サーバーエンジニアの平均年収|年代・仕事内容・資格別に徹底解説【2025】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「サーバーエンジニアって、どれくらい稼げるの?」
「クラウド化が進む中で、将来性はあるの?」

そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

サーバーエンジニアは、企業システムの根幹を支える重要職です。

需要は高い一方で、担当フェーズ(運用/構築/設計)や所属する商流(SES/SIer)によって、年収が1.5倍以上変わる構造になっています。

最新データを見ると、平均年収は約450~500万円前後。しかし、設計・クラウド・PM領域へステップアップすれば、年収700万円〜1000万円クラスも現実的です。

この記事では、厚労省・doda・求人BOXなどの公開データをもとに、サーバーエンジニアの平均年収/年代別・仕事内容別の相場/年収アップの方法をわかりやすく解説します。

「今の給与が頭打ちかも」「次のフェーズに進みたい」と感じている方は、後半のキャリア相談パートで市場価値を無料診断してみてください。

なお「サーバーエンジニアの仕事内容やキャリアの全体像」を知りたい方は、先に以下の記事をご覧ください。年収だけでなく、仕事内容・スキル・資格・将来性をまとめています。

サーバーエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・年収・キャリアパスまとめ

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

サーバーエンジニアの平均年収【結論と早見表】

前提として、サーバーエンジニアの年収は、経験・スキル・担当領域などによって大きく変動します。

サーバーエンジニアの平均年収は、各種調査データを総合すると約450〜500万円前後(中央値450万円)です。

一方で、構築・設計フェーズやクラウド領域へ進むと700〜900万円超の求人も多数見られます。

以下で、調査会社・機関(doda/Geekly/レバテックキャリア/厚労省)の比較表をもとに詳しく解説していきます。

年収データ早見表(サーバーエンジニア)

項目年収(目安)出典
平均年収約450万円〜500万円doda(460万)/Geekly (505万)/レバテックキャリア(445万)より算出
中央値約450万円前後レバテックキャリア(中央データ)
上位層(設計・クラウド・PM)約700〜1000万円クラスdodaなどの高年収求人・転職事例を基にした実例レンジ

※本記事の年収データは、2025年時点で公開されている doda/Geekly/レバテックキャリア/厚生労働省の調査結果をもとに作成しています。

また、「平均年収」は全体の水準を示し、「中央値」は経験3〜5年層の一般的な水準と見なすとよいです。「上位層年収」は設計・クラウド・PMなど、より上流工程を担当する層の目安です。

ポイント
サーバーエンジニアは「運用→構築→設計→クラウド/PM」とステップアップするごとに、年収が約100万〜200万円単位で伸びやすい職種です。

実際、クラウド設計やPM経験を積むことで700万円〜1,000万円の求人例も多く見られます(例:doda掲載案件など)。

公的統計と民間調査の年収データ比較【2025】

サーバーエンジニアの年収水準を把握するには、職種範囲の異なる複数データを参照する必要があります。

厚生労働省の「職業情報提供サイト」では、サーバー業務を含む「システムエンジニア(基盤システム)」のモデルデータが公表されています。

一方、doda・Geekly・レバテックキャリア社などの民間調査では、職種を「サーバーエンジニア」に限定した転職・求人データが掲載されています。

これらを総合すると、実務層の平均年収はおおむね450〜500万円前後ITSSレベル別に見ると400〜950万円程度まで幅広い分布であることがわかります。

出典対象・条件年収レンジ/平均備考
厚生労働省(職業情報提供サイト基盤システム(ITSSレベル別:1〜5)約420〜950万円ITSSレベル1〜5に応じて、職務能力モデルを基準。
dodaサーバーエンジニア約460万円運用〜構築層を含む平均。
Geeklyサーバーエンジニア約505万円経験者比率高め。
レバテックキャリアサーバーエンジニア約445万円実務3〜5年層が中心。
求人BOXインフラエンジニア求人平均約497万円サーバー含む広義のインフラ職。

補足:
・全体としては、サーバーエンジニアの年収は400〜500万円台に最も多くの人が分布しています。
・dodaやレバテック社の中央値(445〜460万円)もこのゾーンに集中しており、経験3〜5年層の標準的な水準です。

各調査機関のデータには若干のばらつきがありますが、厚労省の公的統計と転職市場データを組み合わせることで、より実態に近い水準の把握ができます。

■ポイントを解説:
・厚労省データでは、ITSSレベル3〜4(設計・構築層)では、年収500〜780万円が目安。
・民間調査では、全体平均450〜500万円前後に集中。
・クラウド設計やPM経験を積むと、600〜900万円台の求人も多くあり(例:doda掲載案件など)。

年代別・職種別の年収早見表(20代〜50代)

サーバーエンジニアの年収は、年齢そのものよりも「担当フェーズ」と「スキルレベル(ITSS)」によって決まります。

厚労省の職業情報データ(基盤システムエンジニア)と、doda・Geeklyなど民間調査を整理すると、平均年収の中心は470万円前後ですが、設計・構築・クラウド層では600万円以上が現実的です。

スクロールできます
年齢業務内容想定ITSSレベル年収レンジ(目安)キャリアの特徴
20代前半運用・保守・監視Lv1〜2350〜420万円未経験〜初級層。Linux基礎やLPIC-1学習期。
20代後半運用+構築補助Lv2〜3400〜500万円構築案件への参画で一段階上昇。AWSなどクラウド入門期。
30代前半構築・設計Lv3〜4500〜600万円主担当として設計・構築を担う層。年収中央値帯。
30代後半設計・リーダー職Lv4600〜700万円チームリーダーや上流設計層。資格+実績で差が出やすい。
40代PM/クラウドアーキテクトLv5700〜900万円AWS・Azure導入案件中心。マネジメント+提案スキル必須。
50代〜部門責任者・IT戦略層Lv5〜850〜1000万円超経営視点でのIT基盤整備・戦略策定に携わる層。

注意点として、年齢に比例して自動的に給与が上がるわけではなく、担当フェーズ(運用→構築→設計→マネジメント)によって明確にレンジが変わるのが特徴です。

以下の図は、ITSS(情報処理スキル標準)を基準にしたサーバーエンジニアのキャリア別年収ピラミッドです。自分の現在地と、次に目指すべきフェーズをイメージする際の参考になります。

※フェーズ(運用→構築→設計→PM)に応じて、年収は100〜200万円単位で上昇していきます。

サーバーエンジニアのキャリアと年収ピラミッド(ITSSレベル別)

サーバーエンジニアの年収ピラミッド図(ITSSレベル別:運用→構築→設計→PM)

※年収は、スキル・担当領域・所属企業・プロジェクト規模・勤務エリアなどによって変動します。

■ポイント:
・20代のうちは「運用→構築」へステップアップする過程で年収差が大きい。
・30代で設計・リーダー職に進むと、年収600万円前後がボリュームゾーン。
・40代以降はクラウド・PM・マネジメントスキル次第で700〜900万円台も狙える。
・厚労省データのITSS別レンジ(Lv1〜5:420〜950万円)は、年代ごとの伸び方とほぼ一致。

■ITSSレベルの目安:
Lv1〜2(運用レベル):Linux/Windowsサーバーの監視・障害対応が中心。
Lv3〜4(構築・設計レベル):要件定義・設計ドキュメント・構築検証など。
Lv5以上(PMレベル):全体設計・AWS/Azure導入・マネジメント領域。

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他職種(クラウド/ネットワーク/AWS)との比較表

サーバーエンジニアは、ネットワーク・クラウド・AWSなどインフラ分野の中心的な職種です。

設計・構築スキルをベースに、クラウド領域へキャリアを広げることで、年収・将来性の両軸で優位になるのが特徴です。

職種平均年収(目安)特徴傾向
サーバーエンジニア約450〜500万円運用〜構築を含む全体平均。設計・クラウド経験で600万円以上も可能。
ネットワークエンジニア約470〜520万円通信・設計スキルで上昇。セキュリティ知識との連携が評価されやすい。
クラウドエンジニア約650〜700万円AWS/Azure/GCPを横断的に扱い、設計・戦略領域で高収入化。
AWSエンジニア約600〜650万円AWS特化の設計・構築スキルが評価。実装・専門職寄り。
インフラエンジニア全体平均約500〜550万円サーバー・ネットワークを横断する総称職種。経験幅が広いほど年収が上昇。

また、以下関連記事で他職種の年収も詳しく解説しています。

→関連記事:ネットワークエンジニア年収まとめ
→関連記事:クラウドエンジニア年収まとめ
→関連記事:AWSエンジニア年収まとめ
→関連記事:インフラエンジニア年収まとめ

ここまで見てきたように、スキル・役割次第で、年収は数百万円単位で変化していきます。

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年収を左右する5つの要因

サーバーエンジニアの年収は、「年齢」や「勤続年数」では決まりません。

大きく以下の5つの要因によって左右されます。

■年収に影響する要因:
仕事内容(運用/構築/設計)
企業規模・商流・雇用形態
資格・技術スキル(LPIC/AWS/CCNA など)
経験年数・マネジメントスキル
・勤務地域

それぞれの特徴と、キャリアアップに直結するポイントを解説していきます。

仕事内容(運用/構築/設計)による差

サーバーエンジニアは、担当フェーズによって年収レンジが大きく異なります。

一般的には、運用 → 構築 → 設計/クラウド → PM・アーキテクト と進むごとに、年収が100〜200万円単位で上がるのが特徴です。

フェーズ主な仕事内容年収レンジ(目安)
運用・監視障害対応・監視・バックアップ運用約280〜450万円
構築サーバー設計書に基づく構築・検証約450〜550万円
要件定義・設計サーバー設計・クラウド移行計画約600〜800万円
PM・アーキテクトシステム全体の設計・運用統括約800〜1000万円超

ポイント:
・運用から構築へ進むだけでも、年収が50〜100万円上昇するケースが多い。
・設計・クラウド領域は、スキル希少性が高く企業評価が高い。

→関連記事:サーバーエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・キャリアを解説

企業規模・商流・雇用形態による違い

同じサーバーエンジニアでも、どの商流・働き方で働くかによって、年収レンジは1.5倍以上変わります。

以下の図は、SIer(システムインテグレーター)とSES(客先常駐)の関係を、商流・年収・求められるスキルの観点からまとめたものです。

SIerとSESの違い(商流・年収・求められるスキルの図解)"

図:SIerとSESの違い(商流・年収・求められるスキルのイメージ)

図の通り、商流が浅い(1次請け)ほど上流工程を担当でき、年収が高くなる傾向があります。

逆に、3次・4次請けなど商流が深いSES企業では、監視・運用など定型業務が中心となり、スキルアップや昇給の幅が小さくなりがちです。

■ポイント:
1次請けSIer:要件定義・設計など上流工程中心で、高年収帯(600〜900万円)
2次請けSES:構築・検証が中心で、年収やや高め(450〜600万円)
3〜4次請けSES:運用・監視中心で、年収が低め(300〜450万円)

この構造を理解した上で、「商流を浅くする転職=報酬テーブルそのものを上げるキャリア戦略」となります。

以下は、代表的な勤務形態ごとの比較です。

働き方/商流年収レンジ(目安)特徴・キャリアの伸び方
ユーザー企業(情シス・社内SE)500万〜1,000万円超発注元・最上流。自社のIT戦略立案や要件定義を担当。業界や企業の収益性で年収差が大きい(例:金融業界などは高水準)。
大手SIer・コンサル系(1次請け)550万〜900万円大規模案件の要件定義・設計を担当。高度な技術力に加えてマネジメント力が重要。上流工程志向のキャリアパスを形成しやすい。年収は高水準。
SES(2次請け中心)/受託系400万〜650万円構築・設計フェーズを担当しやすく、SESの中では給与水準が高め。受託開発型の企業では自社完結案件も多い。
SES(3次請け・4次請け以下)300万〜450万円商流が深いため。監視・運用など定型業務が中心。未経験者の入口として多いが、昇給幅は小さく、キャリア停滞リスクも高い。

ポイント:
・商流が上がるほど上流工程・設計フェーズを担当でき、単価・給与が上昇。
・「SESからSIer→ユーザー企業」へとキャリアアップすることで、収入が上がりやすい。

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資格(LPIC/AWS/CCNA/PMP)による差

サーバーエンジニアの年収は、資格によって一定の差が生まれます

ただし、実際に年収が上がるのは「資格を取ったあとに、市場価値の高い仕事に挑戦できるようになる」ことが前提です。つまり、以下の順序で年収が上がります。

→資格で市場価値が高い仕事ができるようになる → スキルが身につく → 結果として年収が上がる。

資格だけで給与テーブルが変わるケースはまれです。短期間で年収を上げたいなら、転職が最も現実的な手段です。

資格スキルレベル年収アップ目安備考
LPIC-1/LinuC-1基礎運用レベル+20〜30万円未経験→運用職への登竜門。転職初期層で評価されやすい。
LPIC-2/LinuC-2構築・管理レベル+50〜100万円構築〜設計フェーズを担当できる中堅層の標準資格。
AWS SAA(ソリューションアーキテクト)クラウド設計レベル+50〜100万円クラウド環境設計・移行案件で評価される。
CCNAネットワーク基礎理解+30〜50万円サーバー構築・通信設定の理解を補完。トラブル対応にも有効。
PMP/ITストラテジストマネジメント・企画層+150〜200万円PM/IT戦略層への昇格・転職時に高く評価される。

ポイント:
・LPIC・AWS・CCNAを軸に、インフラ横断スキルを証明できる人材が評価されやすい。
・PMP・ストラテジスト系は、40代以降での年収上限を引き上げる要素になる。

→関連記事:サーバーエンジニアのおすすめの資格まとめ

経験年数・マネジメントスキルの影響

年収は「経験年数」よりも「経験の質」で決まります。

特に30代以降は、メンバーとしての構築スキルよりも、リーダー・PMとしての管理・提案力が評価され、年収アップにつながりやすくなります。

キャリアステージポジション例年収目安特徴
若手(1〜3年目)運用・構築メンバー350〜480万円実務経験+資格で伸びる時期。
中堅(4〜7年目)構築・設計リーダー480〜650万円チーム主担当として評価される層。
上級(8〜12年目)設計・PM600〜800万円案件管理・提案・ベンダー調整で昇給幅が拡大。
管理職(13年目〜)PM・部門責任者800〜1,000万円超マネジメント・予算管理・IT戦略に携わる層。

ポイント:
・「技術+人を動かす力」が身につくほど、年収カーブが高まる。
・技術一本型でも市場価値は高いが、特に40代以降はマネジメントが年収に差をつける。

地域・性別による違い

サーバーエンジニアの平均年収は、地域によっても変動します。

需給バランスの影響で、人材需要が最も集中する首都圏が全国で最も高く、次いで中部、関西の順に水準が下がる傾向です。

地方では、エンジニア人口(供給)が多い地域ほど単価が下がりやすく、結果として年収レンジはやや低めになります。

地域年収目安特徴・傾向
首都圏(東京・神奈川など)約450〜550万円大規模案件・クラウド設計ポジションが多く、需要・単価ともに高い。
中部(愛知・静岡・岐阜など)約420〜520万円製造業・自動車系のIT基盤案件が多い。構築・運用の実務経験も重視される。
関西圏(大阪・京都・兵庫など)約400〜500万円大手SIerやメーカー系のインフラ案件が多いが、首都圏・中部と比べて供給が多い。
地方(九州・東北・北海道など)約350〜450万円小規模案件中心。サーバーだけでなくネットワークも求められることが多い。年収差は地域物価を反映。

性別差について:
・男女のスキル評価基準は同一だが、女性比率は約1〜2割程度
・育児・時短勤務制度が整う大手企業やSIerでは、キャリア継続による昇給も増えている。

H3:まとめ:5要因を掛け合わせて「上限年収」を引き上げよう

サーバーエンジニアが年収を上げるためのポイントは、「5つの要因を戦略的にコントロールすること」です。

中でも年収の上限(天井)を最も大きく左右するのが、 「担当フェーズ(運用 → 構築 → 設計)」
「商流(SES → SIer → ユーザー企業)」 の2つです。

■年収が伸び悩む典型パターン:
・運用・監視など下流フェーズの案件が中心
・商流が深い(3次請け・4次請け)SES企業に在籍
 →担当業務も報酬も固定化しやすく、昇給幅が小さい

■年収アップを実現するステップ:
資格を通じて担当フェーズを上げる
 →例:LPIC-1やAWS SAAなどで構築・設計案件への足がかりを作る
商流の浅いSIerやユーザー企業への転職を目指す
 →「スキル × 商流」を変えることで報酬テーブルそのものが上がる

重要ポイント:
資格だけで劇的に年収が上がるわけではありません。
資格を軸に「携わるフェーズ」や「所属する商流」を変えることが、結果的に年収アップへ直結します。

現在の会社に留まっていても、
フェーズや商流が変わらなければ、年収は頭打ちになります。

あなたのスキルが「どのフェーズ・どの商流で最も評価されるか」を知ることが、キャリア戦略の第一歩です。

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年代別キャリアステップと年収の伸び方

サーバーエンジニアの年収は「年齢」よりも「経験フェーズ」の方に影響されます。

しかし、年代ごとに求められるスキルと年収レンジには、明確な傾向もあります。

ここでは20代〜50代までのキャリアステップと、年収の伸び方を整理していきます。

20代:経験+資格で350〜450万円

20代のサーバーエンジニアは、運用・保守フェーズで基礎力を固める時期です。

Linuxコマンドやサーバー監視ツール、障害対応などの実務を通じて「現場で動く力」を磨くことが重要となります。

■20代の傾向:
主なフェーズ: 運用・監視・構築補助
想定年収: 約350〜450万円前後
キャリア例: 監視オペレーター → サーバー運用担当へステップアップ
年収アップ実例: LPIC-1取得後に構築案件へ参画し、年収420万円→480万円に上昇。

→まずはLPIC/LinuC+AWS SAAの取得などを目指し、「運用→構築」への橋渡しを狙うのが最短ルートです。

→関連記事:サーバーエンジニアの勉強法、順番、ロードマップ

30代:設計・構築で500〜650万円

30代は、サーバーエンジニアとして設計・構築の主担当へ進む転換期です。

要件定義やパラメータ設計、ドキュメント整備など、上流工程に携わることで収入が一段階上がります。

■30代の傾向:
主なフェーズ: 設計・構築・リーダー
想定年収: 約500〜650万円前後
キャリア例: サーバー構築エンジニア → チームリーダー・設計職へ
年収アップ実例: 構築経験+AWS SAAを評価され、SESから一次請けSIerへ転職、年収500万円→620万円に。

→30代は「資格+転職」でフェーズを上げる絶好のタイミングです。AWSやIaC(Infrastructure as Code)など、新技術を早めにキャッチアップすると、さらに年収が高まります。

40代:PM・リーダー職で700〜850万円

40代では、マネジメントやクラウド設計スキルなどの強みが年収を決めます。

AWS/Azure導入、ベンダーコントロール、チームマネジメントなどを任される層も増えていくタイミングです。

■40代の傾向:
主なフェーズ: 設計・プロジェクトマネジメント・提案
想定年収:約700〜850万円前後
キャリア例: サーバー設計リーダー → PM/クラウドアーキテクトへ
年収アップ実例: SIerでPMとして継続的に成果を上げ、課長に昇進し年収850万円に到達。

→40代以降は、社内での評価・昇進によって年収を安定的に伸ばすフェーズ。転職よりも「成果を出し続ける力」が鍵になります。

50代:部長・IT戦略層で900万円超も

50代では、マネジメント経験を活かして、経営層に近いポジション(部長・CIO補佐など)にたどり着くと、年収900万を超えることもあります。

ただし、この層はごく一握りであり、多くのエンジニアはリーダー・シニア層として安定的に活躍しています。

30〜40代のうちに上流工程やマネジメント実績を積み重ねておくことが、50代でのキャリアの幅を決定づけます。

この年代別ステップで解説した通り、サーバーエンジニアの年収を大きく伸ばすには、「次のフェーズ(構築・設計・PM)へ戦略的に移行すること」が不可欠です。

特に30代・40代で年収を600万円以上に引き上げるためには、自身のスキルと市場ニーズが合致した「商流の浅い優良企業」へのキャリアアップが最短ルートです。

「今のスキルで本当に次のフェーズに進めるのか?」
「転職するなら、どんな資格や実績をアピールすべきか?」

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年収アップを実現する3つの戦略ステップ【現場から上流へ】

サーバーエンジニアとして年収を上げるには、「スキルを可視化する」→「所属環境を変える」→「上流へ進化する」という3つの戦略ステップを意識することが重要です。

これまで紹介した年収データの背景には、これら3つの行動が共通して存在しています。

ここからは、確実に「上限年収」を引き上げるための実践ステップを解説していきます。

ステップ1:資格取得でスキルの可視化とチャンス獲得(LPIC/AWS)

サーバーエンジニアの年収アップの第一歩は、自分の市場価値を客観的に証明することです。

資格は単なる「勉強の成果」ではなく、上位フェーズの案件に参画するためのチケットとなります。

資格内容フェーズの変化年収貢献度(目安)
LPIC-1/LinuC-1Linuxサーバー運用の基礎〜応用運用 → 構築への足がかり約+30〜50万円
AWS認定(SAA)クラウド設計・運用スキル構築 → クラウド約+50〜100万円

資格は「即大幅な昇給」のツールではないですが、構築・設計フェーズへの配属チャンスを広げる強力な「きっかけ」となります。

また従来のオンプレ構築経験を活かして、AWSなどのクラウド設計・運用にシフトすることで、より高単価の案件や上流フェーズに挑戦しやすくなります。

→関連記事:サーバーエンジニアのおすすめ資格まとめ

ステップ2:転職で待遇改善と「上限テーブル」を突破

サーバーエンジニアが年収を大きく上げるための次のステップは、転職によって「商流」を変え、報酬テーブルそのものを引き上げることです。

サーバーエンジニアの年収は、「企業規模」よりも所属する商流によって構造的に決まります。

商流が浅いほど、直接契約や上流フェーズの案件に関わることができ、その分、単価と給与レンジが大きく上昇します。

商流とフェーズによる年収変化の実例

転職前転職後フェーズの変化年収変化(目安)
三次請けSES二次請けSES・受託企業運用 → 構築約+50〜100万円
構築リーダー/サブリーダー大手SIer構築 → 要件定義・設計約+100〜200万円

三次請け以下のSESや運用中心の案件に留まると、どれだけ技術力が高くても「商流による上限」によって昇給幅が限定されます。

商流を浅くし、上流工程に移るほど、報酬テーブルそのものが上昇します。つまり、「転職=給与レンジの構造を変えるアクション」です。

ステップ3:クラウドスキルとマネジメントで「年収1000万円」へ

最終ステップは、「技術×マネジメント」で上流に進化することです。

クラウド設計(AWS/Azure)とマネジメント経験を掛け合わせることで、ITSSレベル4〜5相当の高報酬層(700〜1000万円台)を狙うことが現実的になっていきます。

スキル年収の目安ポジション例年収アップの理由
構築+クラウド設計600〜700万円クラウドリーダー職希少な設計スキルの需要増
クラウド+マネジメント700〜900万円超PM・アーキテクト職プロジェクト全体を動かす付加価値

この段階では「技術を使う人」から「技術でプロジェクトや組織を導く人」になっていきます。「クラウドスキル×マネジメント力」が、年収上限をさらに高めます。

→関連記事:サーバーエンジニアの将来性・需要まとめ

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年収アップの成功事例(実例3パターン)

これまでの戦略(資格・転職・マネジメント)を踏まえ、実際に年収を大きく伸ばしたサーバーエンジニアの成功事例を3パターン紹介します。

20代:運用 → 構築フェーズにステップアップ(+100万円)

若手のうちは、経験を積みながら「上位フェーズ」へ進めるかどうかで、年収差が大きくなります。

以下は、20代後半で運用から構築へキャリアアップし、100万円の年収上昇を実現した事例です。

項目転職前(運用)転職後(構築)
年齢26歳27歳
年収320万円420万円(+100万円)
主な業務サーバー監視・運用Linuxサーバー構築・設定
保有スキルLinux基礎、シェルスクリプトLinux構築、自動化スクリプト、クラウド基礎

成功要因:
運用フェーズで基礎を固めつつ、構築スキルを磨き、転職で上位工程への参画チャンスを獲得。現場での改善提案が評価され、年収アップにつながった。

→ 20代は「経験の幅」が最重要です。運用から構築へ進めるかどうかが、最初の年収分岐点と言えます。

30代:構築 → 設計・クラウド領域へキャリアチェンジ(+130万円)

30代は、「スキルを深めること」と「商流の見直し」で、大きな年収上昇が狙える時期です。

サーバー構築経験を活かし、クラウド構築ポジションへ移行した事例です。

項目転職前(3次請けSES)転職後(1次~2次請けSI)
年齢31歳32歳
年収420万円550万円(+130万円)
主な業務サーバー構築・運用保守AWS構築・検証
保有スキルLinux、VMware、仮想化基盤Linux、クラウド(AWS)構築

成功要因:
構築経験をベースにクラウド学習を行い、商流の浅い企業へ転職。クラウドに携わることで報酬テーブル自体が上昇。

→商流が浅くなるほど、報酬レンジも上昇。また構築経験×クラウド理解が転職市場で高く評価されます。

40代:マネジメント経験を活かして商流を浅く(+150万円)

40代では、20〜30代と比べてキャリアアップ転職の難易度は上がるものの、マネジメント経験を活かして商流の浅い企業へ移ることで、報酬テーブルを引き上げるケースもあります。

項目転職前(2~3次請けSES)転職後(大手SIer・1次請け)
年齢40歳40歳
年収700万円850万円(+150万円)
主な業務PM・チームマネジメント・設計・構築PM・チームマネジメント・設計・構築(継続)
保有スキルサーバー構築・仮想化管理、PM経験サーバー構築・仮想化管理、PM経験

成功要因:
これまでのマネジメント実績を評価され、商流の浅いSIerへ転職。技術理解+プロジェクト・組織運営のスキルで給与テーブルが上昇。

→40代の転職はポジション選びが重要。大手SIerなど商流の浅い企業であれば、管理経験と技術理解の両方を評価されるチャンスがあります(事業会社は狭き門)。

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実際に年収+100〜200万円を実現した事例も多数。
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サーバーエンジニア年収Q&A(よくある質問)

ここでは、サーバーエンジニアの年収に関して、よく寄せられる質問にお答えします。

Q1:未経験でも年収は上がる?

はい、可能です。

未経験からでも、実務経験を積みながら「運用→構築→設計」とステップアップすれば、年収は段階的に上昇します。

特に、未経験から3年ほど経験を積み、LPICなどの資格でスキルを証明できれば、年収500万円前後を目指すことも十分可能です。

現場で構築・設計フェーズを経験することで、収入アップのチャンスが大きく広がります。

Q2:資格でどれくらい変わる?

資格だけで年収が劇的に上がるわけではありませんが、上位フェーズへの配属や転職のチャンスが増えます。

例として、LPICやAWS認定(SAA)を取得し、構築・設計フェーズに進むことで、平均して年収+50〜100万円の伸びが見込めます。

Q3:1000万円プレイヤーは現実的?

はい、クラウド設計・PM・マネジメントの経験を積むことで、到達は可能です。

ただし、多くの人が努力だけでなく、資格取得や転職などのキャリア戦略を組み合わせて、到達しています。

AWSやAzureなどクラウドの専門性に加え、チームやプロジェクトをリードできるスキルを持つことで、年収700〜1000万円の求人も見られます。

Q4:1000万円を目指せるキャリアパスとは?

年収1,000万円を目指すには、サーバーエンジニアとしてのスキルを軸に、より上流の職種や高単価領域にシフトすることが重要です。

キャリアパス年収レンジ(目安)特徴・ポイント
PM(プロジェクトマネージャー)700〜1,000万円SIerや事業会社でプロジェクト全体を統括。マネジメント経験が重視される。
クラウドアーキテクト800〜1,000万円AWS/Azure設計やクラウド導入をリード。技術と提案力の両立が重要。
外資系IT企業900〜1,200万円高い技術力のみでなく、英語力も求められる。年収レンジがかなり高い。
フリーランスエンジニア700〜1,100万円高単価案件も多いが、年収キープには稼働の安定性と営業力も重要。

クラウドやマネジメント経験を積み、技術+αを磨くことで、サーバーエンジニアからでも「1000万円キャリア」への道は可能になります。

Q5:男女差はある?

基本的に年収の男女差はほとんどありません。

スキルと実績に基づく評価が中心であり、性別による年収差は極めて小さい職種です。ただし、管理職比率の差によって、平均年収に違いが出るケースもあります。

Q6:将来の年収トレンドは?

クラウド・自動化・セキュリティなど上流スキルの価値が高まっており、サーバーエンジニアの平均年収は今後も上昇傾向にあります。

特にクラウド領域では、設計・マネジメント経験を持つ人材が高く評価される時代です。

まとめ:年収アップは「戦略」が9割です

サーバーエンジニアとして年収を飛躍させる鍵は、「商流の改善」と「クラウド・マネジメントへのステップアップ」にあります。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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