インフラエンジニアの年収相場と上げ方|商流と役割で決まる現実【2026】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「インフラエンジニアの年収は、スキルを高めれば上がる」
そう思って努力しているけど、思ったほど年収が伸びず、不安を感じていませんか?

結論から言うと、インフラエンジニアの年収は、技術力だけで決まるわけではありません。「どの商流(立ち位置)」で「どの工程(役割)」を担っているかという「環境要因」が、年収に大きく影響します。

同じ設計構築のスキルがあっても、所属する会社の商流が違うだけで、年収が100万〜200万円以上の差が出てしまうのがIT業界の現実です。

この記事では、IT業界の多重下請け構造を踏まえた2026年最新の年収相場と、今の環境を見直すことで、年収を伸ばすための現実的な考えや選択肢を整理しています。

「未経験だったら年収はどのくらい?」、「どの領域・職種が伸びる?」、「将来どこまで伸ばせる?」
このような疑問がある方は、まずは今の状況に合わせて以下の「関連記事」を活用してみてください。

■状況別で読む|インフラエンジニア年収の関連記事:
未経験~3年目の方未経験インフラエンジニアの年収|初年度~3年目・上げる方法
職種別に年収を比較したい方インフラエンジニア職種年収ランキング|商流・工程
年収1,000万円を狙いたい方インフラエンジニアで年収1000万円|到達できる人の条件

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

【2026年最新】インフラエンジニアの平均年収|全フェーズ早見表

インフラエンジニアの年収は、経験年数だけで決まるものではありません。重要なのは、「どのフェーズ(工程)にいて、どんな役割を担っているか」です。

まずは年収全体像を、現在の市場価値に基づいた以下のフェーズ別早見表で確認してみましょう。

インフラエンジニア年収|フェーズ別・役割別早見表(2026年版)

スクロールできます

フェーズ
主な役割・工程年収目安参考(詳しく知りたい方)
未経験〜1年目運用保守・監視300〜400万円未経験年収の推移を見る
2〜3年目運用+構築補助400〜500万円
中堅層設計・構築500〜750万円職種別の年収比較を見る
上位層設計・上流/クラウド750〜900万円1,000万の到達ルートを見る
ハイクラスアーキテクト/SRE/PM900〜1,000万円超

※ 年収は「経験年数」ではなく、「どの工程・役割を担っているか」で大きく変わります。

表を図解にすると、以下のような構造になります。

インフラエンジニアの工程別キャリアステップと年収モデル(ITSSレベル別ピラミッド図)

同じ「インフラ」でも年収が上がる・停滞する3つの分岐点

インフラエンジニアには、年収停滞につながりやすい3つのポイントがあります。

年収を着実に高めていくためには、以下3点を事前に押さえておくと「なぜ年収が上がらないのか」の対策が打ちやすくなります。

分岐点① 未経験〜3年目:現場の「工程」が将来の年収を決める

年収差が小さい時期であるものの、3年以内に「構築工程に携われるか」で数年後の伸び代が、驚くほど大きく変わります。

分岐点② 500万円以上の壁:スキルよりも「商流」と「役割」が重要

技術があっても三次・四次請けのSESでは頭打ちになりがちで、500万突破に壁を感じる人も多いです。上位商流への「環境チェンジ」が不可欠になります。

分岐点③ 800万円以上の壁:「希少スキル」と「判断」が重要

800万以上は「インフラ設計構築スキル」だけでは届かないことも多くあります。クラウドネイティブ(IaCなど)などの希少スキルや、プロジェクトの意思決定を行う「上流・判断職」に進めるかが、800万を超える境目傾向です。

年収を上げるには、正しい順番でスキルを積むことが前提です。具体的な学習ステップは、以下記事が参考になります。

→関連記事:インフラエンジニアの勉強方法と順番|未経験からの独学ロードマップ

年収は「スキル」だけでなく、「役割と商流」で大きく変わる

「技術力を高めれば、年収も上がる」、インフラエンジニアであれば、一度は聞いたことがあるはずです。

もちろん、技術力は重要です。一方で、エージェントとして転職市場や現場を見てきた結論として、スキルのみで年収が決まっているわけではありません。

実際に年収の伸び幅に大きく影響しているのは、どの商流(立ち位置)で、どの役割を担っているかという環境要因です。

インフラエンジニアの請負階層と年収差の図解(SESからSIer、ユーザー企業への転職で収入が上がる仕組み)

※商流が一段下がるごとに中間マージンが発生します

ゆえに同じ設計・構築経験を持っていても、所属する企業や案件の商流が違うだけで、年収が200〜300万円以上変わるケースも珍しくありません。

※いずれも「AWSの設計構築経験」を持つエンジニアの例

働く立ち位置役割年収目安
3次請け・4次請け構築中心(設計は限定的)450〜550万円
1次請け・内製設計・改善まで関わる750〜900万円

※働く立ち位置(商流)が一段下がるごとに中間マージンが発生し、エンジニア個人に還元されるお金は削られていきます。

重要なのは、設計や改善といった役割だけでなく、役割そのものを正当に評価できる「給与テーブル」がある商流に身を置いているかという点です。

多重下請けによる「中抜き」と「人月単価の天井」がある限り、場所を変えない努力は報われません。この構造が、「インフラエンジニアはやめとけ」、「底辺」、「楽すぎ」といった声が生まれる原因でもあります。

→関連記事:インフラエンジニアはやめとけ?底辺・楽すぎと言われる理由と後悔しない選び方

IT業界の多重下請け構造と年収格差の正体

インフラエンジニアの平均年収は、統計上では約480〜550万円(2026年時点)とされています。ぱっと見では悪くない数字に見えます。しかし、この「平均」という言葉には落とし穴があります。

なぜなら、以下表のように「どの商流(立ち位置)に属しているか」で、同じ年齢・経験でも年収に2倍近い「構造的な格差」が生まれているからです。

年代・商流別に見る年収レンジの違い(2026年)

年代・経験元請け・一次請け二次・三次請け以下
20代(経験3〜5年)550万〜800万円350万〜500万円
30代(経験10年前後)700万〜1,000万円500万〜650万円
40代以上(専門職・PM)1,000万〜1,200万超600万〜750万円

※2026年時点、主要エージェントの公開案件および給与登録実績より算出

「中抜き」と「人月単価の天井」が年収を制限する理由

IT業界の案件は、元請けから下位へ流れる「多重下請け構造」で成り立っています。

ゆえに商流が下がるほど段階的にマージン(中抜き)が発生するため、エンジニア個人に還元される原資は物理的に少なくなります。

例として、人月単価が60万の現場では、どれだけ評価が高くても年収500万を出すことが難しいのが実状です。これは能力の問題ではなく、「最初に決まっている単価構造の問題」です。

年収差の正体は「能力」ではなく「評価の出どころ」の違い

同じ「インフラの設計構築経験」を持つエンジニアであっても、年収が400万円台で止まる人と、800万円を超える人がいます。

この差は技術力の差のみでなく、所属する環境における「単価の決まり方」にあります。

元請けや事業会社に近い環境では、案件単価が高い、設計・改善といった高付加価値の役割を担いやすい、給与テーブル自体が高いといった条件がそろいやすく、同じスキルでも評価のされ方が根本から変わります。

この構造を「否定」するのではなく、理解して「利用」する

多重下請け構造は、未経験者の受け皿や案件の安定供給という側面もあります。そのため、一概に「すべて悪い」というわけではありません。

一番の問題は、その多重下請け構造の特性を理解せず、長く下流に留まり続けてしまうことです。

ゆえに年収が伸びない原因を「努力不足」で片付けるよりも、「どの構造の中で、どの役割を担うか」という戦略的な視点を持つことが、年収アップの近道です。

では、具体的にどのようなキャリアを歩めば、インフラエンジニアとして理想の年収に到達できるのでしょうか。

もしあなたが、初期キャリア時点(未経験〜3年目)であれば、まずは「年収を着実に高める最初の3年間」を理解しておくのも重要です。

→関連記事:未経験インフラエンジニアの年収推移|初年度〜3年後・上げる方法

年収1,000万円に到達できる「3つの現実的ルート」

インフラエンジニアで年収1,000万円に到達している人は決して多くはありません。しかし大台越えをしている人も一定の割合で存在するのも事実です。

1,000万円実際に到達している人のキャリアを整理すると、ルートは大きく3つに集約されます。

ルート① クラウドアーキテクト|人気だが難関

クラウド前提でシステム全体を設計・判断する役割です。元請け・事業会社に近い商流で評価されやすく、技術と業務理解の両立が年収レンジを引き上げます。

ルート② SRE(Site Reliability Engineering)|高年収だが最難関

信頼性・自動化・運用改善を横断的に担う専門職です。求められる水準は高いものの、市場価値の希少性が年収に直結します。

ルート③ マネジメント(PM・PL)|王道かつ高再現性

要件定義・設計のみでなく、進行管理や意思決定に責任を持つルートです。技術バックグラウンドを持つPM・PLは評価されやすく、年収1,000万円に到達している例は多くあります。

1,000万円プレイヤーに共通するのは、「作業のスペシャリスト」ではありません。「ビジネスに影響を与える判断」をしている所が共通点です。

→関連記事:インフラエンジニアで年収1000万円は可能?到達できる人の条件と現実的ルート

年収が伸びるインフラエンジニアの共通点と考え方

年収が伸びているインフラエンジニアには、スキル選びやキャリアの考え方に共通する傾向があります。ここでは、2026年以降の市場動向を踏まえながら、年収差を生みやすいポイントを整理していきます。

年収を分けるスキルの方向性

「どんなスキルを武器にするか」は、年収を押し上げる大きな要素です。

また2026年以降、インフラエンジニアの市場価値を最大まで高めるのは、知識量よりも「技術でビジネスを加速化できるか」です。

年収が上がる(市場価値が高まる)スキル
IaC / CI/CD:「作業」から「設計・再現性のある仕組み」へ引き上げる
SRE :壊れない仕組みを作る、運用をソフトウェア的に解決する
FinOps視点:インフラコスト削減、ビジネス価値を最大化させる視点

一方で、「手順書通りの手動構築・テスト」や「単一ベンダー知識のみ」といったスキルは、単体では年収の天井を押し上げにくくなっているのも事実です。

最終的には「判断と調整」を伴うスキルを磨くことが、AI時代において年収を大きく伸ばすキャリア戦略です。またこれが年収1,000万円を狙う上でも、重要な前提条件になっています。

年収が伸びる人が押さえている3つの視点

年収が伸び悩む原因は、スキル不足というよりも「見ている視点」がズレているケースが少なくありません。実際に年収を伸ばしている人は、次の3点を意識しています。

■年収を伸ばす人の共通ポイント:
① 自分がどの商流にいるか、どこを目指すべきかを把握している
 →努力が評価される環境かを、冷静に判断しています
② 資格や経験を「今の昇給」だけでなく「環境を変える武器」としても使っている
 →次にどの商流・どの役割へ移るかを決めながら、武器を準備しています
③ 社内評価ではなく、市場評価を基準に判断している
 →市場から見た自分の年収・需要を理解しながら、理想との差分を埋め合わせています

これらは「転職前提」の話ではありません。まずは 自分の現在地を正しく知ること がスタートです。

■関連記事:自分の「現在地」と「次に目指すべき場所」を明確にする

職種ごとの「稼げる額」を比較したい方へ
→関連記事:インフラエンジニア年収ランキング|職種・商流・工程で決まる現実

年収1,000万円の大台を狙いたい方へ
→関連記事:インフラエンジニアで年収1000万円は可能?|到達条件と現実的ルート

特定の技術(クラウド/セキュリティなど)を深掘りしたい方へ
→関連記事:クラウドエンジニアの年収相場と上げ方|AWS・Azure資格別・年代別
→関連記事:AWSエンジニアの年収相場と上げ方|資格・経験別レンジと脱SES戦略
→関連記事:セキュリティエンジニアの|最短で700万超えを目指すキャリア戦略

スキル・経歴にまだ自信がない方へ
→関連記事:未経験インフラエンジニアの年収推移|初年度〜3年後・上げる方法
→関連記事:高卒からインフラエンジニアは無理?「やめとけ」の正体と現実的な逆転ルート

これからインフラエンジニアを目指したい方へ
→関連記事:未経験からインフラエンジニアになるには?失敗しないロードマップ
→関連記事:未経験インフラエンジニア求人の落とし穴|3年後に後悔しない会社選び

まとめ|インフラエンジニアの年収は「努力」だけでなく「場所」でも決まる

ここまで解説してきた通り、インフラエンジニアの年収に大きく影響するのは、「どの商流で、どの役割を担っているか」です。ここを外すと、努力が年収に反映されにくくなるケースもあります。

もしスキルを積んできたのに年収が伸びないと感じるなら、それはあなたの能力不足ではなく、評価される「場所」にいないだけという可能性も十分にあります。

大切なのは、やみくもに頑張り続けることではなく、今の自分が「どの商流・どの年収レンジ」にいるのか、それが理想なのかを、客観的に整理してみることです。

そこが分かれば、年収を上げるために何を伸ばし、どこへ移るべきかは、明確になっていきます。

まずは自分の適正年収をプロに聞いてみませんか?

インフラ業界の商流・年収などを熟知したアドバイザーが、あなたのこれまでの経験をもとに
「今の適正年収」や「今の商流から年収を上げる道筋」を客観的に整理します。

※ 無理な転職提案は一切ありません
※ 「今すぐ転職する気はない」でも、お気軽にお問い合わせください

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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