こんにちは、IT系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
就職・転職に役に立てようと、資格のMOSを勉強される方は多いですが、「MOSは役に立たない」や「MOSは使えない・履歴書に書けない」と言う人も多く、MOSは本当に就職・転職に有利になるのでしょうか?それともあまり使えないのでしょうか?
今回はMOSの種類、難易度から、就職・転職における評価や有用性などを説明します。
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MOSとは、MOSの種類、難易度は?
資格のMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、マイクロソフトが認定するOffice製品(Word、Excelなど)のスキルを証明する国際資格であり、事務職やエンジニア職(また、一部営業職)を筆頭に、比較的有名な資格といえます。
またMOSのレベルは、「スペシャリストレベル(一般レベル)」と「エキスパートレベル(上級レベル)」の2つに難易度が分かれており、種類は「Word」、「Excel」、「PowerPoint」、「Access」、「Outlook」の5つです(上級のエキスパートレベルは、Word、Excelのみであり、その他はスペシャリストレベルのみの試験です)。
人気がある資格としては、「Wordスペシャリスト」と「Excelスペシャリスト」の2つが筆頭と言え、またWordとExcel(特にExcel)は仕事でも活かしやすい資格であるとも言えます(基本的なWordやExcelのスキルは、社会人として必須スキルと考える会社は多いと思います)。
MOSは役に立つ?役に立たない?
結論としては、MOSを持っている事よりも、「MOSを勉強する上で学んだ事」は実務に役に立つこともありますので、職種に応じて役に立つ・役に立たないはありますが、パソコンが苦手な方にとっては、MOSは一定の役には立つとも言えます。
MOSで学べるオフィスソフト(特にExcel、Word)は社会人として必須のスキルでもあり、また社会人としてオフィスソフトを一から教えてもらう事はあまりないため、特にExcelやWordのスペシャリストレベルの試験範囲の勉強は一定有用だと思います。
ただし、MOSの資格を取る事で「就職」や「転職」の役に立つか?と言われると、あまり役に立たないと言えるかも知れません。
MOSは就職・転職に有利?履歴書に書ける?
MOSは就職や転職で有利なのか?というと、私の結論は「MOSを取得しても、就職や転職においては、ほとんど有利にはならない」と思います(MOSを取る人が多い事務職希望、エンジニア希望の方でも、ほぼ有利にはならないと思います)。
MOSはもちろん知名度はありますが、「比較的簡単であり、勉強すればスムーズに取りやすい資格」であり、また「MOSを持っていると、仕事が出来る」という訳ではないと言えます。
ゆえに、就職や転職で「MOSをアピールしたい」と考える場合は、仮にMOSを取得しても、MOSはアピールにならない事が多いと思います。
もちろん、デスクワークの経験(WordやExcelの実務経験含む)がない人にとっては、MOSの資格を持っている事が、採用企業にとっては少しだけ安心材料になるかも知れませんが、あくまでPRにはならないと考えた方がよいでしょう(新卒の学生の就職においても、同じ意見です)。
また、「MOSは履歴書に書いてよいのか?」という質問を頂く事もありますが、履歴書には書いて良いと思います(ただし、あまり効果は見込めません)。
むしろ、MOSの記載をするよりも、Excelであれば、「Excel中級レベル(if関数、vlookup関数、ピボットテーブルなどが使用可)」や「Excel上級レベル(マクロ、VBAなどが使用可)」といったように、具体的にエントリーシートや職務経歴書に記載した方が、スキルレベルの判別はつきやすく有用だと思います(資格を取っていても、実務で使えない人もいますので)。
(補足)MOSとITパスポートなら、どっちがいいの?
MOSと比較されやすい資格にITパスポート(通称アイパス)がありますが、結論としては「希望する職種によって、おすすめの資格は異なる」と言え、私の意見としては下記となります。
・ITパスポート ⇒ エンジニア職、ITサポート職向け
・MOS ⇒ ITサポート職、オフィスワーク職向け
ただし、MOSもITパスポートも、就職や転職の評価に繋がりにくい所はあると思います(新卒でIT業界を目指す文系出身者であれば、ITパスポートは少し有効かも知れません)。
また、MOSとITパスポートについては、別記事で「ITパスポートとMOSは、どっちを取るべき?需要や難易度等を説明します」を記載しておりますので、詳しく知りたい方はあわせてお読みください。
MOSは独学で取得可能?スクールに通った方がよい?
MOSの取得を考える方で、「独学で学ぶか?」、「スクールに通うか?」で悩まれる方がおりますが、結論としては「独学をおすすめ」します(スクールはあまりおすすめしません)。
もちろん、WordやExcelにほぼ触れたことがなく、一から教えてもらいたいと考えている方で、近くの自治体が主催するパソコン教室などに安価で通える場合は、パソコン教室に通っても良いとは思いますが、自分で本を買って独学で十分取得は出来ますし、また就職や転職でMOSを少しでも活かしたいのであれば、「受け身ではなく、より自発的に勉強をしようとしている」といった印象が感じる「独学」の方が、個人的には良いと思います(就職・転職をした際に、オフィスソフトの使い方などを一から教えてもらう事はあまりないですし、自分で計画を立てて、勉強をしたという過程を評価する会社の方が多いと思います)。
MOSを就職・転職に活かしたいなら、プラスアルファのアピールが出来ると尚良い
MOSを取得すると、オフィスソフトに関しては一定理解をしているという評価にはなるかも知れませんが、MOSの資格のみでは、就職・転職でアピールにつなげる事は、なかなか難しいかも知れません。
一方で、MOSを活かすのであれば、「就きたい仕事に繋がる資格(もしくは実績)」をもう一つ取得するなど、プラスアルファのアピールが出来れば、大きなアピールに繋がりやすいと思います。
例えば、プログラマーやシステムエンジニアを目指すのであれば、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の取得(もしくはプログラミングにて作品を制作)、インフラ系エンジニアを目指すのであれば、CCNAやLPICの取得など、また事務職を目指すのであれば、ITパスポートの取得や(アルバイトや派遣でも良いので)営業・デスクワークの仕事を経験すれば、就職・転職に更に有利となるでしょう。
資格のMOS取得のみでは、なかなか就職や転職の評価に繋がりにくいかも知れませんが、
MOSを取得しかつ、「就きたい仕事に就くために、更に勉強をした・経験を積んだ」というプロセスは評価されやすいと思います。
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