こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
Linuxエンジニアを目指す方の多くが悩むのが、「LPICとLinuC、どちらを受けるべきか?」 という問題です。
どちらもLinux技術者としてのスキルを証明できる資格ですが、試験体系・出題範囲・認知度・キャリアへの影響には違いがあります。
「海外志向ならLPIC?」、「国内企業ならLinuC?」、「難易度や費用はどっちがいいの?」と迷う方も多いでしょう。
本記事では、両資格を取得した筆者(LPIC-3、LinuC-1保有)がリアルな経験に基づいて徹底比較しながら、最新の求人市場データやキャリア支援の現場で見える企業側の評価も交えて解説します。
また本記事は、まず多くの方が最初に受験する「LPIC-1 v5.0」と「LinuC-1 v10.0」を中心に比較していきます。読み終えるころには、自分に最適な資格を選ぶための判断軸が明確になるはずです。
資格保有者だからこそ分かる、LPICとLinuCの違い
Linux資格の比較記事は数多くありますが、公式情報のまとめにとどまるものも少なくありません。
ここでは、実際にLPIC-3とLinuC-1を取得した筆者の視点から、資格の特徴や受験して初めて分かったリアルな違いをお伝えします。
筆者プロフィール(LPIC-3、LinuC-1保有)
私は、Linux技術者認定試験の最上位資格「LPIC-3」と、日本市場に特化した「LinuC-1」を両方保有しています。
資格保有者としての経験に加え、インフラエンジニア専門のキャリア支援に15年以上携わってきた立場から、資格が企業の採用現場でどう評価されるのかを日々目にしています。
ゆえに本記事は、単なる情報の寄せ集めではなく、受験者の実体験+キャリア支援者としての知見に基づいて執筆しているのが特徴です。
実際に受験して感じた両資格の特徴
両方の試験を受けてみると、表面的な出題範囲の違い以上に、「受験者が体感する違い」がありました。
LPICの特徴
問題文が英語をベースに翻訳されているため、一部、日本語としてやや読みにくい箇所がありました(ただし、少しだけです。学習の弊害になるレベルではありません)。
出題範囲は、Linuxの基本操作からシステム管理、セキュリティまで、国際的に標準化された内容で、長年世界中で使われてきた「正統派の知識」を体系的にカバーしているのが特徴です。
そのため、国際的に通用するスキルを証明でき、汎用的にどこでも通じる印象です。特に外資系企業やグローバルなキャリアを目指す人に有利だと感じました。
LinuCの特徴
LPICと比べると、問題文が日本語で自然に書かれており、取り組みやすく作られている印象です。
また出題範囲には、仮想化・コンテナ・クラウドといった最新の技術分野が含まれており、日本のIT現場で今すぐ役立つ知識を身につけやすいと感じました。
国内のSIerやクラウド関連の案件を目指す方には、より適している資格だといえます。
私自身の感覚としては、LPICは「Linuxを国際的に通用する基礎から、体系的に学べる王道資格」、一方でLinuCは「日本市場のニーズに合わせ、クラウド時代に直結する実践的資格」という位置付けです。
出題範囲と難易度のリアル比較
LPICとLinuCは、どちらもLinuxに関する基礎スキルを証明できる資格ですが、出題範囲のカバー領域と難易度の体感には違いがあります。
ここでは、公式カリキュラムの違いに加えて、実際に受験した筆者の経験も交えて解説します。
共通して出題される範囲
両資格とも、Linuxの基礎からサーバー運用までの標準的な知識を問う点は共通しています。例として、以下のような範囲です。
■LPIC、LinuCの共通範囲例:
・ファイルシステム管理(ディレクトリ管理、マウント、権限設定など)
・ユーザー、グループ管理(アカウント作成、権限付与、パスワード管理など)
・パッケージ管理・サービス管理(apt、yum、systemctl など)
・シェル操作(シェルスクリプトの基礎など)
・プロセス管理(ps、top、kill、ジョブ制御など)
・ネットワークの基礎(IPアドレス、DNS、pingやnetstatなど)
・セキュリティの基礎(アクセス制御、SSH、公開鍵認証など)
どちらを受験しても、Linux管理において必要な基本スキルをバランスよく学べる点は共通しています。
LinuC特有の範囲(仮想化・コンテナ)
LinuCはクラウド時代の日本市場を強く意識しているため、仮想化、コンテナの領域を含むのが特徴です(LPICもクラウドや仮想化などは出題されますが、LinuCの方が多めです)。
■LinuC特有の範囲例:
・仮想化(KVM、virsh)
・コンテナ(Docker、LXC)
筆者の体感としても「現場で必要とされる最新の要素」が多く含まれており、クラウド時代のLinuxスキルを証明するのに適していると感じました。
LinuC 101試験 公式サイトの出題範囲はこちら
LinuC 102試験 公式サイトの出題範囲はこちら
LPIC特有の範囲(国際標準・正統派の知識)
LPICは、Linuxの歴史的な背景を踏まえた正統派の知識を、体系的に網羅しているのが強みです。(LinuCもトラブルシューティングは出題されますが、LPICの方がやや多めの印象です)。
■LPIC特有の範囲例:
・長く使われているコマンドやツールも出題
・トラブルシューティング能力も問われる
受験した感覚として、LPICは「Linuxを骨太に理解する訓練になる」ため、基礎力を上げていく試験と感じました。
難易度の体感と学習時間
LPICとLinuCは出題範囲の重複が多く、基礎的なLinux管理スキルを学べる点は共通しています。
ただし、実際に両方を受験した体感としては、LinuCの方が難しく感じる部分もありました。特にLinuCの「101試験」では、仮想化やコンテナなど、初学者には負荷が大きい分野が含まれているためです。
一方でLPICは、翻訳調の日本語に慣れる必要はあるものの、範囲自体は比較的整理されており、学習しやすいと感じました。
学習時間の目安
どちらも基礎知識があれば短縮できますが、未経験から挑戦するなら150~200時間以上を見込むのがおすすめです。
資格名 | 学習時間の目安 |
LPIC-1 | 150-200時間 |
LinuC-1 | 150-220時間 |
試験概要・出題範囲・難易度などの比較表
出題範囲や難易度に加え、受験料や試験形式などもまとめると、以下のようになります。
LPIC | LinuC | |
運営 | LPI(カナダ) | LPI-Japan(日本) |
出題範囲 | Linuxの標準知識を体系的に網羅(王道・正統派) | クラウド・仮想化など最新分野を含む |
問題数 | 101試験:60問 102試験:60問 | 101試験:60問 102試験:60問 |
受験料 | 各試験:16,500円(税込み) | 各試験:16,500円(税込み) |
試験時間 | 各試験約90分 | 各試験約90分 |
合格ライン | 約65〜70%前後(公式非公開) | 約65〜70%前後(公式非公開) |
合格率 | 公式非公開(筆者体感:6〜7割程度の理解で合格可能) | 公式非公開(筆者体感:LPICより広範囲で対策が必要) |
試験形式 | CBT(ピアソンVUEで随時受験) | CBT(ピアソンVUEで随時受験) |
試験会場 | 全国のピアソンVUEテストセンター | 全国のピアソンVUEテストセンター |
試験日程 | いつでも受験可能 | いつでも受験可能 |
難易度の印象 | 問題文が翻訳調で、読みにくいことがある | 日本語が自然で学びやすい |
学習時間の目安 | 150〜200時間 | 150〜220時間 |
評価されやすい場面 | 汎用的、外資系・グローバル案件 | 国内企業・SIer・クラウド案件 |
このように、LPICは国際基準に沿った正統派資格、LinuCは日本市場での実務に直結する資格として、それぞれの特徴が明確に分かれます。
どちらを選ぶべきかは、将来のキャリアの方向性によって判断するのがよいでしょう。
まとめ:LPICとLinuCは、どちらもキャリア形成に有効
LPICとLinuCは、どちらを選んでもLinux技術者としてのキャリア形成に役立つ、価値ある資格です。
どちらか一方を取得すれば、Linuxの基礎スキルは十分に証明できます。無理に両方を取得する必要はありません。
大切なのは、あなたの目指すキャリアに合わせて最適な資格を選ぶことです。もし、「自分に合うキャリアがわからない」、「資格取得後の転職について相談したい」といったお悩みがあれば、私たちインフラ専門のキャリアアドバイザーにご相談ください。
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求人市場・キャリアへの影響
資格は「取得すること」がゴールではなく、転職やキャリアアップでどのように評価されるかが最も重要です。
ここでは、求人市場のデータと実際の採用現場での評価を両面から解説します。
求人票の掲載数・知名度
実際の求人票を確認すると、LPICの方が掲載数が多い傾向があります。例えば大手求人サイトで「LPIC」、「LinuC」を検索すると、LPICを歓迎資格として掲げる案件の方が件数が多く見られます。
これはLPICが2001年から国際的に普及しており、知名度・歴史の長さで優位にあるためです。
※以下画像は、大手求人サイト(doda、リクナビNEXT、Green、マイナビ、エン転職、@Type)において「LPIC」と「LinuC」を検索した場合の求人ヒット数です。

ただし、近年はクラウドや仮想化の需要が増しているため、LinuCを評価する企業も着実に増加しています。特にSIerやクラウドベンダーを中心に「LinuC歓迎」の記載が増えてきています。
LPICは汎用性高く、外資系・グローバルキャリアに強い
LPICは世界180か国以上で実施されている国際資格であり、外資系企業やグローバル案件において高い信頼性を持つのが特徴です。
また、Linuxの基礎からセキュリティ・ネットワーク・システム設計まで幅広い範囲を網羅しており、国内外を問わず多様な現場で役立つ汎用性の高さも評価されています。
筆者がこれまで転職支援を行った中でも、LPIC取得者は、以下のような傾向が見られました。
■LPIC取得者の評価傾向:
・外資系クラウドベンダー :「国際的に通用するスキル証明」としてLPIC保持者を評価
・国内大手SIerや金融系企業 :「Linux基盤を幅広く理解している証拠」として歓迎
・グローバルプロジェクトポジション: LPICがあることで、スムーズに進むケースあり
つまりLPICは、汎用性と国際性を兼ね備えた資格として、国内企業はもちろん、外資系やグローバルキャリア志向の人には特に有利です。
■関連記事:LPIC Level 1 合格へのロードマップ、勉強法・おすすめ教材
LinuCは国内企業・SIerでの評価が高い
LinuCは日本市場に合わせて設計されており、クラウド・仮想化・コンテナ技術を含む実務直結の内容が特徴です。
そのため、国内SIerやクラウド関連企業から「現場の即戦力につながる資格」として高い評価を得ています。
■LinuC取得者の評価傾向:
・国内SIer:「日本市場のニーズに対応できる人材」として評価
・クラウドサービスを提供する国内企業:「実務直結のスキルを学んでいる証拠」として歓迎
・国内インフラ運用企業:「Linux基礎+最新技術を学んでいる」として採用時の評価が上がる
LinuCは、国内での安定したキャリア形成やクラウド時代に対応できるエンジニアを目指す人に最適です。
■関連記事:【独学でも合格!】LinuC レベル1の効率的な勉強方法を徹底解説
実際に転職支援を行って感じる企業側の評価
ここまでは「一般的な傾向」として、LPICとLinuCの違いを紹介しました。しかし、実際の採用現場では両者に大きな優劣は付けられていないのが実情です。
「LPICの方が有利」、「LinuCの方が有利」という話ではなく、企業の採用担当者に話を聞くと、共通して出てきやすい声は、以下です。
■採用企業側の評価傾向:
・資格名(LPIC/LinuC)よりも、知識やスキルがあるかどうか
・資格取得を通じて、基礎を学んだ姿勢を評価したい
つまり、LPICでもLinuCでも、保有していること自体が「学習努力の証明」になり、書類選考や面接でプラスに働くことは間違いありません。
また、国内の多くの企業では「資格の種類そのもの」よりも、「知識をどう活かせるか」や「現場での対応力」の方が重視されます。資格名で合否が分かれるのではなく、「実務に活かせるかどうか」が本質的に評価されます。
さらに補足すると、LPIC-1とLinuC-1の試験範囲は8〜9割が共通しています。学習内容はほとんど同じであり、「どちらを受けるか」で習得できる知識の差が生まれることはありません。そのため、資格選びは「キャリアの方向性」で判断すれば十分です。
ただし、例外的に 外資系企業に限っては、グローバル認知度が高いLPICを評価する傾向がやや強いことは押さえておくべきです。
世界180か国以上で実施されているLPICは、海外拠点やグローバル案件を抱える企業から「国際的に通用する資格」として認知されているためです。
結局のところ、最終的に評価されるのは資格の名前ではなく、スキルをどう活かすか、どんなキャリアを歩むかという点にあります。
LPICとLinuC、どちらを選ぶべき?タイプ別おすすめ
ここまで見てきたように、採用現場では「LPICとLinuCのどちらが絶対有利」という決定的な差は、あまりありません。
ただし、キャリアの方向性によって、より適した資格を選んだほうが迷いにくくなります。キャリアの方向性で選びたい方に向けて、ひとつの指針を挙げるなら、以下となります。
外資企業・海外志向・グローバルプロジェクトを狙うならLPIC
外資系企業やグローバル案件に携わりたい方は、LPICを選ぶのがおすすめです。理由はシンプルで、LPICは世界180か国以上で実施され、グローバルに通用する認知度を持つためです。
実際に外資系クラウドベンダーや、グローバルに展開する企業では、「国際的に通用するスキル証明」としてLPICを評価する傾向もあり、採用プロセスでプラスに働くことがあります。
特に「海外赴任」、「グローバルプロジェクトへの参画」を目指す方にとって、LPICは資格選びの有力な選択肢となります。
国内インフラエンジニアを狙うならLinuC
一方で、国内SIerやデータセンター運用、クラウド案件を中心にキャリアを築きたい方にはLinuCがおすすめです。
LinuCは日本のIT業界の実情に合わせてカリキュラムが設計されており、最新のクラウド環境やDevOpsを意識した出題傾向もあります。
また、国内企業の採用担当者にとっても「実務に直結する資格」として認知されているため、「国内企業での評価の高さ」という点ではLPICよりも優位に立てる場合があります。
特にSIerやクラウド導入案件に挑戦したい方は、LinuCを軸に学習を進めるとスムーズです。
【比較表】資格選びのチェックリスト
最後に、LPICとLinuCを比較したチェックリストを用意しました。自分がどちらに向いているかを整理するのに役立ててください。
比較項目 | LPIC | LinuC |
認知度 | 世界180か国以上で実施、国際的に通用 | 日本国内での評価が高い |
出題範囲 | Linux全般を網羅 | 国内市場向け、クラウドを意識 |
学習内容 | 8-9割 LinuCと重複 | 8-9割 LPICと重複 |
向いている人 | 外資系・グローバル案件志向 | 国内SIer・クラウド案件志向 |
国内での評価 | かなり高い | 非常に高い |
海外での評価 | 非常に高い | 一般的 |
こうして比較すると、外資志向ならLPIC、国内志向ならLinuCという選び方をすると、資格選びに迷いにくいでしょう。
まとめ:LPICもLinuCも「キャリアに活かす」ことが大切
LPICとLinuCにはそれぞれ強みがありますが、最終的に評価されるのは「資格の名前」ではなく、学んだ知識をどう活かすかという点です。
資格はゴールではなく、キャリアを切り開くための「武器」。外資系を目指すならLPIC、国内SIerやクラウド案件を志向するならLinuC、と自分のキャリアに沿った選択をすることが、転職成功への最短ルートになります。
今のキャリアに迷っている方へ
ただし、一人で考えていても「本当にこれで合っているのか?」と不安になることも少なくありません。そんなときは、専門のエージェントに相談するのが一番の近道です。
「LPICとLinuCのどちらを選ぶべきか?」、「資格をどうキャリアに活かせばいいのか?」、その答えは独りで悩むよりも、インフラ専門のプロに相談した方が、圧倒的に早く見つかります。
資格取得後のキャリアパスと年収イメージ
LPICやLinuCの資格取得はゴールではなく、キャリアのスタート地点に過ぎません。ここからどのようにキャリアを築いていくかによって、仕事内容や年収は大きく変わってきます。
ここでは、LPIC/LinuC取得後の主要キャリアについて、詳しく解説していきます。
■資格取得後の主要キャリア(LPIC/LinuC どちらか一つ):
・未経験からインフラエンジニアへの第一歩
・運用・保守から構築・設計へのステップアップ
・クラウドエンジニア・セキュリティエンジニアへの発展
未経験からインフラエンジニアへの第一歩
未経験からインフラエンジニアを目指す場合、多くは 運用・監視オペレーターからのスタートになります。年収レンジの目安は、以下の通りです。
■年収レンジの目安:
・資格なしの未経験者:280万〜330万円がボリュームゾーン
・LPIC/LinuC取得の未経験者:330万〜380万円が中心レンジ
「資格があるから劇的に高年収になる」というわけではありませんが、書類通過率が高まる、教育コストが低い人材と見なされる といった理由から、スタート年収にも確実に差が生まれます。
さらに、資格を持っている人は入社後も 「基礎知識をすでに持っている」と評価されやすく、有利な配属が行いやすいため、上流工程へのステップアップが速い傾向にあります。
つまり、資格は「最初の内定獲得」だけでなく、その後のキャリアアップにも効いてくる投資だと言えるでしょう。
■最初の到達目標例:
・資格:LPIC-1 または LinuC-1
・基礎スキル:Linux基本コマンド、ユーザ/権限、ログの読み方、シェル基礎、ネットワーク基礎(IP/DNS/ルーティング)
・ツール:監視(Zabbix/Nagios)
・ドキュメント力:手順書、引継ぎメモ、障害報告(5W1H・時系列・原因/再発防止)
・ハンズオン学習:VirtualBoxなどでLinux構築、SSH+ログ収集+監視設定を再現
※GitHubに構成図・手順を公開すると面接で強い成果物となります。
未経験求人では基礎理解(資格)も大事ですが、手を動かした証拠(ハンズオン学習)と組み合わせると、強い武器になります。
3ヶ月学習プラン例
期間 | 内容 |
1-8週目 | LPIC-1/LinuC-1対策+Linux環境構築 |
9-10週目 | 監視/ログ/バックアップ演習(アラート→原因切り分けの型作り) |
11-12週目 | 障害対応シナリオ練習(OS/ネットワーク/アプリ層に分解)+成果物の整備 |
最初はコマンドが覚えられなくても問題ありません。毎日30分でも触り続けることが重要です。また、manコマンドで調べながら学んでいくと、記憶が定着しやすくなります。
また、この学習プランを一人で進めるのは大変に感じるかもしれません。当社のサービスでは、LPIC/LinuCの学習を完全無料でサポートし、未経験からインフラエンジニアへの転職を成功に導いています。
運用・保守から構築・設計へのステップアップ
次の段階では、手順通りの運用 → 改善・自動化 → 構築/設計へと役割を広げていきます。構築スキルよりも先に自動化を学ぶ理由は、運用業務で得た「課題感」がないと、効果的な設計が難しいためです。
■ステップアップの鍵:
・資格、学習:LPIC-2/LinuC-2、ネットワーク基礎の再強化、IaC(Terraform)、AWS認定(CLF、SAA)
・改善・自動化:シェル/Ansibleで定型作業を自動化(月間●●時間削減、と数値化)
・構築:Web/DB/監視の小規模スタックを要件→設計→構築→試験→運用まで実施
・設計:要件定義、基本/詳細設計、変更管理、SLA/SLO、キャパシティ/可用性設計、セキュリティ標準
目安として1〜2年で運用中心から構築案件へ関与できるケースが一般的です(あくまで一例)。また転職においては、数値化(月間●●時間の工数削減)があることで、説得力が大きく高まります。
■年収イメージ:
・運用・保守フェーズ:350万〜450万円程度
・構築フェーズ:400万〜550万円程度
・設計フェーズ:500万〜750万円程度
キャリアアップに活かせる成果物例
企業が求めるのは「作業をこなすこと」ではなく、「自分で工夫して成果を残すこと」です。その証拠となるのが成果物です。
■成果物の具体例:
・改善提案書:日々の運用業務の中で「ここを変えると効率化できる」と気づいた点を、簡単にまとめたもの
・構築チェックリスト:サーバーやネットワークを構築したときに、「同じ手順を別の人が再現できるように」まとめたチェックリスト
成果物は、最初から大掛かりな資料を作る必要はありません。小さな工夫でも成果物になります。例として「操作手順を自分用にメモしたノート」でも成果物となります。
それを整理して応募時に提出したり、面接で話せるように準備すると、「学んだことを活かせる人材」として評価されます。
クラウドエンジニア・セキュリティエンジニアへの発展
実務経験+LPICやLinuCを土台に、クラウドまたはセキュリティへ専門性を伸ばすと、市場価値と年収の伸びが大きくなります。年収500万〜800万円台は非常に現実的です。
特にクラウド移行とサイバー攻撃の増加により、両領域の需要は急成長中です。ここでは、クラウドとセキュリティのキャリアについて、以下に簡易にまとめていきます。
クラウドエンジニアへのキャリア
■クラウドエンジニア路線:
・仕事内容:クラウド基盤の設計・構築・運用、オンプレ環境からクラウドへの移行支援
・必要スキル:AWS/Azure/GCPの基盤サービス、VPC/サブネット/ゲートウェイ、IAM、監視、バックアップ、コスト最適化
・モダン技術: コンテナ(Docker、Kubernetes)、IaC(Terraform)、パイプライン(GitHub Actions)
・資格目安:AWS SAA(基盤設計)/SysOps(運用)、LPIC-2 or LinuC-2(基盤の裏付けとして)
クラウドエンジニアの年収イメージは、3年目で500-700万円前後、チームリードで800万円以上が目安です。
セキュリティエンジニアへのキャリア
■セキュリティエンジニア路線:
・仕事内容:システムの脆弱性調査、セキュリティポリシー策定、SOC/CSIRT業務、セキュリティ監査対応など
・必要スキル:Linuxハードニング、アクセス制御、パッチ/脆弱性管理など
・トレンド技術:クラウドセキュリティ(CSPM/WAF)、ゼロトラスト(IAMの最小権限原則)、SIEM(Splunk) など
・資格戦略:LPIC-2/3 or LinuC-2/3 → 情報処理安全確保支援士 → CISSP など
セキュリティエンジニアの年収イメージは、若手層で450-600万円前後、CSIRTなどで経験を積むと700万以上、マネジメント層や専門特化で1000万円クラスまで伸びるケースもあります。
キャリア発展のポイント
キャリア発展のポイントを端的に伝えると、クラウドは「新しい技術をキャッチアップできるか」が鍵であり、セキュリティは「リスクを先読みして、提案できるか」が重要な要素です。
さらに、この2つは相互に関連しています。融合領域として、「クラウド × セキュリティ(クラウドセキュリティやDevSecOps)」 のスキルセットを持てると、市場価値は非常に高くなります。
また、専門性が高まってくると、リモートワークやフリーランスといった選択肢も広がります。
ただし、注意点として「クラウドは認定編重」、セキュリティは「机上の空論」だけにならないように、手を動かした実績(ブログやGitHubなど)も残しましょう。
まとめ:設計・構築、クラウド・セキュリティなどキャリアを広げていきたい方へ
LPIC/LinuCを取得した後、「設計・構築」や「クラウド・セキュリティ」分野に進むことで、年収アップや将来性のあるキャリア形成が可能となります。
ただし、どの資格や経験を積むべきか、個人によって最適なステップは異なります。
当社の無料相談では「未経験転職」から「設計構築やクラウド・セキュリティに最短で進むロードマップ」、「年収に直結する案件の選び方」まで、具体的にアドバイスしています。
まとめ:最適な資格選びとキャリアは、「行動」から
LPICとLinuCは、それぞれに強みや特徴がありますが、重要なのは「資格取得」をゴールにしないことです。学んだ知識をどう活かし、どんなキャリアを築くかが、その後の成長や年収アップに影響します。
資格は、あなたの学習意欲や基礎スキルを証明する「武器」です。この武器をどう使い、次のステージに進むかが大事です。その答えは、プロの視点に触れることで、圧倒的に早く見つかります。
独りで悩む時間を、一歩踏み出すための時間に変えませんか?
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