こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「ネットワークエンジニアって、どれくらい稼げるの?」
「未経験からでも高収入を目指せるの?」
ITインフラの要となるネットワークエンジニアは、需要が高い一方で、仕事内容やキャリアによって年収に大きな差が出る職種です。
求人票や厚生労働省の統計を見ても、20代と30代、運用と設計、資格の有無などによって、年収レンジが大きく変化しています。
特に近年はセキュリティやクラウド需要の拡大に伴い、スキルを伸ばせば 年収600万円以上、さらには1000万円を狙えるキャリアパス も見えてきています。
この記事では、以下をもとに、ネットワークエンジニアの「年収のリアル」を徹底解説します。
■ネットワークエンジニアの年収解説観点:
・平均・中央値などの統計データ
・仕事内容・企業規模・資格による差
・実際のキャリアアップ事例
「もっと年収を上げたい」、「将来どんなキャリアを歩めば収入が伸びるのか知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
→ネットワークエンジニア全般を詳しく知りたい人は:【まとめ】ネットワークエンジニアとは
→ネットワークエンジニアになる方法を知りたい人は:未経験からネットワークエンジニアになる方法
ネットワークエンジニアの平均年収・中央値
ネットワークエンジニアの年収を正しく理解するためには、公的統計データと求人市場の情報を合わせて見ることが大事です。
ここでは、最新のデータをもとにその実態を解説します。
厚労省データ・求人市場からみる年収相場
厚労省データ
厚労省の「職業情報提供サイト job-tag」では、ネットワークエンジニアに近い職種として 「システムエンジニア(基盤システム)」 の年収データが公開されています。
ITSS(ITスキル標準)のレベル別にみると、以下のようなレンジになっています。
■厚労省データ(ITSSレベルと年収レンジ):
・レベル1〜2(新人・若手):420〜620万円
・レベル3(中堅・独力で構築可能):450〜700万円
・レベル4(設計・リーダークラス):500〜780万円
・レベル5以上(上流・マネジメント):600〜950万円
これは「全体の真ん中に位置する多くの人がどの範囲に収まっているか」を示したデータで、極端に低い人や高い人に引っ張られにくい、現実に近い水準 といえます。
つまり、ネットワークエンジニアとしてキャリアを積むと、20代〜30代で400〜500万円台、40代で600万円前後、さらにマネジメントや高度専門職で700〜900万円台 を狙えることが見えてきます。
![厚労省 job-tag(システムエンジニア[基盤システム])のデータ。ITSSレベル別に見ると、多くの人は 年収420万〜700万円のレンジ に収まっていることがわかります。](https://infla-lab.com/wp-content/uploads/2025/04/image-6-1024x548.png)
引用元:厚生労働省 job-tag
求人市場データ
一方で、求人市場ベースのデータも参考にしてみましょう。
転職サイト doda の「平均年収ランキング(職種別)」によると、ネットワークエンジニアの平均年収は447万円。年代別では以下の通りです。
■dodaデータ(年代別年収レンジ):
・20代:385万円
・30代:528万円
・40代:695万円
・50代〜:734万円
また、他職種と比較すると、サーバーエンジニア(464万円)、セキュリティエンジニア(477万円)、ITエンジニア全体(462万円)とほぼ同水準であることが確認できます。
また、サーバーエンジニア(464万円)、セキュリティエンジニア(477万円)と比べても大きな差はなく、ITエンジニア全体(462万円)の平均と同水準であることが確認できます。



引用元:doda インフラエンジニア平均年収(2024年版)
これらの厚労省データと転職サイトデータをまとめると、以下となります。
■公的データ、転職サイトデータ比較まとめ:
・厚労省 job-tag(基盤システムエンジニア):450〜700万円が「多くの人が収まるゾーン」
・doda(ネットワークエンジニア):平均447万円、30代で500万円台、40代で700万円近く
このように、統計的な裏付けと求人市場のリアルな数字をあわせて見ることで、より実態に近い相場感を把握できます。
平均と中央値の違い:どちらを参考にすべき?
年収を考える際に「平均年収」という言葉をよく目にしますが、実際には 中央値(真ん中の値)を参考にした方が現実に近い ことが多いです。
理由として、平均年収は一部の高収入の人に数字を引っ張られて、高めに出てしまうためです。
例として、100人のうち数人が年収1000万円以上を稼いでいると、その分だけ平均は大きく上振れします。結果として「思ったより稼げない」とギャップを感じるケースも少なくありません。
一方で 中央値 は「すべての人を年収順に並べたとき、ちょうど真ん中にいる人の年収」を意味します。
つまり中央値は、実際に働いているエンジニアの「ボリュームゾーン」を反映しており、キャリア設計を考えるうえで参考にしやすい指標です。
つまり、厚労省 job-tag のデータを嚙み砕くと、
「多くの人は年収450万〜700万円に収まっている」
というレンジが示されています。
さらに、求人市場データ(doda)を見ても、平均447万円・30代で528万円・40代で695万円と、中央値に近い数字がキャリアの目安 となっているのがわかります。
年代別(20代・30代・40代・50代)のキャリアと年収の伸び方
ネットワークエンジニアの年収は、単純に年齢が上がるから増えるのではなく、どのフェーズの仕事を担当できるか によって決まります。
ここでは年代ごとのキャリアステージを整理していきます。
年代 | キャリアステージ | 年収の伸び方の特徴 | ケース例 |
20代 | 未経験〜若手。監視・運用など定型業務が中心 | 資格取得(CCNAなど)で構築業務へ進めば、年収UPが見込める | 20代後半で「運用→構築」へ転職し、年収+50万円アップ |
30代 | 設計・構築の中核。クラウドやセキュリティも担当 | 転職市場で評価が高まり、500~600万円台に到達するのが現実的 | 30代前半でAWS資格を取り、転職で年収600万円を突破 |
40代 | リーダー・マネジメント層。要件定義や上流工程が中心 | 人材育成や顧客折衝が加わり、600〜700万円台が安定ライン | 40代でプロジェクトマネージャー、年収800万円以上へ |
50代 | 管理職・アーキテクト。経営層に近い立場 | 技術+マネジメントを兼ね、700万円以上が安定ライン | 50代で管理職として、年収900万円以上 |
年収1,000万円は現実的に可能か?
結論から言うと、ネットワークエンジニアでも年収1000万円に到達するルートはあります。ただし、誰にでも開けているわけではありません。
ゆえに「運用や監視業務を続けていれば、自然と到達する」訳ではなく、しっかりとしたキャリア戦略が必須 です。
■1,000万円を実現するキャリア例:
・大手SIerや外資系企業で上流工程を担当
→グローバル案件や大規模プロジェクトをリードできる人材は、年収1000万円以上のオファーを受けるケースがあり
・マネジメント職(部長・シニアマネージャー)
→技術だけでなく、複数プロジェクトの進行管理や組織マネジメントを担うことで、高年収が実現できます
・クラウドやセキュリティを兼ねた高度専門職
→AWSやセキュリティ分野で高い専門性を持ち、アーキテクトやコンサルタントとして活躍する場合も1000万円超が可能
現実的な到達ライン
実際には、30代〜40代で600〜700万円台を安定的に得る のが、多くのネットワークエンジニアにとって現実的な到達点です。
1000万円クラスは全体の一部に限られますが、「資格+経験+転職戦略」を組み合わせれば十分に可能性がある といえます。
■1,000万円クラスの具体例:
・30代後半、CCIE+PMで外資系ベンダーに転職 → 年収1100万円
・40代前半、CISSP+PMで大手SIerに転職 → 年収1000万円
→インフラエンジニアの年収も詳しく知りたい方は「インフラエンジニアの年収相場まとめ」も参考になります。
仕事内容ごとの年収差
ネットワークエンジニアの年収は、担当する仕事内容によって大きく変わります。一般的には 「監視・運用 → 構築 → 設計 → 上流工程」 とキャリアが進むにつれて、収入も伸びていきます。



監視・テクニカルサポート
モデル年収:240〜400万円
未経験者が最初に就くことが多いポジションです。システムの稼働監視や一次対応が中心で、シフト勤務や夜勤が発生しやすいため、年収水準は低めに設定されています。
ここで経験を積みながら資格学習を進めることで、運用や構築へキャリアアップしやすくなります。
運用
モデル年収:300〜450万円
障害対応や機器設定の変更など、日常的な運用業務を担当します。業務範囲は広がりますが、まだ「定常作業」が中心のため、大きな年収アップは見込みにくい段階です。
ただし、ここでの実務経験+資格(CCNA・LPICなど)が、構築や設計へステップアップする足がかりとなります。
詳細設計・構築
モデル年収:400〜550万円
ネットワーク機器の設定や構築を担当するフェーズです。求人市場でも需要が高く、転職で評価されやすいポジションです。
運用よりもスキルが求められる分、年収レンジも上がりやすくなっています。
基本設計
モデル年収:450〜750万円
顧客の要件をもとにネットワーク全体を設計する役割です。単なる構築作業ではなく「全体像を描く力」が求められ、大手SIerや外資系企業では600万円以上のレンジも珍しくありません。
ここに到達できると、市場価値は大きく向上します。
要件定義(上流工程)
モデル年収:650〜1200万円
プロジェクトの最上流に位置するフェーズで、顧客折衝・要件整理・全体の設計方針を決定します。
さらに、この段階では 人員管理や進行管理、複数部門との調整 なども任されるため、技術力に加えてマネジメント力が求められます。
責任は大きいですが、その分リターンも大きく、1000万円以上の年収を得る人材もいます。上述の「年収1000万円到達」の現実的なルートは、この 上流工程+管理・調整を担う立場 に関わることだといえます。
企業規模・地域・働き方で変わる年収
ネットワークエンジニアの年収は、仕事内容やスキルだけでなく、勤務先の規模・地域・働き方 によっても変動します。
ここでいう「規模」とは単に会社の大きさだけでなく、一次請けか二次請けかといった商流の立ち位置、担当する案件の規模 も含みます。
大手SIer・ユーザー企業の待遇
大手SIerやユーザー企業(社内SE)は、比較的給与水準が高めで安定しているケースが多いですが、その中でも特徴が異なります。
■大手SIer:
一次請けとして大規模案件を担うことが多く、基本設計や要件定義など上流工程が中心。年収は600〜800万円以上が目安で、プロジェクトマネージャーやアーキテクト、管理職の立場に上がれば1000万円超も可能。
■ユーザー企業(社内SE):
自社の情報システム部門に所属し、安定性や福利厚生が魅力。ただし年収は 会社の規模やシステム投資額によって大きく変動 します。
大手メーカーや金融系などIT投資額の大きい企業では600〜700万円以上も珍しくありませんが、中小企業では400〜500万円前後にとどまるケースもあります。
SES・中小企業・派遣の待遇差
SES(客先常駐型)や中小規模の企業は、商流の下位に位置することが多く、その分年収水準は抑えられやすい傾向があります。ただし、一律に「SES=低年収」、「中小=低年収」とは限りません。
■SES:
経験が浅いと300〜450万円台が中心。スキルや資格があれば500万円以上も可能ですが、二次請け・三次請けにとどまると待遇が上がりにくい現実があります。
■中小企業:
全体としては給与水準が抑えられやすい(300〜500万円程が多い)ですが、一次請けや二次請けとして商流が浅い会社 であれば、むしろ大手の下請けよりも待遇が良いケースが多いです。500〜600万円台以上を狙える場合もあり、若いうちから裁量を持てる点も魅力です。
■派遣:
スキルが低い場合は年収が下がりやすい傾向はあるものの、特定案件では正社員よりも高単価になるケースもあります。ただし 「待機中は給与が支払われない」 など安定性に欠けるリスクがあるため、長期的なキャリア設計を考えるなら注意が必要です。



SESや中小企業、派遣はいずれも「キャリアの入口」としては有効ですが、収入アップを狙うなら 一次請け・二次請けに近い商流や大規模案件 に関わることが重要です。
都市部と地方の地域差
ネットワークエンジニアの年収は、勤務地によっても差があります。特に 都市部と地方では、案件数と需給バランス によって待遇に違いが出やすいのが特徴です。
■都市部(東京・大阪・名古屋など):
大手SIerやユーザー企業の本社、データセンターが集中しており、案件数は圧倒的に多い。その一方で人材不足が深刻なため、需要に対して供給が追いつかない=需給バランスが偏っている 状況です。
このため待遇が上がりやすく、平均年収は全国平均より高めの 500〜600万円台 が目安。スキル次第では700万円以上も十分に狙えます。
■地方都市・地方企業:
求人は少なく、案件も運用・保守など定常的な業務が中心になりやすい。また、地方ではネットワーク専任の求人は少なく、サーバーやストレージ、仮想基盤などインフラ全般を兼任するケースが多い のも特徴です。
需給バランスも都市部ほど逼迫していないため、年収は都市部より 50〜100万円ほど低く、400〜500万円前後 が目安。ただし、生活コスト(家賃や物価)が安いため、手取り感としてはそこまで大きな差を感じないケースもあり。
在宅勤務やフリーランスの単価感
近年は働き方の多様化により、ネットワークエンジニアでも在宅勤務やフリーランスという選択肢が広がっています。ただし、年収や安定性は働き方によって大きく変わります。
■在宅勤務(正社員):
ネットワークのフルリモート求人はまだ少ないものの、クラウド環境の設計や運用、物理的な作業が不要な分野では増加傾向。
年収水準は従来の会社員と大きくは変わらず、400〜700万円前後 が中心です。柔軟な働き方ができる一方で、ネットワーク構築など物理作業が伴う案件ではまだ制約が多いのが実情です。
■フリーランス:
エージェント経由や直契約で案件を請けるスタイルで、単価は月50〜80万円が目安。クラウドなどニーズが高い技術があれば月100万円以上の高単価案件もあります。
年収換算では 600〜1000万円超 も狙える一方、案件獲得が自己責任であり、待機期間は無収入になるリスクがあります。
また、税務処理や保険・年金なども自分で管理する必要があるため、安定性は会社員に比べて低めです。
資格による年収差
ネットワークエンジニアの年収は、保有資格によっても差が出ます。
特に CCNA・CCNPといったネットワーク系の王道資格 に加え、近年は AWSやLPICなどクラウド・Linux系の資格 が評価されやすくなっています。
CCNA・CCNPによる違い
ここでは基礎資格のCCNA、上位資格のCCNPについて説明します。
■CCNA(Cisco Certified Network Associate):
ネットワークエンジニアの登竜門。未経験や若手でも取得すれば転職市場で有利になり、未経験でも年収330〜380万円程度からスタート しやすくなります。
■CCNP(Cisco Certified Network Professional):
CCNAの上位資格。設計・構築やリーダー職を任されやすく、年収500〜700万円台 を目指せます。大手SIerや上流案件では「CCNP以上」が前提になるケースも多く、キャリアアップの武器になります。
→CCNAはキャリアの入口を開く武器、CCNPは年収アップを引き寄せるステップアップ資格です。
→関連記事:【まとめ】CCNAとは?資格の内容・難易度・勉強法などを解説
AWS・LPICなど他資格との比較
ネットワーク資格(CCNA・CCNP)に加えて、サーバーやクラウド系資格を取得すると、キャリアの幅が広がり年収アップにつながります。
■LPIC(Linux技術者認定資格):
サーバーやシステム基盤まで扱えるスキルを証明できます。特にLPIC-2以上であれば、インフラ全般を見られる人材 として評価が高まり、年収450〜600万円台 が目安となります。
ネットワーク専任から一歩広げたい人にとって、有効なステップアップ資格です。
■AWS認定資格(特にSAA=ソリューションアーキテクト アソシエイト):
クラウド案件に参画するための登竜門的な資格です。ただし資格単体で年収が大きく上がるわけではなく、サーバー・ネットワーク運用などインフラ全般の経験+AWSスキル があって初めて高待遇につながります。
経験と組み合わせれば、設計・要件定義のポジションで 年収500〜700万円台 を狙える可能性があります。
■組み合わせ効果:
資格は「単体」よりも「組み合わせ」で力を発揮します。
→ネットワーク+サーバー(CCNP+LPIC):オンプレ環境を広くカバーできる人材として市場価値が向上。
→ネットワーク+サーバー+クラウド(CCNA+LPIC+AWS):オンプレとクラウドの両方を設計・構築できるエンジニアとして評価され、高年収案件に直結しやすくなります。
→ネットワークのみでなく、インフラ全般の資格を詳しく知りたい方は「インフラエンジニアの資格ロードマップと学習順番」も参考になります。
→関連記事:LPIC・CCNA・AWSどれから取る?最適資格ロードマップ
→関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・年収・向いている人を解説
求人市場データからみる資格と年収
求人票では「資格必須」と記載されることは少ないですが、資格を持っている人が高年収案件に採用されやすい傾向 があります。
ただし、求人票に提示される年収レンジはあくまで 資格+実務経験 を前提としたものが多い点には注意が必要です。
例として、 doda やマイナビの求人データを見ると、以下傾向があります。
■求人市場のデータ傾向:
・CCNA保有者+運用経験あり:年収350〜450万円がボリュームゾーン
・CCNP保有者+設計・構築経験あり:500〜700万円台にシフト
・AWS・LPICなどと組み合わせた人材(かつインフラ全般の経験あり):600万円以上の提示例も増加中
つまり「資格だけ」で給与が決まるわけではなく、資格+経験のセット が転職市場での評価に直結します。
資格を取ることはゴールではなく、経験を裏付ける武器 として活用することで、初めて高年収につながっていきます。
→関連記事:ネットワークエンジニアのおすすめ資格まとめ記事
年収を上げる方法
ネットワークエンジニアが年収を伸ばすには、ただ日々の業務をこなすだけでは不十分です。
資格取得・転職・マネジメント経験 の3つを意識することで、収入レンジを大きく引き上げられます。
資格取得で上流工程を目指す
資格は「昇給の直接条件」になることは少ないですが、上流工程に参画するチャンスを広げる武器 となります。ネットワークエンジニアの主なキャリアステップは以下の2パターンです。
■資格取得で上流を目指すキャリア:
・ネットワーク特化型:CCNA → CCNP → ネットワークスペシャリスト
・インフラ・クラウド拡張型:CCNA → LPIC → AWS(SAAなど)
資格だけでなく実務経験を重ねることで、設計・要件定義といった上流工程に関わりやすくなり、500〜700万円台、さらにマネジメント層で1000万円超 も視野に入ります。
→関連記事:ネットワークエンジニアのおすすめ資格一覧、取得順番、難易度を解説
転職による待遇改善
年収を上げる最も現実的な方法が 転職 です。
■転職で年収が変わる理由:
・同じスキル・経験でも、企業によって給与テーブルは大きく異なる
・一次請け・大規模案件を担う企業に移ると、年収50〜100万円以上の差 がつくことも珍しくない
・年収交渉でも「資格取得済み」、「設計経験あり」が強力なアピール材料になる
マネジメントスキルでさらなる高収入へ
技術スキルに加えて、人員管理・進行管理・顧客調整 を担えるマネジメント人材は、市場で非常に評価が高いです。
■管理スキルと年収:
・プロジェクトマネージャー(PM)やリーダー職としての経験は、年収800〜1000万円超 を狙える大きな要素
・技術一本で突き抜ける道もあるが、マネジメントを組み合わせる方が収入アップに直結しやすい
・「資格取得 → 上流工程 → マネジメント」の流れを意識すると、キャリアと収入の選択肢が一気に広がります
まとめると、年収を伸ばすには「資格取得で上流工程へ」+「転職で待遇改善」+「マネジメント経験」の3本柱が重要です。
特にマネジメントを含めることで、1000万円超のキャリア が現実的に見えてきます
実際のキャリアアップ事例
ここまで見てきたように、ネットワークエンジニアの年収は 経験・資格・キャリア選択 によって大きく変わります。実際にどのように年収が伸びていくのか、具体的なケースを見てみましょう。
20代で年収+70万円を実現したケース
■20代で年収+70万円:
・概要:新卒で監視・運用業務を担当。夜勤シフト中心で年収は約350万円。
・行動:1年目にCCNAを取得し、2年目で構築補助の案件にアサイン。
・結果:転職活動で「構築運用経験+CCNA保持」を評価され、年収420万円にアップ。さらに設計案件のチャンスを得られた。
→若手でも資格+転職で年収50万円以上アップは現実的。監視から構築へのステップアップが第一関門となります。
→関連記事:未経験でもCCNAで転職成功!有利になる理由と年収データ
30代で年収600万円を突破したケース
■30代で年収600万:
・概要:20代後半まで運用・保守を担当。年収は450万円前後で停滞。
・行動:CCNPを取得し、設計・構築案件へ。さらにネットワークスペシャリストも取得。
・結果:大手SIerのネットワーク設計構築ポジションに転職し、年収は600万円台へ。チームリーダーも任されるようになる。
→資格+設計経験+転職 を組み合わせることで、一気に600万円台へ到達可能。特に20~30代は大きなキャリアアップ転職のチャンスともいえます。
40代でマネジメント職に進んだケース
■40代でマネジメント:
・概要:長年ネットワーク構築を担当し、年収は600万円程度で頭打ち。
・行動:プロジェクトマネージャーを目指し、PMP(プロジェクトマネジメント資格)を取得。プロジェクト管理の経験を積む。
・結果:課長クラスのポジションに昇進し、年収は850万円に到達。
→マネジメントに踏み込むことが、40代以降での収入アップの有効ルート。技術だけでなく「人と案件を動かす力」が高く評価されます。
キャリアアップ事例のまとめ
■キャリア事例から見える成長ステップ:
・20代:資格+転職で「監視・運用」から「構築」へステップアップ
・30代:設計・構築+セキュリティやクラウドで市場価値を高め、600万円台に到達
・40代:マネジメント経験を組み合わせ、800〜1000万円クラスを目指す
このように、資格取得・経験・転職戦略の組み合わせが、各年代で年収を伸ばす現実的なルートになります。
また、40代を待たずに20代〜30代からリーダーシップやマネジメントを意識することで、より早い段階で年収アップを実現可能です。
→関連記事:【まとめ】ネットワークエンジニアのキャリアパスとは
→関連記事:【まとめ】ネットワークエンジニアの将来性、需要が高まるスキル
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経験者はもちろん、未経験から挑戦したい方にも、最適なキャリアプランをご提案します。
まとめ:年収はキャリア設計次第で大きく変わる
上述のように、ネットワークエンジニアの年収は、ただ時間が経てば自然に上がるものではありません。
公的な統計や求人市場のデータはあくまで目安であり、年収を決定づけるのは「スキル・経験」と「キャリア設計」です。
特に以下の3つを意識することで、あなたの年収は大きく変わります。
■年収アップの大きなきっかけ:
・資格取得:CCNPやネットワークスペシャリスト、AWSなど、市場価値の高い資格で技術的な幅を広げる
・上流工程への挑戦:設計・構築やマネジメント経験を積み、市場価値を高める
・転職:同じスキルでも待遇の良い企業に移ることで、大幅な待遇改善が可能
→「運用・監視業務」から一歩踏み出し、上流工程とマネジメント経験を重ねることが、年収600万円以上、さらには1000万円超を狙える現実的なルート です。
さいごに
ネットワークエンジニアとして年収を高めていくには、資格・経験・キャリア設計をどう組み合わせるかが重要です。
しかし「自分の場合はどんなキャリアを描けばいいのか?」、「転職すべきタイミングは?」と悩む方も多いです。
→そんなときは、専門のキャリアアドバイザーによる無料キャリア相談 を活用してください。
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ネットワークエンジニアの年収に関するよくある質問(Q&A)
Q1:ネットワークエンジニアは未経験からでも高収入を狙えますか?
A:未経験からのスタート時は監視・運用など年収250〜380万円程度が中心です。
ただし、CCNA取得+構築経験を積めば20代でも年収400〜500万円に到達できます。早めに資格学習と転職活動を進めることで、30代で600万円台に届く可能性も十分あります。
Q2:ネットワークエンジニアで年収1000万円は現実的に可能ですか?
A:可能ですが、誰にでも開けている道ではありません。
大手SIerや外資系企業で上流工程+マネジメントを担当する、あるいはクラウド・セキュリティ分野で高度専門職に進むことで実現例があります。
多くの場合は、マネジメント経験を積むことが条件となります。
Q3:資格がなくても年収は上がりますか?
A:実務経験が豊富であれば資格がなくても評価されます。
ただし、転職市場では資格が「経験を証明する武器」になります。特にCCNP・LPIC・AWSなどは設計やクラウド案件に参画するための強力な後押しになるため、年収アップを狙うなら資格取得がおすすめです。
Q4:地方勤務だと年収は下がりますか?
A:都市部に比べて50〜100万円ほど低い傾向があります。
ただし地方ではインフラ全般を任されるケースが多く、幅広いスキルを身につけられるメリットがあります。生活コストも低いため、実質的な可処分所得は大きく変わらない場合もあります。
Q5:女性のネットワークエンジニアの年収は男性と差がありますか?
A:ネットワークエンジニアの評価は技術力や実績が基準となるため、基本的に男女間で大きな年収差はありません。
ただし、業界全体としては、女性の管理職比率が低い傾向にあり、キャリアパスによっては年収に差が生まれることもあります。
技術力を磨き、マネジメント職を目指すことで、男性同様に高年収を狙うことは十分に可能です。
Q6:ネットワークエンジニアの残業代はどれくらい?
A:プロジェクトやフェーズによって大きく異なります。
納期直前や障害対応時は残業が増える傾向ですが、平均すると月20〜30時間程度が目安とされています。
残業時間が多ければ年収が100万円以上変わるケースもあり、年収を構成する重要な要素の一つです。
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