こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
サーバーエンジニアは忙しい、夜勤がある、勉強がきついなど、厳しいイメージを持たれていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。一方で、サーバーエンジニアの仕事を10年、20年以上続けているベテランも、IT業界には多数おり、サーバーエンジニアは楽しいと思いながら、仕事に取り組めている人もいます。
本記事では「サーバーエンジニアとして働く楽しさを知りたい」、「やりがいや魅力を知りたい」と考える人向けに、サーバーエンジニアの仕事が楽しいと言われる「魅力・メリット」といった理由、楽しいと言われる人気プロジェクト例、きついと言われる運用保守などについて、説明していきます。
サーバーエンジニアの仕事が楽しいと言われている理由(やりがいや魅力とは)
サーバーエンジニアの仕事は、「きつい、やめとけ」などいったネットの口コミを目にすることもあるでしょうが、きついこともありながら、サーバーエンジニアの仕事を楽しいという人もいます。
実際のサーバーエンジニアが「サーバーエンジニアは楽しい!」、「サーバーエンジニアになってよかった」と、よく言う理由について、説明していきます。
最先端の技術に触れていくことができる
サーバーエンジニアの仕事の、大きな魅力の一つは「最新の技術に触れていくことができること」です。
IT業界は日々進歩しており、サーバーエンジニアの仕事においても、さまざまなサーバー機器やOSはもちろんのこと、クラウドコンピューティングやコンテナ技術、仮想化や自動化など、新しい技術が日々出てきています。このような最先端技術を学びながら、実際の仕事で応用していく過程において、技術好きのエンジニアにとっては楽しいものといえるでしょう。
この最先端技術に触れていくことに対して、面白みや喜びを感じるタイプの人は、サーバーエンジニアという仕事は刺激的で楽しいものといえるでしょう。
サーバーエンジニアはスキルや経験に応じて給料が上がる
サーバーエンジニアは専門性が高い職種であるため、スキルや経験に応じて収入を上げやすい職業といえます。言わば、自分のスキルや経験が商品のようなものでもあるため、ニーズが高いスキルを身につける程、会社やお客さまからも求められ、市場価値が高まり、給与が上がる傾向が強いといえます。
特に現在は、クラウド技術やセキュリティに強みを持つサーバーエンジニアは、企業から高く評価され、年収も見合ったものとなりやすく、経済的な安心感や、スキルを高めて給与を上げるという喜びを感じる仕事ともいえます。
トラブル解決やプロジェクト完遂に、達成感がある
サーバーエンジニアの仕事には、システム障害やパフォーマンス問題などを解決するトラブルシューティングがあり、トラブルや問題を解決する達成感で、エンジニアとして成長する実感を得る方も多いです。
あわせて、インフラをゼロから設計構築するプロセスについても喜びを感じる方は多く、ハードウェアの選定からOSのインストール、必要となるソフトウェアの設定、セキュリティ対策など、多数にわたるタスクを一つ一つチームで作り上げながら実行し、インフラ稼働するタイミングにやりがいを感じる人も多いです。
幅広いキャリアパスがあり、興味や希望に応じてキャリアを選びやすい
サーバーエンジニアの仕事は幅広いため、その後に描けるキャリアパスが幅広いことも、楽しみを覚える方が多いです。
サーバーエンジニアの仕事は、最初はサーバー、OS、ミドルウェアを中心に仕事をする人が多いですが、ネットワークやセキュリティについても学ぶ必要があり、近年はクラウドや自動化、プログラミングなども学ぶと、キャリアの選択肢が更に広がります。
最初は「自分が何に向いているのか」や、「何をしたいのか」がわからなくても、仕事や学習の後に、興味ある分野を見つけて、自分自身が希望するキャリアパスを選びやすいという点も、サーバーエンジニアの魅力の一つといえるでしょう。
例えば、サーバーエンジニアとして仕事をする中で、クラウドに興味を持ってクラウドエンジニアになる、セキュリティに魅力を感じ、セキュリティエンジニアになるなど、自分次第でキャリアパスを選択しやすい所は面白みだと思います。
需要と将来性高が高く、不景気にも強い
サーバーエンジニアはIT業界の中でも需要が高く職種の一つであり、需要の高さにより未経験からもチャレンジしやすい職種の一つともいえます。
現在企業のITインフラは複雑化しているため、専門知識を持つサーバーエンジニアが必要不可欠になっています。また、クラウド技術やセキュリティへの重要性が高まっており、サーバーエンジニアの需要や将来性も、今後高まり続けると予想されます。
あわせて、ITエンジニアの中でも、サーバーエンジニアは「不景気に強い職種」であることも、魅力の一つといえるでしょう。不景気になると、企業のIT投資は抑えられるため、過去のリーマンショックやコロナショックの際には、開発の仕事が削減される点もありましたが、サーバーといったインフラは常に稼働をさせ続ける必要があるため、不景気にも強い職種でもあります。
サーバーエンジニアの需要や将来性、キャリアパスについては、別記事ですが「サーバーエンジニアの将来、将来性が高いキャリアパスを解説」に記載していますので、興味がある方はあわせてお読みください。
チームで協力しながら、仕事を進めていくことができる
サーバーエンジニアに関しては、チームで進めていく仕事という点に魅力を感じる人も多いといえます。
サーバーエンジニアの仕事は、一人で完結することが少ない仕事とも言え、多くの場合はプロジェクトチームや他部署との協力が求められる仕事でもあります。
チームプレーを重視して、協業できることや、チームで目標を成し遂げ、成果を作り上げることに楽しさを感じる人も多いです。
リモートワークなどの普及により、柔軟な働き方ができる
サーバーエンジニアは、スキルがあればリモートで行える仕事も多いため、柔軟な働き方ができる仕事でもあるといえます。これにより、仕事とプライベートのバランスを取りやすくすることも、その時の仕事内容、状況によっては可能といえます。
また、IT業界では近年、定期的な休暇やリフレッシュを取ることが推奨されてきているため、忙しくない時期などに休暇を取得するなどで、メリハリをつけて仕事に向き合うことが魅力ともいえるでしょう。
グローバルな活躍の場
IT業界自体がグローバルでありかつ、外資系企業や日系グローバル企業なども多いため、サーバー周りのIT技術を深く学んでいくことで、グローバルに活躍していくことも、魅力の一つといえるでしょう。
サーバーエンジニアは英語力が必須という訳ではありませんが、英語力などがあれば活かせるプロジェクトも数多く存在するため、技術プラス英語で勝負をしたいなどといった方にとっては、面白みや楽しさを感じるともいえます。
サーバーエンジニアは、経験があれば、キャリアアップ転職もしやすい
サーバーエンジニアは需要が高くかつ、高い経験値を持つサーバーエンジニアは、どの企業も不足しているといえます。
デジタル化が進む現在において、企業のITインフラを支えかつ、DXを推進できるようなサーバーエンジニアは、特に人材不足であり、引く手あまたともいえるでしょう。
市場価値が高いスキルを持つ、経験豊富なサーバーエンジニアは、キャリアアップの機会も他職種と比べて極めて多く、即戦力のエンジニアであればあるほど、自分自身が望む企業や年収条件などを実現できるキャリアアップ転職を実現しやすいことも、大きな魅力や楽しみの一つともいえるでしょう。
サーバーエンジニアの中でも、楽しい!と言われる人気のプロジェクト
サーバーエンジニアの仕事の中で、「楽しい!」と言われるような人気のプロジェクトは、やはり最新技術に携わる仕事や、大規模プロジェクトといった、自分自身のスキルアップや市場価値を高める仕事に集中している傾向があります。
こちらでは、サーバーエンジニアに人気のプロジェクト例を説明します。
クラウド移行プロジェクト
クラウド移行プロジェクトは、多くのサーバーエンジニアにとって楽しいと感じる、人気のプロジェクトの典型ともいえるでしょう。
クラウド技術を学び、AWSやGoogle Cloud Platform、Microsoft Azureなどにて、オンプレミスからクラウド環境に移行することで、企業全体のITインフラの運用自体を変え、コスト効率やスケーラビリティの向上などに貢献し、日々進化する技術も身につけることができるため、クラウドのプロジェクトは最も人気なプロジェクトの一例ともいえます。
コンテナ化、自動化プロジェクト
コンテナ化や自動化のプロジェクトも、強い人気を誇るプロジェクトといえるでしょう。
コンテナ化のプロジェクトでは、既存のアプリケーションをDockerやKubernetesを使用してコンテナとすることで、効率的なデプロイ(実行ファイルをサーバー上に配置して、いつでも利用可能にすること)などが図れ、市場価値を高めるプロジェクトといえます。
また、自動化については、インフラの運用管理などをAnsibleやChefなどのツールを使って、自動スクリプトを作成し、運用効率を高めることができ、同様に市場価値を高めるプロジェクトともいえます。
大規模プロジェクト
大規模プロジェクトも、旧来と変わらずサーバーエンジニアにとって、市場価値を高めるプロジェクトといえます。
プロジェクトは、規模が大きくなればなるほど難易度も上がりかつ、インフラ基盤についての重要性も高まり、高度な設計や計画が求められます。
また、数万規模のアクセスや数億件のデータを扱うような大規模システムには、負荷やデータを分散する仕組みや考え方も必要となり、学ぶこともひときわ多いといえます。
例として、データセンターの移行や最適化であったり、止めてはいけないミッションクリティカルなシステムなど、難易度の高さゆえに大変さはありますが、キャリアアップを希望するサーバーエンジニアにとっては、興味を惹かれるプロジェクトでもあるといえます。
未経験からサーバーエンジニアはきつい?運用保守はきつい?
未経験からも目指しやすいサーバーエンジニアですが、ネットの口コミでは、よく「サーバーエンジニアはきつい」、「運用保守はきつい」と言われますが、実際はどうでしょうか。
結論としては、サーバーエンジニアがきついと感じるポイントは、仕事内容が「上流なのか」、「下流なのか」で、大きく変わります。より具体的に言うと、「構築以上なのか」、「運用以下なのか」で変わると言えます。
サーバーエンジニアのきつさについては、別記事の「未経験からサーバーエンジニアはきつい?大変なときの解決方法は?」に詳細を記載していますので、興味がある方はあわせてお読みください。
運用保守はきついのか?
とくにサーバーエンジニアにとって、「きつい」と言われるのは、運用保守と言われる仕事でしょう。
ただし、運用保守を正確にいうと、「運用」、「保守」、「監視」の3つに仕事を分けることができます。
特にきついと言われるのは、24時間365日のシフト勤務(夜勤有)のプロジェクトでしょう。
運用保守については、別記事の「運用保守はきつい・つまらない?3年以上やるのはおすすめしません」にて説明しておりますので、興味がある方はあわせてお読みください。
サーバーエンジニアに向いている人物像
サーバーエンジニアになるきっかけは人それぞれですが、活躍するサーバーエンジニアを見て、また採用企業が欲しいサーバーエンジニア像をまとめると、サーバーエンジニアに向いている人物像は下記となります。
■サーバーエンジニアに向いている人物像(特徴):
・ITが好き(パソコンやインターネットなどが好き)
・コツコツ学習できる、知的好奇心がある
・問題解決が好き、仮説を立てて考えることができる
・チームワークを大切にできる
・コミュニケーション能力
・細かい作業が苦にならない
・縁の下の力持ちのような存在が好き
また、サーバーエンジニアの向き・不向きについて詳しく知りたい方は、「サーバーエンジニアに向いている人とは?向いていないときつい?向く性格やスキルなどを解説」をあわせてお読みください。
サーバーエンジニアに求められるスキルや資格
サーバーエンジニアの仕事範囲は広いため、求められるスキルは多岐にわたります。また、サーバーエンジニアとしてキャリアを築くためには、求められる適切な資格を取得していくことが大事です。
その中で、サーバーエンジニアに必要とされるスキルについて、まとめて説明します。
サーバー系スキル
サーバーエンジニアは、物理サーバーや仮想サーバーのインストール、設定、管理を行いますので、LinuxサーバーやWindowsサーバーに関する知識や経験といったスキルが必要です。また、シェルスクリプトなどのスクリプト言語を用いた自動化スキルも大事でしょう。
ネットワーク系スキル
サーバーエンジニアは、ネットワーク系の知識やスキルも必要です。サーバーやOSと、ネットワークは切っては切れない関係であるため、ネットワークの基礎知識も必要とされます。
特にTCP/IPやDNS、ファイアーウォールやルーティングといった概念の理解から、ネットワークの設定、トラブルシューティングを行うスキルは必要といえます。
クラウド系スキル
近年のサーバー系業務においては、クラウドサービスの拡大にともない、クラウド(AWS、Google Cloud、Azureなど)の知識も必要といえます。
クラウドにおけるインフラ設計、デプロイ、管理、トラブルシューティングから、コスト削減のスキルも必要スキルといえます。
セキュリティ系スキル
サーバーエンジニアにとっても、セキュリティは非常に重要です。ファイアーウォールの設定やアクセス制御リストの管理、侵入検知システム(IDS)や侵入防止システム(IPS)、セキュリティポリシーの策定なども、必要スキルといえるでしょう。
また、サーバーエンジニアに求められる資格について、詳しく知りたい方は、「サーバーエンジニアがとるべき資格はこれ!転職、年収アップに必須です」に記載しておりますので、ご興味がある方はあわせてお読みください。