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コートジボワールにネットワークを整備したい!私がネットワークエンジニアであり続ける理由。

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コートジボワール出身であり、在日コートジボワール協会会長かつ、日本のTV番組にも出演しながら多彩な活躍をされているサコ・ランシネさん(34歳)の本業は、ネットワークエンジニア。

「母国と日本に貢献したい」と話す非常に明るいサコさんが、今までの苦労も含めて、彼が日本に来た理由や、日本に来て行っている仕事や感じた事、エンジニアをやり続ける理由、将来の目標等を語って頂きました。

 

母国のコートジボワールに必要な力を身に付け、ヘルプしたい!私が来日してエンジニアを選んだ理由

 

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僕は高校まではコートジボワールで、コートジボワールが大好きなITハイテクに興味がある学生でした。高校は科学技術高校にいましたのでプログラマになる事を考えていましたが、高校の生徒数は1000人かつ科学技術高校にも関わらず、PCの台数は7台。PCに興味はあっても人数的にPCに常に触る事は難しかったので、当時はプログラミングを紙に書いて、PCを触れる事が出来るタイミングでプログラミングして勉強する学生生活を送っていました。当時はとにかくPCに触って勉強したかったです。でもなかなかPCに触れなかった。コートジボワールはIT化がまだまだ進んでいなく、将来の勉強をするための学校でもITトレーニングはまだまだ。でも、ただ何となくコートジボワールにITは絶対必要だと考えて、その時に、コートジボワールでITを推進する事が僕の使命だと思い込んで、ITを必死で勉強していました。

でも、コートジボワールでITを学び続けるだけだと成長が遅い。すると、もっと最先端な環境でITを学びたいし、学ぶべきという気持ちが強くなり、海外でITを学びたいと考えるようになりました。だから語学が必要だと思い、コートジボワールの公用語であるフランス語以外にも、英語とドイツ語を学んで話せるようにもなりましたが、海外でITを学ぶのであれば、学生時代に柔道と合気道をしていた事もあり、また日本は技術に優れていて学ぶ機会が多いと考え、日本に留学したいと考えました。

ただ、日本に留学する事で一番ネックになるのはお金でして、日本での学費や生活費を手に入れる事が難しかったんです。ゆえに、学費や生活費を全額出してもらえる、コートジボワールの国費留学生になろうと決意しました。そして日本語を勉強しながら国費留学生の勉強をスタート。当時は本当に必死でした。そして国費留学生の試験に合格して、奨学金にて日本に来日。日本の情報系専門学校を卒業の後、日本の国立の大学で情報系を学び、日本でエンジニアとして就業しました。

 

アプリケーションエンジニアからネットワークエンジニアへ。私がネットワークエンジニアを選んだ理由

 

最初にスタートしたキャリアはプログラマで、サーバのアプリケーションを作る仕事。もともと学生の時からプログラミングはやっていたし、アプリケーションを作る事は好きだったのですが、いずれはコートジボワールにITで貢献出来るようになりたい。勿論国費で日本に来て勉強をさせてもらったという恩もコートジボワールにはあるのですが、生まれ育ったコートジボワールが好きで、コートジボワールのために何か役に立ちたい。これが私の中で一番重要でした。そのために今の私に何の力が必要かを探していたんですが、日本に来て、重要なのはネットワークと思ったんです。

日本はコートジボワールと比べると本当にITも含めて、何もかもが進んでいて、びっくりする事が本当にいっぱいあったのですが、いろいろある中で例えば一つ驚いたのはコンビニ。特にコンビニのPOSシステム。コンビニで店舗間をオンラインで繋ぎ、情報連携をしながら営業しているのを見て、純粋にすごいと思いました。小売りもITでここまで進歩出来るのかと(笑)。ITを使って、母国の役に立ちたいと考えていた僕には、強すぎる刺激でした。

でも今やっている事はアプリケーションの開発で、アプリケーションは一部のユーザーにしか使用されないし、今のコートジボワールにアプリケーションが本当に必要かと考えると、悩んでしまいました。そもそもアプリを動かすネットワークも整備されていないどころか、固定電話も整備されていないレベル(最近では少しずつ携帯電話はインフラに近づいてきましたが、それでも普及としてはまだまだ)。まずはネットワークが整備されて、PCとPCが繋がらないと、アプリケーションを作っても何も出来ないし、端末とサーバがコミュニケーションを取れないと何も出来ない。結局インフラが無いと今の時代で当たり前になっているメールもLINEもFacebookも機能しない。

僕は、僕自身がもっと社会にインパクトを与えて、社会の役に立ちたいです。母国のコートジボワールを含めて、みんなにヘルプしたいと思っている気持ちは強いです、でも、アプリだと一部のニーズのみの対応にしかならない。そこで考えたのがネットワークエンジニアの仕事。ネットワークであればみんなのニーズに対応できるし、ネットワークの方が貢献出来る幅が広い。また、日本でネットワークを勉強して、コートジボワールのネットワーク・インフラの普及に貢献したい!と考えたんです(今は少しずつコートジボワールもIT化が進んできましたが、当時はITが普及していなくて、電気代等を払うのもコンビニなどみたいにオンラインで払える訳で無く、長い列に並んでみんな紙の伝票を持って支払に行っていたので、支払のデッドライン時期は支払場所の並び方が異常で、不便すぎる。政府の業務もオンライン化が進んでいないので、住民票を取りに行くのも一苦労。コートジボワール国内であればどこでも住民票が取れる訳では無く、紙で管理してるので、住民票を出した地域まで戻って取らないと、取得も出来なかったんです。)そこで、今の僕に必要な力は、母国にネットワークを推進出来るネットワークエンジニアとなり、コートジボワールにネットワークを整備出来るような人間になる事だと信じて、外資系通信事業者にネットワークエンジニアとして転職しました(あと、先輩に、ネットワークエンジニアはお金も良いと聞いた、というのもあります笑)。

 

芸人ではないですよ(笑)。僕が日本で活動をしている事と、その理由

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僕の事を芸人みたいな感じに捉えているような方は多いと思うんですが(笑)、僕は前からネットワークエンジニアで、今もネットワークエンジニアです。僕が今日本でやっている事は、某外資系ベンダーでネットワーク、特にセキュリティのエンジニアとして勤務(例えば、日本の大手銀行、通信キャリアなどのネットワークインフラ構築やセキュリティ基盤の設計など)をしながら、プライベートみたいな感じで日本のコートジボワール協会の会長の仕事や、コートジボワールの政府関係、そして芸能関係(笑)もやってます。

コートジボワール協会の会長の仕事は、日本にいるコートジボワール人のサポートで、日本のコートジボワールの大使館に大使館は16時に終わってしまうので、緊急の用件はコートジボワール協会で受けます。例えばビザ関係で困っていたり、病気になって困っていたりするコートジボワール人のサポートもするし、六本木でトラブルにあったコートジボワール人を助けに行った事もある。

コートジボワールの政府関係では、僕はコートジボワールにITを普及させるというミッションを持っていて、その中でサイバーセキュリティに関しては特別顧問という役職をコートジボワール政府からもらっています。例えば住民票をどこでも取る事が出来るように、ITを推進したり、あまりこの手の話は公に出来ない所が多いんですが、政府が外国からサイバーテロから狙われないように、政府情報や軍事関係のセキュリティとか、あと電力や水力、ガスの発電所のような国のインフラの施設で、まだセキュリティが万全でない所に対して、サーバとか端末とかを、よりセキュアな環境にするとかが多いですね。でも、それだけでなく政府関係は他にもいろいろな仕事が舞い込んできます。例えば日本の安倍首相がコートジボアールに外交で訪問した時の、安倍首相の通訳とか。勿論この辺の仕事はノーマネーで、お金をもらっている訳ではないです(笑)。交通費とか宿泊費は出してもらってるけど、全てボランティア。でもコートジボワールと日本の役に立ちたいからやってます。

芸能活動は「世界のみんなに聞いてみた」、「アメージパング!」とかいろいろな番組に、アフリカダチョウ倶楽部(?)のメンバーとして出演してますが、結局全てはコートジボワールと日本のお役に立てればいいと思ってます。よく人から「芸能関係に絞って活動した方がいいんじゃない?」と言われますが、私の本業はネットワークエンジニアです。芸能関係で食べていく事も少しだけ考えたりもしましたが、芸能関係はアップダウンも激しいですし(笑)、そもそも私が一番やりたいのは、芸能関係で食べていくよりも、母国で僕を国費留学生として援助してくれたコートジボワールに恩返しをする事。だから僕の活動がコートジボワールの宣伝になればいいと思って、芸能活動はやっています。僕が日本で活動する事で、もっとコートジボワールが日本人に知ってもらえて、日本とコートジボワールの繋がりが少しでも強くなればいい。僕は日本が大好きだから何かやりたいだけだし、また日本で学んだ事をコートジボワールの発展に活かそうとしているだけ。勿論、会社以外の活動は、今の会社で休みの日と有休を使える範囲だけで活動してます。有休が無くなったらどうしようかな(笑)。

 

将来はコートジボワールでIT・セキュリティを推進したい!日本に来日して思った事

 

私はコートジボワールが好きです。もともと日本に来た目的がコートジボワールにITやネットワークを整備出来るエンジニアになる事でしたし、留学費を出してくれた母国に戻って、コートジボワールでITを整備して貢献する事が一番の僕の関心事です。

その中で今コートジボワールに足りなくて、もっと発展させたい領域はサイバーセキュリティ。日本にきて、インフラがしっかり整備されている事や、国が安全である事に対して恵まれていると感謝したけれど、コートジボワールはまだインフラがしっかり整備されている訳でもなく、特にセキュリティに関してはまだまだです。日本だったら、「バカ野郎」と怒られてしまうレベル(笑)。

セキュリティは保険みたいなもので、事故が無ければ買わないけど、事故があれば高くても買う。それってセキュリティは高くても必要なものという事の裏返しみたいなものだと思ってます。自分の国や自分自身は、自分で守っていかないといけないという感覚は、僕はどの日本人よりも強い。日本でバッグを無くした時に、お金を盗られていない財布が見つかるなんて信じられないよ。そんな安全な国の日本に生まれてよかったと皆思うべきだし、だから僕はコートジボワールをITで安全な国にしたい。コートジボワールが抱える問題や、政府が抱える課題は多いので、ITを使って解決して行きたいんです。

でも、それと同じくらい日本にも貢献したいです。母国にヘルプする力を学ばせてくれたのも日本だし、日本にコートジボワールの優秀な若い人をもっと連れてきたりして、日本に貢献したいです。日本人はすごい良い人が多いんですが、日本のエンジニアは人にもよるけど、勉強を継続する人が少ないと思う。CCIEを持っているからとか、技術は既に十分詳しいから、とかで勉強はしないという人が多くて勿体ない。僕は自分の課題を克服したい気持ちが強く、技術の勉強をしながら、常に語学(日本語)の勉強をしてます。

技術は、例えばセミナー、イベント、勉強会には、最低でも月1回は行くし、自腹でもXEPOとか行きます。情報を常にキャッチアップし続けないと、ネットワークエンジニアとして進歩しない。技術はどんどん古くなるので、最新の技術を常に取り入れてます。当たり前でしょうけど、今後はもっと仮想化が進んでいくだろうし、仮想化する事で見るサーバ台数は減るけど、動いているアプリケーション数は変わらないし、エンジニアとしてどんどん仕事の幅が広がる中で、どんどん技術をキャッチアップして技術を分かっていないと、お客さまにも自信を持って提案が出来ないんじゃないかな。

語学はフランス語、英語、ドイツ語も勉強して使えるようになったけど、勉強していて一番難しいのは日本語。漢字も難しいが、それよりも敬語(本当に尊敬語や謙譲語が難しい、笑)。でも綺麗な日本語を話して、自信を持ってお客さまと話をしたいので、日本語はいつも勉強してます。

コートジボワールの若い人は、すごいストイックで優秀な人も多いです。しかも明るくてテンションも高い(笑)。だから日本に連れてきたら、日本にとっても、コートジボワールにとってもすごい刺激になると思う。結果として、日本とコートジボワールに貢献しながら、日本とコートジボワールの架け橋になれたらベストだと思ってます。

これからも芸能活動も含めて、コートジボワールの名前を日本に広めて行きます。コートジボワールはサッカーだけの国ではありませんので(笑)、コートジボワールをよろしくお願いします!

 

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