LinuCに落ちた原因と再受験のコツ|レベル1を逆転合格する方法【2026】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

LinuCに落ちた――。

学習に使った時間や高額な受験料、再受験への不安。また「自分には向いていないのでは」など感じているかもしれません。

ですが、LinuCレベル1で一度つまずくことは、決して珍しくはありません。むしろ多くの合格者が経験している「理解が一段深まる前の壁」でもあります。

この記事では、LinuCに落ちる人の共通パターンと、再受験で逆転するための具体的な立て直し方を整理していきます。焦らず、戦略的に一緒に立て直していきましょう。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

LinuCに落ちるとつらい。でも珍しいことではない

「勉強したのに点数が伸びない」、「手ごたえがない」。LinuCレベル1に不合格になると、「向いていないのでは」と不安になるのは当たり前です。

実際、LinuCに一度落ちること自体は、決して珍しくありません。とくに勉強時間も受験料もかけたからこそ、ショックも小さくありません。

レベル1は「基礎」に分類されるものの、「基礎=簡単」ではなく「基礎=土台への深い理解」を問われるため、曖昧な知識がそのまま不合格に直結する試験です。

101/102は想像以上に「細かい」。「101が思いのほか難しい」と感じる理由

LinuCレベル1の中でも、特につまずく人が多いのが「101試験」です。その理由は、問われる内容の粒度が細かいことにあります。

「何となく覚えている」を許さない出題傾向:
例として「/etc/fstab」。これを「マウント設定ファイル」と覚えているだけでは不十分です。

これを、6つのフィールドがあり、各フィールドの意味(デバイス・マウントポイント・ファイルシステムタイプなど)までを理解していないと、本番では選択肢を消せません。

「101が難しかった」という感想は、多くの受験者が抱く共通の感覚です。それは向き・不向きの問題ではなく、試験自体が「理解の深さ」を求めているためです。

実務未経験だと「ファイルの中身」や「動作」がイメージしづらい

未経験者が苦戦する最大の要因は、Linuxに触れた「経験値」の差にあります。

ファイル名やコマンドを「単語帳的に覚える学習」になりやすい:
設定ファイル名(例:/etc/passwd など)は覚えていても、その中身がシステムにどう影響しているかのイメージが湧かない。

出力結果が読めない:
コマンド(例:ps aux など)の出力結果などを読み取る力が不足している。

試験では「このコマンドを打った結果、どうなるか?」といった「動き」の予測も問われます。

これは実務経験がないとテキストベースの暗記に頼りがちですが、これは「実機慣れ」の不足でもあります。

落ちた原因は「才能」ではなく「理解の浅さ」と「慣れ不足」

LinuCレベル1は、天才を選抜する試験ではありません。「基礎をどれだけ頭や体に染み込ませたか」を測る試験です。不合格となる理由は、以下のいずれかに集約される傾向です。

知識が「点」で止まっている: 仕組み(線)として理解できていない
出題傾向への慣れ不足: コマンド問題や複数回答の形式に対応できていない
実機操作の回数が少ない: コマンドの挙動が記憶に定着していない

これらはすべて、学習方法の改善で解決できる要素ばかりです。「落ちた=向いていない」と考えてしまう前に、まずは冷静に「やり方と深さ」をアップデートしていきましょう。

→関連記事:【難しすぎる?】LinuCの難易度は?レベル1ー3、LPICや他の資格との違い

LinuC不合格者に多い弱点パターン【レベル1】

LinuCレベル1、特に「101試験」で不合格になる人には、共通した傾向があります。それは「単語を知っている」ものの、「Linuxを動かせる状態」にはなっていないことです。

多く見受けられるのは、以下の3つの典型パターンです。

① コマンドを「丸暗記」で止めている(出力結果が読めない)

「コマンド名」は覚えていても、その「挙動」を理解していないタイプです。特に基本コマンドほど、挙動を正確に理解しておく必要があります。

基礎的な例として、「 ls -l 」。このコマンドを実行した時、以下が出力されたとします。

-rwxr-xr-x 1 root root 151 Feb 12 12:00 test.txt

この1行の「各項目の意味」を説明できますか?

LinuCは「用語のテスト」ではなく、「コマンドの挙動理解テスト」寄りです。出力結果を読み解く力が、選択肢を絞り込む鍵になります。

② ブート・systemd・プロセス管理が曖昧(仕組みの理解不足)

101でつまづきやすいのが、システムの「起動」や「管理」の仕組みです。この分野が難しいのは、「普段意識しない処理の裏側」を問われるためです。

ブートプロセスの「流れ」の理解:
基礎的な例として、「BIOS/UEFI → ブートローダー → カーネル → systemd」という流れを順序立てて説明できない。

この分野は混同されやすく、細かな違いを整理していく必要があります。「systemctl」で「start(今すぐ起動)」と「enable(次回ブート時に有効化)」など、似ているけど違うことを整理していきましょう。

③ パイプ・リダイレクト・正規表現で混乱(Linux的思考の理解不足)

Linuxは「1つのコマンドで解決する世界」ではありません。コマンドを組み合わせて、問題を解決していきます。

記号の使い分け:
「 | 」(コマンドを繋ぐ)と 「 > 」(ファイルに書き出す)の違い、「 >> 」(追記)などの使い分けが曖昧。

特に正規表現は初学者にとって鬼門です。「^」、「$」、「*」などの記号の意味を、「雰囲気」で覚えていると本番で崩れます。苦手に感じたら、実機で試して理解しましょう。

【補足】102で落ちる人は「シェル環境とネットワーク」が鬼門

102で不合格だった場合、多くの場合は「概念の整理不足」に集約されます。

シェル:
環境変数(PATHなど)の理解不足。読み込み順序の理解(「/etc/bash.bashrc」、「/etc/profile」など)が曖昧。

ネットワーク:
CIDR(サブネット)計算の不慣れ、TCP/UDPのポート番号が曖昧、「/etc/hostname」や「/etc/hosts」などの混同。

逆に、102は「概念の整理」をできれば、安定して点が取れる科目です。

LinuCレベル1で失敗しやすい「学習の落とし穴」

LinuCに落ちた人の多くは、努力不足ではありません。問題は「量」ではなく「学習の方向」です。再挑戦で同じ失敗を繰り返さないために、多くの人がハマりやすい2つの落とし穴を事前に確認しましょう。

① 「インプット」に偏り、アウトプット学習を甘く見た

不合格者の多くが陥る最大の落とし穴です。参考書を読み込むインプット学習に必死になるあまり、「問題集を解く」、「自分の手でコマンドを打つ」というアウトプット学習が足りていないケースです。

インプット学習は「わかったつもり」になりやすい:
見たことがある問題と選択肢があれば正解できても、応用された問題や、記述式になると、手が止まってしまう。

試験は「正しくアウトプットできるか」で合否が分かれます。LinuCは「見れば分かる人」よりも、「一度でも手を動かした人」を合格させる試験です。

② Ping-tの正解率に安心し、「コマ問(記述式)」を軽視した

Ping-tの模擬試験で合格レベルでも本番で落ちる。これは「見て選ぶ選択式」に慣れすぎて、「自分で入力する(コマンド問題)」を疎かにしたときによく起こります。

コマ問は「なんとなく」が通用しない:
「newaliases?」それとも「newaliase?」と迷った瞬間、正解が遠ざかります。読んで覚えたつもりでも、実際に自分で入力できないと、試験では通用しません。

またコマンドは覚えたが、「設定ファイルの場所」が書けないケースも少なくありません。

逆に言えば、学習方法を正しく修正できれば、次は十分に合格を狙えます。学習方法を見直したい方は、以下の記事が参考になります。

→関連記事:LinuC レベル1の勉強方法まとめ|最短合格の教材・勉強時間も解説

不合格後の再受験ルール【LinuC公式ポリシー】

LinuCに落ちた直後は「すぐにリベンジしたい」と焦る人も少なくありません。しかし、公式では「待機期間(再受験ポリシー)」が定められています。ルールを正しく把握し、戦略的に冷却期間を過ごしましょう。

再受験は「7日目」から可能(クールダウン期間)

LinuCでは、不合格日の翌日から6日間は再受験できません。

最短の再受験日: 1回目の不合格から7日目以降

例として、「月曜日に不合格」 → 次に受けられるのは「翌週の月曜日」からです。また受験自体の回数制限・上限はありません。

※ポリシーは変更される可能性があるため、LinuC公式サイトから再受験ポリシーを確認してください。

スコアレポートの「%」から弱点を見抜く方法

不合格後に最も価値があるのは、合格点との差ではなく「分野ごとの正答率(%)」です。

50%未満:基礎理解が不足。最優先で再学習
50~60%: 理解はあるが不安定。アウトプットでリカバリーを図る
70〜80%: 維持でOK。問題演習の精度を上げると尚良い

「最初から全部やり直す」のは効率を落とします。スコアレポートを分析し、「凹んでいる分野だけをピンポイントで埋める」のが最短合格の鉄則です。

不合格は「本番の出題データ」を知れるアドバンテージ

待機期間の1週間は、ただの空白ではありません。一度本番を経験することで、初受験の人にはない「アドバンテージ」を3つ手に入れています。

出題の「傾向や粒度」を肌で知っている: どの程度細かい内容が問われるか、などを体験済み
自分の「迷いどころ」が明確: 苦手分野の復習こそが、もっとも合格につながる
試験会場の雰囲気慣れ: 2回目以降は緊張が和らぐ、実力を出しやすくなる

不合格は失敗ではありません。「合格するために必要な不足データ」を手に入れた状態です。

【逆転合格】LinuCを最短で立て直すための学習法

ただ闇雲に「勉強時間」を増やすのではなく、「勉強の質(アウトプット)」を変えると効率が大きく高まります。やるべきことは、以下の3点です。

① スコアレポートを起点に、とにかく「凹んでいる分野」だけを潰す

「全体をもう一度最初から」は非効率です。正答率が低かった分野に学習を集中させましょう。

特に「正答率60%未満」は最優先で再学習しましょう。 必要とあらば参考書を読み直し、用語の「意味」も自分の言葉で説明できるようにしましょう。

② 「選択肢」に頼らない(白紙の状態から再現する)

再受験で最も重要なのは、以下3点です。

・コマンドを何も見ずに書けるか
・オプションの意味を説明できるか
・設定ファイルの場所を即答できるか

また、LinuC の選択式(複数回答含む)を攻略するには、「見て選ぶ」学習からの卒業も重要です。「正解はA」で終わらせず、「B・C・Dがなぜ間違いなのか」まで説明できるようになれば、応用問題も十分対処できます。

「なんとなく正解できる状態」から、「理由を説明できる状態」へ引き上げると、合格に大きく近づきます。

③ 実機演習の「回数」を増やし、手に覚えさせる

テキストを10回読むより、実機で数回コマンドを打つ方が記憶に定着します。VirtualBoxやWSL2など、環境は何でも構いません。

ユーザーを作成し、パーミッションを変える、ログを確認する。テキストで読むだけでなく、実際にコマンドを打つことが、そのまま合格率に直結します。

試験直前にLinuxを触ることに抵抗があるなら「ノートに数回書く」でも問題ありません。重要なのは「読むだけ」を卒業し、少しでも「手を動かす」ことです。

効率よく合格を狙いたい方へ

LinuC試験の具体的な教材の選び方や、詳細な勉強スケジュール、白本・Ping-tの「落ちないための使い方」は以下の記事で詳しく解説しています。

→関連記事:LinuCレベル1の勉強法まとめ|最短合格の教材・勉強時間も解説

またLinuC対策に限らず、インフラ学習全体の流れを整理したい方は、以下記事も参考にしてください。

→関連記事:インフラエンジニアの勉強方法と順番|未経験からの独学ロードマップ

それでも受かる気がしないときの「現実的な選択肢」

「自信がない」、「もう受かる気がしない」そんな気持ちになるのは、決しておかしくはありません。また、LinuCレベル1はあくまで通過点に過ぎず、選択肢は「再受験一択」ではありません。

ここでは「現実的な選択肢」を整理していきます。

Linux Essentialsから「土台」を固め直す

「101が重すぎる」、「コマンドへの苦手意識が抜けない」という場合は、下位資格であるLinux Essentialsに一度切り替えるのも手です。

Linux Essentialsは、 Linuxの基本概念や簡単なコマンド操作が中心であり、LinuC-1よりも易しい難易度です。またLinuC-1で学んだ知識がそのまま活かせます。

一見遠回りに見えますが、一度Essentialsで「合格」をつかみ、全体像を整理することで、レベル1の理解度が大きく高まるケースは多々あります。

→関連記事:Linux Essentialsとは?難易度・合格率・受験料まで徹底解説

資格より先に「現場経験」を優先する道

LinuCに落ちたからといって、インフラエンジニアへの道が閉ざされるわけではありません。

現場で毎日ログを確認し、サービスを操作し続けることで、資格学習では理解できなかった「問題文の意味」が自然と分かるようになります。実務で得られる理解は、資格学習とは別の価値があります。

また資格は強力な武器ですが、絶対条件ではありません。「不合格でもここまで学んだ」という意欲を評価してくれる企業も存在します。

「そもそも資格って本当に必要なの?」と感じた方は、以下の記事も参考にしてください。

→関連記事:LinuC・LPICは意味ない?取得のメリットと不要な人の条件

またLinuxを軸にサーバー領域の基礎を固めたい方は、サーバーエンジニアの学習ロードマップも参考になります。

→関連記事:サーバーエンジニア勉強ロードマップ|未経験から構築に近づくステップ

インフラエンジニアになるルートは一つではない

「LinuCに受からない=エンジニアになれない」というのは誤解です。資格は手段のひとつに過ぎません。

インフラエンジニアになるルートは、「LinuC以外の資格を取って転職」、「現場で経験を積みながら理解を深める」、「別分野からアプローチする」など多数存在します。

今、もし考えがまとまらない状態なら、一度立ち止まって「自分に合ったルート」を選び直してみませんか?ロードマップが目に見えるだけでも、気持ちが楽になります。

→関連記事:未経験からインフラエンジニアになるには?失敗しないルート選び・ロードマップ

大切なのは、資格に縛られることではなく、「理解を深め続けること」です。

まとめ|LinuC不合格は「強いエンジニア」への第一歩

LinuCに落ちたことは、失敗ではありません。

むしろ、「自分の弱点を知れた」、「試験の粒度を体感できた」など、未受験の人にはない「合格へのアドバンテージ」があります。これらはすべて、逆転合格のための貴重な経験です。

これからは、インプット中心の学習を卒業し、「アウトプット中心の学習」へ軸足を移しましょう。「見てわかる」から、「一度でも手を動かしたことがある」にアップデートできれば、合格は十分に狙えます。

LinuC不合格は終わりではなく、理解を深めるための通過点です。焦らずにかつ戦略的に、将来のキャリアへ変えていきましょう。

一人で考えると視野が狭くなりがちです

一人で抱え込まず、「再受験すべきか、それとも現場経験を優先すべきか」を迷っているなら、第三者の視点で整理するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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