テクニカルサポートからインフラエンジニアへ|転職で評価されない理由と現実的な3ステップ

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「このままの経験で、本当にインフラエンジニアになれるのか?」

テクニカルサポートや一次対応の仕事を続ける中で、こんな不安を感じていませんか?

「製品知識には自信がある、転職活動もしてみた。でも、思うように評価されず不採用が続いている、、」こんな悩みを抱えるテクサポ経験者は少なくありません。

その理由の多くは、特定の製品で培った経験が、転職市場で求められる「インフラの工程スキル」として伝わっていないことにもあります。

これは能力の差ではなく「今の経験をどう評価させるか」、「次にどうつなげるか」の設計ができているかどうかという、戦略の差です。

もちろん、設計や考え方だけで結果が全て決まるわけではありません。一方で、この整理ができていないと、その後の選択肢を正しく選ぶのが難しくなるのも事実です。

■この記事でわかること:
・製品知識はあるのに「転職で評価されにくい」理由と対策
・インフラエンジニアへ進むための、現実的な3ステップ
・経験を「遠回り」にしないための環境選びの考え方

「今の会社で頑張り続けるべきか、資格で補強すべきか、それとも環境を変えるべきか」。まだ答えが出ていなくても問題ありません。

まずは今の現状と、現実的な選択肢を整理することから始めていきましょう。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

【結論】テクニカルサポートからインフラエンジニアへの転身は「可能」。ただし、待つだけでは詰みやすい

テクニカルサポートからインフラエンジニアへのキャリアチェンジは十分可能です。実際に多数のテクニカルサポート経験者が、インフラエンジニアに転身しており、現実的なキャリアパスと言えます。

一方で注意すべきは、「テクサポを続けていれば、いつかエンジニアになれる」という考え方です。成功の分かれ目は、 サポート業務の中で、どこまで「インフラの実務」に踏み込めているかです。

評価される経験:
サーバー・ネットワークのログ調査、原因の切り分け、二次対応(エンジニア)との具体的な連携実績など

気を付けたいことは「問い合わせ対応数」などは評価されにくいこと。「どこまで技術領域に踏み込んでいるか」が評価され、その後のキャリアに直結します。

※ そもそもテクニカルサポートとはどんな仕事なのかを整理したい方は、以下関連記事を参考にしてください。

→関連記事:テクニカルサポートとは?仕事内容とヘルプデスクとの違いをわかりやすく解説

なぜ「一次対応」メインのテクニカルサポートは、やめとけと言われるのか?

「テクニカルサポートがやめとけ」と言われるのは、仕事の大半が「一次対応(窓口業務)」に固定化されている環境を指すことがほとんどです。

一次対応は、精神的なストレスが高い業務であるにも関わらず、以下のような「職種×環境における成長の壁」があります。

■職種×環境における成長の壁:
業務の固定化(スキルの停滞):
 →定型対応などがメインになると、設計構築といった「エンジニアの本質」に携われない
市場価値が伸び悩みやすい:
 →任される仕事がオペレーションに留まると、年収も上がりにくく、転職市場で「インフラ実務未経験」と大差ない扱いを受けることも
キャリアパスが描きにくい:
 →エンジニアへの社内異動ルートがない会社も多い、本人の努力のみではどうにもならないケースもある

特に一次対応はIT未経験者の入り口職になりやすく、また抜け出しにくい傾向があります。そのため、このフェーズで悩みを抱えてしまう方は後を絶ちません。

一次対応経験は無駄にならない。インフラで武器になる「3つの強み」

一方で、一次対応の経験自体に価値がないわけではありません。一次対応経験を積む事で、インフラ現場で「即戦力」として重宝される武器を身につけることもできます。

一次対応経験がインフラエンジニアに活かせる理由:
「切り分け」の基礎:
 →曖昧な状況を整理し、仮説を立てる考え方は、インフラの運用・障害対応のコアスキル
「言語化能力」:
 →非エンジニアに分かりやすく説明する力は、設計や調整業務などで高く評価される
・インフラの「基礎知識」:
 →身についたシステムやOS、ネットワークの知識は、そのままエンジニアで活かせる

このようにテクニカルサポートは、インフラエンジニアの業務と高い親和性があります。例として「問い合わせ対応」は「トラブルシューティングの初動対応」として見立てると、アピール度が変わります。

特に運用工程などのフェーズは、テクニカルサポートの延長線上にあり、キャリアチェンジが行いやすい職種と言えます。

インフラエンジニアへ進むための「現実的な3ステップ」

インフラエンジニアになりたいけど、「何から手をつければいいか分からない」。

このような場合、失敗しないためのシンプルなステップは、「現状の把握」から「武器の準備」、「環境の最適化」という3つです。

ここでは確実に「設計構築キャリア」に進んでいくための、現実的なステップについて説明していきます。

ステップ1:今の環境で「インフラに近づけるか」を見極める

まずは今の会社の中で、どれだけ「エンジニアとしての経験値」を積めるかを確認しましょう。ポイントは「今の業務」と「異動」です。

今の業務の中で積めるか

今の現場で、可能な限り技術に踏み込みます。「なぜこのコマンドを打つのか」、「NW構成はどうなっているか」など、少しでも踏み込んで理解を進めることができれば、エンジニア経験に繋がります。

異動ができるか

もし今の会社にインフラ構築などの部署や案件があるなら、異動も打診すべきです。一方で、今の会社に「インフラ上流の案件がない」、「異動実績がほとんどない」場合は、気持ちを切り替えて次のステップに進みましょう。

ここでのポイントは「今の会社で、どれだけインフラに近づけそうか?」を一度、冷静に考えてみることです。

ステップ2:不足している部分を「学習・資格」で補強する

実務で足りない知識は、体系的な学習で埋めていくと、キャリアチェンジがよりスムーズになります。特に有効な進め方は「資格を活用する」学習です。

特に、「一次対応の経験 + CCNAやLinuC(LPIC)」という組み合わせがあれば、「現場感覚があり、技術の土台もできている人」という安心感を与えることができ、異動・配属でも有利になりやすくなります。

もちろん、資格がなくても学習のみで十分なケースもあります。しかし「上流工程の案件」や「より良い条件」を確実に勝ち取りたいのであれば、資格という武器を作ることは効率的な近道になることは多くあります。

実務で足りない知識を「学習や資格」で補強して、再度社内で異動を打診してみましょう。「インフラをやりたい」という熱意だけでなく、「資格(CCNAなど)」も提示できると、異動の確率が高まります。

また、ここでは「今の自分の経験は、インフラ側から見てどう見えるのか?」という視点で、学習や資格を位置づけてみることが重要です。

→関連記事:インフラエンジニアに資格は必要?おすすめ資格一覧と取得順番・難易度

ステップ3:環境的に難しければ、転職でステージを変える

ステップ1を実行したが「これ以上の技術深堀りは難しい」。ステップ2で資格も取ったが「それでも社内異動が難しい」。

このような場合は、今の会社にどれだけ居続けても、「インフラエンジニアにはなることは難しい」と言えます。

判断の目安:
今の環境で「3年後の自分が構築エンジニア」になっているイメージがないなら、それはあなたの努力不足ではなく、環境を変えるべきサインです。転職を視野に入れましょう。

また転職先を選ぶ際は、ただ「インフラエンジニア職」というだけでなく、「早期に構築」や「将来的に設計案件へアサインする仕組みがあるか」を重視することが極めて重要です。

求人選びは、プロの目利きも活用する:

求人票だけで「本当に上流工程へ行ける環境か」を判断するのは非常に難しいと言えます。

インフラエンジニアの求人・キャリアパスに詳しいエージェントを利用し、「サポート経験を高く評価し、かつエンジニアとして育ててくれる企業」をピンポイントで狙っていきましょう。

インフラエンジニアへのキャリアチェンジで手に入る「3つの将来」

今の「一次対応」を抜け出して、インフラエンジニアへステップアップすることで、仕事の質と人生の選択肢が大きく変わります。

■インフラエンジニアになるメリット:
「市場価値」と「年収」の跳ね上がる:
 →インフラの設計構築スキルは「希少価値」として評価され、年収も大きく高まる
「汎用的」な専門スキルが身につく:
 →Linux・NW・クラウドなど、「どの会社でも通用する一生ものの技術」が身につく
キャリアの自由度(リモートなど)が高まる:
 →スキルが高まれば、フルリモートやフリーランスといった柔軟な働き方も現実的

特にサポート職は年収が頭打ちになりやすいですが、インフラエンジニアにキャリアチェンジをすることで、数年後にサポート時代の1.5倍〜2倍の年収を目指すことも可能になっていきます。

テクサポ経験は、インフラエンジニアへの「最高の入り口」

テクニカルサポートで身につく「ユーザー対応」や「切り分け能力」は、エンジニアになった後に武器となります。

あとは、その経験を「どの環境で、どう活かすか」を整理できるかどうかです。

また、インフラエンジニアの仕事内容やキャリア全体像を、もう一度整理しておきたい方は、以下の関連記事も参考になります。

→関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性まとめ

一人で判断しなくていい。キャリアの分岐点こそ「整理する場」を使う

ここまで読んで、「今の環境で頑張るべきか」それとも「すぐ動くべきか」で迷っている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、その判断を一人で完璧に下していく必要はありません。

その理由は、インフラエンジニアのキャリアチェンジは「努力の量だけ」で決まるものではなく、「あなたの今までの経験などが、市場でどう評価されるか」という客観的な視点に左右されるからです。

なぜ「第三者の視点」が必要なのか?

自分では「ただの一次対応」だと思っていても、実は企業によって評価は大きく分かれます。一例として、同じテクニカルサポート経験でも、以下のように評価が異なることはよくあります。

・A社から見ると: 「マニュアル通りの対応経験、オペレーター要員」としか見なさない
・B社から見ると: 「障害の切り分けができる、将来の構築エンジニア」と評価する

この違いは本人の能力の違いではなく、企業の案件状況・構造や教育方針などの違いによるものです。

この「評価のズレ」を、個人で見極めるのは非常に難しいのが実状です。「本来なら構築へ行ける人が、気づかずに運用に留まる」という事実はよくあるケースです。

「転職ありき」ではなく、次の一手を整理するキャリア相談

キャリア相談は、必ずしも「今すぐ転職するため」のものではありません。

「今の会社で頑張り、社内異動を狙うべきか?」
「まずは資格取得に専念して、武器を整えるべきか?」
「自分の経歴を高く評価してくれる企業は、どこ?」

インフラエンジニアのキャリアや求人に詳しいアドバイザーと話をすることで、「動くべきか、待つべきか」という次の一手が明確になっていきます。

テクサポ経験を「遠回り」にしないために

テクニカルサポートで積み上げた「対応力」や「切り分けスキル」は、インフラエンジニアにとって強い武器です。

ゆえに大切なのは、その経験を「どの環境で、どの工程として活かすか」を間違えないことです。

もし少しでも「このままでいいのか不安」と感じているなら、一度第三者の視点でキャリアを整理してみませんか?

あなたの一次対応経験、どう活かすのが最短か整理できます

テクニカルサポートや一次対応の経験は、
環境や評価のされ方によって、次に進めるルートが大きく変わります。
今の会社で進むべきか、資格を活かすべきか、環境を変えるべきか。
「自分の場合はどうか?」を、経験ベースで一緒に整理します。

無料でキャリアの次の一手を整理する

この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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