こんにちは、インフラ・クラウドエンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「AWS CLFはIT未経験からでも合格できる?」
「初心者にはどれくらい難しい?」
「CLFとSAAはどっちから取得すべき?」
これからAWSを学ぶ方は、このような疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、AWS CLF(クラウドプラクティショナー)の難易度は「易」程度で、IT・AWS未経験からでも十分に合格を目指せる資格です。
ただし、AWSサービスだけでなく、クラウドの基本概念・セキュリティ・料金など幅広い知識が求められるため、IT未経験者にとっては「簡単に合格できる資格」というわけではありません。
この記事では、AWS SAA・SAPまで取得した筆者が、AWS公式のCLF-C02試験範囲をもとに、CLFの難易度、合格率・合格点、勉強時間、SAAとの違いを解説していきます。
【結論】AWS CLFの難易度は「易」|IT未経験でも十分合格を目指せる
AWS CLFはAWS認定資格の中では難易度が易しく、AWS未経験者はもちろん、IT未経験者でも十分に合格を目指せる入門資格です。
AWS公式でも、CLF試験は「クラウドを初めて利用する情報技術(IT)関連の経験を持たない受験者向けに設計」されていると明記しており、アーキテクチャの設計、実装、トラブルシューティングなどの高難易度な技術スキルは試験範囲外です。
一方で、クラウドの基本概念からセキュリティ、AWSサービス、料金・サポートまで幅広く学ぶ必要があります。そのため、「簡単だからすぐ合格できる」というよりも「IT未経験でも適切に学習すれば合格が狙える難易度」と考えるのが適切です。
AWS CLFの難易度・試験概要早見表
AWS公式ではCLFを「AWSクラウドの基礎知識を身につける入門資格」として位置づけています。試験概要としては、以下です。
| 項目 | 目安 |
| 資格レベル | Foundational(入門) |
| 難易度 | ★☆☆☆☆ (比較的易しい) |
| IT未経験からの合格 | 十分可能 |
| 試験時間 | 90分 |
| 問題数 | 65問 |
| 合格点 | 700点/1,000点 |
| 公式合格率 | 非公表 |
| 勉強時間の目安 | 50〜80時間程度 |
| 主な難しいポイント | AWS・クラウド関連の幅広い基礎知識 |
CLF試験は、IT完全未経験からAWS学習を始める人や、いきなりSAAへ進むことに不安がある人にとっては、最初のAWS資格として学習しやすい試験です。一方で、入門資格ではあるものの、しっかり学習しないと合格は難しい試験です。
AWS CLFの難易度が比較的「低い」と言われる3つの理由
AWS CLFは、AWS認定資格の中で挑戦しやすい試験ですが、「勉強せずに受かる」わけではありません。基礎に特化しているため対策がしやすいという意味で難易度が低いと言われています。
具体的な理由を、以下3つにまとめます。
① AWS資格の入門レベル(Foundational)の位置づけである:
CLFは、AWSの入門資格であるため、SAAのように複数サービスを組み合わせた構成・設計まで深く求められません。「AWS・クラウドとは何か」という全体像や用語の土台を学ぶ入口に位置づけられています。
② 高度な設計・構築スキルまでは求められない:
CLFでは、「AWSサービスが何のために使われるのか」といった基礎理解が中心です。そのため、コーディング、クラウドアーキテクチャの設計、トラブルシューティングなどは試験対象外と公式からも発表されています。
実際にAWS環境を設計・構築するレベルまでは求められないため、未経験者でも取り組みやすい試験です。
③ SAAと比べて「知識や用語の理解・暗記」の比重が高い:
CLFでは、AWSサービスの用途やクラウドの基本概念、セキュリティ、料金体系など、基礎知識を理解しているかが重要です。
SAAのように複数のAWSサービスを組み合わせて構成・設計を判断する問題と比べると、知識理解の比重が高いため、初学者でも対策しやすい試験です。
注意点:
入門レベルではあるものの、IT未経験者にとっては、IT・AWS関連の専門用語の多さが最初の壁になります。
AWS CLFが「難しい」と感じる4つの理由
AWS CLFは入門資格である一方で、いざ学習を始めると「思っていたよりも難しい」、「覚えることが多い」といった壁を感じるケースは少なくありません。
ここではCLFの難しさの理由を、以下の4つに整理します。
① 「広く浅く」覚える必要があり、暗記量が意外と多い:
CLFでは、AWSの主要サービスの名前や用途を幅広く押さえる必要があります。頻出の主要サービス(EC2、S3、VPC、IAM、Organizationsなど)を中心に、数十種類以上のサービス名と役割を覚える必要があり、暗記の負担は少なくありません。
② 似たサービスや機能の違いで混乱しやすい
学習が進むと、役割が近いサービスや用語(例:EBSとEFS、RDSとAuroraの違いなど)が増え、選択肢で迷いやすくなります。そのため「違いや使い分け」まで整理して覚える必要があります。
③ IT未経験者は、「IT特有の基礎用語」でもつまずきやすい
IT完全未経験者の場合、AWSサービスを覚える以前に、IT業界でよく使われる専門用語(例:可用性・冗長化など)でイメージがつかず、つまずくことがあります。
そのため、最初はAWSサービスの暗記だけを進めるのではなく、分からないIT用語も一緒に理解していくことも重要です。
④ IT未経験者は想定より勉強時間が必要になることもある
CLFの勉強時間は「40〜50時間程度」などとネットでは言われることがありますが、上記③のようにIT完全未経験者はIT用語の理解にも時間が必要です。
そのため、人によっては想定以上の学習時間が必要になる人も少なくありません。ネット上の勉強時間はあくまで目安と言えます。
AWS CLFの合格率・合格点は?
AWS CLFの合格点は700/1,000点です。一方で、合格率はAWS公式からは公表されていません。
また、「700点だから70%正解すれば合格」と単純に考えることはできないため、スコアの仕組みも理解しておきましょう。
AWS CLFの公式な合格率は公表されていない
ネット上では「合格率50~60%程度」といったさまざまなデータが紹介されていますが、AWS CLFの公式な合格率は公表されていません。そのため、ネットの情報は参考程度に捉える方がよいでしょう。
また入門資格であるため合格率は高めと想定されますが、誰でも簡単に受かる試験ではありません。
合格点は700点|正答率は70%前後が一つの目安
AWS CLFのスコアは100〜1,000点で評価され、700点以上が合格です。試験は65問で、このうち50問が採点対象、15問は採点対象外となっています。どの問題が採点対象外かは、受験者には分かりません。
またAWS認定試験では、問題ごとの難易度などを調整した「換算スコア」が使用されており、実際の正答率基準は非公表ですが、試験対策では70%前後の正答率を一つの合格目安と考えることは可能です。
そのため、模擬問題集で安定して正答率75~80%以上を取れる状態が、より確実性が高いボーダーラインとも言えます。
AWS CLFとSAAの難易度はどれくらい違う?
AWS CLFとSAAは、どちらもAWSの代表的な認定資格ですが、求められる知識の深さに大きな差があります。
CLFはFoundational(基礎)レベル、SAAはAWSを使ったソリューション設計まで問われるAssociate(一般)レベルです。
| 項目 | AWS CLF | AWS SAA |
| レベル | Foundational | Associate |
| 難易度目安 | ★☆☆☆☆ 易 | ★★★☆☆ 中 |
| 主な内容 | AWS・クラウドの基礎 | AWSサービス・構成・設計 |
| 設計問題 | 高度な設計は対象外 | 設計判断まで問われる |
| IT未経験者 | 挑戦しやすい | 合格可能だがCLFより難しい |
| 合格点 | 700/1,000点 | 720/1,000点 |
※難易度は当サイト独自の目安です。
CLFはAWSの基礎知識、SAAはサービスの使い分け・設計まで問われる
CLFでは、AWSサービスや基礎知識を広く押さえているかが問われます。
一方、SAAではAWSサービスを知っているだけではなく、要件に応じてサービスを組み合わせ、セキュリティ・可用性・パフォーマンス・コストなどを考慮した構成を選ぶ力が求められます。
■AWS CLFとAWS SAAの違い:
・CLF:AWSサービスやクラウドの基礎を理解する資格
・SAA:AWSサービスを使い分け、適切な構成を考える資格
そのため、SAAの方がCLFより一段階難易度が高いと言えます。SAAの難易度は、別記事の「AWS SAAの難易度は?合格率・合格点と他資格との比較」をあわせてお読みください。
CLFを飛ばしてSAAを受験してもよい?
CLFを取得せず、いきなりSAAを受験しても問題ありません。
すでにIT・インフラの基礎知識がある人や、AWSを技術的に学びたい人、また転職目的の資格取得であれば、SAAから学習を始める選択肢もあります。
一方で、AWS公式は「IT業務の経験がまったくない人は、SAAの前にCLFを取得してAWSクラウドの基礎知識を身につけること」をお勧めしています。 自分のIT知識やAWSを学ぶ目的に合わせて、最初に受験する資格を選ぶとよいでしょう。
【目的別】CLFとSAAはどっちから取得すべき?
結論としては、IT完全未経験ならCLFから、すでにインフラの基礎知識があるならSAAからという考え方が一つの目安と言えます。
また、クラウドエンジニアへの転職を目的とする場合は、CLFの取得だけをゴールにせず、SAAやAWSのハンズオンまで視野に入れることをおすすめします。
IT完全未経験ならCLFからがおすすめ
ITやクラウドをほとんど学んだことがない場合は、CLFから始めるとスムーズです。CLFでは、AWSの主要サービスだけでなく、クラウドの基本概念、セキュリティ、料金体系などを広く学べます。
また、いきなりSAAから始めると専門用語やAWSサービスの多さでつまずく人もいるため、まずCLFでAWS・クラウドの全体像を理解してからSAAへ進むという順番でも問題ありません。
実際、AWS公式でも、IT業務の経験がまったくない場合は、SAAの前にCLFを取得してAWSクラウドの基礎知識を身につけることを案内しています。
IT経験者、LPIC・LinuC・CCNAなどを学習済みならSAAからでもOK
エンジニア経験者、またLPIC・LinuC・CCNAなどを学習し、インフラ基礎知識がある場合は、CLFを飛ばしてSAAから挑戦するのも問題ありません。
SAAではVPC・EC2・S3・RDS・IAMといった主要サービスをより深く学びながら、可用性やセキュリティ、コストを考慮したAWS構成について理解していきます。
特にネットワークやLinuxといった基礎知識があれば、SAAの学習内容を理解する土台があるため、AWSを技術的に学びたい場合はSAAから始めてもよいでしょう。
クラウドエンジニアへの転職が目的ならSAAまで取得したい
クラウドエンジニアへの転職を目的とする場合は、CLFだけで終わらず、SAAまで取得しておきたいところです。
CLFは基礎を学ぶ入門資格として有効ですが、クラウドエンジニアにはAWSサービスの用途を知るだけでなく、要件に応じてサービスを使い分け、適切な構成を考える知識も求められます。
また転職・キャリア支援現場では、「これからAWSの実務経験を積みたい」という理由で、AWS未経験の段階からSAAを取得するエンジニアは決して珍しくありません。
AWS CLFの勉強時間はどれくらい?
AWS CLFの勉強時間は、IT・AWSの経験によって大きく変わります。
目安として、IT完全未経験者で50〜80時間程度、IT・インフラの基礎知識がある人で40〜50時間程度を見ておくとよいでしょう。
| 知識レベル | 勉強時間の目安 | 学習期間の目安 |
| IT完全未経験 | 50〜80時間程度 | 1〜2ヶ月 |
| IT・インフラの基礎知識あり | 40〜50時間程度 | 2週間〜1ヶ月 |
※AWS公式が合格に必要な学習時間を定めているわけではありません。自身の前提知識に合わせて計画を立てましょう。
IT完全未経験の場合
IT未経験からCLFを目指す場合は、50〜80時間程度を一つの目安にするとよいでしょう。
CLF自体は入門資格ですが、AWSサービスだけでなく、可用性や冗長化など(人によってはサーバーやネットワークなども含めて)IT専門用語も一緒に理解する必要があります。そのため、IT経験者より学習に時間がかかりやすく、50〜80時間を超えるケースもあります。
未経験者の場合は、分からない用語を一つずつ理解しながら進めることが大事です。
IT・インフラの基礎知識がある場合
すでにエンジニア実務経験がある方、LPIC/LinuC・CCNAなどの基本資格を学習済みの方であれば、40〜50時間程度で合格を目指すことも可能です。
サーバー・ネットワーク・セキュリティなどの基礎知識があるため、「AWS固有のサービス名・機能・料金体系の暗記」に学習を集中できるのが大きな強みとなります。
一方で、AWS特有のサービス設計思想(責任共有モデルやWell-Architected Frameworkなど)の理解も重要のため、問題演習で理解度を確かめながら学習を進めましょう。
AWS CLFに合格するための3つのポイント
AWS CLFは、基礎を「広く浅く」理解する試験です。最初からすべてを暗記しようとせず、全体像を理解したうえで、早めに問題演習へ進むことをおすすめします。
ここでは合格するためのポイントを3つに整理します。
① 最初は「広く浅く」AWSの全体像を理解する:
最初から細かな仕様まで覚えようとせず、まずはAWS・クラウドの全体像を理解しましょう。
EC2・S3・RDS・VPC・IAMなどの主要サービスについて、「何に使うサービスなのか」を他人に説明できるレベルになるまで理解することが最初の目標です。
② 早めに問題演習へ進み、繰り返しアウトプットする(最重要):
一通り基礎知識を学んだら、すべてを完璧に暗記する前に問題演習へ進みましょう。結局は問題が解けないと、試験には合格しません。
また問題を繰り返し解くことで、CLFで問われやすい知識や、自分が理解できていない分野が見えやすくなります。
③ 「簡単な資格」と考えず、焦らず学習を続ける
AWS CLFはAWS認定資格の中では比較的易しい資格であるものの、特にIT未経験者にとっては、最初から簡単に解ける試験とは言えません。想像通り・予定通りに学習が進まないことはよくあることです。
「CLFは簡単と聞いたのに解けない」と焦らず、「入門資格でも相応の学習は必要」と考え、継続して勉強に取り組みましょう。
AWS CLFの難易度に関するよくある質問
Q. AWS CLFはIT未経験でも合格できますか?
A. はい、IT未経験でも十分に合格を目指せます。
AWS公式でも、CLFはIT・クラウド経験がない人を対象に含む基礎レベルの資格です。AWSの使用経験も必須ではありません。
ただし、IT未経験の場合は専門用語の理解にも時間がかかるため、「入門資格だから簡単」と考えすぎず、余裕を持って学習しましょう。
Q. AWS CLFは独学でも合格できますか?
A. 独学でも十分に合格を目指せます。CLFは学習教材も豊富であり、ハンズオンも不要であるため、むしろ独学が一般的とも言えます。
市販の参考書・テキストなどで全体像を理解したら、問題演習を繰り返していけば十分に合格できます。
Q. AWS CLFは1ヶ月で合格できますか?
A. 1ヶ月での合格も十分に狙えますが、個人のバックグラウンド(IT経験・IT資格の有無)によって必要な勉強時間は変わります。
当サイトでは、IT完全未経験なら50〜80時間程度、IT・インフラの基礎知識がある人なら40〜50時間程度を一つの目安としています。
完全未経験の場合は専門用語の理解から必要になるため、1ヶ月にこだわらず、理解度に合わせて学習期間を調整しましょう。
Q. AWS CLFに落ちる人の特徴は?
A. 「簡単な資格だから」と対策を軽く考えてしまう人、「問題演習を軽視」してしまう人は注意が必要です。
逆に「難易度は低くない試験」と考え、「問題演習を中心に学習」できる人は、合格を目指しやすい試験とも言えます。
Q. AWS CLFは転職で役に立ちますか?
A. AWS・クラウドの基礎知識を学んだ証明にはなりますが、一方で、CLFだけでクラウドエンジニア転職が大きく有利になるとは考えない方がよいでしょう。
AWS公式もCLFをクラウドキャリアの出発点と位置づけ、次の資格としてSAAなどのAssociate認定を推奨しています。
クラウドエンジニアへの転職を目指すのであれば、CLFで終わらず、SAA取得やAWSハンズオンまで進めることをおすすめします。
また、AWS資格が転職市場でどう評価されるのかは、別記事の「AWS資格は意味ない?評価されない人と市場価値が上がる人の違い」で詳しく解説しています。
さいごに|CLFはAWS・クラウド学習の最初の一歩
AWS CLFは、AWS認定資格の中では比較的易しい位置付けであるものの、クラウドの基本概念からAWSサービス、セキュリティ、料金体系まで幅広く学ぶことができます。
そのため、IT完全未経験からAWS・クラウド学習を始める最初の一歩として取り組みやすい資格です。
一方で、CLF取得をゴールにする必要はありません。特にクラウドエンジニアを目指すのであれば、CLFで身につけた基礎を土台に、SAAの取得やAWSのハンズオンへ進み、より実践的な知識・スキルにつなげていくことが重要です。
まずはCLFでAWS・クラウドの全体像を理解し、その後の資格学習やキャリアにつなげていきましょう。






