文系はITエンジニアやめとけ?向いてないは誤解|後悔しない職種選びと最適ルート【2025】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「ITエンジニアになりたいけど、文系は向いてない」
「調べるほど、無理・やばいという声が出てきて不安になる、、」

IT業界に興味を持った文系の方が最初に直面するのは、こうした根拠のない強いネガティブな言葉ではないでしょうか。

結論から言うと、「文系はITエンジニアに向いてない」は、大きな誤解です。

実際に、ITエンジニアとして活躍する文系出身者は数多くいます。むしろコミュニケーション能力や整理力といった文系の強みを武器に、理系出身者以上に市場価値を高めている人も珍しくありません。

■この記事でわかること:
・なぜ「文系はやめとけ」と言われるのか?(5つの誤解)
・文系でも後悔しない職種(インフラ・クラウドなど)はどれか?
・文系におすすめのIT職種ランキング(将来性 × 再現性 × 報酬ポテンシャル)
・スキルが伸びず辞めてしまう「避けるべき会社」の見極め方

ITエンジニアのキャリアは、「文系か理系か」ではなく、「どのルートと環境を選ぶか」で決まります。

この記事で、不安を自信に変える「正しい選び方」を理解して、後悔のないキャリアの一歩を踏み出しましょう。

目次

結論:文系は「やめとけ」ではない。問題は「適性と環境の選び方」にある

「文系はITエンジニアをやめとけ」、「無理・やばい」といった情報に不安を感じている方は多いでしょう。

しかし、事実は異なります。文系出身だから向いていない、ということはほとんどありません

現場で多くの未経験者を見てきた結論として、成功するかどうかは、「才能」ではなく、「自分に合った職種」と「成長を支えてくれる環境」を戦略的に選べるかどうかで決まります。

文系の強みはIT現場で大きな武器になる

文系出身者は、コミュニケーション力(理解・言語化)文章で整理する力に長けていることが多く、これは特にインフラやクラウドといった「仕組みを理解し、整理する」領域で大きな強みになります。

「やめとけ」は構造的な問題

文系出身者がつまずき、「辞めたい」と感じてしまうのは、たいていの場合は以下の2点が原因です。

■やめとけと言われる多くの原因:
自分に合わない職種を選んでしまった(適性のミスマッチ)
ステップアップできない会社・現場だった(環境の問題)

このギャップが、ネガティブな口コミを生み出しています。

大事なのは「文系に向きやすい入口」と「成長できる環境」を知ること

文系出身者でもIT業界で活躍している人材は数多くいます。ゆえに文系というバックグラウンド自体は、弱点ではありません。

むしろ自分にあう職種を選び、正しいルートを選べば、強みとして伸ばすことができます。

この記事では、文系の方が最短で失敗しないための具体的なステップと選び方を説明していきます。「本当に大丈夫?」と不安に感じている方ほど、ぜひ読み進めてみてください。

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文系の方は、職種の選び方や最初の学習ステップで、キャリアの伸び方が大きく変わります。

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なぜ「文系はやめとけ」と言われる?5つの誤解と不安

IT業界への一歩を踏み出そうとする文系の方が直面しやすいのが、SNSなどの「やめとけ」、「無理」、「やばい」といったネガティブ情報です。

しかし、これらは大半が誤解か、一部の偏った情報に過ぎません。ここでは文系の方が感じやすい、5つの誤解を一つずつ解消し、現実を説明していきます。

① 数学ができないと無理? → ほとんどのIT職は数学不要

「IT=理系=数学」というイメージは誤りです。エンジニアの仕事の9割以上で、高度な数学は使いません。必要なのは中学レベルの基本的な計算力であり、さらにそれよりも「仕組みの理解」が重要です。

特にインフラ・クラウド分野では、数学力よりも「情報整理」や「構造理解」が重要であり、これは文系の得意とする分野です。

② 文系は使えない? → 最初の環境が悪いだけ、伸びしろは大きい

文系出身者が「使えない」と評価されてしまうケースの多くは、「未経験者を育成するノウハウがない会社」「教育に時間を割けない人手不足の現場」に入ってしまった構造的な問題です。

これは、あなたの個人の能力の問題ではありません

適切な環境では、文系の方が持つ情報を整理し説明する力、コミュニケーション能力などが重宝され、むしろ求められやすい傾向があります。

③ 学習が続かない・辞めたい → つまずくポイントが偏っているだけ

文系の方が学習でつまずくのは、才能ではなく「学習手順のミスマッチ」が原因です。一般的な教材は理系的な「理論 → 実践」ですが、文系には「具体例 → 理論 → 実践」の順序が最適です。

つまづいてしまっても、学習の順番を調整するだけで、「難しすぎて続かない」状態から抜け出せ、理解度と継続率が高まります。この具体策はロードマップで詳しく解説します。

④ やばい・激務のイメージ → それは一部の現場だけ

「IT業界は激務」というイメージは、一部のプロジェクトや環境の話が広まったものです。実際には、働き方改革が進み、リモート中心や、落ち着いて働ける部署も増えています。

大切なのは環境選びであり、後半で解説する「避けるべき環境」を知っておくことで、激務に巻き込まれるリスクを避けられます。

⑤ 就職ハードルが高い? → 文系でも評価されるスキルは明確

企業が見ているのは「文系か理系か」ではありません。「伸びそうか、一緒に働けそうか」という点です。未経験の文系でも以下の3点がそろえば、採用率は大きく変わります。

■文系で評価される準備:
・IT系資格などで、学ぶ姿勢・なりたい意思を見せる
・クラウド(AWS)など、成長領域への意欲を示す
コミュニケーション力・論理的に説明できるように準備する

文系でも「評価されやすい準備」をすれば、十分にチャンスをつかめます。

文系におすすめIT職種ランキング(将来性 × 再現性 × 報酬ポテンシャル)

文系未経験者が最短で市場価値を高め、後悔しないキャリアを歩むために、「市場の将来性」「キャリアの再現性の高さ」、そして「得られる報酬のポテンシャル」を総合的に基準とし、4つの職種を比較していきます。

文系におすすめIT職種ランキング(将来性 × 再現性 × 報酬ポテンシャル)

スクロールできます
順位職種名学習しやすさ文系活かし度王道キャリアパス向いている人
第1位インフラエンジニア (文系最強の鉄板ルート)★★★★☆★★★★★インフラ → クラウドSRE/セキュリティ仕組みや構造に興味がある、整理して理解したい、コツコツ学ぶのが苦でない。
第2位Web開発エンジニア (人気だが、適性が分かれる高難易度職種)★★☆☆☆★★★☆☆フロントエンド → バックエンド → フルスタック 作ることが純粋に楽しい、調べて試すのが好き、没頭できる。
第3位SE・開発系職種 (業務システム系)★★★☆☆★★★★☆PG → SE → PM/コンサル論理的に話すのが得意、コードを書くのが好き、仕様書を読むのに抵抗がない。
第4位QA/ヘルプデスク/PMO補助(非エンジニアからの入口 )★★★★★★★★★★ITサポート → エンジニア職へ事務作業に抵抗がない、まずIT業界の足場を作りたい。

職種別 詳細解説と注意点

上記のランキング表を踏まえ、ここからは各職種の具体的な業務内容、文系未経験者が直面しやすい現実、注意すべき点を掘り下げて解説していきます。

特に、自分自身の適性キャリアゴールと照らし合わせながら、各職種のメリット・デメリットを理解することで、後悔しないキャリア選択に繋がっていきます。

第1位:インフラエンジニア

強み
「仕組みの理解」が中心で、数学的要素はほぼゼロです。「サーバーって何?」という初歩から、具体例→仕組み→理論へと学べるため、文系でも理解しやすく、未経験歓迎の求人も最も多く、再現性が高い。

文系スキル
全体像の整理力、正確な文章力、他部門との調整力などが業務に直接活かせます

第2位:Web開発エンジニア

注意点:
初心者向け教材は多いが、現場スキルは高度で自走力が必須「楽しければ最強、合わなければつらい」と適性の差が最も大きく出る職種です。初期学習ハードルは高いです。

第3位:SE・開発系職種

注意点:
「SE=簡単な仕事」は誤解です。要件を整理し言語化する力は文系の強みですが、高度なITリテラシーと技術理解が必須であり、入口としてはインフラより難易度が高いです。

第4位:QA/サポート/PMO補助

強み:
プログラミング不要で、IT業界への入口として最も入りやすいです。文系の持つ説明力、対応力、資料作成力などが活躍できるポイントです。

注意点:
スキルの積み上げ難易度が高い傾向であるため、「入口としては最適だが、最終ゴールとせず、次のステップ(インフラなど)へスライドする」前提で選ぶべきです。

どの職種が自分に合っているのか、もっと詳しく比較したい方へ

文系の方の場合、インフラ・サーバー・ネットワークなどの仕組み系、Web開発のようなものづくり系、業務系SEのような課題解決系など、職種の方向性が違うことを知るだけで、適性の判断がしやすくなります。

以下の記事では、インフラ主要職種の特徴・必要スキル・キャリアパスをやさしく整理しているので、インフラに興味がある方は、合わせて参考にしてみてください。

■関連記事:インフラキャリアの全体像をつかむ

→関連記事:【まとめ】インフラエンジニアの種類マップ|主要5職種の違いとキャリアパス
→関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を解説
→関連記事:サーバーエンジニアとは?仕事内容・年収・キャリアパス【AWS/クラウド時代】
→関連記事:ネットワークエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を徹底解説

文系が失敗しないための学習原則とIT職種の見極め方

文系未経験者が後悔しないキャリアを選ぶには、「どう学ぶか」を理解することと、「どの分野に興味が向くか」を知ることが重要です。

どう学ぶか:文系に最適な学習原則「具体例 → 理論 → 実践」

文系未経験者がつまずく大きな原因として、教材が「理論 → 実践」という理系的な積み上げ型で作られている点があります。

しかし、文系の場合は「具体例 → 理論 → 実践」の順番で学ぶことで、理解が深まり、挫折しにくくなります。

どの分野に興味が向くか:具体例から見極める適性診断

この「具体例 → 理論 → 実践」の流れは、あなたがどのIT職種に向いているかを知るためのチェックツールとしても機能します。

まずは次の4つの具体例の中で、最も「気になる」、「調べてみたい」と感じるものを選び、あなたの適性を見極めてください。

具体例興味の方向性適性ある/興味ある分野
A. オンライン会議が途切れない仕組みはどう作られている?システムの基盤・安定性への興味インフラ/クラウドエンジニアの適性が高い
B. あのサイトの「使いやすさ」はどう作られている?見た目・ユーザー体験への興味Web開発エンジニアへ興味が強い
C. この会社の作業効率をもっと上げられるシステムは?業務改善・仕組みづくりへの興味業務システム系SE/PGの適性が高い
D. なぜこの画面ではユーザーがミスをしやすいのか?人間の心理・不具合分析への興味QA、サポート、PMO補助が向いている

最も興味がある具体例を一つ選べたら、次はその分野の基礎(理論)に触れてみてください。「面白味をがある」、「長く続けられそう」と感じたら、「向いている・適性がある指標」になります。

それがあなたのキャリア選択における、最初の一歩であり、最も確かな判断材料 となります。

文系でも後悔しない環境の選び方:未経験が伸びる会社と避けるべき会社

文系の方がIT業界で後悔する最も大きな原因は、「成長できない環境を選んでしまうこと」にあります。

同じ文系・未経験でも、ステップアップが明確な会社に入った人は伸び、放置型の会社に入った人は苦しむという「環境差」がキャリアの成否を分けます。

ここでは、文系が安心して成長できる企業タイプと、避けるべき環境を整理していきます。

① 文系・未経験を育てる教育体制がある会社(王道の選び方)

文系未経験者が伸びやすいのは、「教育(上流へのステップアップ)を前提とした採用をしている会社」です。

こうした会社は、文系未経験の「伸びしろ」を理解しており、確実にステップアップできる仕組みがあります。職種に関わらず、以下の体制を優先してチェックしてください。

■教育体制がある会社:
基礎研修(ネットワーク、Linux、クラウドなど)がある
・OJT(On-the-Job Training)で先輩が教えてくれる文化がある
・配属後も、資格取得支援などフォローアップ体制がある

【注意】「導入教育以降は放置」する企業は避けるべき

研修期間だけ手厚く、配属後は完全放置という会社は少なくありません。

本当に育てる会社は、現場でのサポート → スキルアップ支援 → 上流工程への道筋 まで一貫して用意しています。「その後のフォロー体制」まで必ずチェックしましょう。

② クラウド・SaaSなど「成長しやすい土台」を持つ企業

技術は常に進化しているため、成長スピードが速い領域に身を置くほど、市場価値が自然と高まります。

特に伸びやすいのは、「インフラ企業のクラウド部門」や「モダンな技術を扱うWeb企業」、「SaaS企業」など、新技術のキャッチアップが前提のポジションです。

こうした企業は、属人化しない仕組み効率的なツール整備が進んでいます。

【注意】最初から花形部署に配属されるとは限らない

ただし、いきなり成長部門へ配属されるケースは多くありません。

最初は基礎を積む部署に入り、社内異動や転職でステップアップしていくのが現実的なキャリアです。

③ 文系が最も苦戦しやすい「避けるべき環境」

文系未経験者が「辞めたい」、「やばい」と感じる環境には、職種に関わらず共通点があります。

■未経験が避けるべき企業:
教育がなく、いきなり現場に丸投げされる
簡単作業(テスト・監視ループなど)ばかりでスキルが積み上がらない
多重下請けでプロジェクトが不安定、明確なキャリアパスが存在しない

このような環境は、「内定・入社しやすい」という理由で選んでしまいがちですが、数年後にスキルが何も残らず後悔する典型例です。

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文系の場合、最初の「環境選び」で未来が大きく変わります。
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職種別「やめとけ」のリアルも比較したい方へ

「自分に合う職種はどれ?」、「やばい職場に入って後悔したくない、、」と感じている方は、他職種の「やめとけ」の理由 を比較してみると、どんな環境を選ぶべきで、どんな環境を避けるべきかがより明確になります。

以下関連記事では、インフラ職種関連の「やめとけ」をまとめています。

■関連記事:インフラ職種別「やめとけ」比較まとめ

→関連記事:サーバーエンジニアはやめとけ?きつい理由と向いてない人の特徴・キャリア戦略
→関連記事:ネットワークエンジニアはやめとけ?きつい理由と後悔しないキャリア戦略
→関連記事:クラウドエンジニアはやめとけ?向いている人・向いていない人を解説

まとめ:文系はやめとけではない。「選び方」がキャリアを決める

ここまでで理解が進んだ通り、「文系だから不利」、「向いていない」というのは誤解です。

本当に差がつくのは「文系か理系か」ではなく、正しい職種選びと、成長できる環境を選べるかどうかです。

この記事で解説したように、文系出身でも、コミュニケーション力や整理力という強みを活かして活躍できます。大切なのは、以下の「3つの選択」を間違えないことです。

■大事にしたい3つの選択:
職種:適性は「どの具体例に興味が持てるか」で分かる
学習:まず理論を学ぶ、悩むなら最初は「再現性が高いインフラ・クラウド領域」が安全
環境:正しい環境(教育体制 × 成長ルート)を選べば、誰でも伸びる

これらの選択さえ間違えなければ、文系からでも年収・キャリアの伸びしろは大きく開けます。

次の一歩が不安なら、プロに相談するのが最短ルートです

独学や企業選びをひとりで進めるほど、「自分の適性はどれ?」、「この会社は本当に成長できる?」と不安になってしまうのは当然です。

そんな時こそ、あなたの状況に合わせて最適な道を一緒に作るプロのサポートを活用してください。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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