こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
ITエンジニアを目指す際に「資格は必要か?」は、多くの人が抱える疑問でしょう。資格を取るには、時間や労力、お金がかかります。また、資格を取得しても、実務に役立たないこともあります。
ITエンジニアを目指すため、ITエンジニアとしてキャリアアップをするために「資格は必要」、「資格は不要」と言い争われていますが、資格はITエンジニアにとって、どれほど評価されるのでしょうか。
資格は、評価されやすい資格があれば、評価されにくい資格もあります。また、ITエンジニアの中でも、細かな職種の違いによって、資格の評価も変わります。
ここでは、ITエンジニアの資格の必要性の有無について、説明していきます。ITエンジニアを目指して、資格を検討中の人は、ぜひ参考にしてみてください。
ITエンジニアに資格はいるの?いらないの?
ITエンジニアにとって、重要視されるのは、実際のスキルや実務経験です。実務経験で得たスキルが、もっとも評価されることは、全てのITエンジニアにとって、間違いない事実です。
ゆえに、「資格」よりも「スキル・経験」の方が重要です。「資格取得」の評価が、「実務経験」に勝つことは、ほぼありません。また、資格よりも、手を動かして学習する方が評価が高いことは、多々あります。
では、「ITエンジニアには、資格はいらないのか?」と言うと、決して「資格はいらない」とは言えません。資格を取ることで、恩恵を受けることも多々あります。
特に、未経験からITエンジニアを目指す場合は、資格が有効になることは多いでしょう。以下から詳しく説明していきます。
ITエンジニアを目指すのに、資格はいるの?いらないの?
ITエンジニアを目指す上で、資格は必須ではありません。資格がなくとも、ITエンジニアになれる人は多数おり、資格がなくともエンジニアとして活躍する人はたくさんいます。
しかし、転職エージェントとしての見解として、資格を取ることで、高く評価されることは十分にあります。一方で、資格の評価は、資格の種類や難易度、また目指す職種によって大きく異なります。
ゆえに、「ITエンジニアになりたいから、とりあえず資格取得」というのは、得策ではありません。ITエンジニアを目指すにあたり、資格の重要性や必要性を考慮すると、以下となります。
■ITエンジニアを目指すのに、資格はいるか?
・インフラ系エンジニアを目指す場合は、資格は非常に有効
・業務系エンジニアを目指す場合は、資格はやや有効
・Web系エンジニアを目指す場合は、資格は不要
以下から、詳しく説明していきます。
インフラ系エンジニアを目指す場合は、資格は非常に有効
インフラ系エンジニアの資格有効度:★★★★★(5/5点)
ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアといった、「インフラ系エンジニア」を目指す場合は、資格は非常に有効です。強くおすすめできると言えます。
インフラ(ネットワーク、サーバー、クラウドなど)は、目に見えないため、プログラミングのように「プログラムを見て判断」という評価ができません。インフラは初級~中級者のスキル判定が難しい職種です。
ゆえに、インフラエンジニアの場合、初心者は、資格で知識レベルが評価されやすいです。資格は、第三者から見た「知識レベルの保証」となり、信頼感とともに、「エンジニアになりたい熱意」も証明できます。
もちろん、「資格を持っていたら、即戦力」と見なされる訳ではありません。資格は、あくまで資格です。資格のみでなく、「手を動かして学習すること」と両立することが大事です。
しかし、インフラ系エンジニアの場合は、資格を軽視しない方がよいでしょう。特に、未経験者や初級者の資格取得は、評価を高める非常に有効な手段です。
インフラエンジニアは、キャリアアップでも資格が非常に有効
インフラエンジニアを目指す際に、資格取得は非常に有効です。また、インフラエンジニア未経験者のみでなく、経験者であっても、資格取得はキャリアアップ時にも非常に有効です。
インフラエンジニアも、実務経験がもっとも重要とされますが、上流工程や新たな技術分野に挑戦する時には、資格が強い武器となります。これは資格が、幅広い知識、もしくは特定分野の深い知識を持っていることを証明してくれるためです。
また、インフラエンジニアの転職においても、資格は大きな評価対象です。多少の経験・スキルの差であれば、資格によって簡単に逆転がありえます。
ゆえに、インフラエンジニアは、資格取得が非常に有効と言えます。
インフラ系エンジニアを目指すなら、資格は、CCNAかLPIC/LinuC
インフラ系エンジニアを目指す場合は、仕事内容につながるネットワークやサーバーの資格を取得することが望ましいです。そのため、もっともおすすめできる資格は、CCNAもしくはLPIC/LinuC level1です。
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、大手ネットワーク機器ベンダーのシスコシステムズ社が提供する、ネットワークに特化した資格であり、ネットワーク関連の仕事を目指すために一番有効です。
また、LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、LPI(Linux Professional Institute)が提供するLinuxサーバーに特化した資格であり、サーバー関連の仕事を目指すために有効です。
ゆえに、ネットワークに興味があればCCNA、サーバーに興味があればLPIC(もしくはLinuC)を選ぶとよいでしょう。また、両方の資格を取得することで、より広範囲なインフラ知識を身につけることもできます。
■関連記事:【取得順番はこれ!】インフラエンジニアのおすすめ資格を取得順で解説
業務系エンジニアを目指す場合は、資格はやや有効
業務系エンジニアの資格有効度:★★★☆☆(3/5点)
業務系エンジニアを目指す場合も、資格はあった方がよいでしょう。業務系エンジニアとは、企業の業務システムの設計、開発、運用を担当するエンジニアのことです。主要な言語としては、JavaやC#などです。
業務系エンジニアの場合は、システム開発のスキルが重要であり、プログラミングスキルが必要とされますが、IT全般を学べる基本情報技術者試験や、プログラミング系の資格が役立つことがあります。
資格を取得していることで、「基本的なIT知識を持っている」ことがわかり、「エンジニアになるためのやる気」も判断できるため、資格取得には一定のメリットがあります。
ただし、業務系エンジニアを目指すにおいて、資格に過度な期待はしない方がよいでしょう。プログラミングを学習し、自分でポートフォリオを作成した方がよいことも多々あります。
業務系エンジニアは、キャリアアップでも、資格はやや有効
業務系エンジニアにおいても、資格はキャリアアップ時の有効な武器となることがあります。特に基本情報技術者試験や、応用情報技術者試験は、取得する人が多い資格と言えるでしょう。
業務系のエンジニアのキャリアアップには、システム開発のみでなく、プロジェクトマネジメントやITコンサルタントなど、さまざまな分野があります。資格を取得することで、更なる専門性を高める一助となります。
一方で、業務系エンジニアにおいてキャリアを築くためには、資格よりも実務経験(プログラミングスキルや、経験した言語、設計経験、業務知識など)が強く重要視されることが多いです。
もちろん、業務系エンジニアにおいても、資格があるに越したことはありません。一方で、資格を持っていても、実務経験が豊富でない場合、キャリアアップにつながりにくい面もあります。
業務系エンジニアを目指すなら、資格は、Java Silverか基本情報技術者試験
業務系エンジニアを目指して資格を取る場合は、システム開発につながる資格、もしくは若手であれば、IT全般の基礎知識を資格を取得することが望ましいです。
そのため、もっともおすすめできる資格は、Java Silverもしくは基本情報技術者試験です。
Java Silver(Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11)は、大手IT企業のオラクル社が提供する、Javaプログラミングに関する資格であり、プログラミング関連の仕事を目指すためには有効です。
また、基本情報技術者試験は、プログラミングの基本、アルゴリズム、データベース、ネットワークから、システム開発のプロセスなどを幅広く学べる国家資格であり、取得することで基礎的なIT知識を証明できます。
ただ、年齢などによっては、「資格学習だけでは学習不足」となることもあります。可能な限り、ポートフォリオまで作成して、自分が書いたコードをGitHubなどに公開し、提示できる状況が好ましいです。
Web系エンジニアを目指す場合は、資格は不要
Web系エンジニアの資格有効度:★☆☆☆☆(1/5点)
Web系エンジニアを目指す場合は、資格はいらないと言えるでしょう。Web系エンジニアとは、ウェブアプリケーションなどの開発を担当するエンジニアのことです。主要な言語としては、Ruby、PythonやJavaScriptなどです。
Web系エンジニアに重要なことは「どれだけ実務経験を積み、実際にコードを書いてきたか」であり、求められるスキルは、主に「実務を通じて身につけたこと」が重要視されます。
ゆえに、Web系エンジニアを目指す場合は、資格は役に立ちにくいでしょう。資格を取得するよりも、実践的な学習を行い、高品質なポートフォリオを作成する方が確実に評価されます。
Web系エンジニアは人気であり、競争が激しい分野です。Web系エンジニアになるなら、自分のスキルを証明する「ポートフォリオ」を提示し、スキルを証明するアピールを行うことが重要です。
転職では、応募する会社によって、資格の有効度も変わる
前述のとおり、IT資格の有効度は、職種によって変わります。しかし、応募する会社によっても、資格の有効度は変わります。
転職活動を始める前に、資格の有効性を確認するのも一つです。また、行きたい会社に応じて、資格取得を検討するのも一つでしょう。ITエンジニアの転職における、資格の有効度は、以下の傾向があります。
■ITエンジニアの転職における、資格の有効度:
・SIerへの転職は、資格は有効
・SESへの転職は、資格は非常に有効
・領域特化企業への転職は、資格は有効
・事業会社(社内SE)への転職は、資格はあまり求められない
・ベンチャー、スタートアップへの転職は、資格は求められない
SIerへの転職では、資格は有効
SIer転職の資格有効度:★★★★☆(4/5点)
SIer(System Integrator)は、システム開発を請け負う会社のことを指し、元請け企業としてシステムやインフラの要件定義から開発、運用、プロジェクト管理まで行う企業(通称:システムインテグレーター)です。
SIerは、お客さまに対してITシステムの提案や説明を行うことが多いため、IT全般に対する知識や、特定の分野に対してのスキルが求められ、資格取得も有効です。
一方で、大手SIerへの転職においては、資格よりも完全即戦力の経験が求められます。実務経験がもっとも重要であるため、資格だけでは十分にアピールが難しく、プロジェクトにおける成果も合わせ持つことで、評価につながります。
SESへの転職では、資格は非常に有効
SES転職の資格有効度:★★★★★(5/5点)
SES(System Engineering Service)は、主にお客さま先に常駐し、システムやインフラの開発や構築、運用を行う就業形態の会社です。
SES企業は、資格がなくとも転職できる可能性は十分にありますが、資格があることで競争力が大きく高まるため、転職に有利です。特に、年収が高いSESや、技術力が高いSESにおいて、資格は武器となります。
また、経験が不足していても、資格を持つことで、専門知識やスキルを評価されることが多いです。また、資格を持つことで、自分がやりたい仕事に配属となる可能性も上がるため、資格取得が非常に有効と言えます。
領域特化企業への転職では、資格は有効
領域特化企業への転職の資格有効度:★★★★☆(4/5点)
たとえば、セキュリティ特化やクラウドサービスを提供する会社など、領域を特化している企業においては、その分野に応じた資格取得は有効です。
具体的には、セキュリティ特化の会社であれば、情報処理安全確保支援士やCISSPなどが当てはまります。クラウドに特化した会社であれば、AWS認定やGoogle Cloud認定などです。
領域を特化している会社においては、その分野に深く精通するスキルや知識を持ち合わせることが大事であり、資格取得は有効です。
事業会社(社内SE)への転職は、資格はあまり求められない
事業会社への転職の資格有効度:★★☆☆☆(2/5点)
事業会社(社内SE)への転職においては、資格があるに越したことはないですが、資格が重視される訳ではありません。特に、社内SEは人気職であるため、競争が激しく、高難易度の資格でないとアピールに繋がりにくいと言えます。
また、事業会社(社内SE)においては、資格よりも、実務経験のスキルマッチが重要です。あわせて、コミュニケーション力や調整力、問題解決力や提案力などが必要とされます。
ベンチャー、スタートアップへの転職は、資格は求められない
ベンチャー、スタートアップ転職の資格有効度:★☆☆☆☆(1/5点)
ベンチャーやスタートアップ企業においては、資格よりも圧倒的に実務経験が重要視されます。さらに、スピード感や柔軟性、問題解決力も重視されるでしょう。ゆえに、資格の有効度は、非常に低いです。
これらの企業では、資格よりも、実績やプロジェクト経験を重視し、どれだけ即戦力として活躍できるかが採用基準となることが多いです。
資格よりも、どれだけプロジェクトの成功に寄与したのかや、実務で活かせるスキルを具体的に提示する必要があります。
いる資格、いらない資格、を選ぶ基準とは
ITエンジニアとしてキャリアを築く際に、資格はキャリア形成に役立つことが多々あります。しかし、すべての資格がキャリアアップにつながるとは言えません。
不要な資格や、投資に対して効果が薄い資格もあるため、資格を取りまくっても、意味がないこともあります。資格を選ぶ時は、目的をもって選択することが大事です。
例として、キャリアアップや転職などに貢献してくれるかが不明瞭な資格は、投資対効果が低い資格と言えます。特に、ニーズが少ない資格においては、試験費用や学習時間に対して、割があわないことがあります。
また、自分の経験・スキルよりも難易度が低い資格を取得しても、ほとんど価値は生まれません。基本は、「やりたい仕事」につながる資格、「今の仕事」に活かせる資格、「キャリアアップや転職」につながる資格を選択すべきです。
IT資格はいらない?資格取得をおすすめする人、しない人
IT業界では、実務経験が一番重視されるのは間違いありません。また資格を取得せずにキャリアを積んでいる人も多数います。しかし、一定の条件や目的を持つ人にとって、資格は非常に有用です。
ここでは、資格がいらない人と、資格取得をおすすめする人の特徴を説明していきます。以下を読んで、自分自身がどちらに当てはまるかを検討するとよいでしょう。
IT資格がいらない人の特徴
以下のような特徴を持つ人にとって、IT資格は役に立ちにくいでしょう。
■資格がいらない人の特徴:
・実務経験が十分にある人
・手を動かして、スキルを十分に磨いてきた人
・会社で、資格取得が求められていない人
・今の会社で勤務し続けることを決めている人
・フリーランスを目指している人
もっとも資格がいらない人の特徴は、「実務経験が十分にある人」です。現場で経験を積み、実績や成果が豊富な場合は、資格を取っても、リターンが少ないと言えます。
また、資格ではなく「手を動かして、スキルを十分に磨いてきた人」も、資格は必要ないことが多いでしょう。そのスキルを、周りの人から認められており、評価されているのであれば、なおさら不要です。
あわせて、今勤務する会社で、資格取得が求められておらず、現職でずっと勤務し続ける(転職をするつもりがない)人も、資格が役に立ちにくいかも知れません。
さらに、将来的にフリーランスを目指す人も、資格が絶対に必要とは言い難いです。フリーランスも、資格はあれば尚可ですが、資格よりも経験やスキルの方が重要視されます。
上記のような特徴を持つ人にとっては、資格取得に使った労力や費用に対して、リターンは見込みにくいことがあるでしょう。
IT資格取得をおすすめする人
一方で、IT資格の取得をおすすめする人もいます。具体的に、以下のような人にとっては、資格取得は有効です。
■資格取得をおすすめする人の特徴:
・未経験からITエンジニアを目指す人
・キャリアアップを目指している人
・年収を上げていきたい人
・インフラ系の仕事をしている人
・いずれは転職を視野に入れている人
まず、未経験からITエンジニアを目指す人にとっては、資格取得は非常に有効です。
資格取得は、Web系エンジニアを目指す人は、あまり資格が機能しません。しかし、基本的には資格を取ることで、ITの基礎知識と、エンジニアになりたい意欲を、採用企業に証明することができます。
また、すでにITエンジニアとして働いているものの、キャリアアップを目指して、上流工程や専門分野(セキュリティやクラウドなど)に携わりたい人にとっては、資格取得は武器となるでしょう。
あわせて、年収を少しでも高めていきたい人にとって、資格取得が有利にはたらくことがあります。資格手当の支給であったり、上級資格やマネジメント系資格を取ることで、昇給や昇進に繋がることもあります。
さらに、インフラ系のエンジニアである場合も、資格取得はおすすめです。ネットワークやサーバーなどのインフラ系は、資格が評価されやすく、キャリア形成の武器として使えます。
くわえて、将来的に転職を視野に入れている人も、資格取得は武器となります。転職時では、資格はアピール材料となるため、資格取得が、他応募者との差別化となることや、採用理由になることもあります。
上記のような特徴を持つ人にとって、IT資格を取得することは、投資対効果としては大きいとも言えます。
未経験からITエンジニアを目指すなら、取るべき資格
未経験からITエンジニアを目指す場合、何から学べばよいか、どこまで学べばよいか、がわからないことも多いでしょう。そのような時に資格取得は学習がしやすく、役立つと言えます。
しかし、資格を取るなら、ITエンジニアの中でも「どの職種を目指すか」を先に決めることを、強くおすすめします。資格によって、「何を学ぶのか」が変わるため、その後のキャリア形成に影響が出てしまいます。
インフラ系エンジニアを目指すなら、おすすめ資格
ネットワークエンジニアを目指すなら、CCNA

ネットワークエンジニアを目指す場合は、もっともおすすめできる資格は、CCNAです。
CCNAは、ネットワークの基本知識から、ネットワーク設定、運用の知識などを学ぶことができ、ネットワークエンジニアとして必要な知識を全般的に学ぶことができます。
また、CCNAはネットワークエンジニアの運転免許証と呼ばれることもあり、CCNAを取得することで、配属可能となるネットワークの仕事は、世の中に多数存在します。
さらに、CCNAを取得してネットワークエンジニアを目指すことで、ネットワークエンジニアの最初の仕事となりやすい「ネットワーク監視」をスキップして、ネットワークの運用や構築から携わる可能性もあります。
ネットワークエンジニアを目指す場合に資格を取るなら、CCNA一択とも言えるでしょう。
CCNA | |
認定元 | シスコシステムズ |
受験料 | 46,860円(税込) |
難易度 | ITSSレベル2(難易度★★☆☆☆) |
試験日 | いつでも受験可能 |
目指しやすい職種 | ネットワークエンジニア |
■関連記事:CCNAとはどんな資格?試験の概要、内容などわかりやすく解説
サーバーエンジニアやクラウドエンジニアを目指すなら、LPIC/LinuC level1



https://www.lpi.org/ja/our-certifications/lpic-1-overview/
サーバーエンジニア(インフラエンジニア)を目指していく場合は、最初に学ぶべきおすすめのスキルはLinux関連です。サーバーエンジニアにとって、Linuxの基本的なスキルや知識は不可欠とも言えます。
Linuxに関するスキルを学べる資格として、Linux技術者認定であるLPIC(もしくはLinuC)があります。これらはLinuxシステムに特化した資格であり、例としてLPIC level1であれば、未経験からでも取得がしやすいと言えます。
LPIC level1では、Linuxシステムのインストールや基本的な設定、操作から、シェルスクリプト、ネットワークやセキュリティの基礎を学ぶことができます。
また、将来的にクラウドエンジニアを目指したい人にとっても、Linuxの知識は重要です。クラウド環境の多くはLinuxベースであるため、Linuxスキルは、将来的なクラウドエンジニアとしてのキャリアに繋がります。
LPIC level1も、未経験からエンジニアを目指すにあたり、評価が高く、また転職に有利な資格です。サーバーエンジニアやクラウドエンジニアを将来的に目指したい人は、Linux技術者認定がおすすめです。
LPIC level1 | |
認定元 | Linux Professional Institute |
受験料 | 101試験:16,500円(税込) 102試験:16,500円(税込) |
難易度 | ITSSレベル1(難易度★☆☆☆☆) |
試験日 | いつでも受験可能 |
目指しやすい職種 | サーバーエンジニア、インフラエンジニア |
■関連記事:【LPICまるわかり解説!】LPIC level1とは?試験内容や勉強、受験方法などを説明
業務系エンジニアを目指すなら、おすすめ資格
業務系エンジニア(プログラマ)を目指すなら、Java Silver



https://www.oracle.com/jp/education/certification/javase-11-programmer-1
Java Silver(Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11)は、Javaプログラミングの基本的な知識やスキルを証明する資格です。
業務系システムの開発においては、プログラミング言語としてJavaが多く使用されています。特に、企業の基幹系システムや、大規模アプリケーションにおいては、信頼性が高いJavaが多いと言えます。
Javaは、業務系システムや大規模アプリケーションの開発に強みがあり、長年使われているため、未経験からのJavaは目指しやすく、またJavaエンジニアの需要は引き続き高いと言えます。
業務系のプログラマを未経験から目指すのであれば、難易度と需要を考慮すると、Java Silverを選ぶとよいでしょう。
Java Silver | |
認定元 | オラクル |
受験料 | 37,730円(税込) |
難易度 | ITSSレベル1(難易度★☆☆☆☆) |
試験日 | いつでも受験可能 |
目指しやすい職種 | 業務系エンジニア(Javaプログラマ) |
どの職種か迷っているなら、おすすめ資格
とりあえず、ITエンジニアに挑戦したいなら、基本情報技術者試験



https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html
ITエンジニアに挑戦したいが、「具体的な職種を決めていない」、「まず広く、IT全般の基本知識を学びたい」、「やや業務系エンジニア(プログラマ)に興味ある」という人におすすめの資格は、基本情報技術者試験です。
基本情報技術者試験は、ITの基礎からプログラミング、ネットワーク、データベース、セキュリティ、プロジェクト管理など、広範囲のIT技術について学ぶことができます。
また、基本情報技術者試験は、ITエンジニアの入り口となる資格であり、未経験からITエンジニアを目指すにあたり、採用企業からは「ITに対する基礎的な知識を学習している」と見なされます。
業務系エンジニアを含めて、幅広くキャリアを考えたい方や、一度ITを勉強して、今後の方向性を決めていきたい方は、基本情報技術者試験から学習するとよいでしょう。
基本情報技術者試験 | |
認定元 | 情報処理推進機構(国家資格) |
受験料 | 7,500円(税込) |
難易度 | ITSSレベル2(難易度★★☆☆☆) |
試験日 | いつでも受験可能 |
目指しやすい職種 | ITエンジニア全般 |
とりあえず、やさしい資格から勉強したいなら、ITパスポート



https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
IT業界に挑戦したいが、「具体的な職種を決めていない」、「まず浅く広く、基本的な知識を学びたい」と考え、まずはやさしい資格にチャレンジしたい人におすすめの資格は、ITパスポートです。
ITパスポートは、ITの基本的な概念から、用語、技術、セキュリティ、ネットワーク、プロジェクト管理など、ITの基礎知識を学べる資格であり、前述の基本情報技術者試験よりやさしい資格です。
また、ITパスポートは初学者にとっては簡単な資格ではありませんが、前述で紹介した資格の中では、もっともやさしい資格でもあるため、比較的取得しやすい資格とも言えます。
ITパスポートを取得すると、採用企業からは「ITに興味がある人」と見なされます。一方で、浅く広く学ぶ資格であるため、転職活動で大きなアピールにはつながりにくく、過度な期待は避けた方がよいでしょう。
ITパスポート | |
認定元 | 情報処理推進機構(国家資格) |
受験料 | 7,500円(税込) |
難易度 | ITSSレベル1(難易度★☆☆☆☆) |
試験日 | いつでも受験可能 |
目指しやすい職種 | ITサポート、ヘルプデスク |
さいごに
ITエンジニアとしてのキャリアを築くためには、資格取得は有効な手段です。しかし、資格取得は必須という訳ではなく、人に応じて必要、不必要があります。
資格取得を考える場合、自分が目指す職種やキャリアパスにあったものを選ぶことが重要です。また、資格を選ぶ際には、資格そのものの需要や、今の仕事やこれからの仕事に、どれだけ役立つかを検討し、投資対効果を見極めることも大事です。
資格はあくまで、キャリアを切り開くための武器です。最終的には、自分のスキルや経験、実績が、もっとも価値があるものとなりますので、上手に資格を選びながら、ITエンジニアとしてのキャリアを築くとよいでしょう。
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