こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「ヘルプデスクには将来性がない、仕事がAIに奪われるのは本当?」
「毎日同じ作業で年収も上がらない、このまま続けて大丈夫?」
そんな不安を感じている方は、多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ヘルプデスクの将来性は「どんな環境で、どんな実務に関わっているか」で大きく変わります。職種名だけで簡易に判断できるものではありません。
この記事では、なぜヘルプデスクが「将来性がない」と言われやすいのか、また将来につながる環境・つながらない環境の違いを整理しながら、今後どう考えるべきかをわかりやすく解説していきます。
結論:ヘルプデスクの将来性は「環境次第」で大きく変わる
「ヘルプデスクには将来性がない」という言葉をそのまま鵜呑みにする必要はありません。しかし、すべてのヘルプデスクに将来性があるわけでもありません。
結論として、ヘルプデスクの将来性は「今いる環境(これから選ぶ環境)」によって、別物と言えるほど大きな差が生まれます。
「将来性が見えにくいヘルプデスク」と「伸びるヘルプデスク」
IT業界全体で見れば、サポート業務の需要はむしろ高まっています。一方で、サポート業務は以下の2つに分かれつつあります。
将来性がない環境:
マニュアルやAIで代替可能な「単純な受け答え」が中心の現場。スキルが積み上がりにくく、年齢とともに市場価値が下がりやすい傾向です。
将来性がある環境:
トラブルの原因を切り分け、改善や自動化を提案する「技術寄りの運用」も行う現場。ここではエンジニアや社内SEへのキャリアにつながる経験を積みやすいと言えます。
「職種」ではなく「実務内容」で見極める
重要なのは、「ヘルプデスク」という職種名ではなく、どんな実務に関わっているかで判断することです。
同じ「ヘルプデスク」という職種でも、実務の内容は現場によって異なります。「電話の取り次ぎ主体」の現場もあれば「サーバーのログ解析」をしている現場もあり、仕事内容が入り乱れているのがこの職種の特徴です。
この記事では、今のヘルプデスク業務が「将来性のあるキャリア」なのか、「環境を変えるべきキャリア」なのかを判断する基準を解説していきます。
なぜヘルプデスクは「将来性がない」と言われるのか
ヘルプデスクを調べてみると「将来性がない」、「やめとけ」といった声を目にすることがあります。では、なぜそう言われがちなのでしょうか。
ヘルプデスクが「将来性がない」と言われやすい理由は、主に以下3つです。
理由①:業務が「マニュアル対応」で専門スキルがつきにくい
多くの現場では、スピード・効率重視であるため「マニュアル通りに回答すること」が最優先されます。
そのため、自分で原因を調査・解決する経験などが積みにくく、専門スキルの積み上げが難しいのが実状です。結果「代替されやすい仕事」に分類されやすく、将来性が見えにくいと感じる人が多いです。
理由②:自動化・AI・アウトソーシングの対象になりやすい
ヘルプデスクで身につくネットワークなどのIT基礎知識は汎用性が高いですが、一方で基本操作の案内やパスワードの再発行など「定型業務」は自動化・AIに置き換えられやすい領域とも言えます。
ただし、すべてのヘルプデスク業務が置き換えられるわけではなく、業務内容によって影響の大きさは大きく異なります。
また、多くのヘルプデスク業務は自社内で抱えるのではなく、BPOといった「アウトソーシング」の対象となっており、キャリアが詰まったように感じやすいのも一要因です。
理由③:【重要】年収が上がりにくく、頭打ちになりやすい
ヘルプデスクは「利益を生まない部署(コストセンター)」と見なされることが多く、給与水準が低めに設定されやすい職種です。
また、評価の指標が「問い合わせ件数」などに偏ることも多く、市場価値を高めるのが難しいため、数年働いても年収が上がらないという現実に直面しやすい職種であることも大きな要因です。
→関連記事:ヘルプデスクの年収は低い?上がらない理由と現実的な上げ方を解説
将来性があるヘルプデスクの特徴【伸びる環境】
結論として、ヘルプデスクという職種自体がすぐになくなる可能性は低いです。一方で、将来性の有無は「ITスキルが身につく実務に関わっているか」で二極化していきます。
以下のような特徴があれば、ステップアップにつながる「将来性がある環境」と言えます。
■将来性がある環境の特徴:
・技術的な切り分けに関われる:
→ネットワーク、サーバー、クラウドサービスの一次切り分けを任せてもらえる
・業務改善側である:
→マニュアルやFAQの作成・改善、定型業務の自動化など、作る・更新する側である
・キャリアパスが見える:
→社内SEやエンジニアチームと連携でき、上流工程に進める機会がある。
こうした環境であれば、日常的な業務が「インフラエンジニア」や「社内SE」へのステップになります。未経験からITキャリアを築く場合であれば、比較的ハードルが低く、将来につながりやすい有効な入り口と言えます。
重要ポイント:
特にマニュアルを「読む」だけでなく、マニュアルを「作る・直す」側も携わっているなら、市場価値は着実に上がっています。
なお、こうした「将来性がある環境」で成長を加速させるために、資格を取るべきかどうかで迷っている方は、以下の関連記事も参考になります。
→関連記事:ヘルプデスクに資格は必要?評価されにくい理由と意味のある資格の考え方
将来性がない環境に共通する問題点【詰む環境】
一方で「将来性がない」と言われる現場には、「詰みやすい特徴」があります。それは、ITスキルが一切蓄積されない環境に固定され、次に繋がらなくなることです。
■将来性が見込みにくい環境の特徴:
・IT知識が不要:
→画面操作などを覚えるだけで、ITの仕組み(ネットワークやOS)の知識が不要
・「一次対応」のみ:
→マニュアル通りの作業、担当者に繋ぐことがメインのコールセンター業務
・キャリアパスがない・見えない:
→エンジニアとの接点が皆無、ずっと同じ業務、優秀な人ほど退職している環境
このような環境で注意すべき点は、「経験年数が増えても、市場価値が高まらない」ことです。仮に「今の現場で通用するスキル」であっても、「他社で通用するスキル」とは限りません。
結果としてAIチャットボットやRPAに代替されやすいスキルセットとなり、「誰でもできる仕事」という不安から抜け出すことが難しくなります。
つまり、長く働けば働くほど、「今の会社・今の環境から抜け出しにくくなる」というキャリア上のリスクを抱えていくことに繋がります。
続けるべき人・見直すべき人の判断軸【簡易チェック】
ここまで解説してきた内容を踏まえ、ヘルプデスクを続けるべきかどうかについて、以下内容で確認すると、シンプルかつ客観的に判断ができます。
■続けるべき人の特徴:
・技術的な切り分けや調査に関わる機会もある
・マニュアルや業務フローの改善にも関われている
・エンジニアや社内SEと連携している(異動・キャリアアップしている人が身近にいる)
上記に当てはまる場合、現在の業務は将来につながっていると言えます。無理にキャリアチェンジを急ぐ必要はありません。今の環境で経験を積むのは合理的な選択です。
一方で、以下のような内容がある場合は、専門職というよりも「接客寄り」の仕事になっている傾向です。この場合は将来性につながりにくい傾向であるため、環境の見直しも大事です。
■見直しを考えるべき人の特徴:
・マニュアル通りの一次対応のみが続いている、今後も続く見通し
・ITの仕組みを理解しなくても、仕事が問題なく進められる
・数年後のキャリアが全く想像できない
もし「見直すべき特徴」に多く当てはまる場合は、ヘルプデスクはやめとけ?と言われる理由や、向いていない人の特徴も参考になります。詳しくは以下の関連記事で解説しています。
→関連記事:ヘルプデスクはやめとけ?底辺・きついと言われる理由と抜け出す最短ルート
将来に悩んだときの考え方(焦らなくていい理由)
もしヘルプデスクの将来性について悩んでいるのであれば、次の自分のキャリアを真剣に考えている証拠です。そのため、必要以上に焦る必要はありません。
特に未経験からヘルプデスクになった場合は、1~2年目で「このままでいいのか?」と考えるのはよくあることです。また、ヘルプデスクの経験を「次に進むための通過点」と考えても問題ありません。
未経験からIT業界に入る場合、最初から理想的なポジションに就けるケースは多くありません。そのためヘルプデスクでIT業界の現場感を知り、業務理解を高めること自体、その後のキャリアにとって重要な土台にもなります。
大切なのは、今の環境で「何が身についたか」、「次に何を目指すか」を少しずつ整理していくことです。焦らず、判断できる材料を集めながら、自分にとって納得できる次の一手を考えていきましょう。
また、ヘルプデスク未経験の立ち位置やキャリアの全体像を整理したい方は、以下の関連記事も参考になります。
→関連記事:未経験ヘルプデスクとは?仕事内容・年収・将来性・ステップアップ
関連記事:次に読むべきおすすめ記事
ヘルプデスクの将来性について考えたあとは、自分の状況に近いテーマから、次の一歩を整理してみてください。
ヘルプデスクの将来が不安な方へ
今の環境に不安がある方、続けるべきか迷っている方は、以下の関連記事がおすすめです。
→関連記事:ヘルプデスクはやめとけ?底辺・きついと言われる理由と抜け出す最短ルート
年収についてもっと知りたい方へ
「ヘルプデスクは本当に給料が低いの?」、「どうすれば年収500万円を超えられる?」そんな疑問に答える、年収アップの具体的なロードマップです。
→関連記事:ヘルプデスクの年収は低い?上がらない理由と現実的な上げ方を解説
ヘルプデスク未経験・1~2年目の方へ
ヘルプデスクの立ち位置や、現状・今後のキャリアの全体像を整理したい方は、以下がおすすめです。
→関連記事:未経験で目指せるヘルプデスクとは?仕事内容・年収・将来性を解説
次のキャリアを考えたい方へ
ヘルプデスクをスタート地点として専門職へ進みたい方は、以下関連記事が参考になります(IT未経験者向けですが、ヘルプデスク経験がある方であれば、よりスムーズに進められます)。






