自身のスキルをどう伝えるかです。
求人検索のコツ:キーワード+スキルで絞り込む
転職サイトでの検索は、「AWS 未経験」や「AWS インフラ 運用」などのキーワードを組み合わせるのがコツです。以下のような条件を含む求人は、未経験者向けである可能性が高いです。
■AWS未経験可な求人は、以下の記載が多い:
・AWS学習中の方歓迎
・AWS資格保有者優遇(実務未経験OK)
・ITインフラの基礎知識があればOK
また、職種名で探す場合は「インフラ運用」、「クラウド運用オペレーター」など、入口職種から段階的にキャリアアップが可能なポジションもおすすめです。
資格やハンズオン経験は「実務経験に近い評価」
未経験者にとっては、資格(例:AWS SAA)や個人での構築経験が重要なアピール材料になります。企業側も、「AWSを全く知らない人」と「学習している人」の違いは明確に見て、切り分けています。
特に下記のような学習記録を職務経歴書に記載することで、書類選考通過率を高めることができます。
■企業側が特に見ている職務経歴書の学習履歴:
・取得済みのAWS認定資格
・ハンズオンで構築したシステムの構成概要
・GitHubやQiita、ブログなどでのアウトプット
面接でよく聞かれる、AWS関連の質問
AWS関連の面接では、「どれだけ実践的に理解しているか」が問われます。未経験者であっても、準備次第で十分に評価される可能性があります。
聞かれる技術的な質問例(初級〜中級)
質問内容例 | 回答のポイント |
AWSで使ったことがあるサービスは?(初級) | EC2、S3、VPC、IAMなど、用途と組み合わせて具体的に話す |
VPCとは何か?を説明してください(初級) | ネットワークの概念やサブネット、セキュリティグループまで触れる |
EC2とLambdaの違いは何ですか?(中級) | 実行環境の違い(常時起動とイベント駆動)を説明 |
今までどんな構成を構築したか?(中級) | ハンズオンで作ったシステム構成でも可。図示できると尚良い |
技術的な深掘りよりも、「学習意欲」と「今後の再現性」の方が大事
未経験者に対して、面接官は「今後伸びそうかどうか」を、より見ています。完璧な回答よりも、誠実に学んでいることが伝わるエピソードや、エラー対応の経験などを話すことで信頼感が高まります。
■面接で「誠実に学んでいること」の伝え方例:
・●●のサービスを使って、小規模ですが環境構築をしてみました
・Black Beltの資料を読んで、実際に構築して試しました
・公式模試を活用して、弱点を洗い出しました
技術の深さよりも、行動力と自己学習力のアピールが鍵です。
AWS関連の技術的な深堀り質問に答えられなくても「今までの行動力と学習経緯」を説明し、「学習にやりがいがあったので、引き続き継続したい」と学習の継続性と再現性もあわせてアピールしましょう。
ポートフォリオや実績の見せ方
AWSスキルを効果的に伝えるには、「見える化」が重要です。未経験であっても、自ら構築した環境や学習成果をポートフォリオとして提示できれば、企業からの信頼度が一気に高まります。
ハンズオンの成果を、構成図+解説で可視化する
例として、以下のような構成はポートフォリオに適しています。
■AWS学習のポートフォリオ構成例:
・WordPressをEC2+RDSで構築
・VPC設計(パブリック/プライベートサブネット)
・S3+CloudFrontで静的Webホスティング
これを構成図(Draw.ioなど)と説明文でまとめ、GitHubやブログで共有可能な状態にすると、非常に説得力が増します。
Qiitaやブログなどで「継続学習力」を示す
クラウドエンジニアは常に学び続ける必要がある職種であるため、アウトプットしていること自体が評価対象になります。
例として、「AWS SAAの学習記録や気づき」や「トラブルシューティングの記録」、「AWSの使い方のまとめ記事」など、Qiitaやブログなどで情報発信していると、「未経験でも、真剣にAWSを学んでいる」ことがわかり、企業の印象も大きく変わります。
まとめ:AWSを学べば、インフラエンジニアのキャリアはさらに広がる
クラウド時代のインフラエンジニアにとって、AWSは「学ぶべき技術」ではなく「学ばなければならない技術」になりつつあります。
オンプレミスだけの知識や経験では対応できない案件が増える中、AWSのスキルを持っていることは、キャリアの選択肢を広げる大きな武器となります。
実際に、多くの現場で「インフラ+AWS」ができるエンジニアの需要は高く、年収・ポジション・働き方の面で圧倒的に優遇される傾向があります。
構築・運用しか経験がなくても、AWSを学ぶことで設計やアーキテクトといった上流工程へのキャリアパスを描くことが可能になります。
最後に、未経験からAWSを学び、転職やキャリアアップを目指すには、どのようなステップを踏むべきかをまとめていきます。
「学ぶ→試す→相談する」の3ステップ
AWSを学ぶ際は、資料を読んで勉強するだけではなく、実際に手を動かして、理解を深めていくことが何より重要です。そこでおすすめなのが、以下の「3ステップ」です。
ステップ①:学ぶ(知識をインプット)
まずはCLFやSAAなどの認定資格を目指し、基本的なAWSの仕組みや主要サービスの役割を理解しましょう。おすすめの学習法は、以下です。
■AWSを学ぶ(知識をインプット):
・書籍(自分のレベルにあった本を選ぶ)
・Udemyなどの動画講座
・AWS公式のBlack Belt資料
・学習記録をブログやSNSにアウトプット
ステップ②:試す(実機でハンズオン)
前述の通り、AWSには「無料利用枠(AWS Free Tier)」が用意されているため、誰でも実際の環境を無料で操作できます。
例として、EC2インスタンスを立ててWebサーバーを構築したり、S3に画像をアップロードして公開したりと、実務を想定した構築経験を積むことができます。
また、自分なりに構成図を作ってポートフォリオにまとめておくと、転職活動でも強いアピール材料になります。
ただし、無料利用枠には利用制限があり、範囲を超えると課金が発生する可能性があります。 利用状況を管理画面でこまめにチェックし、使い終わったリソースは必ず削除するようにしましょう。
ステップ③:相談する
ある程度学習が進んだら、無料のキャリア相談サービスを活用しましょう。
「今の自分のレベルで応募できる求人はあるか?」、「今後どんなスキルを強化すべきか?」といった疑問に、キャリアアドバイザーが現場・採用目線でアドバイスしてくれます。
学習だけにとどまらず、行動に繋げることがキャリアを変える第一歩です。
無料キャリア相談で、最初の一歩を踏み出そう
「このまま今の仕事を続けていていいのかな?」、「AWSを学びたいけど、何から始めればいいかわからない」、そんな不安を抱えているなら、まずはインフラエンジニア専門転職エージェントに相談してみませんか?
当社は、インフラエンジニアのキャリアに特化したプロとして、あなたのスキルや経験、将来の希望を丁寧にヒアリングし、最適なキャリアプランを一緒に考えます。相談は何度でも無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
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