インフラエンジニアのAWS転職|年収が伸びる人・伸びない人の決定的な違い

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「AWSの知識を身につければ、インフラエンジニアとして年収も市場価値も上がるはず」

そう考えて資格取得や学習に励むエンジニアは非常に多いです。実際に、AWSを扱えることで転職の選択肢が広がるのも事実です。

一方で現実では、AWS経験があっても年収が伸び悩む人と、一気に条件を上げる人の二極化が進んでいます。

同じようにAWSを扱えるエンジニアの間で、なぜこれほど評価の差が生まれるのでしょうか。

その背景にあるのは、技術力のみでなく「商流(どの立ち位置でAWSを使っているか)」と「役割(どこまで任されているか)」といった、転職市場の構造的な違いです。

この記事では、AWSを「単なる作業スキル」で終わらせず、年収や評価につなげる「武器」として活かすため考え方を、エンジニアのキャリア支援の現場視点で解説していきます。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

結論|AWSスキルは転職の「強武器」。ただし年収アップは「商流と役割」で決まる

AWSスキルは、今やインフラエンジニアにとって最強クラスの「武器」の一つです。しかし、「AWSが使える=自動的に年収が上がる」とは限りません

AWSを武器にできる人と、宝の持ち腐れになる人の差は、スキルそのものではなく「経験の置き場所」にあります。

年収の明暗を分ける「3つの掛け算」

実際の転職市場では、同じ「AWS実務経験者」でも、次の3要素の組み合わせによって評価と年収が大きく分かれます。

要素年収が伸び悩みやすい人年収が跳ねやすい人
商流二次・三次請け(下流)元請け・事業会社(上流)
役割手順通りの構築・運用要件定義・設計・改善提案
スタンス言われた通り「使う」根拠を持って「判断する」

AWSは「判断」に使ってこそ価値が出る

市場がもっとも評価するのは「AWSの操作」ではなく、「ビジネス課題をAWSでどう解決するか」という判断力です。

・なぜその構成にしたのか?(EC2?Lambda?など)
・可用性・コスト・運用のバランスをどう取ったのか?

この「根拠がある設計判断」ができるポジション(上流)へ移動しない限り、AWSの知識を増やしても年収の天井はなかなか高まりません。

AWSだけでは年収が伸びにくい理由|転職市場にある「商流」の壁

AWSの操作スキルは、クラウド時代において多くの現場で評価される実践的なスキルであり、クラウドキャリアを含む幅広い仕事の土台になります。

一方で、AWSを扱っているのに年収が変わらないことの多くでは、努力不足よりも「商流(エンジニアが位置する契約上の階層)」に原因があります。

①「商流」が低いとAWSスキルが「判断」ではなく「作業」に固定される

IT業界にはピラミッド状の商流構造があり、下流(二次・三次請け以降)に行くほど、AWSスキルの扱いは以下のように変わります。

■商流が低いと起きやすいこと:
単価の目減り:
 →中間マージンにより、個人のスキルに関わらず給与原資が削られる。
裁量権の停滞:
 →設計や技術選定は上位会社が決定済み、自分は「手順通りにEC2を立てるだけ」になる。
情報の欠落:
 →「なぜこの構成なのか」という背景を分からず、経験が蓄積されない。

たとえAWSを触っていても、低商流の環境では、市場から「AWSが使える作業員」と見なされやすくなり、年収が頭打ちになります。

②「高い実装力」を「年収」に変換するために必要なもの

一方で誤解して欲しくないのは、AWSを正確に、かつ早急に操作できる「実装力」は、プロフェッショナルとして極めて価値が高いということです。

■高い実装力の例:
・複雑な権限設定(IAM)を過不足なく設定できる
・IaC(Terraformなど)で再現性の高い環境を構築できる
・トラブル時にログから即座に原因を切り分けられる

これら「手が動く」スキルは簡単に身につくものではなく、現場で泥臭くAWSと向き合ってきた人にしか身につきません。この確かな技術力があることで、転職市場の評価も勝ち取れます。

しかし、この「高い実装力」が、商流の低い環境では「単なる作業工数」として安く買い叩かれてしまう場合もゼロではありません。

③年収が跳ねる人は、実装力に「判断」を上乗せしている

年収が高い人は、操作スキルを軽視しているわけではありません。むしろ、操作に精通しているからこそできる「地に足のついた判断」を武器としています。

市場で最も高く評価されるのは、「AWSの裏側を知り、手が動く(実装力)」かつ「ビジネスに最適な構成を選べる(設計力)」という、両方の視点を持つエンジニアです。

あなたが持つ「現場で培ったAWS操作スキル」を、単なる作業で終わらせるのか、それとも高年収の武器に変えるのか、その分かれ道は、繰り返しとなりますが「商流と役割」の選択にあります。

このままAWSを積み上げても、今の年収は伸びる?

ここまで読んで、今の年収が伸び悩んでいるのは、スキルの問題ではなく「環境や立ち位置(どの会社・どのポジションでAWSを使っているか)」のせいかもしれない、と感じた方も多いのではないでしょうか。

「資格は取ったが、AWSの案件に入れるイメージがない」
「AWSを扱っているのに運用止まり、年収が上がる実感がない」
「自分の経験を、最も高く買ってくれる場所を知りたい」

このような気持ちを感じているなら、一度プロの視点で自分のキャリアを「棚卸し」してみるのも、遠回りしない一つの選択です。

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AWS転職で年収が伸びる人の共通点

AWS転職で成功し、年収も伸ばしている人は、単一スキルの深堀りよりも「スキルの掛け合わせ」を重視しています。

ここでは高年収を勝ち取るエンジニアに見られる、3つの共通点を解説していきます。

①インフラの基礎(Linux・NW)を土台にしている

高年収層は、AWSを「新たな便利ツール」ではなく「インフラの延長」として捉えています。

強み:
Linuxやネットワークの挙動が頭にあるため、AWSの裏側で起きているトラブルの「本質」にたどり着くのが速い。

評価されるポイント:
表面的な設定ではなく、「なぜその設定が必要か」を技術根拠に基づいて説明できるため、顧客からや上流工程での信頼が厚くなります。

②AWSを「操作する人」から「選択する人」へ転換している

単にコンソールを触る段階を卒業し、意思決定に関わっていることが共通点です。

行動:
運用業務の中でも「この構成はコストが無駄」、「ここはFargateに置き換えるべき」といった改善提案も重視します。

評価されるポイント:
AWSを「使う」だけの人から、ビジネス課題を技術で解決する「判断ができる人」へと市場価値が転換していきます。

③「今の自分が最も評価される環境」を戦略的に選んでいる

高年収を実現している人は、必ずしも最初から超エリートだったわけではありません。多くは、「今の自分のスキルを、最も高く買ってくれる場所はどこか?」を冷静に見極め、一歩ずつ環境をスライドさせています。

環境選び:
「今の職場では、これ以上AWSの設計に踏み込めない」と判断したら、これまでの経験を武器に、「一歩・二歩だけ上流」や「一歩だけ内製に近い環境」へと、着実に最適な環境に身を移しています。

重要ポイント:
上位商流・利益率が高い環境へ少しずつ近づくことで、「無理のない範囲で難易度を上げ、年収も100万円上げる」といった環境選びを意図的に起こしていると言えます。

※上位商流や内製ポジションで年収が伸びるルートは、以下の関連記事で解説しています。

→関連記事:インフラエンジニアで年収1000万円は可能?到達できる人の条件と現実的ルート

インフラエンジニアがAWS転職を成功させるための現実的な戦略

「AWSスキルの向上」や「年収アップ」に直結させるためには、単に求人を探すのではなく、以下の3つの戦略を持って動くことも重要です。

戦略① 「AWSを使っているか」ではなく「どこで使っているか」を見る

AWS案件の有無よりも、設計・改善まで関われるポジションかが重要です。運用・作業が中心の環境では、どれだけAWSに詳しくなっても、市場価値が上がりにくいのが現実です。

戦略② 技術要素よりも「役割と裁量」を優先する

求人票の仕事内容に「Terraform」、「Kubernetes」などモダンな技術が並んでいても、すべての人がその領域に触れるとは限りません。

実際にどこまで関われるかは、採用時のポジションや役割によって大きく変わります。

戦略③ 一人で判断しきらない前提を持つ

AWS転職は、経験が浅い時期ほど「求人内容(実際の裁量や商流など)の変数」が大きく、求人票だけで実態を見抜くことは難しいです。

そのため一人で判断しようとせず、現場の内情を詳しく知るプロから情報を集めることが、最も失敗が少ない「現実的な選択」になります。

→関連記事:インフラエンジニア転職エージェントの選び方|失敗しない環境選びと成功ルート

まとめ|AWS転職の成否は「環境選び」で決まる

AWSはインフラエンジニアにとって最強の武器の一つですが、その価値は「どこで・どんな役割で使うか」という環境に、極めて深く依存します。

年収やキャリアが伸び悩む本質的な原因は、スキルの不足以上に、以下のような「環境のミスマッチ」が多くあります。

■AWS転職でよくある「環境選びのチェックポイント」:
商流: 利益率の高い立ち位置(上流)にいるか?
裁量: 改善提案が歓迎される組織か?
役割: 作業ではなく「設計・判断」に関われているか?

同じAWS経験でも、環境選び一つで評価も年収も劇的に変わります。

だからこそ、最短で理想のキャリアに近づくためにも、一度立ち止まって「環境」を見直すことが重要です。

AWS×インフラ転職の無料キャリア相談

AWS転職の成功を左右するのは、求人票では分かりにくい「商流・役割・裁量」のリアルな情報です。

「今のAWS経験は、市場でいくらの年収として評価される?」
「次の転職では、どこを狙うべきか?」
「今すぐ動くべき?それとも今の環境で経験を積むべき?」

こうした悩みは、一人で抱え込んでも答えを出すのは難しいです。まずは転職ありきではなく、プロの視点で「自分の市場価値や今後の方向性」を整理してみませんか?

AWS×インフラ転職で、今の経験はどう評価される?

今の経験で狙えるポジションや、無理のないキャリアの伸ばし方を整理します。

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※すでにAWSを扱っている方だけでなく、
これからAWSに軸足を移したいインフラエンジニアの相談も歓迎しています。

この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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