こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
Linuxの資格であるLPIC(エルピック)とLinuC(リナック)の「違い」や、「どっちを取るべきか?」については良く質問を頂きますが、実際どう違うのでしょうか?どちらが良いのでしょうか?
今回はLinux技術者認定資格の取得を考えている方向けに、非常に似ていますが異なる資格の「LPIC」、「LinuC」について、違いや、今後どっちを取るべきか?等を説明します。
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LinuCとは
LinuCとはLPI-Japanが提供している「Linux技術者認定資格」です。
LinuCの競合資格に、同じ「Linux技術者認定資格」のLPICがありますが、LPICは
「LPI-Japan」が提供しているのではなく、「LPI-inc」の提供となり、LinuCとLPICは資格を提供・認定する「認定元」が異なる資格となります。
・LinuC ⇒ 認定元はLPI-Japan
・LPIC ⇒ 認定元はLPI-inc(LPIの日本支部)
※わかりにくい所ですが、「LPI-Japan」と「LPIの日本支部」が異なる組織です。
また、LPICについては、別記事の「【まとめ】LPICとは?資格の取得メリット、難易度、勉強方法など」に記載しておりますので、よろしければあわせてお読みください。
LinuCはなぜ生まれたのか?
もともとは「現在LinuCを提供するLPI-Japan」がLPICを提供しておりましたが、「LPICの試験問題の流出」における対策や、「LPICよりも日本市場向けの試験内容」を作る意図で、LPI-Japanが「LPIC」の提供を終了し、「LPIC」の代わりに「LinuC」を提供するようになっています。
ゆえに、現在LPICは「LPI-Japan」から受験が出来ず、「LPI-inc(LPI日本支部)」からの受験のみとなります。
LinuCとLPICの違いとは
上記でもお伝えしましたが、LinuCとLPICの違いは、大きく2つでしょう。
・LinuCとLPICの違い①:運営元
運営元は「LinuC ⇒ LPI-Japan 」であり、「LPIC ⇒ LPI日本支部」です。
ゆえに、LinuCとLPICは受験申込方法(受験申込ページ)も異なりますので、お気を付けください。
■受験申込ページ:
・LinuC:https://linuc.org/
・LPIC:https://www.lpi.org/ja/
・LinuCとLPICの違い②:将来の対象市場
LinuCとLPICの「将来の対象市場」は、LinuCとLPICの違いといえるかも知れません。
LPICの対象市場は「グローバル」であり、世界標準の資格ですが、LinuCは今後「日本市場に特化」した資格を目指して提供をされているため、「中期的にはLinuCが日本市場寄り」となる可能性があります(ただし、LinuCも最終的には、グローバルでの市場を対象としているようで、長期的には「LPIC」も「LinuC」もグローバル市場を対象とする可能性もあります)。
LinuCとLPICは、試験対策、難易度、受験金額、需要、評価、年収に違いはない
運営元が異なるLinuCとLPICですが、2020年1月現在では、試験対策や難易度、受験費用、需要、評価、年収などに違いはありません。
ゆえに、LinuCを勉強する際でも「LPIC向けの勉強」を行えばよく、LPICとLinuCの難易度も変わらない状況です。
また、現時点ではLinuCとLPICの資格取得における評価(就職・転職時の評価や、資格手当などの金額)も変わりませんし、「運営元は異なるが、内容や評価等は、ほぼ同じ資格である」と考えてもよいでしょう。
ただし、LinuCは、LPICとの差別化のために、今後試験内容を変更する可能性があるようですので、今後はLinuCとLPICが少しずつ差別化されていくかも知れません。
LinuCとLPICはどちらを取るべき?
2020年1月現在では、LinuCとLPICの評価はほぼ同じであるため、どちらを取得しても問題ありませんが、「あえてどちらを取るべきか?」という解としては、現時点の個人的な意見としては「LPIC」に一票を入れたい考えです。
もちろんLinuCも2018年に資格提供がスタートしてから、ITSSキャリアフレームワークにもLPICと同様にLinuCも追加され、LinuCは急速な取得者の伸びがありますが、現状は下記にLPICの強みを感じています。
■LPICの強み:
・国際標準の資格であること:
ITの資格は国際標準である事は強みだと考えており、デファクトスタンダードとなっているCiscoやOracleの資格もグローバルで通用する国際標準です(LinuCもグローバルを将来目指すようですが、グローバルであればLPICは更に強いと思います)。
・認知度:
LinuCの認知度も急速に高まってはおりますが、日本市場のLPICの認知度は、やはりかなり高いです。また日本市場のみではなくグローバルもあわせての認知度で考えると、LPICブランドに軍配が上がると思います。
また、少々本質からずれますが、LinuCの試験内容について、今後随時変更がある可能性を考えると、問題の傾向がわかりやすいLPICの方がスムーズに勉強がしやすいかも知れません。
さいごに
以前は「2018年8月31日まで」にLPICを取得していれば、LPICの受験結果をLinuCに「引き継ぎ」ができましたが、現状(2018年9月以降のLPIC取得の場合)ではLPICを取得してもLinuCへの受験結果の引き継ぎが出来ません(互換性はありません)ので、「LPIC」か「LinuC」かのいずれかを選ぶ必要があると思いますが、絶対にLPICでないといけない、絶対にLinuCでないといけないという事は基本ありません。
私の個人的な意見では「LPICに一票」ではありますが、もし勤務先の企業が「LinuC推しである」などがあれば、状況に応じて変更しても問題ないでしょう(むしろ、LPICでも、LinuCでも「取得する事で、知識やスキルを高めていく事」が大事だと思います)。
さいごに、こちらは私どものサービスとはなりますが、独学でLPIC(LinuC)を取得してネットワークエンジニア・インフラエンジニアになりたい方、インフラ構築業務にステップアップをしたい方は、私どもで「無料転職相談」や「CCNA・LPICの無料資格取得支援、転職支援サービス」を行っておりますので、お気軽にお問い合わせ頂けますと幸いです。
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