CCNAは取るべき?未経験でも挑戦する価値と本当のメリットを徹底解説【2025】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「CCNAを取るべきか迷っている」
「勉強を始める前に、自分に必要か知りたい」
「意味ないという意見もあるけど、本当?」

そんな悩みを持つ方は非常に多いです。

筆者自身、これまでに3,000名を超えるインフラ・ネットワークエンジニア志望者を支援してきましたが、とくに未経験の方から最も多く寄せられるのがこの「CCNAって取るべきですか?」という質問です。

結論から言うと、 キャリアを「変えたい人」にとって、CCNAは確実に取る価値があります。

一方で、「現職に満足している」「ネットワーク以外を目指す」など、
人によっては優先度が低い場合もあります。

この記事では、以下を整理しながら、あなたが本当にCCNAを取るべきタイプかを判断できるように解説していきます。

■この記事でわかること:
・CCNAを取るべき人・取らなくていい人の違い
・未経験でも挑戦すべき理由
・実際にキャリアが変わった人の共通点

→ CCNAを取るべきか迷う理由を解消したい方はこちら

CCNAは意味ない?いらないと言われる理由と、本当に取るべき人の違い

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

そもそもCCNAを取る目的を整理しよう【取る意味は「目的次第」】

「CCNAは意味ない」と感じてしまう人の多くは、そもそも「資格を取ること」自体が目的になってしまっています。

しかし、資格は「ゴール」ではなく、「キャリアを進める」ためのツールであり、武器です。

CCNAの本来の目的は以下の2つにあります。

■CCNAを取る目的:
ネットワークの基礎を体系的に学び、実務への理解を深めること
プロジェクト配属や転職市場で「学習意欲と基礎力」を客観的に証明すること

特に未経験・若手層にとって、実務経験がない状態で採用担当に実力を示すのは簡単ではありません。その際に「CCNAを取得している」という事実は、「技術理解+継続力」の証拠になります。

また、CCNAを学ぶ過程で身につく「IPアドレス、ルーティング、VLANなどの基礎」や「Cisco機器の構成・設定の流れ」は、ネットワーク構築・運用ではもちろん、サーバー構築やクラウド設計に進む際にも活きる重要な基礎知識です。

つまり、「資格を取ること」ではなく、「キャリアを変えること」を目的にすれば、CCNAは確実に意味を持つというのが、筆者の一貫した見解です。

→関連記事:CCNAとは?資格の内容・難易度・勉強法・転職メリットを徹底解説

CCNAを「取るべき人」の3タイプ

では、どんな人がCCNAを取るべきなのでしょうか?

ここでは、筆者が転職支援の現場で「キャリアが変わった」と感じた3タイプを紹介します。

① 未経験からITインフラ業界へ挑戦したい人

未経験からIT業界を目指す方にとって、最初の壁は「何をどこまで勉強すればいいのか分からない」ということ。

CCNAは、ネットワークの基礎を体系的に学べる資格であり、同時に「努力と理解度を客観的に証明できる数少ない資格」です。

実際、筆者が支援した未経験者の多くも、CCNA取得をきっかけに、「運用・監視」だけでなく、最初から日勤運用やインフラ構築補佐の現場にも転職している方が多いです。

未経験者が「資格を持っている」というだけで、「この人は努力できる」、「基礎を理解している」と判断されやすいのが現実です。

そのため、無資格者との差は非常に大きく、書類選考や面接の通過率、内定率にも明確な差が出ます。

無資格のまま応募したときは書類で通らなかった方が、CCNAを取得してから再応募した結果、同じ企業から内定を得たというケースもあり、現場ではそれほど、「資格を持っている=基礎理解と意欲がある」と評価されやすいのが事実です。

② 運用・監視から構築・設計へステップアップしたい人

「夜勤ばかり」、「手順書通りの作業しかできない」、そんな現場から抜け出したい方にとっても、CCNAは強力な武器です。

なぜなら、構築や設計に進む際には「ネットワークを理解していること」が前提になるためです。

現場でCCNAを持っていると、「ネットワーク構成を理解している人」として、運用・監視から構築など「手を動かす」フェーズに関われるチャンスが増えます。

その結果、夜勤や保守止まりの状態(いわゆる塩漬け)から抜け出し、日勤・構築側へステップアップしながら年収を高めていく順当なキャリアルートを描けるようになります。

③ 年収を高めたい人

「今の職場で給与が上がるイメージが持てない」、「夜勤ばかりで収入が頭打ち」、そんな悩みを抱える方にも、CCNAは有効な一歩です。

CCNAを取得することで、構築・設計フェーズに近い案件日勤ポジションへ移行しやすくなり、結果として年収レンジも上がりやすくなります。

実際、筆者が支援した方の中にも、CCNA取得後に運用(年収350万円)→構築(480万円)→設計(600万円)と、3〜4年で順調にキャリアと年収を伸ばしていった例が多数あります。

なお、将来的にAWSやセキュリティ領域を目指す方にとっても、CCNAで学ぶネットワークの基礎は土台になります。

「年収を高める=市場価値を高める」という観点で見れば、CCNAは確実に「リターンのある投資」と言えるでしょう。

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→関連記事:CCNAのおすすめ勉強方法まとめ

CCNAを「取らなくていい人」の3タイプ

どんな資格にも「取るべき人」がいれば、「取らなくてもいい人」もいます。CCNAも例外ではありません。

ここでは、筆者が転職支援の現場で「CCNAを取らなくても問題ない」と感じたタイプを紹介します。

① すでに設計構築・上流工程で働いている人

すでにネットワーク設計や要件定義など、上流フェーズで活躍している方にとっては、CCNAの出題範囲は基礎レベルに留まるため、わざわざ時間を割く必要はありません。

実務でCisco製品を扱わないケースも多く、その場合はネットワークスペシャリスト試験や情報処理安全確保支援士、AWS SAA、Azure AZ-104といった「次のステップ」資格を優先する方が合理的です。

すでに「設計」や「提案」に関わっている人は、「CCNAを学ぶよりも、より広く・上流の技術を学ぶ」方がキャリア的にリターンが大きいです。

② ネットワーク以外の領域(アプリ・データ系)を目指す人

ITといっても、キャリアの方向性はさまざまです。

たとえばアプリ開発、データ分析、AIエンジニアなどを目指す場合、CCNAの内容(IP、ルーティング、VLANなど)は直接関係が薄いのが現実です。

このような場合は、Pythonなどのプログラミング言語や、SQLなどのデータベース言語、クラウド基盤(AWS・GCPなど)の利用スキルを優先して学ぶ方が、キャリアのリターンが早く・大きくなります。

ネットワークを理解しておくことは無駄ではありませんが、「今の目標に対して近道か・遠回りか」も基準に判断するのが大切です。

③ 転職予定がなく、現職が非技術職の人

もう一つの典型が、「転職やキャリアチェンジの予定がない」、「今の仕事を続けたい」という方です。

資格は「使う前提」があるからこそ価値を発揮します。そのため、ITと関係のない職場でCCNAを取っても、実際、使わないとあっという間に忘れてしまうものです。

また、CCNAは3年ごとに更新が必要なため、維持費(試験料)や学習コストを考えると、「取って終わり」では済まない資格でもあります。

さらに、目的が明確でないまま勉強を始めると、「思ったより難しい」、「使う機会がない」と感じ、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。

→関連記事:CCNAは意味ない?いらないと言われる理由、「意味ある人」の特徴を解説

簡易チェックリスト:あなたはCCNAを取るべき?

ここまで読んで「自分はどちらのタイプか」まだ迷う方は、以下のチェックリストで簡単に確認してみましょう。

質問YesNo
IT業界でキャリアを築きたい
実務経験がまだない
構築・設計に進みたい
夜勤中心の働き方から抜け出したい
将来的にクラウドを扱いたい
転職・年収アップを目指したい

3つ以上YESなら、あなたはCCNAを取るべきタイプです。

このように整理してみると、「資格を取る」かどうかではなく、「キャリアをどう動かしたいか」で答えが明確になります。

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取るべき人が次にやるべき3ステップ【行動のロードマップ】

判断がついたら、次は行動です。ここからは、最短ルートで合格・キャリアアップを目指すための3ステップを紹介していきます。

ステップ内容関連記事
ステップ1CCNAの出題範囲と難易度を理解するCCNAは難しすぎる?難易度・合格率・勉強時間を徹底解説
ステップ2独学ロードマップを確認するCCNAの勉強方法・独学ロードマップ
ステップ3自分に合った教材を選ぶCCNA独学におすすめの教材・問題集【2025年版】

この3ステップを順に進めれば、「取るべき」と判断した瞬間から、最短で学習に移れる状況が整います。

よくある質問(FAQ)

ここではCCNAについて、よくある質問をまとめました。

Q1. CCNAは未経験でも取る価値がありますか?

あります。転職活動で「基礎理解+意欲」を示す強力な武器になります。

Q2. CCNAより先に取るべき資格はありますか?

結論から言うと、CCNAから始めて問題ありません。

未経験でも十分に取得可能で、数あるIT系資格の中でも最も評価されやすい資格の一つがCCNAです。

Q3. CCNAはどれくらいで合格できますか?

未経験なら200〜300時間、経験者なら50〜150時間が目安です。

現行のCCNA(200-301試験)v1.1は旧試験よりも範囲が広く、セキュリティや自動化などの新分野も含まれるため、余裕を持った学習計画がおすすめです。

Q4. 取っても意味がなかった人の特徴は?

「勉強して満足してしまう」、「現場で使わない」、「転職を考えていない」など、目的が不明確なまま勉強を始めたケースでは、資格を活かしきれないことが多いです。

ただし、逆に言えば目的と方向性が定まっていれば、CCNAは確実に武器になります。

もし「自分の今の環境で資格が必要か」、「どの資格がキャリアに直結するか」迷う場合は、一度無料キャリア相談を利用して、あなたに最適な学習・転職ステップを整理してみてください。

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他のIT資格も比較してみたい方へ

CCNA以外の資格も気になる方は、インフラ・サーバー・クラウドなど、職種別におすすめ資格をまとめた以下関連記事をご覧ください。

→関連記事:インフラエンジニアのおすすめ資格一覧と取得順番・難易度を徹底解説

まとめ:「今の自分」に合った判断をしよう

CCNAは、キャリアを変えたい人にとって強力な武器です。

一方で、環境を変える予定がない人やネットワーク以外を目指す人には、必ずしも必要ではありません。

重要なのは、「自分はいま何を変えたいのか?」、「この資格をどう活かしたいのか?」を明確にすることです。

その答えが「キャリアを前に進めたい」なら、CCNAは確実にリターンのある投資となります。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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