こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
サーバーエンジニアになりたいけど、「何から勉強すればいいか分からない」、「独学で挫折しないか不安」。そんな悩みを抱える人に、未経験からサーバーエンジニアになるための学習ロードマップを解説します。
サーバーエンジニアは、クラウドやITインフラの発展により、今まさに需要が高まっている職種であり、Linuxやネットワークといった基本知識を身につければ、半年以内の転職は十分に可能です。
この記事では、基礎知識の学び方からおすすめ資格、仮想環境を使った実践学習、独学とスクールの比較、よくある質問まで、具体的に解説していきます。
「最短でスキルを身につけて転職したい」、「効率的かつ挫折をせずに学習したい」という人は、是非最後まで読んで参考にしてください。
未経験から目指せる!サーバーエンジニアの仕事内容と必要スキル
サーバーエンジニアとは、企業のシステムやWebサービスを動かすための「サーバー(情報処理を行うコンピュータ)」を、設計・構築・運用・保守をするエンジニアのことです。
サーバーエンジニアの仕事内容をおさらい
具体的には、サーバーエンジニアは以下のような役割を担います。
■サーバーエンジニアの役割の例:
・Webサイトが動くサーバーを用意する
・メールやデータベースのサーバーを設計・構築する
・サーバーが落ちないように、障害対応・監視をする
・OS(Linuxなど)やミドルウェア(ApacheやMySQLなど)の設定を行う
未経験者のために補足をすると、Webサイトが動くサーバーを用意するのは、「サイトをインターネットに公開するため」です。サイトをインターネットに公開しないと、ネット環境で利用ができません。
また、サーバーが落ちないように障害対応・監視をするのは、「サービスが停止しないように、24時間安定稼働を行うため」です。Webサービスは早朝夜間問わず、安定稼働することが求められます。
さらに、OS(Linuxなど)やミドルウェア(ApacheやMySQLなど)の設定を行うのは、「アプリケーションが正しく動作する環境を整えるため」です。
また最近では、AWSなどのクラウド上に、サーバーを構築・運用する仕事も増えています。このクラウドの仕事は、現在の主流と言える仕事であり、効率的なシステム運用に不可欠なスキルとなっています。
■関連記事:サーバーエンジニアとはどんな仕事内容?わかりやすく解説
サーバーエンジニアは未経験でも目指せる?
数あるITエンジニアの職種の中でも、サーバーエンジニアは未経験からでも目指しやすい職種の一つです。理由は以下の通りです。
■未経験からでもサーバーエンジニアを目指しやすい理由:
・ITインフラ分野は、深刻な人手不足
・運用・監視業務から、着実にステップアップできるキャリアパスがある
・体系的な学習環境が充実している
ITインフラ分野は、深刻な人手不足
IT業界は全体的にエンジニアが不足していますが、その中でも、企業のITインフラを支えるサーバーエンジニアは、慢性的な人手不足が続いています。そのため、多くの会社が未経験者を受け入れ、育成する意欲を持っています。
当社の転職支援実績からも、「未経験者を積極的に採用する企業の求人が非常に多い」ことが分かっています。
運用・監視業務から、着実にステップアップできるキャリアパスがある
サーバーエンジニアの仕事は、難しい設計・構築の仕事をいきなり任される訳ではありません。最初は、既存システムの運用や監視といった、マニュアルに沿った業務からスタートすることがほとんどです。
OJT(On-the-Job Training)で実務を経験しながら、徐々にスキルを習得し、設計・構築へとステップアップしていくキャリアパスが明確にあるため、未経験からでも目指しやすいと言えます。
体系的な学習環境が充実している
以前はITインフラ領域の独学は難しかったものの、近年ではオンライン教材やITスクールが充実し、体系的に効率よく学べる環境が整っています。
事前に基本的な知識を習得しておくことで、未経験でもスムーズに仕事に取り組むことが可能です。また当社のインフラ研修のようなサービスを利用すれば、知ゼロからでも短期間で知識を習得し、安心して転職活動に臨めます。
インフラエンジニアとの違い:サーバーエンジニアの立ち位置とは?
「サーバーエンジニア」と「インフラエンジニア」は混同されやすい職種ではありますが、違いとしては、まずは以下と考えるとよいでしょう。
サーバーエンジニア | インフラエンジニア | |
担当範囲 | サーバー構築・運用がメイン | ネットワーク・サーバー・ストレージ・仮想化など幅広い |
必要スキル | Linux、ミドルウェア、仮想化技術など | ネットワーク・サーバー・ストレージ・仮想化・クラウドなど |
キャリアの特徴 | 比較的入口となりやすい | 経験を積むと、設計やクラウド領域に発展 |
サーバーエンジニアは、インフラエンジニアの一部門という位置づけであり、より「サーバー(OS・ミドルウェア)」に特化した職種です。具体的には、以下の図のようになります。

サーバーエンジニアは、インフラエンジニアの中でも、サーバーという「ITサービスの大元部分」に特化した職種です。
このサーバーは、システムの安定稼働を支える根幹であり、ここで身につけたスキルは、将来的にネットワーク、クラウド、データベースといった他のインフラ領域でキャリアを広げるための土台になります。
そのため、「まずはインフラの基礎からじっくり学びたい」、「Webサービスやアプリが動く裏側に興味がある」という未経験者にとって、サーバーエンジニアは最初のステップとして非常におすすめです。
サーバーエンジニアに求められる、実践的な基本スキル
サーバーエンジニアに求められるスキルは幅広いですが、サーバーエンジニアとして働くためには、以下のようなスキルを身につける必要があります。



具体的に例を挙げてまとめると、以下のようになります。未経験から学ぶ場合は、以下の基礎から順に身につけていくことがおすすめです。
求められるスキル | 具体例 |
サーバーOSの知識 | Linux(Ubuntu、CentOS など)、Windows Server |
コマンド操作 | ファイル操作、パーミッション、プロセス管理など |
ネットワーク基礎 | IPアドレス、DNS、ルーティングの基本理解など |
ミドルウェアの知識 | Apache、Nginx、MySQLなどの導入、設定 |
クラウド・仮想化技術 | AWS、Azure、VMwareなど、実務で必須の技術 |
自動化・IaC | Bashスクリプトなどでの自動化、AnsibleやTerraformの概要理解 |
コンテナ技術 | Docker、Kubernetesの基礎、概要理解(可搬性、分離性) |
これらは短期間で簡単に習得できるものではありませんが、Ping-tやUdemy、Linuxの教科書(あずき本)などを活用すれば、独学でも基礎を習得することは十分に可能です。
もちろん、入社前に完璧に身につけなくてもOKです。企業が未経験者に求めるものは、現在のスキルよりも、学習意欲とポテンシャルです。
■関連記事:求められるスキルはこれ!サーバーエンジニアに必要なスキルセット・知識とは?
【ロードマップ】未経験からサーバーエンジニアになるための、3ステップ勉強法
サーバーエンジニアになるために、手あたり次第に勉強をすると、時間のムダになることがあります。順序立てて知識とスキルを積み上げていくことが重要です。
ここでは、未経験者にもっともおすすめできる、段階的な3ステップの学習方法を説明していきます。
ステップ1:サーバー構築の土台となるIT・ネットワークの基礎知識を習得する
サーバーエンジニアの仕事は、システム全体の動きを理解し、トラブルなく運用・保守を行っていくことが求められます。そのためには、OSやネットワークの構造、通信の仕組みなど、基礎知識の習得が不可欠です。
「とりあえず、サーバー構築をやってみたい!」と考える人は多いですが、基礎を飛ばすと、後で高い確度でつまづいてしまいます。
例として、「なぜサーバーにIPアドレスを設定する必要があるのか?」や「ポート番号って何?」といった基本的な所がわからないと、後々につまづく原因となってしまいます。
最初に学ぶべき基礎内容として、おすすめは以下です。
■最初に学ぶべき、基礎内容:
・コンピュータの基本(CPU、メモリ、ストレージなど)
・OSとは何か?WindowsとLinuxの違い
・IPアドレス、サブネット、DNS、ルーターなどの役割
・TCP/IPの仕組み など
これらの知識を体系的に学んでいくには、ITパスポート試験の学習が適しています。ITパスポートは、国家試験としての信頼性もあるため、IT未経験者が全体像を基礎からつかむためには有効です。
おすすめ教材・学習法 | 内容 |
書籍 | いちばんやさしい ITパスポート など |
オンライン | Udemy、ITパスポート過去問道場 など |
学習時間の目安 | 1日2時間程度の学習を1ヶ月程度を目安 |
ステップ2:サーバーOS「Linux」と「ネットワーク」の仕組みを徹底理解する
現在、企業のWebサーバーやアプリケーションサーバーの多くは、Linux上で動作しています。つまり、Linuxの基本操作ができなければ、サーバー構築や運用はできません。
このステップでは、実際に手を動かしながら、Linuxの操作とネットワークの実務的な理解を深めていくことを目的とします。
学ぶべき「Linuxの操作スキル」
まず学ぶべきLinuxスキルは以下です。
学ぶべきLinuxスキル | 具体例 |
基本コマンド | ls、cd、mkdir、rm、chmodなど |
ユーザ・グループ管理 | useradd、usermod、passwdなど |
パーミッション管理 | ファイルの読み書き実行権限 |
サービス管理 | systemctl、serviceなど |
ログ確認 | /var/log/messages、journalctlなど |
パッケージ管理 | yum、aptなど |
Linuxの操作に慣れてくると、Webサーバー(Apache、Nginx)やデータベース(MySQL)の設定にも挑戦できるようになっていきます。
学ぶべき「ネットワークの基礎」や仕組み
学ぶべきネットワークの基礎知識や仕組みとしては、以下などがあります。
■学ぶべき「ネットワークの基礎」や仕組み:
・IPアドレスの割り当て、確認
・pingコマンドでの疎通確認
・ポート番号の役割、確認(netstat、ss)
・ファイアーウォール(iptables、firewalld)設定
・SSHによるサーバー接続、セキュリティ設定
これらの知識は、障害発生時の対応や、アクセス制御などの運用場面でもよく利用されます。
資格を目指すなら、LPICやLinuCがおすすめ
もし資格取得を目指すなら、LPIC level 1(もしくはLinuC-1)がおすすめです。未経験者でも取り組みやすく、Linux操作からネットワーク・セキュリティの基礎まで、体系的に学ぶことができます。
LPIC/LinuC-1のおすすめ教材 | |
問題演習 | Ping-t(一部無料) |
本 | あずき本(Linux標準教科書)、白本(公式問題集) |
実践練習 | VirtualBox(仮想化ソフト)、クラウドの無料サーバー(AWSなど) |
ステップ3:仮想環境を使って、実践的なサーバー構築・運用を経験する
ここまでのステップで、知識やコマンド操作の基本が身についたら、次は仮想環境を使ってサーバーを構築・運用する実践フェーズです。
未経験者が「実務経験がない」というハンデを克服するには、自宅での仮想演習がもっとも有効です。
補足:仮想環境とは?
仮想環境とは、物理PCの中に仮想的なサーバーを構築できる環境のことです。
仮想環境を作るツールとしては、「VirtualBox(オープンソースの仮想化ソフト)」、「Vagrant(仮想環境をコードで管理できる)」、「WSL2(Windows上でLinux環境を構築できる)」などがあります。
初心者向けとして、特におすすめできるものは、VirtualBoxです。VirtualBoxであれば、GUI操作ができる(初心者でも使いやすい)かつ、OSのインストール体験(実際のサーバー構築に近い手順を学べる)もでき、無料で多機能です。
ゆえに、まずは「VirtualBox」で仮想マシンの基本(サーバーOSのインストールやネットワーク設定など)を学び、慣れたら「Vagrant」で構築を自動化するなどを学ぶとよいでしょう。
実践で学ぶべき構築項目
サーバーエンジニアを目指す上で、仮想環境を使った実践は重要です。例として、以下のような構築項目を手を動かして学ぶことで、知識が深まり、実務に近いスキルが身についていきます。
内容 | 目的 |
OSインストール | Linuxサーバーの初期構築 |
Webサーバー構築 | Apache、NginxでWebページ公開 |
SSH設定 | リモートアクセス、セキュリティ対応 |
IP設定、ポート開放 | 通信制御、ネットワークの理解 |
ログ確認、障害対応 | 実務よりのトラブルシューティング練習 |
まずは、Linuxのインストールから始めて、基本的な設定や操作から体験していきましょう。次に、ApacheやNginxを使ってWebサーバーを構築し、Webページを表示させる演習を行っていきます。
SSH設定では、リモートからの安全な接続方法を学び、IPアドレスの設定やポートの開放を通じてネットワークの理解を深めていく流れで学習をするとよいでしょう。
さらに、ログの確認や障害対応まで行うことで、現場で求められるトラブル対応力を学ぶことができます。これらを何度も繰り返していくことで、スキルが少しずつ身についていきます。
ポートフォリオ作成にも利用できる
仮想環境で構築した内容は、スクリーンショットでポートフォリオにまとめておくと、転職活動でのアピール材料にもなります。
未経験インフラエンジニア転職で、ポートフォリオまで作成する人は非常に少ないです。その中で「実際に手を動かして構築した」という実績をポートフォリオにて提示できれば、面接官にさらなるアピールができます。
勉強に必要な期間、時間の目安
未経験からサーバーエンジニアを目指す場合、多くの人が気になる点として「どのくらいの期間、時間で学べるのか?」があります。明確な期間がわからないと、モチベーションを維持することも難しくなるでしょう。
IT未経験から学習を始めた場合でも、正しい学習ステップとスケジュール管理ができれば、一般的には、3-6カ月で基礎知識を身につけ、転職を実現することは十分に可能です。
ここでは、未経験からサーバーエンジニアを目指すために「必要な学習期間と時間の目安」や、「挫折しにくく、最短で学べるスケジュール」を、具体的に解説していきます。
未経験からサーバーエンジニアに必要な学習期間は?具体的な目安
サーバーエンジニアに必要なスキルは多岐にわたるため、計画的な学習と継続力が欠かせません。主なスキルごとに、必要な学習時間と目安期間をまとめると、以下のようになります。
学習内容 | 時間の目安 | 期間の目安 | 到達目標 |
IT基礎、ネットワーク | 約20-40時間 | 2-3週間 | OS、HW、ネットワーク、専門用語の理解 |
Linux基本操作 | 約50-80時間 | 1-1.5ヶ月 | コマンド操作、ファイル・ユーザ管理など |
サーバー構築演習 | 約50-70時間 | 1ヶ月前後 | Webサーバー、DBサーバーを動かす経験 |
資格対策(LPIC/LinuC) | 約50-100時間 | 1-2ヶ月 | 体系的な知識習得、知識の客観的な証明 |
上記をトータルすると、未経験者が基礎スキルを取得するためには、約200-300時間、期間にして3-6ヶ月程度が目安となります。
また、ゴール到達のスピードは、1日に使える学習時間で変わります。具体的な期間は、以下のようになります。
1日の学習時間 | 必要な期間 |
1時間 | 約6ヶ月 |
2時間 | 約3-4ヶ月 |
3時間以上 | 約2-3ヶ月 |
フルタイムで仕事をしている社会人など、学習時間が限られていても、1日1-2時間の勉強を継続できれば、確実に前進できます。
挫折せず最短で学ぶ!効果的な学習スケジュール表の作り方
勉強は「時間の確保が重要」です。しかし、当社が多くの未経験者を支援してきた中で、さらに重要と感じるのは「継続」と「計画性」です。無計画に進めることで、途中で挫折してしまう人も少なくありません。
そこで大切になるのが、自分に合った現実的なスケジュールを立てることです。スケジュール作成のポイントは、以下の3点です。
■学習スケジュール作成のポイント:
・目標を明確にする
・週単位で進捗を管理する
・「予習日」と「復習日」を設ける
目標を明確にする
挫折しやすい人の特徴として「目標なしで、勉強をする人」がまず第一に挙げられます。目標が明確でない人や、目標を自分で決められない人は、挫折しやすい傾向があります。
例として、「3ヶ月でLPIC level 1(LinuC レベル1)に合格する」、「半年以内に、インフラエンジニアとして転職する」など、自分の目標を明確にすることで、モチベーションが維持しやすくなります。
週単位で進捗を管理する
1日単位で勉強時間を管理すると、ズレやすいと言えます。ゆえに「1週間で○○時間を学習する」という柔軟な目標設定がおすすめです。例として、以下のように週単位で目標を立て、進捗を管理することがおすすめです。
週 | 学習目標の例 |
1週目 | IT基礎、ネットワーク概論のインプット(10時間) |
2-3週目 | Linuxコマンド操作(15時間) |
4-6週目 | ユーザー管理、サービス設定など(30時間) |
7週目以降 | 仮想環境での構築・検証(20時間〜) |
また、当初に立てた目標が高すぎて、目標達成ができないことが続くと、自己肯定感が下がって、挫折につながることがあります。自分にあった目標を立てていくことが大事です。
「予備日」と「復習日」を設けること
長期間学習をすると、疲れている日や、予定がある日も発生します。そのような学習が難しい日も想定して、無理のない余白の日程(予備日)も作っておくと安心です。
また、復習を中心に行う「復習日」も確保しておくと、さらにおすすめです。特に週末は復習日に適していますので、「週末は復習にあてる」などを決めておくと、更に効率が高まります。
例として、以下のように、1週間の学習スケジュールを、事前にテンプレートにしておくと、さらに楽に学習に取り組めます。
曜日 | 内容 | 学習時間 |
月~金曜 | Ping-tで問題演習、Linux操作練習 | 各1時間 |
土曜 | 仮想環境で構築練習、調べ学習 | 2時間 |
日曜 | 1週間の復習、翌週のスケジュールの検討・見直し | 2時間 |
また、勉強時間やスケジュールを管理するために、ツールを使うのも有効です。「Googleカレンダーで学習時間をブロックして確保する」ことや「学習時間管理アプリを使って、勉強時間を可視化し、継続力を高める」となお良いでしょう。
一方で、「自分一人でスケジュール立てて、継続できるかが不安」と感じている人は、是非当社にもご相談ください。学習スケジュール作成や、個別サポート、転職成功までを一貫して支援しています。
未経験からインフラ・サーバーエンジニアへの転職を成功させたい方へ、研修・転職のプロと一緒に始めてみませんか?
勉強に役立つ、おすすめ教材・学習サービス
未経験からサーバーエンジニアを目指す場合、「何を使って勉強するか」は成功のカギの一つです。サーバーやネットワーク、Linuxなど学ぶ内容は幅広いため、適切な教材を選ばないと、時間ばかりかかって非効率になることもあります。
ここでは、独学で学びたい人向けの教材や、効率的にスキルを身につけたい人向けのスクールまで、目的やレベル別にあわせた、おすすめの学習教材・サービスを説明していきます。
独学でサーバーエンジニアを目指す人向け:おすすめ教材と学習リソース
「スクールに通う余裕はないけど、できるだけコストを抑えてスキルを身につけたい」という人には、独学でも十分に実力がつく教材があります。
ここでは独学でも十分に学習できる、おすすめ教材を説明していきます。
Ping-t(LPIC・LinuC対策)



未経験からサーバーエンジニアを目指す人の多くが利用しているのが、資格対策サイトのPing-tです。主にLPICやLinuC、Ciscoなど、ITインフラ系資格の問題演習に強みを持っており、無料でもかなりのボリュームを学習できます。
特にPing-tのおすすめな点は、「問題ごとの解説が、非常に丁寧」であることです。問題と解説を読んでいくだけでも理解が深まり、効率的な学習には欠かせない存在と言えます。
Ping-tは、Linuxの基礎を学ぶには適切なサービスです。独学者の7-8割が使っている定番教材と言っても過言ではありません。
Ping-t | 金額 |
無料コンテンツ(LPIC/LinuC 101試験範囲) | 無料 |
有料コンテンツ(1ヶ月利用) | 2,640円 |
有料コンテンツ(2ヶ月利用) | 3,300円 |
有料コンテンツ(3ヶ月利用) | 3,960円 |
Linux標準教科書



https://linuc.org/textbooks/linux/
Linux標準教科書は、Linux技術者認定機関であるLPI-Japanが提供している無料のLinux教科書です。初心者向けにLinuxの基本概念から、コマンド操作まで網羅されている有用な教材です。
特に、無料でダウンロード可能(PDF形式)であり、Linuxを始めて触る初心者でも、独学で手を動かして学べる内容であるため、テキストでしっかりと体系的に学びたい人におすすめしたい教材です。
Udemy(動画講座)



動画で学びたい人には、Udemyの「Linux」や「インフラ系講座」が非常に充実しています。
Udemyでは、現役エンジニアの講義で、実務的な解説が多く、仮想環境の構築方法など、手を動かして学べるスタイルで学習できます。
また、Udemyでは頻繁にセールを行っており、セール時には90%以上の割引価格で購入できることもあるため、目当ての講座があればセール時に買うと、リーズナブルに手に入れられることもあります。
特に人気の講座として、「初心者OK!Linux入門:実務で必須のLinuxの知識を網羅」や「はじめてのLinuxサーバー構築運用入門 – Linuxコマンドを基礎から学ぶ」などがあり、口コミ評価も高いです。
本(参考書・問題集)
「紙の本でじっくり読みたい」、「通勤時間に読みたい」などという人には、王道ですが、紙の本がおすすめです。以下のような書籍がおすすめです。
書籍名 | 特徴 |
本気で学ぶLinux実践入門 サーバ運用のための業務レベル管理術 | Linuxの基礎知識を学びながら、Linuxの操作・設定・管理方法が身につく入門書 |
ゼロからはじめるLinuxサーバー構築・運用ガイド | Linuxの基礎からセキュリティまで、Webサーバーを構築・運用できる入門書 |
Linux教科書 LPICレベル1 | 初心者向けで体系的に学べる定番教材 |
Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集 | 資格取得(LPIC level1)を狙う人向けの、演習特化本 |
無料(一部有料)で学べる勉強サイト
手軽に勉強できる勉強サイトも非常におすすめです。本のように持ち運びを行う必要がなく、手を動かしながら学べる勉強サイトもあります。例として、以下のような勉強サイトはおすすめです。
勉強サイト名 | 特徴 |
LinuCイージス | 資格取得(LinuC レベル1)を狙う人向けの、学習特化サイト(無料) |
3分間ネットワーキング | ネットワークの基礎全般を学べる、入門サイト(無料) |
Paiza Linux入門編 | Linuxコマンドやシェルスクリプトなど、システム管理を学べる(一部有料) |
ドットインストール UNIXコマンド入門 | UNIX互換OSで使えるコマンドを学べる(一部有料) |
Qiita | 現役エンジニアのノウハウや構築手順などが豊富に投稿されている(無料) |
独学の場合は、「理解できなかった部分を、検索して自分で調べる力」がとても重要です。コミュニティベースの知見も活用していきましょう。
効率的に体系的に学ぶなら:研修が受けられるITスクール・職業訓練
独学は、安価かつ自由度高く勉強できるメリットがありますが、「何を」、「どの順番で」学べばよいかがわかりにくいデメリットもあります。
「短期間で知識やスキルを習得したい」、「転職支援も受けたい」、「随時相談をしたい」という方は、インフラエンジニア向けのスクールや、オンライン研修サービス、職業訓練を活用することもおすすめです。
サーバーエンジニア向けのスクール、オンライン研修サービス
サーバーエンジニア向けのスクールや、オンライン研修サービスでは、現場で通用する知識やスキルが学べる上、未経験者向けの手厚いサポートや、転職支援付コースが用意されています。
ITスクールや、オンライン研修サービスを利用すると、「カリキュラムが明確で、進捗管理がやりやすい」、「仮想環境の構築も学べる」、「卒業後の転職支援、キャリア相談付」というメリットがあります。
一方で、ITスクールやオンライン研修サービスによって、サービス内容(オンライン完結、学習内容の違い)や金額が大きく異なります。
ITスクールなどを利用する場合は、有料スクールであれば「返金保証の有無」、無料スクールであれば「違約金の有無」と「年齢制限」を調べた中で検討することがおすすめです。
名前 | 受講料 | 学習期間 | 学習内容 |
ソリューションパートナー | 無料 | 6週間-6ヶ月 | LPIC(LinuC) |
システムアーキテクチャナレッジ | 225,500円(税込) | 11週間 | LPIC(LinuC) |
ウズウズカレッジ | 132,000円(税込) | 4カ月 | LinuC(LPIC) |
KENスクール | 884,400円(税込) | 12ヶ月 | LPIC(LinuC)、CCNA |
サーバーエンジニア向けの職業訓練
職業訓練は、ハローワークを通じて受講ができる、国や自治体が運営する無料~低価格(教材費のみ)の研修です。
サーバーエンジニア向けの職業訓練は、平日フルタイムで通学受講するコースが多く、3-6ヶ月の期間でLinux・ネットワーク・サーバー構築を一通り学べ、訓練終了後の就職支援まで行われます。
職業訓練は安価で受講できるのがメリットですが、「基本離職者向け」、「平日日中の通学が必要」、「内容に差がある(訓練校や、コースによって変わる)」などが、人によってはデメリットとなります。
職業訓練は、働きながら受講することは難しいですが、時間に余裕がある人にとっては、有力な選択肢です。
職業訓練コースの探し方は、最寄りのハローワークで相談を行う、もしくはハローワーク インターネットサービスの職業訓練検索で探すことができます。
未経験からサーバーエンジニアになるなら:インフラエンジニア特化型リスキリング転職



独学での勉強や、スクールを検討しても、そもそも「本当にサーバーエンジニアになれる?どれくらいでなれる?」や「転職までしっかりサポートしてくれるのか?」といった不安を抱える人もいるでしょう。
当社では、そんな未経験の方々が、最短でサーバーエンジニアとして転職し活躍できるように、エンジニア研修から転職支援までを組み合わせたサポートで、多くの未経験者に選ばれています。
この「インフラエンジニア特化型リスキリング正社員転職」は、Linux・ネットワークの基礎から仮想環境の構築演習までをカバーするカリキュラムと転職支援実績により、経済産業省の支援事業に採択されており、無料で利用が可能です。
また、学習と転職支援が一体化しているため、「独学で行き詰った」、「転職活動に自信がない」といった方も最適です。無料カウンセリングを受付中ですので、迷っている方はお気軽にご相談ください。
未経験から目指すサーバーエンジニアにおすすめの資格と取得順番
未経験からサーバーエンジニアを目指す際に、「どの資格から取得すればよいか?」、「本当に資格は必要か?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、資格はサーバーエンジニアに必要となる知識を、客観的に証明する武器になります。実務経験がない未経験者にとって、知識やスキル、学習意欲を伝える上で、資格は非常に有効です。
当社の転職支援実績からも、「資格を持つ未経験者の方が、書類選考や面接、内定条件(給与や仕事内容など)で有利に進むことが非常に多い」ことが分かっています。
ここでは、未経験からサーバーエンジニアになるためのおすすめ資格と、効率的な取得順序を説明していきます。また、近年ニーズが高まっているクラウド系の資格にも触れながら、長期的なキャリア形成の参考にしてください。
サーバーエンジニアの登竜門資格:LPIC / LinuC level1から始めよう
サーバーエンジニアとして働く上では、Linuxのスキルは必須です。理由として、業務で使う多くのサーバー(Webサーバー、メールサーバー、DBサーバーなど)は、Linuxで構築・運用されているためです。
Linuxの操作や設定ができないと、サーバー管理は成り立たないと言えます。そこでまず取得を目指したいのが、LPIC(エルピック)または、LinuC(リナック)というLinux技術者向けの資格です。
LPICとLinuCの違いとは?
LPICもLinuCも、どちらも同じ「Linux技術者認定」の資格です。具体的には以下図のようになります。



どちらの資格も、Linux初心者向けの level1からスタートでき、101試験と102試験の2科目合格で、資格取得が可能です。LPIC-1とLinuC-1の試験範囲は大きく重複しているため、どちらを選んでも知識獲得につながります。
LPIC(エルピック) | LinuC(リナック) | |
提供元 | LPI(カナダ) | LPI-Japan(日本) |
対象言語 | 多言語(世界共通) | 日本語に特化 |
試験範囲 | Linux操作、設定関連を幅広く学ぶ | Linux操作、設定関連を幅広く学ぶ |
難易度 | 初心者でも取り組みやすい難易度 | 初心者でも取り組みやすい難易度 |
LPICとLinuCの違いを、より詳しく知りたい方は、別記事の「LPIC とLinuC、どっちを取るべきかがわかる! 違いを徹底比較、解説」をあわせてお読みください。
LPIC / LinuC Level1で学べること
LPIC level1(LinuC レベル1)の両資格ともに学べることは、具体的には以下です。
■LPIC / LinuC Level1で学べること:
・Linuxの基本操作(コマンドライン)
・ユーザー、グループの管理
・パーミッション(アクセス権)の管理
・パッケージ管理(apt、yumなど)
・ネットワーク設定、トラブルシューティング
上記のLPIC(LinuC)で学べることは、すべて実務でそのまま使えるスキルとなります。資格取得を目指すことで、体系的に学習でき、現場で必要な知識を効率的よく身につけることができます。
そのため、未経験者が「サーバーエンジニアを本気で目指している」とアピールするには、LPIC level1(LinuC レベル1)の取得が、もっとも効果的な第一歩になります。
また、LPICやLinuCを学ぶ上での、おすすめ学習教材は以下です。
学習教材 | 内容 |
Ping-t(問題演習サイト) | LPIC-1、LinuC-1ともに対応、丁寧な解説付き |
LPIC:Linux教科書 LPIC レベル1 LinuC:Linux教科書 LinuC レベル1 | LPI、LPIC-Japanの認定教材 |
Udemyの講座 | 手を動かして学べる動画講座も多数あり |
仮想環境での構築演習 | VirtualBoxやWSL2(Windows Subsystem for Linux 2) |
市場価値を高める!クラウド資格(AWS認定など)も視野に入れよう
サーバーエンジニアにもクラウドスキルが求められる
近年では、企業のインフラはオンプレミス(物理サーバー)からクラウド環境(AWS、Azure、GCP)へと急速にシフトしています。
そのため、サーバーエンジニアとして長期的に活躍するには、クラウドの知識・スキルも必須になりつつあります。
一方で、クラウド時代においても、Linuxやネットワークの基礎があれば、応用が効きます。まずはLPICかLinuCで土台を築いて、その後にクラウド資格へ進んでいくのが理想的です。
初心者におすすめの資格:AWS認定クラウドプラクティショナー
AWS(Amazon Web Services)は世界で最もシェアの高いクラウドサービスです。未経験からでも学びやすい入門資格には「AWS認定クラウドプラクティショナー」があり、以下のような特徴があります。
■AWS認定クラウドプラクティショナーの特徴:
・IT未経験者向けに設計された、基礎レベル資格
・サーバー、ストレージ、ネットワークの基本構成が学べる
・AWSの料金体系やセキュリティなども理解できる
・多くの企業が「最低限のクラウド知識を保有」と評価
このAWS認定クラウドプラクティショナーを持っていれば、「将来を見据えて勉強をしている」、「クラウド方面のキャリアを志向している」と見なされ、その後のキャリアに繋がっていきます。
中盤以降のキャリアにおすすめのクラウド資格
初級者を卒業した後について、中級以降のキャリア形成に役立つおすすめクラウド資格は、以下のようなものがあります。
資格名 | クラウド | レベル | 内容 |
AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト | AWS | 中級 | 実践的なAWSの設計、構築スキルを証明 |
AWS認定SysOps アドミニストレーター アソシエイト | AWS | 中級 | 実践的なAWSの運用管理スキルを証明 |
Microsoft Azure Fundamentals(AZ-900) | Azure | 初級 | Microsoft系クラウドの入門資格 |
Microsoft Azure Administrator(AZ-104) | Azure | 中級 | 仮想マシン、ストレージ、ネットワークなどAzureの全般スキルを証明 |
Google Cloud Digital Leader | GCP | 初級 | GCPの概念を学べる基礎資格 |
Google Cloud Engineer | GCP | 中級 | GCP環境のデプロイ・管理スキルを証明 |
AWS以外のクラウド(AzureやGCP)も企業によっては採用されています。自分が目指す業界や会社、また今の仕事に必要な知識にあわせて、資格を選ぶとよいでしょう。
資格の取得順番:未経験からキャリアを積むならこの順番
未経験から資格を取る場合、「どんな順番で資格を取るべきか?」に悩む人もいるでしょう。基本的におすすめしたい、サーバーエンジニアの資格取得の順番は、以下です。
■未経験サーバーエンジニアの、資格取得順番:
1. LPIC level1 / LinuC レベル1(Linuxの基本)
2. AWS認定 クラウドプラクティショナー(クラウド入門)
3. LPIC level2 / LinuC レベル2(高度なLinuxスキル)
4. AWS認定 ソリューションアーキテクト アソシエイト / Azure資格など(クラウド実務レベル)
この順番で学習すれば、一歩ずつ知識を深めて、オンプレミスからクラウドまで、幅広いインフラに対応できる人材になります。
LPIC level2 / LinuC レベル2取得前に、追加でCCNAを取得すると、ネットワークの知識も深まるため、その後の学習がさらにスムーズになります。
■関連記事:サーバーエンジニアがとるべき資格はこれ!転職、年収アップに必須です
【比較】サーバーエンジニアの勉強は独学?それともスクール(研修)?
未経験からサーバーエンジニアを目指す時に、「独学で十分なのか、それともスクールに通うべきか?」という悩みを持つ人は多いです。
結論から言うと、それぞれにメリット・デメリットがあります。あなたの目標・性格・使えるお金・スケジュールに応じて、最適な学習スタイルを選ぶべきです。
ここでは、サーバーエンジニアの学習において、「独学」、「スクール」、「ハイブリッド学習」の3つの選択肢を比較しながら、どんな人にどの方法が向いているのかを説明していきます。
こんな人は独学が向いている:メリット・デメリットも解説
独学の最大の魅力は、学習コストが安く、自由度が高いことです。Ping-tやあずき本、Udemyなど、未経験でも質が高い教材を使えば、十分に知識やスキルを身につけることができます。
特に、Linuxの基礎やネットワーク知識は、独学で進めている人も多く、LPIC/LinuC level1の取得は独学でも十分に狙えます。
■独学が向いている人の特徴:
・コツコツ勉強を継続できる人
・自分で調べることが苦にならない人
・学習コストを抑えたい人
一方で、未経験者の場合は、「何をどの順番で学ぶべきか」がわからず、途中で挫折してしまうケースが少なくありません。
また、独学では応募書類対策や面接対策など、転職につながる活動までカバーできないことも多いため、注意が必要です。
■独学のデメリット:
・学習内容や順序を誤るリスクがある
・モチベーションの維持が難しい
・質問できる相手がいない
・転職活動のサポートが受けられない
こんな人はスクール(研修)がおすすめ:最短ルートで転職を目指すなら
スクールや研修サービスのメリットは、カリキュラムが体系化されており、転職までの道筋が明確になっていることです。特に未経験者がつまづきやすい点をカバーしながら、必要なスキルを効率よく学べます。
さらに、仮想環境での構築演習や、提携先企業への推薦など、学習から転職までをワンストップで支援してくれるのが大きな魅力です。
■スクールが向いている人の特徴:
・できるだけ早く転職をしたい人
・一人で勉強を継続するのが苦手な人
・実務に近い演習環境で学びたい人
・キャリア相談や面接対策も行いたい人
一方で、スクールを選ぶ際の注意点として、以下があります。
■スクールを選ぶ際の注意点:
・料金が高い(10万~50万円以上が相場)
・受講期間に縛りがある(例:3ヶ月間フルタイム受講など)
・スクールの質に差がある
スクールを選ぶ際には、金額面から学習内容、転職実績、サポート体制などを事前にしっかり確認をしましょう。
独学とスクールの良いとこどり?ハイブリッド学習という選択肢
「独学は不安だけど、スクールに高額な費用を払うのも難しい」という方におすすめなのが、ハイブリッド型の学習スタイルです。
最近ではスポット受講やメンタリングサービスなどを活用して、柔軟に学習スタイルを組み立てる人も増えています。
■ハイブリッド学習とは?:
・日々の学習は独学(Ping-t、Udemyなど)
・必要なタイミングで質問サポートや相談(メンター・個別指導)
・構築演習だけ外部講座や研修を利用
・面接対策や職務経歴書だけ、プロに依頼
例えば、「Ping-tでLinuxの問題演習を行いながら」、「苦手項目や学習方法を個別相談」、「転職活動前に、面接対策や求人紹介を受ける」といった使い方もできます。
ハイブリッド学習は、以下のような人に非常におすすめできる勉強法です。
■ハイブリッド学習がおすすめな人:
・自分である程度は勉強できるが、壁にぶつかると止まってしまう人
・学習コストを抑えながら、確実にゴールにたどり着きたい人
・学習計画立案、転職サポート、模擬面接など、苦手なものだけ受けたい人
まとめ:自分にあった学習スタイルで、サーバーエンジニアを目指そう
未経験からでも、正しい学習順序と適切なサポートがあれば、サーバーエンジニアの道は開けます。学習スタイルの選び方について、向いている人、メリット・デメリットを整理すると、以下となります。
学習スタイル | 向いている人 | メリット | デメリット |
独学 | 自走できる・調べられる | 安価・自由 | 挫折しやすい、転職支援なし |
スクール | 最短で転職したい | カリキュラム・転職支援が充実 | 高額・時間的制約あり |
ハイブリッド | 両方の良いとこ取りをしたい | 柔軟・実用的 | 不明点を自分から質問していく必要あり |
どの学習スタイルが自分にあっているのか迷っている人は、まずは無料相談を使って自分にあった方法を見つけてください。
よくある質問(Q&A)
未経験からサーバーエンジニアを目指す方の中には、「文系でも大丈夫?」、「どれくらいで転職できる?」、「勉強と仕事の両立はできる?」といった不安を抱える人も多いです。
ここでは、実際によくある質問をQ&A形式でまとめました。これから学習を始める方の判断材料として、ぜひ参考にしてください。
Q. 文系出身でもサーバーエンジニアになれますか?
文系出身でも、十分にサーバーエンジニアになることは可能です。実際にサーバーエンジニアとして活躍している人は、経済学部・法学部・教育学部など、非IT系の出身者が数多くいます。
エンジニア職というと、「理系の専門知識が必要」と思われがちですが、サーバーエンジニアは実践的なスキル(Linux操作や構築経験など)を重視する傾向が強く、学歴や学部よりも「何ができるか?」が重要です。
■文系出身者が強みを活かせるポイント:
・論理的思考(文章の構成力や論理展開)
・コミュニケーション力(チームでの連携)
・継続的な学習姿勢(未経験でもコツコツ学べる人が評価されやすい)
また、文系出身者でも、LPICやLinuC、AWS認定などの資格を取得し、未経験からインフラエンジニアとして転職を成功させた例は、数多くあります。
「理系じゃないから、無理かも、、」と諦めず、まずはPing-tやLinux標準教科書で、基本知識の習得や、基本操作から始めてみましょう。
Q. 未経験からサーバーエンジニアとして、何ヶ月で就職できますか?
学習時間や目標レベル、ITの基礎知識有無などによって変わりますが、一般的には3-6ヶ月程度が目安です。
未経験からサーバーエンジニアの転職を成功させるには、一般的には200-300時間程度の学習+構築演習+転職活動が必要です。学習から転職までのスケジュール例としては、以下のようになります。
学習フェーズ | 内容 | 期間の目安 |
ステップ1 | IT基礎、ネットワーク、Linuxの基本操作 | 約1ヶ月 |
ステップ2 | 仮想環境での構築演習、Ping-tやUdemy活用 | 約2-3ヶ月 |
ステップ3 | 資格取得(LPIC/LinuC-1など)+転職活動 | 約1-2ヶ月 |
スキマ時間を有効に使って、学習を継続できる人なら、最短で3ヶ月、平均で4-6ヶ月で転職成功するケースが多いです。
一般的には200-300時間の学習時間が見込まれるものの、当社の教育プログラムでは、この学習時間を効率的に短縮し、研修と転職をセットで行うことで、最短でも転職できるようにサポートしています。
「最短でエンジニアに転職を希望したい」、「勉強計画から相談したい方」は、「無料で学べる、インフラエンジニア研修・転職サービス」にて希望する期日を含めて、ご相談をください。
Q. サーバーエンジニアの勉強をしながら働くことは可能ですか?
働き続けながら勉強をすることは可能です。むしろ多くの人が、働きながら学習を続けています。社会人やアルバイトを続けながらでも、1日1-2時間の学習状況を確保できれば、半年以内の転職は十分に目指せます。
そのためには、働きながら学習する習慣をつくることが重要です。例として、「週に15時間学習をする。平日はPing-tやコマンド練習中心、週末は構築演習と復習にあてる」など、目標を決めて守り続けると習慣化していきます。
働きながらの学習は決して楽ではありませんが、「最初から完璧を目指さない」、「1日5分でもいいから続ける」ことが成功のカギです。
どうしてもモチベーションが続かない場合は、無料カウンセリングやメンターサービスを利用して、外部からの支援を受けることもおすすめです。
まとめ:サーバーエンジニアへの一歩目を踏み出そう
ITインフラの需要が拡大し続ける昨今において、サーバーエンジニアは将来性高い職種の一つです。また未経験からでも、正しい学習ステップと環境を選べば、半年以内の転職も現実的です。
この記事では、サーバーエンジニアを目指すために必要な知識やスキル、資格、勉強法などを紹介してきました。最後にここまでの内容を整理しながら、「今すぐやるべきこと」、「失敗しない始め方」について説明します。
サーバーエンジニアへの道のり:今すぐやるべきことの整理
「何から始めたらよいか、わからない」と悩む未経験者は多いですが、やるべきことは意外とシンプルです。ここではやるべきことを、4ステップで整理していきます。
ステップ1:Linux・ネットワークの基礎を学ぶ
まずは、サーバー運用の基本となる、Linuxの操作やネットワークの仕組みを理解していきましょう。学習教材は、Ping-t、Linux教科書(あずき本)、Linux標準教科書(LPI-Japan)、Udemyの入門講座などを使います。
最初に学ぶべき内容は、Linuxの基本コマンドや、ファイル操作、ユーザー管理、パーミッション管理から、IPアドレス、DNS、ポート番号などのネットワーク基礎です。
初心者のうちは、コマンド入力に抵抗があるかも知れませんが、毎日少しずつ手を動かすことが、上達の近道です。
ステップ2:仮想環境で構築演習をする
学んだ知識をアウトプットするには、仮想環境の構築が効果的です。VirtualBoxやWSL2を使って、自宅でLinux環境を再現し、ApacheなどのWebサーバーを構築してみるとよいでしょう。
また、SSH接続、ポート設定、ログ確認なども練習対象です。構築演習は、職務経歴書にも書けますし、面接でも「仮想環境を構築して、●●をやってきた」と具体的に語れる材料になります。
ステップ3:資格取得を視野に入れる
未経験からサーバーエンジニアを目指す際に、資格を取得すると、知識レベルを、応募企業や面接官に証明できます。
未経験者にもっともおすすめできる資格は、Linux操作スキルを証明できる、「LPIC level 1 / LinuC レベル1」です。その他、AWS認定クラウドプラクティショナーや、基本情報技術者試験もあると尚有効です。
また、資格はあなたの「学習意欲」と「技術習得」の証明になります。書類選考や面接で、高く評価されるポイントの一つです。
ステップ4:転職活動の準備(サポート活用も有効)
転職活動の準備では、履歴書や職務経歴書をブラッシュアップしながら、今までの学習の経緯(仮想環境で構築した記録や、資格学習で学習した記録など)を応募書類に記載するようにしましょう。
採用企業が知りたいのは、「何を」、「どこまで勉強してきたか」です。また、勉強を行う中で「学習に面白みを感じた」など、ポジティブな感想を付け加えると、さらに評価が上がります。
未経験可の求人であっても、学習状況がしっかり伝わるように書類を整えることが重要です。そのためには、IT業界特化の転職エージェントや、インフラエンジニア特化の転職エージェントを活用すると、尚よいでしょう。
当社が支援:今なら未経験歓迎のサーバーエンジニア求人も多数!
「何から手をつけてよいか、わからない」、「一人で進めるのが不安」といった悩みを抱える方に、当社では未経験者向けの研修・転職支援サービスを無料で提供しています。特徴としては、以下です。
項目 | 内容 |
学習内容 | Linux、ネットワーク、仮想環境、AWS、セキュリティなど |
資格対策 | LPIC(LinuC)level1に対応 |
転職支援 | キャリア相談、応募書類添削、面接対策、求人紹介 |
対象 | 未経験からサーバーエンジニアを目指す若手(20代から34歳程度)を中心 |
費用 | 0円(資格の受験料は、自費負担) |
また、未経験からでも、研修後に紹介できる求人例として、以下のようなものがあります。
■未経験者に紹介できる求人例(一部)
・【自社運用センター】未経験歓迎、自社研修あり、年収400万
・【大手SIerグループ】サーバー運用、構築にステップアップ可能、年収350万
・【クラウド案件増加中】AWS環境でのLinux運用・構築、年収350万
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未経験でも、インフラエンジニア・サーバーエンジニアとしての道は開かれています。ただし、行動しなければ、何も始まりません。
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