こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
クラウドエンジニアは、いま最も需要が伸びているIT職種のひとつです。
AWSやAzureなどのクラウドサービスを活用できる人材は、企業のDX推進やシステム刷新に欠かせない存在となり、転職市場でも高く評価されています。
一方で、未経験からクラウドエンジニアを目指す方の多くが、こんな悩みを抱えています。
「何から勉強を始めればいいのか分からない」
「資格を取っても実務につながらないのでは?」
「独学で続けられるか不安」
実際、クラウド学習は範囲が広く、途中で挫折してしまう人も少なくありません。
しかしご安心ください。効果的な学習の「道筋」を知り、着実に進めれば、未経験からでも実務に通用するスキルを身につけることは可能です。
ただし、あなたが 「インフラや開発の経験者」か「完全なIT未経験者」 かによって、到達までの期間は異なります。
■クラウドエンジニアまでの到達期間目安:
・インフラ経験者:半年程度でクラウド案件へ挑戦が可能なケースも多い
・完全未経験者:集中的に学べば最短1年、無理のないペースなら1年半〜2年で基礎スキルを固め、クラウド案件挑戦レベルに到達が一般的
この記事では、クラウドエンジニアを目指すための体系的な勉強法ロードマップを解説します。
基礎知識から始め、ステップごとの学習内容・おすすめ教材・挫折しやすいポイントとその対策までを網羅。さらに、学習成果をどうやって実務・転職につなげるかについても紹介します。
なお「クラウドエンジニアの仕事内容やキャリアの全体像」を知りたい方は、先に以下の記事をご覧ください。勉強だけでなく、仕事内容・年収・資格・将来性などをまとめています。
→ クラウドエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・年収・キャリアパスまとめ
未経験からクラウドエンジニアを目指す勉強の全体像
クラウドエンジニアを目指すには、「いきなりクラウド」から始めるのではなく、ITインフラの基礎を理解したうえでクラウド技術を学ぶことが近道です。
なぜなら、クラウド上で構築されるシステムの多くは、Linuxやネットワーク、セキュリティの基本的な仕組みの上に成り立っているためです。
ここでは、未経験者が最初に押さえておきたい「全体像」を整理します。
クラウドエンジニアに必要な基礎スキル(Linux・ネットワーク・セキュリティ)
クラウド環境ではサーバーやネットワークを意識せず利用できますが、内部では同じ仕組みが動いています。そのため、以下の基礎スキルは欠かせません。
■必要な基礎スキル:
・Linuxの基本操作(ユーザー管理、ファイル操作、プロセス管理)
・ネットワークの基礎(IPアドレス、ルーティング、DNS、ファイアウォール)
・セキュリティの基礎(アクセス制御、暗号化、SSHなど安全な接続方法)
→これらを理解しているかどうかで、クラウド学習のスピードが大きく変わります。
オンプレとクラウドの違いを理解する(表で比較:構築・コスト・スケーラビリティ)
未経験者がつまずきやすいポイントのひとつが、「オンプレ」と「クラウド」の違いです。
| 項目 | オンプレミス | クラウド | 
| サーバー調達 | 自社購入・設置 | 必要に応じて即時利用 | 
| コスト | 初期投資が大きい | 従量課金(使った分だけ) | 
| スケーラビリティ | 物理機器の制約あり | 自動で拡張・縮小可能 | 
| 運用 | 障害対応も自社責任 | 可用性・冗長化が標準機能 | 
クラウド特有の「従量課金」、「可用性」、「スケーラビリティ」といった概念を早い段階で押さえると、その後の学習がスムーズになります。
クラウド用語と基本概念(冗長化/可用性/課金モデルなど)
クラウド分野では独特の用語が頻出します。特に以下は学習初期から意識しておくと理解が早まります。
■用語や概念の例:
・冗長化(Redundancy):障害時にサービスを止めない仕組み
・可用性(Availability):サービスを継続稼働させる度合い
・スケーラビリティ(Scalability):負荷に応じてシステムを拡張できる柔軟性
・料金モデル:従量課金・リザーブドインスタンスなど
これらの概念は資格学習にも登場するため、早めに慣れておくことで後の効率が大きく高まります。
また、クラウド技術の中でも特に注目度が高いのはAWSです。AWSエンジニアについて詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考になります。
→関連記事:AWSエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説
クラウドエンジニア勉強法ロードマップ|未経験から実務につなげる5ステップ
クラウドエンジニアを目指すうえで大切なのは、闇雲に勉強を始めるのではなく、「正しい順番でステップを踏むこと」です。
以下では、未経験からクラウドエンジニアになるための学習ロードマップを5つのステップに整理しました。
ステップ1:【土台】インフラ基礎の習得(Linux/ネットワーク)
クラウドの基盤には、Linuxやネットワークといった従来型インフラの知識が欠かせません。ここでの目標は「黒い画面(Linuxコマンド)や基本的なネットワークの仕組みに慣れること」です。
■インフラ基礎の習得:
・Linuxの基本操作(ユーザー管理、ファイル操作、権限、ログ)
・ネットワーク基礎(IPアドレス、DNS、HTTP/HTTPS、ルーティング)
・セキュリティの基礎(SSH接続、ファイアウォール設定、アクセス制御)
教材例:LPIC/LinuC対策教材(Ping-t、Linux教科書「あずき本」など)を活用すれば、体系的に学習できます。
また、インフラの基礎となるLinuxやネットワークを、業務で利用する頻度が高いのは、インフラエンジニアです。
→インフラエンジニアの仕事内容や必要スキルについては「【まとめ】インフラエンジニアとは」で詳しく解説しています。
→実際の勉強ステップを知りたい方は「インフラエンジニア勉強法まとめ」もご覧ください。
ステップ2:【実践】クラウド基礎+ハンズオン(AWS/Azureのコアサービス)
基礎を押さえたら、いよいよクラウドサービスに触れていきましょう。
最初はAWSかAzureを1つに絞り、主要サービスをハンズオンで体験するのがおすすめです。
■クラウドハンズオン:
・AWSなら:
 →EC2(仮想サーバー)、S3(ストレージ)、VPC(ネットワーク)、IAM(アクセス制御)、RDS(データベース)
・Azureなら:
 →VM(仮想マシン)、Blob Storage(ストレージ)、Virtual Network(ネットワーク)、RBAC(アクセス制御)、SQL Database(データベース)
→まずは無料枠を活用し、実際にインスタンスを立ち上げたり、ネットワークを組んでみることで理解が深まります。
→関連記事:AWSの勉強方法まとめ|未経験からエンジニアを目指すロードマップ
ステップ3:【体系化】資格対策と模擬構築演習
ゴールが見えにくいクラウド学習において、資格は大きなモチベーションになります。
特にAWS認定資格やAzure資格は転職市場で評価が高く、学習の指針として最適です。
| 資格名 | 難易度 | 学習時間目安 | 内容 | 
| AWS Cloud Practitioner | 初級 | 30〜50時間 | AWSの全体像を学ぶ入門資格 | 
| AWS SAA(Solutions Architect – Associate) | 中級 | 100〜150時間 | AWS上でのシステム設計スキル | 
| AZ-900(Microsoft Azure Fundamentals) | 初級 | 30〜50時間 | Azure全体像の入門資格 | 
| AZ-104(Microsoft Azure Administrator) | 中級 | 100〜150時間 | Azure環境の運用・管理スキル | 
注意点として、資格はゴールではなく「知識を整理する通過点」です。学習と並行して「模擬構成を設計する/GitHubで構成図を公開する」などのアウトプットを必ず組み合わせましょう。
→関連記事:クラウドエンジニアにおすすめな資格一覧と取得順番
→関連記事:AWSエンジニアに必要な資格は?選び方・難易度・年収への影響を徹底解説
ステップ4:【武器化】アウトプット強化(構成図作成、GitHub公開、ブログ発信)
クラウドエンジニアは「設計力」と「実践力」が評価される職種です。資格で得た知識を活かし、ポートフォリオとして残るアウトプットを作成しましょう。
補足:
インフラ経験者:これまでの実務経験そのものがポートフォリオになります。そのためこのステップは「加点要素」と考えれば十分です。
完全未経験者:資格だけでは差別化が難しいため、このステップ4が必要となります。GitHubや構成図、Qiita記事などのアウトプットまで踏まえて「実務経験の代替」という評価になることがあります。
■アウトプット例:
・AWS上にWebアプリの模擬環境を構築(EC2+RDS+S3+VPC)
・構成図を draw.io で作成
・GitHubでコードや構成図を公開
・Qiitaやブログで学習記録を発信
→こうした取り組みは、転職時の職務経歴書や面接で「自分はここまで学習・実践しました」と伝える証拠になります。
ステップ5:【差別化】応用スキル(IaC/セキュリティ設計)
最後のステップでは、もう一段上のスキルを目指します。
特にクラウド案件では「自動化」と「セキュリティ」が求められるため、この領域を学べると 「任せられるエンジニア」 へとステップアップできます。
補足:
インフラ経験者:実務に近い環境でIaCやセキュリティ設計に関わる機会があれば、早めに学んでキャリアの差別化につなげましょう。
完全未経験者:ここは「最終目標」として押さえればOKです。まずはSTEP3〜4を確実に積み上げてから取り組むイメージです。
■学ぶべき応用スキル:
・IaC(Infrastructure as Code):
 →Terraform、AWS CloudFormation
・セキュリティ設計:
 →IAM最小権限設計、WAF/GuardDutyなどのセキュリティサービス活用
・運用設計:
 →監視(CloudWatch/Azure Monitor)、バックアップ戦略、障害対応フロー
こうしたスキルを習得できれば、「クラウド構築ができる人」から「設計・改善を任せられる人」にステップアップでき、SREやクラウドアーキテクトなどの上位職種/年収アップに直結していきます。
また学習だけでなく、転職活動とセットで考えると、どこまでやるべきかがより分かるため効率的です
効率よく学習を進め、転職にもつなげたい方は、インフラ専門の転職相談でキャリアプランを一緒に考えてみませんか?
おすすめ教材・学習リソース
クラウド学習を効率よく進めるためには、適切な教材や環境を選ぶことが重要です。
ここでは、未経験者からでも取り組みやすい書籍・オンライン教材・ハンズオン環境・コミュニティを紹介します。
書籍(入門・中級)
クラウドを学ぶ際には、まず体系的な理解を得られる書籍が役立ちます。特に入門書は「全体像を把握する」ことに効果的です。
| 書籍名 | レベル | 特徴 | 
| この一冊で全部わかるクラウドの基本 | 入門 | クラウドの基本概念を図解で学べる入門書。未経験者向け。 | 
| 試験テキスト AWS認定クラウドプラクティショナー | 初級 | AWS公式試験範囲をカバー。資格対策にも活用可能。 | 
| Microsoft Azure入門ガイド | 初級 | Microsoft公式サービスを中心にAzureの仕組みを理解できる。 | 
| クラウドエンジニアの教科書 | 初級~中級 | 3大クラウドAWS/Azure/GCPの基本、概要を解説。 | 
→書籍は「入門書 → 資格対策書 → 実務書」の順に進めると、理解がスムーズです。
オンライン教材(Udemy、AWS Skill Builder、Microsoft Learn)
近年ではオンライン教材の質が非常に高く、動画や実機演習を通じて効率的に学べます。
■クラウド学習用オンライン教材:
・Udemy
 →AWS・Azure資格対策コースが豊富。動画+演習形式で、未経験者でも取り組みやすい。セール時に購入するとコストパフォーマンスが非常に高い。
・AWS Skill Builder
 →AWS公式の学習サービス。模擬試験やハンズオンラボを無料で体験できる。
・Microsoft Learn
 →Microsoft公式の学習プラットフォーム。Azureなどを手を動かしながら無料で学べるラーニングパスが多数。
→オンライン教材は「書籍で基礎理解 → 動画教材で補強」という流れがおすすめです。
ハンズオン環境(AWS無料枠、Azure無料枠)
クラウド学習で最も重要なのは「実際に触ってみること」です。AWSもAzureも無料枠が用意されているので、積極的に活用してみましょう。
■ハンズオン環境:
・AWS 無料利用枠
 →EC2やS3など、AWSの主要サービスが最大12ヶ月間無料プランで利用可能。最初に環境構築を試すのに最適。
・Azure無料枠
 →期間限定のクレジット枠(200ドル)や、12ヶ月分の無料枠が利用可能。AzureやMicrosoft環境に興味がある人におすすめ。
注意点として、無料枠を超えると課金されるため、課金アラートの設定を忘れずに行いましょう。また利用していないサービスは停止・削除しましょう。
コミュニティ・勉強会・メンタリング活用法
学習を続けるうえで仲間の存在は大きなモチベーションになります。また、実務経験者からのフィードバックを受けることで、独学では得られない知見も得られます。
■コミュニティ・勉強会・メンタリング活用:
・Connpassの勉強会:
 →AWSやAzure関連のイベントが頻繁に開催。現役エンジニアの話を直接聞ける。
・Qiita/Zenn:
 →技術記事を読むだけでなく、自分も投稿することで知識の整理とアウトプットに繋がる。
・メンタリングサービス:
 →クラウド経験者に学習相談できるサービス(MENTAなど)を活用すれば、効率的に学習を進められる。
これらのリソースをバランスよく組み合わせれば、独学でも挫折せずにスキルを積み上げられます。
クラウド学習で挫折しやすいポイントと対策
クラウド学習は範囲が広く、初めて学ぶ人にとって挫折のリスクが高い分野です。ここでは、よくあるつまずきポイントと、その解決策を整理していきます。
概念理解が難しくイメージできない壁 → 図解・実機で補う
クラウドの用語や仕組み(VPC、冗長化、スケーラビリティなど)は抽象的で、頭で理解するだけではイメージしにくいです。
この壁にぶつかると「なんとなく分からないまま進む」状態になり、途中でやめてしまいがちです。
■対策:
・図解付きの教材(書籍・Udemyコース)で全体像を視覚化
・実際にAWS/Azureの無料枠で構築し「動くもの」として体験
・Qiitaやブログで自分なりに言語化・図解してみる
課金事故・無駄な構成で学習コストが膨らむ → 無料枠・アラート活用
「勉強のつもりで環境を立てたら、請求が数千円〜数万円、、」という課金事故は、学習者にありがちな失敗です。
■対策:
・必ず無料枠を活用(AWS無料利用枠、Azure無料枠)
・利用料金アラートを設定(AWS Budgets、Azure Cost Management)
・不要なリソースは学習後すぐに削除
また、模擬環境は最小構成で設計する癖をつけると、シンプルかつ学習しやすくなります。
ネットワーク設計が難しく詰まりやすい → 基礎学習を組み込む
初学者のクラウドの難所は「ネットワーク周り」です。
VPCやセキュリティグループの設計に詰まると、インスタンスが起動しても接続できない…といった問題で手が止まってしまいます。
■対策:
・ネットワーク基礎(IPアドレス/ルーティング/DNS)をステップ1でしっかり固める
・小さな構成から始める(1台のEC2+S3など)
・行き詰まったらQiita・Stack Overflowで類似事例を調べる
また、操作手順を視覚的に理解したい場合は、YouTubeのハンズオン動画などを参考にするとイメージがつかみやすいです。
モチベーションが続かない → 目標設定/発信/仲間づくり
クラウド学習は範囲が広いため、独学では途中でモチベーションが切れやすいのが実情です。
■対策:
・資格取得を「短期目標」として設定(例:3ケ月でSAA合格)
・勉強会やコミュニティに参加し、仲間と進捗を共有
・学習ログをSNSやQiitaで発信し、学習を習慣化
・メンタリングサービスを利用して「伴走者」をつける
挫折を防ぐ最大のポイントは「一人で抱え込まない」ことです。クラウド学習は必ず壁がありますが、図解・実機・仲間を活用すれば乗り越えられます。
→関連記事:未経験からAWSエンジニアになるには?必要スキル・資格・転職ロードマップ
クラウドエンジニア転職で評価される学習成果の活かし方
クラウドの勉強を進めるうえで大切なのは、資格や知識を「持っているだけ」で終わらせず、実務で使える形に変換することです。
ここでは、学習成果をどのようにアウトプットし、転職活動やキャリア形成に活かすかを解説します。
経験者(構築・運用)の場合:アウトプットは「加点要素」
すでにサーバー構築や運用エンジニアの経験がある方は、日々の業務自体がポートフォリオ代わりになります。
そのため、まずは資格取得+過去の業務とクラウドを結びつけて語れることが重要です。
■具体的な取り組み例:
・監視で扱っていた知識を「AWS CloudWatch」や「Azure Monitor」に応用できると示す
・Windowsサーバーの運用経験を「Azure VM」や「RBAC」と関連づけて語る
・業務改善アイデアを、資格学習で得た知識とリンクさせて提案する
・余裕があれば、GitHubやブログでアウトプットを残しておくと、さらに「加点要素」
経験者の場合は、無理に大規模なポートフォリオを作らなくても、「経験+資格」でも評価されます。
→関連記事:クラウドエンジニアの年収は高い?【年代別・資格別・働き方別に徹底解説】
IT未経験者の場合:学習成果が「実務経験の代わり」になる
一方、完全未経験からクラウドエンジニアを目指す場合は、資格取得だけでは差別化が難しいのが現実です。
そのため、学習成果を「見える形」でアウトプットし、実務経験の代替として示すことが大事です。
■おすすめのアウトプット例:
・AWS上に模擬システムを構築(例:EC2+RDS+S3+VPCでWebアプリ環境を作成)
・構成図を draw.io で作成し、設計意図を文章で説明する
・GitHub に構成図やTerraformコードを公開
・Qiitaやブログで学習記録・トラブルシューティング事例を発信
→関連記事:未経験からクラウドエンジニアになるには?
共通ポイント:資格は通過点、アウトプットが差をつける
経験者・未経験者ともに、資格は知識を体系化するための通過点にすぎません。実際の採用現場では、「学んだ知識をどう活用しているか」を示すアウトプットが差をつけます。
経験者は「資格+実務」を整理して語れるように、未経験者は「資格+アウトプット」で実務の代替を示すことが成功の鍵です。
具体的な転職のステップや成功事例は、「未経験からAWSエンジニアになるには?必要スキル・資格・転職ロードマップ」で解説しています。
学習成果をどうアピールすればいいか不安な方、自分にあう具体的な求人を知りたい方は、私たちの無料転職相談をご活用ください。
よくある質問(FAQ)
クラウドエンジニアを目指す学習を始めるにあたり、多くの方が共通して抱く疑問をまとめました。
Q1:未経験からクラウドを学ぶ場合、どれくらいの勉強時間が必要?
学習時間は IT経験の有無 によって大きく変わります。
■必要な学習時間の目安:
・IT未経験者:
 →1日1〜2時間ペースで学ぶ場合、1年〜1年半程度で基礎スキル(Linux/ネットワーク/AWS SAAレベル)を固められるのが一般的です。
・インフラ経験者(構築運用など):
 →基礎があるため短縮でき、3〜6ヶ月でクラウド案件に挑戦可能なスキルに到達するケースもあります。
→大切なのは「何時間勉強するか」よりも「継続してアウトプットを伴う学習ができるか」です。
AWSスキルを身につけた後のキャリアアップ例は、「未経験からAWSエンジニアになるには」で詳しく解説しています。
Q2:資格なしでもクラウド学習を始められる?
はい、始められます。
クラウドのハンズオン環境(AWS無料枠やAzure無料枠)を使えば、資格がなくてもサービスに触れて理解を深められます。
ただし、資格学習のメリットは大きいです。
■資格学習のメリット:
・学習範囲が明確(シラバスがあるため迷わない)
・転職市場での評価が高い(特にAWS SAAやAzure AZ-104)
・学習モチベーションを維持しやすい
Q3:AWSとAzure、どちらから学ぶべき?
どちらを選ぶかは キャリアゴールと就職先の傾向によって変更する方がおすすめです。
■AWSの特徴:
・世界的にシェアNo.1
・中小〜大手企業、幅広い求人で求められる
・初学者に最もおすすめ(教材や情報も豊富)
■Azureの特徴:
・日本国内の大企業・官公庁で導入事例が多い
・Windows ServerやActive Directory経験者との相性が良い
迷ったらAWSから始めるのが無難ですが、「狙いたい会社の案件傾向」で選ぶのがベストです。
→AWSエンジニアの年収について詳しく知りたい方は、「AWSエンジニアの年収相場|未経験から資格・経験別に徹底解説」も参考になります。
Q4:AWS CLFとSAAはどちらから取るべき?
未経験者で基礎から着実にやりたい人は、まず AWS CLF(クラウドプラクティショナー) から始めるのがおすすめです。
CLFはAWS全体像を幅広く理解でき、学習時間も短めであり、「まずはクラウドに触れてみたい」という段階の方に最適です。
そのうえで、次の SAA(ソリューションアーキテクト – アソシエイト) に進めば、設計力・実践力をバランスよく習得できます。
ただし、すでにITインフラの基礎(Linuxやネットワーク)をある程度理解している人や、学習に自信がある人は、CLFを飛ばして直接SAAに挑戦しても問題ありません。
→関連記事:AWS SAAの勉強法まとめ
まとめ:挫折しない学習法でクラウドキャリアを実現しよう
クラウドエンジニアを目指す学習は、範囲が広く複雑に見えるかもしれません。
しかし「正しい順番」で学び、資格取得とアウトプットを組み合わせれば、未経験からでも着実に実務につながるスキルを身につけることが可能です。
この記事で解説した5ステップを振り返ると、以下は未経験者が基礎から着実にスキルを積み上げるための標準的な流れです。
■クラウドエンジニアへのステップ:
1. 【土台】インフラ基礎の習得(Linux/ネットワーク)
2. 【実践】クラウド基礎とハンズオン(AWS・Azureの主要サービス)
3. 【体系化】資格対策と模擬構築演習(CLF/SAA/AZ-900/AZ-104)
4. 【武器化】アウトプット強化(構成図・GitHub・技術ブログ)
5. 【差別化】応用スキル習得(IaC・セキュリティ設計)
また、すでにインフラの経験がある方は、一部をスキップしたり、途中のステップから取り組んでも問題ありません。
特に重要なのは、資格=通過点、アウトプット=差別化の武器 という考え方です。
学んだ内容を「実務でどう活かせるか」という形に変換し、転職やキャリアアップにしっかりと結びつけましょう。
クラウドエンジニアに挑戦したいけれど、学習と転職のつなげ方が分からない、、
私たちがインフラエンジニア専門の無料転職相談で、あなたに最適なキャリアプランを提案します。
【無料】インフラ専門の転職エージェントに無料転職相談をしてみる
■あわせて読みたい 
→ 【まとめ】クラウドエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・将来性を徹底解説 
→ 未経験からクラウドエンジニアになるには?転職ロードマップ 
→ クラウドエンジニアの年収データまとめ
→ クラウドエンジニアに必要な資格一覧 


 
        



