ピアソンVUEオンライン受験とは?流れ、準備、注意点などを徹底解説

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「資格試験を受けたいけど、テストセンターまで行くのが大変」と考える人もいるでしょう。そんな時に、自宅で受験できる「オンライン受験」は非常に魅力的な選択肢でしょう。

ピアソンVUEのオンライン受験を使うと、AWS認定やシスコ技術者認定、LPICやLinuCなど、多くの人気資格を、テストセンターまで行かずに、自宅で受験することができます。

一方で、「自宅で本当に受験できるの?」、「事前準備や注意点は?」、「トラブルになりそうで怖い(どんなトラブルがあるの?)」など、オンライン受験について、気になることもあるでしょう。

この記事では、オンライン受験の流れや準備、注意点、トラブル体験談から、オンライン受験をおすすめする人・しない人などを解説していきます。

ピアソンVUEのオンライン受験を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

ピアソンVUEでオンライン受験をすると、自宅受験もできる

ピアソンVUEは、コンピュータを使用したテスト(CBT:Computer Based Testing)を受験できるサービスです。特に、ITベンダー資格における試験は、ピアソンVUEを利用して受験することが多いでしょう。

ピアソンVUEで試験を受験する場合、近くのテストセンターに足を運ぶこともできますが、ピアソンVUEのオンライン試験(OnVUE)を使うと、自宅から受験を行うこともできます

オンライン試験に必要なシステム環境

ピアソンVUE におけるオンライン受験を行うには、受験に適したパソコンと、通信環境を準備する必要があります。以下のシステム要件が満たされる人は、オンライン受験が可能です。

■ピアソンVUE オンライン受験のシステム要件:
・Windows10以降、またはMacOS13以降のOS搭載のPCであること
・ディスプレイは1台のみ
・タッチスクリーンは不可
・6Mbpsのダウンロード、アップロードのインターネット速度(企業のネットワークやVPN不可)

上記のシステム環境を用意できる人は、オンライン受験ができます。ただし、OnVUE試験は、Windowsに最適化されておるため、MacOSでは受験時のシステムトラブルが起きやすいようです。

MacOSは受験不可能という訳ではありませんが、MacOSを利用している人は、システム要件を満たしたWindows端末を用意するか、テストセンターの受験に切り替えることが推奨されます。

詳しいシステム要件を確認したい場合は、ピアソンVUEの、OnVUE技術要件(受験者用)をあわせてご確認ください。

オンライン受験に必要な受験環境

オンライン受験を行うには、受験に適した環境を用意する必要もあります。以下の受験環境が準備できる人は、オンライン受験が可能です。

■オンライン受験に必要な受験環境:
・受験スペースは、一人になれる空間(部屋)であること
・PCの周りに、不用品がない状態であること
・PCはウェブカメラ必須、ノートPCは電源コード必須

まず、試験を受験するスペースは、一人になれる空間(部屋)であることが必要です。ゆえに、オフィスや図書館、学校などの公共の場では試験を受けることができません。

ゆえに、受験中は、部屋に誰もいない状態で、1人で試験を受ける必要があります。他人が部屋に入ってきてもいけませんし、カーテンのない窓や、パーティションの隙間などもチェックされます。

また、PCの周りに、試験に不要なものがないことも必要です。紙やペンも持ち込み不可でありかつ、PCの周りに、何かがあれば、片付けるように指示があるでしょう。事前に部屋を片付けておく必要もあります

あわせて、受験中は常にカメラで監視(録画)されているため、PCのウェブカメラは必須ですが、ノートPCを利用する場合には、電源コードにつないだまま受験する必要があります。

上記のように、オンライン試験を受験する場合には、受験環境を事前に準備しておく必要があります。

オンライン受験までの流れと準備

ここからは、オンライン受験までの流れと、準備について説明していきます。

ピアソンVUEの公式サイトにアクセスし、受験したい試験を選択すると、試験オプションの選択で、「テストセンターでの現地受験」と「OnVUEオンライン受験」のいずれかを選択できます。

「OnVUEオンライン受験」で予約を行い、受験料を支払うと、【件名:「OnVUE試験が確定しました。」必要なシステムテストを行ってください。】というメールが届きます。具体的には以下画像です。

上記画像のメールが届いたら、オンライン試験の受験予約は完了です。

オンライン試験の予約完了後は、試験日までに「オンライン試験が、システム的に受験可能か?」を確かめるために、システムテストを行う必要があります。以下から詳しく説明していきます。

【試験日までの準備】受験前までにシステムテストが必要

オンライン受験を行うためには、試験で使用するパソコンとネットワークで、受験用アプリケーションである「OnuVUEアプリケーション」をダウンロードし、システムテストを完了させる必要があります

システムテストでは、当たり前ですが、「試験で使用する環境(パソコンとネットワーク)」で必ず行う必要がありますので、ご注意ください。

またシステムテストは、遅くとも、試験前日までに完了することが推奨です。

システムテストにおいては、最初に、オンライン受験用の「OnuVUEアプリケーション」をダウンロードしていきます。

上記に同意し、届いたアクセスコードを使って、OnVUEをダウンロードしていきます。

アクセスコードをコピーして、OnVUEをダウンロードし、OnVUEのロックを解除していきます。

また、OnVUEを実行するには、自分のPCのダウンロードフォルダから、手動でOnVUEアプリを実行してください。

OnVUEアプリが実行できない場合は、右クリックで「管理者として実行」をするとよいでしょう。それでも実行ができない場合は、PCの再起動が推奨です。

OnVUEアプリが実行できたら、システムテストを行っていきます。以下画像のように、周辺機器について、マイクとスピーカー、Webカメラに問題ないかをテストしていきます。

周辺機器のシステムテストが完了したら、ネットワークチェックです。ネットワーク接続について、試験要件を満たしているかをテストします。

ネットワーク接続のテストが終わったら、最後は、試験が実施できるかを確かめるために、試験シミュレーションの、セキュアブラウザテストを行います。試験の起動に問題がないかを確認できれば終了です。

セキュアブラウザテストが完了し、以下の画像が出力されたら、システムテストが完了です。

システムテストが完了したら、システム環境については問題ありません。以後は、試験日のチェックインが必要となります。

【試験当日の手続き】試験30分前までに、チェックインの準備を行う

オンライン受験日には、試験30分前からチェックインできます。チェックイン時までに、以下の準備を行いましょう

■オンライン受験のチェックイン前までに行うこと:
・PCのアプリケーションを全て終了する(再起動推奨)
・受験スペース(試験部屋)の片づけ
・本人確認書類の準備(運転免許証など)
・試験時間は、受験スペースに、人が入ってこないようにする
・事前にトイレに行くこと推奨

オンライン試験時には、OnVUE以外の不要なアプリケーションが開かれている場合は、試験用のOnVUEを起動させることができません。

そのため、受験用PCの、開いているアプリケーションを全て終了させましょう(再起動をしておくと、トラブルになりにくいでしょう)。

また、チェックイン時には、受験を行う部屋(受験スペース)は、試験用PCを起点に、前後左右を全て撮影する必要があります。撮影時に、試験に不要な物が映ると、再撮影の可能性があり、チェックインに時間がかかります。

試験用PCの周辺に、不要なものが見当たらないように、部屋(受験スペース)を片付けておくとよいでしょう。

また、テストセンターでは、メモ用のホワイトボードとペンが配られますが、オンライン試験では「紙とペン」の持参も不可です。オンライン試験では、アプリケーション上で、メモを行います。

さらに、チェックイン時には、本人確認書類が必要となるため、写真付きの本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)を、事前に準備しておきましょう。

くわえて、試験時は、「無人の部屋」で試験を受ける必要があります。試験の規定では、「部屋に他人が入ってくると、試験終了(返金なし)」となるため、試験時は他人が部屋に入れない状況を作りましょう。

あわせて、試験中は基本的に「Webカメラの撮影範囲」から離れることができません。ゆえにトイレに行きたくならないように、事前にトイレまで済ませておくと、尚よいでしょう。

【試験当日の手続き】チェックイン時の手続き

試験まで30分を切りましたら、チェックインの手続きを行っていきます

チェックインでは、スマホもしくはPCのカメラを利用して、受験者の顔写真、本人確認書類(免許証など)、受験スペース(前後左右)を撮影し、登録を行う必要がありますので、早めにチェックインが推奨です。

受験スペースの撮影では、何か不要なものが映るだけで、試験官から再度入念な再撮影を求められるかも知れませんので、不要なものは、なるべく無くしておくことが無難でしょう。

私の場合は、ゴミ箱が映ってしまい、ゴミ箱の前後左右から、ゴミ箱の下側まで再撮影を行う必要がありました。

チェックイン時の手続きが終わりましたら、試験監督員とオンラインや電話、チャットで、対応事項や説明があり、試験開始となります。

チェックイン時については、画像キャプチャができないため、チェックイン時の画像は掲載しておりません。チェックイン時の画像を詳しく知りたい方は、ピアソンVUEの「チェックイン手続きの流れ」をご確認ください。

オンライン試験開始後は、基本的にテストセンターと同じ

オンライン試験が始まった後は、基本的にテストセンターと同様です。視線をPCの画面から外さなければ、特に問題はないでしょう。テストが終わったら、画面に合否が出るのも同じです。

ただし、以下はテストセンターと異なる場合があります。

■オンライン受験において、テストセンターと異なること:
・試験時のメモ(ホワイトボード)が使いにくい
・試験センターでの受験より、やや重たいことも
・試験監督官から、試験中にチャットがあることも
・トラブルが起きた時、少し怖い

テストセンターで受験をすると、メモ用のホワイトボードとペンを貸してもらえます。しかし、オンライン受験では、紙やペンを自分で準備することは不可です。

ゆえに、紙やペンの代わりに、オンライン受験用のアプリ内にある、ホワイトボードを使ってメモをする必要があります。このホワイトボードが、Windowsのメモ帳のようなエディタであり、使いにくいと感じます。

また、PC環境によっては、試験センターでの受験と比べて、少し重たさを感じるかも知れません。

あわせて、試験中に試験監督官からチャットがあることもあります。簡単な質疑程度であれば問題ないでしょうが、私の場合は、「録画の調子が悪いので、OnVUEアプリを一度落とす」というチャットがあり、アプリをいきなり落とされたことがありました。

OuVUEアプリを突然落とされた経緯もあり、トラブルが起きた時の怖さも少々感じます。テストセンターの方が、安心して受験ができる印象です。

オンライン受験をした人の、トラブル体験談

オンライン受験を行った人は「思ったよりもスムーズだった」と考える人も多くいます。一方で、ブログやSNSでは、「トラブルがあった」、「ストレスを感じた」といった体験談もあります

オンライン試験自体は、始まったらシンプルな流れで進行するものの、試験環境によっては、システムテストや、チェックインなどのやりとりで、戸惑ってしまうこともあるでしょう。

ここでは、実際にオンライン受験をした人の、トラブル体験談などの記事をまとめましたので、事前にトラブル体験談などを知りたい方は、あわせてご確認ください。

■オンライン受験での、トラブルなどの体験談、まとめ:
ピアソンVueのオンライン試験時の注意点・トラブル対応
【AWS】ピアソンVUEオンライン受験にストレスを感じた4つの理由
ピアソンVUEでオンライン試験を受けられなかった
ピアソンVUEオンライン受験でシステムテストエラー対処分かったので共有します!
【Pearson Vue】オンライン受験と会場受験を比較してみた

オンライン受験のメリット、デメリット

オンラインで受験をすることは、メリットもあれば、デメリットもあると言えるでしょう。このでは、オンライン受験のメリット・デメリットを整理していきます。

オンライン受験のメリット

■オンライン受験のメリット:
・自宅で受験できる
・試験枠が多く、予約しやすい
・周りに人がいない(1人で受験できる)

オンライン受験の最大のメリットは、「自宅で受験ができること」でしょう。自宅で受験ができるため、テストセンターまで行かなくてもよい所が、もっとも魅力と言えます。

テストセンターまで向かう必要がないことで、移動時間や交通費を削減できるでしょう。特に、自宅からテストセンターが遠い人にとっては、オンライン受験はとても助かる受験形式でしょう。

また、近隣のテストセンターで、希望の受験日時が予約できなくても、オンライン試験であれば予約できる可能性があります。試験枠が多く、予約しやすい所も、オンライン受験のメリットでしょう。

あわせて、テストセンターでは、多数の人が同じ部屋で受験をしています。人によっては、1人で受験したい(周りに人がいない方がよい)と感じる人もいるため、1人で受験できるのもメリットかも知れません。

オンライン受験のデメリット

一方で、オンライン受験のデメリットは、以下となるでしょう。以下のデメリットが気になる人は、オンライン受験ではなく、テストセンターでの受験をおすすめします。テストセンター受験は、かなり安心感があります。

■オンライン受験のデメリット:
・技術トラブルのリスク
・環境トラブルのリスク
・土日は、日本語の試験監督官があまりいない
・試験直前まで、追い込み学習がしづらい

大きなデメリットとして、まず技術トラブルのリスクがあります。カメラやマイクの不具合、インターネット接続の不安定さなど、技術に依存するトラブルが発生することも考えられます。

また、環境トラブルのリスクもあります。試験中に人が部屋に入ってくるリスクや、チェックイン時にカメラに様々なものが映り込み、説明に時間がかかってしまうことなどもあります。

さらに、オンライン受験は、試験の予約が取りやすい一方で、日本語の試験監督官の予約が取れるのは、平日が多いでしょう。土日では、英語の試験監督官でないと予約が難しく、土日受験は言語のハードルを感じやすいかも知れません。

くわえて、試験直前では、追い込み学習に全ての時間を割きたい人もいるでしょう。しかし、オンライン受験の準備やトラブルが気になり、人によっては、追い込み学習の妨げになることもあるでしょう。

安心して試験を受けたい場合は、テストセンターでの受験がおすすめ

オンライン受験は、自宅で受験ができる手軽さがあります。しかし、テストセンターでの受験は、仮にトラブルが起きても、大事にはなりにくいため、大きな安心感があります

以下のような人には、テストセンターでの受験がおすすめです。

■オンライン受験より、テストセンターでの受験をおすすめする人:
・テストセンターが近隣にある人
・ピアソンVUEでの試験が、初めての人
・IT機器やネット環境に自信がない人
・確実に受験をしたい(再試験リスクを避けたい)人

まずテストセンターでの受験をおすすめする人は、「テストセンターが近隣にある人」です。近くにテストセンターがあるなら、テストセンターでの受験がもっとも安心です。

一方で、テストセンターまでの移動時間が、1時間以上かかってしまうなど、場所が遠方の場合においては、オンライン受験も視野に入れるとよいのではと考えます。

また、ピアソンVUEでの試験が初めての人も、テストセンターでの受験がおすすめです。テストセンターで一度受験を経験していると、試験前の進め方もわかるため、初受験はテストセンターが好ましいと思います。

あわせて、テストを受けるパソコンや、ネット環境に不安感を感じる方も、技術的なトラブルを防止するために、テストセンターがおすすめです。特にMacOSを利用している方は、テストセンターが強く推奨されます。

さらに、確実に試験を受験したい人も、テストセンターの受験の方がよいと言えるでしょう。技術や環境でのトラブルで、再試験になる可能性を排除したい人も、テストセンターが好ましいと考えます。

テストセンターは、技術や環境面でのトラブルが起きにくく、何かが起きても、すぐサポートが受けられるため、ストレスなく受験が可能です。

さいごに:オンライン受験が不安なら、「テストセンター」がおすすめ

ピアソンVUEのオンライン受験は、テストセンターまで向かわなくても、自宅で気軽に資格試験を受けることができ、便利な手段であると思います。

一方でオンライン受験は、トラブルのリスクも考えられるため、万全の準備が必要です。事前の環境チェックや、本確認書類、試験当日の流れなどを、しっかり把握しておけば、安心して受験に臨むことができるでしょう。

また、どうしてもオンライン受験に不安を感じるなら、テストセンターでの受験を検討するとよいでしょう。個人的意見では「テストセンターまで片道1時間以内なら、テストセンターかな」と考えます。

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