こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
インフラエンジニアは、IT業界で欠かせない存在の職種です。DXからシステムの安定運用、セキュリティなど、システムの根幹を支える重要なポジションを担っています。
特にクラウド技術の進展に伴い、インフラエンジニアの役割がますます広がり、「インフラエンジニアは最強」とも言われるようになってきました。
また、最強と言われるようなインフラエンジニアは、どのようなスキルを持つのでしょうか?
この記事では、インフラエンジニアが「最強」と言われる理由や、最強に近づくスキルについて、解説していきます。
なぜ、インフラエンジニアは最強、と言われるのか?
インフラエンジニアは大変な仕事であり、責任も重い仕事です。必要とされる知識やスキルも多岐にわたるため、学習も必要です。
一方で、インフラエンジニアは様々な魅力があり、一部では「最強」と呼ばれることもあります。ここでは「インフラエンジニアが最強」と言われる理由について、説明していきます。
最強の理由①:高い専門性がある、スキルが陳腐化しにくい
インフラエンジニアは、IT業界において高い専門性を持っています。インフラエンジニアはシステムやセキュリティなどを支えるITインフラを担うため、ITインフラを支える複雑な技術を扱う必要があります。
簡単に習得することが難しい複雑な技術には高い専門性があります。またインフラの技術は流行り廃りが少なく、IT技術の中では陳腐化しにくい技術です。これが最強と言われる一つの理由になっています。
最強の理由②:幅広いスキルセットがある
インフラエンジニアは、ネットワーク、サーバー、セキュリティ、クラウド、さらにはプログラミングなど、幅広い技術に精通するポジションです。
幅広い技術に精通することで、幅広いスキルセットを身につけることができるため、最強と言われる言われる理由にもなっています。
最強の理由③:クラウド技術の進化と需要
AWSやAzure、GCPなど、クラウドサービスが急速に成長しており、インフラエンジニアはクラウドエンジニアとしての役割が拡大しています。
クラウドは今後のITインフラの主流となりかつ、現在も高い需要を誇っています。クラウド技術の進化と需要に伴い、クラウドに強みを持つインフラエンジニアには高い需要があり、最強と言われる所以になっています。
最強の理由④:幅広いキャリアパス
インフラエンジニアとして培えるスキルは幅広く、サーバーやネットワーク、セキュリティ、クラウドなどを学ぶことができます。この幅広いスキルが、将来の幅広いキャリアパスに繋がります。
例として、ネットワークの専門性を高め、ネットワークエンジニアやセキュリティエンジニアとして活躍することもできますし、クラウド技術に特化してクラウドエンジニアのキャリアを築くことも可能です。
また、問題解決力やコミュニケーション力を活かして、ITコンサルタントを目指すことや、管理力を磨き、プロジェクトマネージャを目指すことも可能です。
将来にやりたいことを、仕事を通じて見つけ、新たなキャリアに向けて進んでいくなど、幅広いキャリアパスを描くことができることも、インフラエンジニアの魅力です。
最強の理由⑤:不景気に強い(景気に左右されにくい)
不景気になると、様々な会社は投資を抑えるため、ITに対しての投資額も抑えられます。ゆえにシステム開発は不景気になると、案件が減少します。
一方で、インフラエンジニアが関わるインフラは、不景気でも止めてはいけない業務であるため、不景気でも仕事は多いです。むしろ不景気の場合は、インフラのコスト最適化などの仕事が多く発生します。
インフラエンジニアの仕事は、不景気に強いかつ、景気に左右されにくい仕事であり、仕事に困りにくい職種といえます。ゆえに、その安定感が最強と言われることもあります。
最強の理由⑥:需要が高く、未経験でも目指せる
インフラエンジニアは需要が高く人手不足の職種であるため、未経験からでも目指しやすい職種です。
インフラエンジニアが仕事とするITインフラは、技術の進化やデジタル化の加速によって、需要が増え続けており、高い需要に支えられた仕事とも言えます。
未経験からでも努力次第で目指せる職種でもありかつ、需要や将来性も高いため、最強と言われる一つの理由になっています。
最強の理由⑦:学歴は不問(経験・スキル重視)
インフラエンジニアは基本的に学歴不問(文系・理系も不問)が多い職種です。
現場では学歴よりも「何ができるのか」という経験・スキルが重視され、実務での対応力が価値を持つ職種です。
学歴に自信がなくとも、努力次第で大きく巻き返しを図り、キャリアの逆転を目指すことが出来る職種です。
最強の理由⑧:経験を積めば、キャリアアップ転職がしやすい
経験豊富なインフラエンジニアは、圧倒的に人材不足です。また、大手企業であっても「経験豊富なインフラエンジニアは、採用が非常に難しい」と考えています。
インフラエンジニアとしてスキルや経験を積めば、様々な企業にキャリアアップ転職がしやすいことも、最強と言われる理由の一つになっています。
最強の理由⑨:経験を積めば、年収アップしやすい
インフラエンジニアは、経験を積むことで年収アップがしやすい職種です。経験を重ねてスキルを高めると、スキルに応じて年収が上がっていきます。
インフラエンジニアはスキルを身につけることで市場価値が上がり、年収アップが望めます。また現職で年収アップが難しくとも、転職を行うことで、保有スキルに準じた年収になります。
最強の理由⑩:経験を積めば、働き方や働く環境などを選べることができる
インフラエンジニアは経験を積む事で、働く環境の選択肢が増え、自由度が高まる特徴もあります。
一定の経験やスキルを積むと、企業や顧客からの評価も高まり、リモートワークなどの柔軟な働き方もできるようになっていきます。特にクラウドに強いエンジニアは、リモートでの仕事が容易であるため、働く場所を選ばないことが多いです。
また、経験を積めば、フリーランスとして独立することも可能です。フリーランスとして働けば、自分で仕事を選ぶこともできます。
これらのように、インフラエンジニアは多種多様な魅力があり、この魅力が「インフラエンジニアは最強」と言われる理由にもなっています。
インフラエンジニアが最強と言われる理由、まとめ
■インフラエンジニアが最強と言われる理由、まとめ:
・高い専門性がある、スキルが陳腐化しにくい
・幅広いスキルセットがある
・クラウド技術の進化と需要
・幅広いキャリアパス
・不景気に強い(景気に左右されにくい)
・需要が高く、未経験でも目指せる
・学歴は不問(経験・スキル重視)
・経験を積めば、キャリアアップ転職がしやすい
・経験を積めば、年収アップしやすい
・経験を積めば、働き方や働く環境などを選べることができる
一方で、なぜインフラエンジニアは、やめとけと言われるのか?
インフラエンジニアは「最強」と言われる一方で、「やめとけ」という声も一部で挙がっています。
ここからは、逆に「なぜインフラエンジニアは、やめとけと言われるのか?」について、よく言われる4つの理由を説明します。
やめとけと言われる理由①:知識、スキルの習得が難しい
インフラエンジニアが、よく「やめとけ」と言われる理由として、知識やスキルの習得が難しいという事実があります。
インフラエンジニアは幅広い知識が必要とされます。ネットワークやサーバー、OS、セキュリティなど、学ぶべき知識が多いといえます。これにくわえて、技術の進展に伴い、新しい技術を学ぶことも発生します。
このような幅広い知識やスキルの習得において「学ぶことが多く、大変」であることで、インフラエンジニアはやめとけ、と言われることがあります。
やめとけと言われる理由②:初心者は、夜勤シフトがあることが多い
インフラエンジニアは、初心者時に夜勤シフトを任されることが多く、「やめとけ」と言われることがあります。
ITインフラは24時間365日稼働するため、夜間にもネットワークやサーバーを監視する必要があります。そのため、インフラエンジニアになりたての新人が夜勤シフトに入るケースが多く、体力的に厳しいと感じてしまう人もいます。
やめとけと言われる理由③:スキルを高めないと、年収が上がらない
インフラエンジニアは、スキルを高めると年収が上がります。逆に言うと、スキルを高めないと、なかなか年収が上がりません。
ゆえに、高度なスキルが必要とされない下流工程の仕事においては、経験年数を何年も重ねても、給与があまり上がらない事実があります。
スキルを高めないと年収が上がらないことで、インフラエンジニアはやめとけと言われることがあります。
やめとけと言われる理由④:上流工程へのステップアップが難しい
インフラエンジニアがやめとけと言われる理由に「上流工程へのステップアップが難しい」という点もあります。
インフラエンジニアは知識を身につけ、スキルを自学で学習し続けないと、上流工程にステップアップする機会が限られます。またステップアップするには、相応の努力と時間が必要です。
そのため、キャリアに停滞感を感じ、つまらないと考える人も多くいます。ステップアップが大変という点も、やめとけと言われる大きな理由の一つです。
また、やめとけと言われる理由は他にも多数あります。他にも詳しく知りたい方は、「【未経験者・女性必見】なぜインフラエンジニアは、やめとけと言われるのか?」をあわせてお読みください。
最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセット
インフラエンジニアとして「最強」を目指すためには、ITインフラ全般にわたる幅広いスキルと、深い専門性、豊富な実務経験が必要です。
インフラエンジニアは、企業のIT基盤を支える重要な役割を担っており、ネットワーク、サーバー、セキュリティ、クラウドなどの知識が不可欠です。
ここでは、最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセットについて、初級者、中級者、上級者と順番に説明していきます。
初級者:最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセット
インフラエンジニア未経験者や初級者が「最強のインフラエンジニア」に近づくためには、まず基本的なスキルセットを身につけることが必要です。基本的なスキルを広く身につけることをおすすめします。
まずは最初に身につけたいスキルセットを3つ説明します。これらのスキルは、インフラエンジニアが日常業務で必要となるスキルであり、早い段階で学びたいスキルです。
■初心者向け:最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセット
・【最初に身につけたい】ネットワークの基礎
・【最初に身につけたい】サーバーの基礎
・【並行して学びたい】セキュリティの基礎
【最初に身につけたい】ネットワークの基礎
インフラエンジニアが最初に学ぶべきスキルの一つが、ネットワークの基礎です。
ネットワークの仕組みやプロトコル、IPアドレスの概念などは、システム基盤を扱うインフラエンジニアとして必須の知識です。
特に、TCP/IPやルーティング、サブネットマスクといった基礎概念を理解しておくと、実務で活かしやすいと言えます。
これらの知識を体系的に学べる資格は、CCNA(Cisco Certified Network Associate)です。CCNAは、初級者向けのネットワーク資格であり、ネットワークの基礎を身につけるためには最適な資格です。
【最初に身につけたい】サーバーの基礎
インフラエンジニアが最初に学ぶべきスキルとして、サーバーの基礎もあります。
インフラエンジニアは、企業のシステムやアプリケーションが稼働するサーバーを、安定的に運用することが求められます。
LinuxやWindowsのサーバー設定、ユーザー管理、権限設定などは必須であり、サーバー(特にLinux)における基本操作を学ぶことが大切です。
これらの知識を体系的に学べる資格は、LPIC level1もしくはLinuC レベル1です。これらの資格は初心者がLinuxの基本知識を身につけるのに最適です。
【並行して学びたい】セキュリティの基礎
インフラエンジニアは、ネットワークやサーバーにおけるセキュリティ面も学んでいく必要があります。
具体的には、アクセス制御(ACL、ユーザー管理など)や、基本的なファイアーウォール設定(ポートの開閉など)などの基礎を学ぶことで、システムのセキュリティ対策が取れるようになります。
セキュリティの知識は、インフラエンジニアにとって必須であり、ネットワークやサーバーと並行して学ぶとよいです。
初級者:最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセットのまとめ
初級者が「最強のインフラエンジニア」に近づくためには、基礎をしっかり固めることが大事です。
特にネットワークやサーバー、セキュリティの知識を習得し、トラブル対応力を高めることで、ステップアップの土台を築いていくことができます。
中級者:最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセット
インフラエンジニアとして経験を積んだ中級者が、さらに「最強」を目指していくには、より専門的な知識やスキルが必要です。また実務で役立つ技術を学び、様々な場面での対応力を高めることが大事になってきます。
ただし、全ての分野で深い専門スキルを身につけることは難しいため、1つないし2つの分野で、深い専門スキルを身につけていくとよいでしょう。
以下では、中級者が習得すべきスキルセットを説明していきます。
■中級者向け:最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセット
・高度なネットワークスキル
・高度なサーバースキルや、仮想化スキル
・クラウドの知識や技術スキル
・トラブルシューティングや問題解決能力
高度なネットワークスキル
ネットワークエンジニアとして、ネットワークのキャリアを深めたい場合は、基礎的なネットワーク知識のみでなく、高度なネットワーク技術が求められていきます。
ネットワークエンジニアとして最強に近づくためには、企業ネットワークを構築・管理ができるスキルが必要です。またネットワークセキュリティを意識したVLAN構築やファイアーウォール設定なども大事です。
中級者の知識が体系的に学べる資格は、CCNP(Cisco Certified Network Professional)です。
高度なサーバースキルや、仮想化スキル
インフラエンジニアとしてキャリアを深めたい場合は、サーバーに関する、より複雑な設定や最適化、仮想化技術の活用などが、中級者には求められていきます。
具体的には、仮想化技術を用いて、複数のシステムを効率よく管理できるようになることや、サーバーのパフォーマンスの最適化などが求められていきます。
Linuxサーバーの知識を更に学んでいく資格として、LPIC level2や、LinuC レベル2の資格があります。
クラウドの知識や技術スキル
クラウドの知識や技術は、中級以上のインフラエンジニアにとって欠かせないスキルになっています。
中級者以上には、AWSやAzureなどのクラウドプラットフォームにおけるインフラ構築、スケーリングや運用ができるスキルも必要となっていきます。
また、クラウドを扱う場合は、クラウドにおけるコスト管理や可用性なども意識した設計も重要であり、これらのスキルを持ち合わせることで、更に最強のインフラエンジニアを目指すことができます。
これらの知識を体系的に学べる資格は、AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトなどがあります。
インフラの自動化、スクリプトの作成スキル
インフラの自動化や運用効率を高めるスキルも、最強のインフラエンジニアを目指すための武器となります。
AnsibleやTerraformなどのインフラ自動化ツールを利用しながら、定型業務を自動化することで、インフラの運用コストを削減ができ、また効率的なインフラ管理ができるようになります。
また、シェルスクリプトやPythonなどでの自動化スクリプト作成も、インフラの改善に役立ちます。
これらの知識は、実際にAnsibleなどを使い、手を動かしながら学ぶ学習が有効です。
トラブルシューティングや問題解決能力
今までの経験や知識を活かし、トラブルシューディングのスキルを磨いていくことも、最強のインフラエンジニアを目指すためには重要です。
システムやネットワークの障害を特定し、問題を解決できるスキルは、インフラエンジニアとしての価値を高めます。また、未然にトラブルを防ぐための予防策も実践できるようになっていきます。
これらのスキルが、中級者エンジニアには求められていくと言えます。
上級者:最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセット
インフラエンジニアとして豊富な経験とスキルを持つ上級者が、更なる高みを目指して最強のインフラエンジニアになるには、高度な専門スキルにくわえて、マネジメントスキルなどが必要となります。
ここからは上級者に必要とされるスキルセットを説明していきます。
■上級者向け:最強のインフラエンジニアに近づくためのスキルセット
・プロジェクト管理スキル
・アーキテクチャ設計スキル
・クラウド、ハイブリッド環境での管理スキル など
プロジェクト管理スキル
上級のインフラエンジニアでは、技術だけではなく、プロジェクトを管理するマネジメント力も必要とされていきます。
プロジェクト管理において、効率的にプロジェクトを推進するための知識や、管理能力が求められます。またプロジェクト管理を遂行するコミュニケーション力も求められます。
インフラエンジニアは上位に進めば進むほど、プロジェクト管理スキルが必要とされていきます。この知識を体系的に学べる資格は、PMP(Project Management Professional)などがあります。
アーキテクチャ設計スキル
上級のインフラエンジニアでは、システムを構築運用するのみでなく、企業のニーズに応じたシステムアーキテクチャを設計するスキルも必要となります。
高可用性(HA)、やディザスタリカバリ(DR)など、IT資産を守りながら効率的に運用するための設計スキルが求められていきます。
また、コストパフォーマンス、パフォーマンスの最適化の観点も重要となります。
クラウド、ハイブリッド環境での管理スキル
上級者では、オンプレミス環境とクラウド環境を組み合わせたハイブリッド構成、また複数のクラウドサービスを組み合わせたマルチクラウドの管理スキルも重要です。
ハイブリッドクラウドの設計や運用、マルチクラウド環境でのリソースの最適化などのスキルを持ち合わせると、更なる最強のインフラエンジニアになっていくでしょう。
さいごに
インフラエンジニアは「やめとけ」と言われることもあります。人手不足といえど、簡単にスキルや給与が上がっていくイージーな世界ではありません。努力をできないと、厳しい世界です。
しかし、人によっては「最強」と言われることもあります。やるべきことをやれる人、難しい技術を実践できる人になっていくことで、市場価値を大きく高め、様々なメリットが享受できます。
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