ITパスポートは転職に有利?未経験からIT業界を目指す人の成功法則【2025】

こんにちは、ITインフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「IT業界に挑戦したいけれど、何から始めればいいかわからない、、」、そんな未経験者に人気な資格が、国家資格の「ITパスポート」です。

ITパスポートは、ITの基礎知識を網羅でき、未経験でも取得可能な入門資格として知られています。一方で、「ITパスポートだけで転職できるの?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか?

結論から言うと、ITパスポートは転職活動に有利に働くことはありますが、資格単体だけでは不十分なケースも多いです。

この記事では、2025年最新の転職市場動向と、ITパスポートを最大限活かすための戦略を解説します。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

ITパスポートとは?試験概要と難易度

ITパスポート試験

試験の目的と対象者

ITパスポート試験(iパス)は、ITに関する基礎的な知識を幅広く問う試験であり、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格です。

対象者はIT未経験者から社会人全般まで幅広く、IT業界への第一歩として人気があります。

また、近年ではDX推進やAI導入などの背景から、管理職や事務職、営業職などでもITリテラシーの有無が昇進や評価に影響するケースが増えています。またITパスポートの目的は、大きく以下2つです。

■ITパスポートの目的:
ITの基礎知識を証明する
ビジネスとITの橋渡し役を担える人材を増やす

ITの基礎知識を証明する

プログラミングやインフラ構築といった専門スキルではなく、ITの全体像や用語、活用方法の基礎理解を証明する内容です。ITの専門スキルを証明する資格ではありません。

ビジネスとITの橋渡し役を担える人材を増やす

システム導入やITプロジェクトに関わる際、現場の担当者や経営層がITの基礎を理解していないと意思決定が遅れたり、誤った判断を下す可能性があります。

iパスは、現場の担当者や経営層といった「非エンジニア層」のIT理解度を底上げする狙いがあります。

実際に、企業の採用現場においても、iパスは「ITの最低限の素養がある」ことを証明する指標になっており、特に未経験からの転職活動では書類通過率向上につながるケースがあります。

合格率・出題範囲・学習期間の目安

合格率

ITパスポートの合格率は約50%前後であり、他の情報処理技術者試験と比べて高めです。

ただし、油断は禁物です。社会人経験が長くても、法律やセキュリティなど普段触れない分野でつまずく受験者は少なくありません。

出題範囲

iパスの出題は大きく3つの分野に分かれています。以下のように、エンジニア寄りの知識だけでなく、経営・管理・技術を横断的に学べるのが特徴です。

ストラテジ系
(経営・法律・マーケティング)
例:経営戦略、知的財産権、個人情報保護法、マーケティング戦略など
補足:ITとビジネスの関係性を理解するための分野
マネジメント系
(開発プロジェクト・セキュリティ管理)
例:プロジェクトマネジメント、リスクマネジメント、システム監査など
補足:ITプロジェクトやシステム運用に関する基礎を学ぶ分野
テクノロジ系
(ネットワーク・データベース・アルゴリズム)
例:TCP/IP、SQL、暗号化、セキュリティ対策など
補足:技術的な土台を理解するための分野

学習期間の目安

未経験者が1日1~2時間程度学習した場合、約2〜3か月で合格レベルに到達が可能です。

■学習期間の例:
・短期間で合格を目指す場合:1日2〜4時間で1か月以内も可能
・社会人で忙しい場合:平日は30分〜1時間、休日にまとめて学習でもOK

学習方法は、参考書のインプットと、過去問演習・問題集のアウトプットを組み合わせるのが基本です。

また勉強サイトの過去問題やスマホアプリなどを利用することで、通勤時間や隙間時間を有効に使うこともできます。

ITパスポートが転職で評価されるケース

未経験からのIT業界転職での評価は?

ITパスポートは、IT未経験者が転職活動を行う際に「ITの基礎知識を証明できる資格」として評価されやすいです。特に、以下のような採用現場での評価が見られます。

書類選考での加点

ITの学習をしていない全くの未経験者よりも、「ITに関心があり、自ら学び資格を取得している」姿勢が見えるため、好印象となります。

面接での会話のきっかけ

出題範囲に経営やセキュリティ、ネットワーク基礎が含まれるため、面接官との専門的な会話の土台になります。

入社後研修の短縮・免除

ITパスポートで学ぶ内容は、新人研修で学ぶ内容と重なる部分があります。ゆえに、早期でOJTに入れるケースもあります。

また近年では、事務職や営業職などの非エンジニア職種でも評価対象になり、IT化の進んだ企業では「全社員(営業職や管理部門など含む)に、ITパスポート取得を推奨」という動きも増えています。

インフラ・開発・事務職など職種別の活かし方

ITパスポートは、単なる知識試験にとどまらず、業界や職種ごとに活用方法が異なる汎用性の高い資格です。ここでは、代表的な3つの職種に分けて活かし方を詳しく解説します。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、ネットワークやサーバー、クラウドなど、ITシステムの基盤を設計・構築・運用する職種です。

このインフラエンジニア即において、ITパスポートで学ぶ「ネットワーク」、「セキュリティ」などの知識は、入社後の研修内容と直結します。

■インフラエンジニアで評価されるポイント:
研修の理解度が高くなる
トラブルシューティングの土台作り
・資格の相乗効果

ネットワークやセキュリティ分野の基礎知識があることで、入社後の研修理解度が向上し、現場配属がスムーズになります。特にLPIC/LinuCや、CCNAと組み合わせると、評価が大幅に上がります

システム開発エンジニア(SE/PG)

システム開発エンジニアは、業務システムやアプリケーションの設計・開発を担当します。

ITパスポートで得られる「テクノロジ系分野の基礎知識」は、プログラミング学習や設計書の理解をスムーズにします。

■システム開発エンジニアで評価されるポイント:
・技術書の理解度向上
・資格の組み合わせ

データベースの正規化やアルゴリズム、ネットワークの基礎を知っていることで、学習や業務の吸収が早くなります。

また、基本情報技術者試験と組み合わせることで、開発エンジニアとしての専門性が強化されます。

事務職、管理部門(総務職など)

事務職や管理部門(総務職など)は、一見ITとは関係なさそうですが、近年はDX化(デジタルトランスフォーメーション)推進の流れにより、社内IT担当やツール導入担当を兼務する機会が増えています。

ITパスポートで学ぶ「業務効率化」や「セキュリティ管理」の知識は、事務職や管理部門にての専門性を高める一助となります。

■事務職や管理部門で評価されるポイント:
・ITツール導入の推進者
・セキュリティ管理
・中小企業やベンチャー企業

特に専任ITエンジニアや、IT部門がないような会社では、「社内IT担当(ヘルプデスク含)」を兼務し、社内チャットツールやクラウドストレージ導入、PCトラブル対応などまで任されることもあります。

【注意】ITパスポートだけでは不十分なケース

ITパスポートは、ITの基礎リテラシーを証明する非常に有名な国家資格です。

しかし、転職市場においては「ITパスポートだけで採用される」ケースは多くありません。特にITエンジニア職を目指す場合、実務スキルや上位資格との組み合わせが評価の分かれ目となります。

実務スキルや他資格との組み合わせが必要な理由

2025年のIT転職市場では、即戦力性がこれまで以上に重視されています。理由は以下の通りです。

■IT転職市場で、即戦力性が重視されている理由:
企業の人材育成コスト削減
技術分野の高度化
書類選考の通過率

企業の人材育成コスト削減

人手不足の中、企業は「育ててから戦力化」よりも、「すぐに現場で活躍できる人材」を求める傾向が強まっています。

一方で、ITパスポートは基礎知識の証明でとどまります。サーバー構築やネットワーク設定といった実務スキルの証明にはなりません。

技術分野の高度化

DX化やAI導入により、近年では技術分野が高度化しているため、クラウド・セキュリティ・自動化などの専門知識やスキルを必要とする現場が急増しています。

採用担当者は、実務に直結する資格を持つ人を優先的に評価します。希望する実務に直結する資格も取得することが望ましいです。

書類選考の通過率

近年ではITエンジニアの将来性に惹かれて、未経験者でも上位資格を取得して、転職に臨む人が増えています

ゆえに実務スキルや、未経験者の場合は上位資格がないと、書類選考で他候補者との差別化ができず、面接に進めないケースが多くなります。

職種別・求められる資格例

インフラエンジニアを目指す場合

インフラエンジニアは、企業のシステムやネットワークを安定稼働させるための土台を構築・運用する専門職です。特に未経験から目指す場合、LPIC-1/LinuC-1やCCNAは強く推奨される資格として知られています。

■インフラエンジニアを目指す場合の有力資格:
・LPIC-1/LinuC-1(Linuxサーバー運用の基礎)
・CCNA(ネットワーク基礎〜実務スキル)

LPIC-1(Linux Professional Institute Certification Level 1)は、Linuxサーバーの基本的なインストール、設定、運用スキルを証明する資格です。取得すると現場配属後の理解度が大きく高まります。

CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワークの構築・運用の基礎から実務レベルまでカバーする資格です。採用担当者が「ネットワークの基礎はできている」と判断しやすい資格です。

関連記事:CCNAとLPICを徹底比較、どっちを取るべき?難易度と順番を解説

クラウドエンジニアを目指す場合

DX化やリモートワーク普及により、クラウドエンジニアの需要は急上昇しています。クラウド資格を取得することで将来的なクラウドエンジニアへのキャリアパスが見えてきます。

■クラウドエンジニアを目指す場合の有力資格:
・LPIC-1/LinuC-1(Linuxサーバー運用の基礎)
AWS SAA(Solutions Architect – Associate)

LPIC-1/LinuC-1は、Linuxサーバー運用やLinux操作を学ぶ資格ですが、AWSやAzureといったクラウドサービスではLinuxベースで動いているため、Linuxの知識も非常に重要視されます。

AWS SAAでは、AWSの基本サービス設計からセキュリティ・コスト最適化まで理解していることを証明する資格です。インフラ設計やクラウド移行プロジェクトで特に評価されます。

■関連記事:LPIC、CCNA、AWSはどれを取るべき?どれから?クラウドエンジニアへの近道資格

システム開発エンジニア(SE/PG)を目指す場合

システム開発エンジニアは、要件定義から設計、実装、テストまでの工程を担います。開発職志望であれば、プログラミングスキルだけでなく情報処理技術者試験の知識が武器になります。

■システム開発エンジニア(SE/PG)を目指す場合のおすすめ資格:
・基本情報技術者試験(FE)
・応用情報技術者試験(AP)

基本情報技術者試験(FE)は、開発工程全般の基礎、アルゴリズム、データベース、ネットワークの基礎知識が身につきます。新卒採用や未経験者のポテンシャル採用枠では高評価です。

応用情報技術者試験(AP)は、IT戦略、システム設計、プロジェクトマネジメントなど、より高度なスキルを証明できます。年収アップや上流工程案件獲得につながります。

上記のように、ITパスポート単体よりも、職種に直結した上位資格を組み合わせることで、転職市場での評価は大きく高まります。

さらに、資格学習中にハンズオン学習やポートフォリオ作成などを行うことで、「学んだことを実務に応用すべく学習を行う人材」という印象を与えることができ、書類通過率・面接通過率ともに上がります。

【年収アップ事例あり】転職市場でITパスポートを活かす方法

求人市場の最新動向(DX化・AI導入の影響)

2025年の現在、多くの日本企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)推進やAI導入を本格化させています。情報処理推進機構(IPA)や経済産業省の調査でも、ITエンジニア不足の深刻化が報告されています。

特にクラウド移行や業務自動化、セキュリティ強化などのプロジェクトが急増し、それに対応できる高度IT人材の需要は過去最高水準に到達しています。特に、以下職種の人材不足は深刻な状況です。

■特に人材不足が深刻な職種:
・クラウドエンジニア(AWS、Azureなど)
・セキュリティエンジニア(ゼロトラスト、脆弱性診断など)
・ネットワークエンジニア(上流工程、SD-WANなど)

上記職種は、未経験からでも適切な資格やスキルを身につけることで、将来的に目指すことができ年収400万円台から800万円以上へのステップアップも現実的な職種です。

IT業界は人材不足であるため、企業側も「基礎知識+学ぶ意欲」がある人材を積極的に採用しており、ITパスポートはその第一歩として評価される資格です。

しかし、注意すべきはITパスポートだけでは即戦力性は証明できない点があります。

求人票を見ても「ITパスポートは歓迎資格」止まりで、必須条件にはなっていないケースが多く、実務に直結する上位資格(LPIC-1、CCNA、AWS SAAなど)との組み合わせが鍵となります。

実務経験ゼロからのステップアップ事例

Aさん(25歳・女性)の場合

前職化粧品販売(非IT系、派遣社員)
学習内容ITパスポート取得後、約2ヶ月でLPIC-1を取得。自宅PCにLinuxサーバー環境を構築し、コマンドやサーバー設定を実習。
転職活動ITインフラ専門転職エージェントを活用し、研修制度付のインフラ運用求人に応募。
転職後自社運用監視センターでのサーバー・ネットワーク運用監視、障害対応に従事。
年収240万→400万(160万アップ)

この事例は、基礎・上位資格+アウトプット学習+転職戦略の3要素が揃えば、未経験からでも短期間でキャリアアップできることを示しています。

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ITパスポートを活かすための3つの戦略

ITパスポートを取得したからといって、それだけで満足すべきではありません。

取得した知識を最大限に生かし、年収アップや希望職種への転職を成功させるためには、次の3つの戦略を組み合わせることが非常に大切です。

■ITパスポートを活かすための3つの戦略:
・基礎資格+専門資格のセットで市場価値を高める
・机上の学習+「実機演習」で即戦力性をアピールする
・「自己流」ではなくプロの支援も活用する

基礎資格+専門資格のセットで市場価値を高める

ITパスポートは「ITの基礎知識」を証明する入り口の資格です。採用担当者から高い評価を得るには、この基礎知識を土台として、目指す職種に直結する専門資格を組み合わせることが重要です。

■基礎資格+専門資格のおすすめ例:
・インフラエンジニア志望:ITパスポート+LPIC(Linux)やCCNA(ネットワーク)で専門性を深める
・クラウドエンジニア志望:ITパスポート+LPIC+AWS SAAなどのサーバー、クラウド資格で、サーバー技術と新技術への適応力をアピールする
・開発エンジニア志望:ITパスポート+基本情報技術者試験でより実践的な知識を証明する

この「基礎+専門」の組み合わせは、専門知識の保有のみならず、明確な目標を持って専門知識を学習していることを企業に示せるため、評価を大きく引き上げることができます。

机上の学習+「実機演習」で即戦力性をアピールする

資格の知識は、実際に手を動かすことで初めて「使えるスキル」に変わります。面接で説得力を持って話すには、座学だけでは不十分であるため、以下のようなハンズオン学習を並行しましょう。

■ハンズオン学習での、即戦力性のアピール例:
・インフラエンジニア志望:自宅PCにLinux環境を構築したり、AWSの無料利用枠を使ってサーバーを立ててみる
・ネットワークエンジニア志望:Cisco Packet Tracerなどのシミュレーターを使って、実際にネットワーク機器の設定をしてみる
・開発エンジニア志望:GitHubで自身が作った簡単なアプリやコードを公開する

このような「ハンズオン学習」の経験は、未経験者が面接で「入社後に活躍できる人材である」とアピールするための強力な武器になります。

「自己流」ではなくプロの支援も活用する

IT業界の転職市場は日々変化しており、どんな資格が評価されるか、どんなスキルが求められるかは常にアップデートされます。転職のプロの支援も活用すると、以下のようなことがスムーズです。

■転職のプロの支援でできること:
・転職市場の最新動向を把握する

あなたの経歴や希望に沿った、最適なキャリアプランを立てる
非公開求人や研修付きの求人情報を手に入れる

「独学だけで転職活動」と「専門家を頼る」とでは、選べる選択肢の数や成功までのスピードに大きな差が出ます。インフラ系専門のプロの支援を活用したい方は、お気軽に以下リンクからお申込みください

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まとめ:ITパスポートはキャリアの入口、次の一歩でキャリアが変わる

ITパスポートは、国家資格としてIT基礎知識を証明できる、IT業界への入口資格です。しかし、本当のキャリアアップは次の一歩から始まります。

■ITパスポート取得後の、おすすめアクション:
・インフラ志望:LPIC(LinuC)、CCNA
・クラウド志望:サーバー構築運用+AWS SAA+ハンズオン学習
・開発志望:基本情報技術者試験

2025年はDX・AI需要の高まりにより、未経験からのキャリアチェンジに追い風が吹いている年です。

もし「どの資格から取ればいいか」、「どんな求人があるか」を最短で知りたいなら、ITエンジニア専門の無料キャリア相談がおすすめです。未経験OKや研修充実などの求人を多数ご案内できます。

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ITパスポート合格後に、次に取るべき行動

ITパスポートの合格は、IT業界への入口に立ったことを意味します。しかし、転職市場で評価されるのは「基礎知識+実務に直結するスキル」を持つ人材です。

ここからどのようにステップアップするかで、年収・キャリアの将来像は大きく変わります。ここでは、合格後の最適な学習ロードマップと、最短ルートで転職成功するためのポイントを解説します。

次のステップへ進むための学習ロードマップ

ITパスポートを取得したら、以下の4ステップでキャリアアップを狙いましょう。

■次のステップに進むためのロードマップ:
1. ITパスポート取得(基礎知識の証明)
2. 興味分野を決めて専門資格を取得
3. 実機演習・ポートフォリオ作成
4. 転職エージェントでキャリア相談・求人を確認

1. ITパスポート取得(基礎知識の証明)

まずはITパスポート合格で、IT全般の基礎理解を証明しましょう。履歴書や職務経歴書に記載することで、書類選考通過率が上がります。

特に未経験者では「ITの全般の基礎知識」と「ITに興味があること」を証明できます。また「学習意欲がある」という評価ポイントになることもあります。

2. 興味分野を決めて専門資格を取得

次に、興味や目指す職種に合わせて専門資格を選びます。おすすめは以下資格です。

■職種に応じたおすすめ資格:
・インフラエンジニア志望:LPIC-1(Linuxの基礎)、CCNA(ネットワーク基礎〜実務)
・クラウドエンジニア志望:LPIC-1→AWS CLF→AWS SAA
・システム開発希望:基本情報技術者試験→応用情報技術者試験

■関連記事:【初心者必見】効率的に学ぶ!インフラエンジニアの勉強方法と順番
■関連記事:【未経験から目指す】クラウドエンジニアへの勉強ロードマップとおすすめ資格

3. 実機演習・ポートフォリオ作成

資格取得だけではなく、手を動かして環境構築やアプリ開発を行いましょう。インフラなら自宅サーバー構築、AWS無料枠を使った実習、開発ならGitHubにコード公開が有効です。

これにより、即戦力になるために「学習した経緯」や「学習の内容」を面接でアピールすることが可能になります。

4. 転職エージェントでキャリア相談・求人を確認

IT業界は非公開求人の比率が高く、公開求人だけでは年収や条件の良い案件に出会いにくいこともあります。

ITに強みを持つ転職エージェントを活用すれば、あなたのスキルに合った求人提案や、企業ごとの面接傾向を踏まえたアドバイスが受けられます。

無料キャリア相談で最短ルートを見つけるメリット

「何から始めればいいか分からない、、」という方は、無料キャリア相談から始めるのがおすすめです。無料キャリア相談では、以下のようなメリットもあります。

■無料キャリア相談のメリット:
・あなたの経歴、価値観に合う職種提案(適職マッチング)
・面接官が重視するスキルの洗い出し(選考通過率を高める準備)
・年収アップが狙える求人紹介(未経験育成枠や非公開求人など)

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まとめ:行動を始めるのは「合格直後」がベストタイミング

ITパスポートはゴールではなく、キャリアアップのスタート地点です。特に、ITパスポートの合格直後はモチベーションが高く、次の資格学習や転職準備を始める絶好のタイミングです。

「基礎知識+専門スキル+実務演習+非公開求人」の4本柱で動くことで、半年〜1年後には年収・仕事内容ともに大きくステップアップできます。

半年~1年後ではなく、さらに早くステップアップを希望される方は、当社では効率的にステップアップできる学習・転職の一貫サポートも行っています。興味がある方は以下リンクから相談会にお申込みください。

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転職成功事例から学ぶキャリア戦略

ITパスポート合格後のキャリアアップは、選ぶ資格や行動計画によって成果が大きく変わります。

ここでは、実際に未経験から年収アップを実現した2名の事例を紹介します。どちらも「基礎資格+専門資格」の組み合わせが成功の鍵となっています。

ITパスポート+LPICでインフラエンジニアに転職成功したAさん

■Aさんのプロフィール:
・年齢:26歳
・前職:運用監視オペレーター
・取得資格:ITパスポート、LPIC-1

・年収:280万→400万(120万アップ)

キャリアアップの経緯

Aさんは運用監視業務で、主にアラート確認や一次切り分けを担当していましたが、「自分でサーバー構築ができるエンジニアになりたい」という思いから、キャリアアップを目指し始めました。

まずはITパスポートでIT全般の基礎知識を習得し、その後、Linuxサーバー運用スキルを証明できるLPIC-1を2か月で取得しました。

転職活動の結果

ITパスポート+LPIC-1の組み合わせにより、応募先の面接官からは「基礎もあり、かつ即戦力育成が見込める」と高評価。

結果として、インフラ構築案件を多く扱う企業にインフラエンジニアとして採用されました。年収は280万円から400万円へ、120万円アップ。運用監視から構築へのキャリアチェンジが実現したケースです。

■キャリアアップ転職が成功したポイント:
・基礎資格(ITパスポート)+専門資格(LPIC-1)の組み合わせで差別化
・Linux実機環境を自宅構築し、面接で具体的な経験を話せた
・インフラ専門転職エージェントを活用し、選考でのPR方法、非公開求人を紹介してもらった

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ITパスポート+CCNAでネットワークエンジニアに転職成功したBさん

■Bさんのプロフィール:
・年齢:25歳
・前職:ヘルプデスク(派遣社員)
・取得資格:ITパスポート、CCNA

・年収:280万→380万円(100万円アップ)

キャリアアップの経緯

Bさんは派遣社員としてヘルプデスク業務に従事しており、PC設定や社内ネットワーク障害の一次対応を経験。しかし、より専門的なネットワークの設計や構築に関わりたいと考えました。

そこで、まずはITパスポートで全体像を押さえ、その後ネットワークの基礎から実務レベルまで学べるCCNAを取得。パケットトレーサを使い、ルーティングやVLANなどのスキルを学んでいきました。

転職活動の結果

面接では、パケットトレーサで触れたネットワークの設定やトラブルシューティングの事例を具体的に話せたことが高評価につながりました。

結果として、ネットワーク構築補佐として採用され、将来的には設計・構築のリーダー職も見込めるポジションを獲得しました。

■キャリアアップ転職が成功したポイント:
・CCNA取得で「ネットワーク基礎〜実務スキル」の証明
・パケットトレーサの演習経験(ルーティングやVLANなど)や画面キャプチャを職務経歴書に記載
・派遣社員ヘルプデスクから正社員ネットワーク構築を目指す理由を、一貫性を持たせて提示し説得力を高めた

まとめ:基礎+専門資格が最短キャリアアップのカギ

ITパスポートは、IT業界への入り口として有効ですが、それだけで年収アップや希望職種への転職は難しい場合があります。

今回紹介したAさん・Bさんの事例のように、基礎資格+専門資格+実務演習+転職支援の活用が、最短でキャリアアップする鉄板ルートです。

今のあなたのスキルや経験に合った最適な資格選びとキャリアプランを提案します。
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まとめ:ITパスポートを活かして転職成功を目指すなら

ITパスポートは、IT業界の入り口として有効な資格ですが、それがゴールではありません。基礎知識を武器に、次のステップへ着実に進むことで、年収アップや希望職種への転職を実現できます

今日からできる学習と行動

■今日からできる学習と行動、まとめ:
目標職種を決める
上位資格・実務スキル習得に着手
転職市場の求人を定期的にチェック

目標職種を決める

「インフラエンジニア」、「ネットワークエンジニア」、「クラウドエンジニア」など、目指す職種を明確にすることで、学習内容や取得資格が絞れます。

例として、「インフラエンジニア志望 → LPIC-1」、「ネットワーク志望 → CCNA」、「クラウド志望 → LPIC-1+AWS SAA+サーバー運用」など、職種から逆算して、学習内容や取得資格を絞りましょう。

上位資格・実務スキル習得に着手

基礎資格だけでは即戦力性が足りません。ITパスポートで得た知識を土台に、実務レベルの資格や実機演習を組み合わせましょう。

■上位資格・実務スキル習得例:
・インフラ系:Linux構築演習、LPIC-1取得
・ネットワーク系:Cisco機器演習、CCNA取得
・クラウド系:AWS環境構築、AWS SAA

転職市場の求人を定期的にチェック

需要の高いスキルは市場動向によって変わります。週1回程度、転職サイトやエージェントの非公開求人を確認する習慣をつけましょう。これにより、資格取得の優先順位も最適化できます。

無料相談で最短ルートを選ぶ

資格を取っただけで満足してしまうのはもったいないことです。行動に移すことで、チャンスは一気に広がります

また、資格の勉強をしている間から相談することで、合格後にすぐ動き出せる状態を作れます。無料キャリア相談で、あなたに合った最短ルートを見つけましょう。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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