こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「インフラエンジニアの資格って、どれが一番難しいの?」
「ITパスポートやLPIC、AWS資格の違いがよくわからない、、」
そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
結論から言えば、資格の難易度は「ITSSレベル(スキル標準)」と「学習時間」で明確に整理できます。
この記事では、代表的な資格(ITパスポート/基本情報/CCNA/LPIC/AWS認定など)を、難易度・ITSSレベル・勉強時間・費用の4軸で徹底比較します。
また、「初心者が最初に取るべき資格」「中級者・上級者におすすめのステップアップ資格」も解説。
あなたのキャリアレベルに合った資格が、この記事を読むだけでわかります。
なお、インフラエンジニア資格の全体像を知りたい方は、あわせて以下の関連記事をご覧ください。
→関連記事:インフラエンジニアに資格は必要?おすすめ資格一覧と取得順番・難易度を徹底解説
結論:インフラ資格の難易度は「段階的ステップアップ」が基本
インフラエンジニアの資格は、一気に上級資格を目指すよりも「段階的に積み上げる」ことが最も効率的です。
なぜなら、ネットワーク・サーバー・クラウドといった分野が密接に関係しており、基礎知識を飛ばして上位資格に挑戦しても、実務で応用が利かないためです。
実際、転職支援の現場でも「LPIC-1 → AWS SAA → SAP」や「CCNA → CCNP → ネットワークスペシャリスト」というように、基礎から上級へステップアップした方の方がキャリア形成が安定しています。
以下からは、レベル別に代表的な資格と学習ルートを整理していきます。
初心者はLPIC/LinuC-1・CCNA・基本情報からが定番ルート
未経験〜初級エンジニアの場合は、ITインフラの基礎を体系的に学べる「入門資格」から始めるのが王道です。特におすすめは以下の3つです。
| 分野 | 資格名 | 特徴・目的 |
| サーバー | LPIC/LinuC-1(Linux技術者認定) | Linuxサーバーの操作・ユーザー管理・シェル活用など、現場で必須のスキルを学べる。LinuCは国内向けで人気上昇中。 |
| ネットワーク | CCNA | ネットワーク構築・設定・トラブル対応を体系的に学べる、実務直結の代表資格。 |
| IT全般 | 基本情報技術者試験 | ネットワークやセキュリティを含む幅広いIT知識を身につけられる国家資格。エンジニア志望者全般におすすめ。 |
これらはいずれも、ITSSレベル1〜2(初級技術者)に位置づけられます。
特にLPIC/LinuC-1は、Linux環境の基本操作やユーザー管理といった入門レベル(レベル1相当)のスキルを証明する資格です。
学習時間はおおよそ150〜250時間前後で、IT未経験者でも独学で十分に合格を狙えます。
この段階で基礎を固めておくと、のちにAWSやAzureなどのクラウド資格を学ぶ際にも理解が深まりやすくなります。
中級者はAWS SAA・LPIC/LinuC-2・CCNPへステップアップ
基礎資格を取得し、ある程度の実務経験を積んだら、「構築・設計」を担当できる中級レベルを目指します。
この段階では、クラウドや仮想化などの最新インフラ技術を体系的に理解することもカギです。
| 分野 | 資格名 | 特徴・目的 |
| クラウド | AWS認定 ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA) | インフラ構築の最新トレンドであるAWSを体系的に学べる。転職市場でも高評価。 |
| サーバー | LPIC/LinuC-2 | Linuxサーバーの設計・運用・トラブルシューティングまでカバー。LPIC-1の上位資格。 |
| ネットワーク | CCNP | ネットワーク設計・トラブル対応・セキュリティを含む上級スキルを認定。企業ネットワーク構築担当向け。 |
これらはITSSレベル2〜3(中級技術者)に該当し、学習時間は200〜400時間程度が目安です。
このクラスの資格を取得すると、インフラ設計構築・クラウド・自動化案件など、上流工程へのキャリアアップが現実的になります。
上級者はクラウド・ネットワーク・セキュリティなど専門領域へ
上級者は、技術領域をさらに深める「専門資格」に挑戦しましょう。この段階では、システム全体を設計・最適化する視点が求められます。
| 分野 | 資格名 | 特徴・目的 |
| クラウド | AWS認定 ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(SAP) | 大規模システムの設計力を証明。クラウドアーキテクトやSRE志向に最適。 |
| ネットワーク | ネットワークスペシャリスト(国家資格) | ネットワーク構成設計やセキュリティ設計を中心に、高度な知識を問う。 |
| セキュリティ | 情報処理安全確保支援士(国家資格) | システム全体のリスクマネジメントを担う国家資格。上流設計・方針策定・監査対応まで含む。 |
これらはITSSレベル4(上級技術者)程度に位置づけられ、学習時間はおおよそ400〜600時間前後。
資格を取得することで、クラウドアーキテクトやセキュリティリーダーなど、年収700万円以上クラスのポジションも狙えるレベルになります。
難易度別まとめ表(ITSSレベル別・学習時間・対象層)
| 難易度 | 主な資格 | ITSSレベル | 学習時間 | 対象層・キャリア |
| ★☆☆☆☆ 初級 | ITパスポート/基本情報/LPIC-1/CCNA | レベル1〜2 | 100〜250h | 未経験・新人 |
| ★★★☆☆ 中級 | AWS SAA/LPIC-2/CCNP | レベル2〜3 | 200〜400h | 構築・設計担当 |
| ★★★★★ 上級 | AWS SAP/ネットワークスペシャリスト/情報処理安全確保支援士 | レベル4 | 400〜600h | 設計・リーダー層 |
このように、インフラ資格はピラミッド構造で積み上げるのが最も現実的です。
焦らず段階を踏むことで、スキル・市場価値・年収のすべてをバランス良く伸ばすことができます。
さらに詳しく知りたい方は、関連記事の「インフラエンジニアに資格は必要?おすすめ資格一覧と取得順番・難易度を徹底解説」もあわせてお読みください。
主要資格の難易度比較表【ITSSレベル・学習時間・費用】
ここでは、インフラエンジニアに関連する主要資格を、「ISVマップ準拠レベル」、「学習時間」、「試験料」、「おすすめ層」の4軸で比較します。
これを見るだけで、「今の自分に合った資格」や「次に狙うべき資格」の全体像が一目でつかめます。
■比較の見方:
・ISVマップ準拠レベル: スキル標準ユーザー協会(ISV)が定めるITスキル標準(ITSS)対応レベル。数値が大きいほど上級レベル。
・学習時間: 独学またはオンライン講座を活用した場合の目安。
・費用: 各公式試験の受験料(税込)の目安。
・おすすめ層: どのレベル・目的の人に適しているか。
資格別 難易度比較早見表(ISVマップ準拠)
| 資格名 | 分野 | レベル | 学習時間目安 | 試験料(税込み) | 難易度 | おすすめ層 |
| ITパスポート | IT全般 | レベル1 | 50〜100h | 約7,500円 | ★☆☆☆☆ | IT未経験者/社会人基礎 |
| LPIC/LinuC-1 | サーバー | レベル1 | 150〜200h | 約33,000円 (※1) | ★★☆☆☆ | サーバー入門者 |
| 基本情報技術者試験 | IT全般 | レベル2 | 200〜300h | 約7,500円 | ★★★☆☆ | 初心者・新卒エンジニア |
| CCNA | ネットワーク | レベル2 | 200〜300h | 約39,600円 | ★★★☆☆ | ネットワーク初級者 |
| LPIC/LinuC-2 | サーバー | レベル2 | 200〜300h | 約33,000~39,600円 (※1) | ★★★☆☆ | サーバー中級者 |
| AWS SAA(アソシエイト) | クラウド | レベル2 | 200〜300h | 約22,000円 | ★★★☆☆ | クラウド志向の中級者 |
| CCNP | ネットワーク | レベル3 | 300〜400h | 約100,000円 | ★★★★☆ | ネットワーク中級者 |
| ネットワークスペシャリスト | ネットワーク | レベル4 | 400〜600h | 約7,500円 | ★★★★★ | 上級ネットワークエンジニア |
| AWS SAP(プロフェッショナル) | クラウド | レベル4 | 400〜600h | 約44,000円 | ★★★★★ | クラウド設計上級者 |
| 情報処理安全確保支援士 | セキュリティ | レベル4 | 400〜600h | 約7,500円 (※2) | ★★★★★ | セキュリティ・設計リーダー |
補足:
(※1)LPIC/LinuCはレベル1・2ともに2科目合格が必要です。費用は2科目合計の目安です。
(※2)情報処理安全確保支援士は、合格後に登録費用や維持費用が別途発生します。
(※その他)資格取得に必要な学習時間・試験料は2025年時点の一般的な目安です。教材費や講座費用は別途必要となる場合があります。
■ポイント:
・レベル1~2(入門):ITパスポート・LPIC/LinuC-1・CCNAなど、未経験者が基礎を学ぶ最初のステップ。
・レベル2~3(中級):AWS SAA・LPIC/LinuC-2・CCNPなど、構築・設計を担う中堅エンジニア層に人気。
・レベル3〜4(上級):ネットワークスペシャリスト・AWS SAP・情報処理安全確保支援士など、専門性と年収アップを両立できる上位資格。
補足:ISVマップとは?
ISVマップとは、スキル標準ユーザー協会が公開している、IT資格をITSSレベル(Lv1〜5)にマッピングした公式資料です。
資格の「難易度」ではなく、「業務遂行レベル(できる仕事の範囲)」を客観的に示す指標として利用されています。
※本記事の「レベル」表記は、ISVマップ(ITスキル標準対応版) に基づいています。
資格取得に必要な学習時間・試験料は、2025年時点の一般的な目安です。教材費や講座費用は別途必要となる場合があります。
アドバイス:
「基礎資格×専門資格」の組み合わせで、スキル証明力が飛躍的に高まります。(例)LinuC-1+AWS SAA、CCNA+AWS SAAなど。
そのため、資格は単体で見ず、取得順やキャリアとの整合性を意識するのがポイントです。詳しくは以下の関連記事を参照してください。
→関連記事:インフラエンジニア資格ロードマップ|おすすめの順番と選び方
次からは、このISVマップのレベル構造をもとに、資格のピラミッド構造(ITSSレベル別マップ)を視覚的に整理します。
ITSSレベルで見るインフラ資格の位置づけ【ISVマップ準拠】
資格の難易度を正しく理解するためには、「どのレベルの業務を想定している資格なのか」を把握することが重要です。
ここでは、スキル標準ユーザー協会が公開するISVマップ(ITスキル標準対応版)をもとに、主要なインフラ系資格をレベル1〜4の4段階で整理してみましょう。
ISVマップとは?
ISVマップは、ITスキル標準(ITSS)を基準に、IT資格をレベル1〜7の階層で整理した指標です。特に実務エンジニア領域に該当するレベル1〜4を中心にマッピングされています。
そのため本記事でも、ITSSレベル1〜4の範囲で主要なインフラ資格を整理し、難易度・キャリア段階を比較しています。
| レベル | 想定スキル層 | 主な業務例 |
| レベル1 | 初級技術者/運用補助 | 監視・マニュアル対応・基本操作 |
| レベル2 | 中級技術者/運用・構築担当 | サーバー設定・小規模構築・基本設計 |
| レベル3 | 上級技術者/構築・設計担当 | クラウド・ネットワーク設計・最適化 |
| レベル4 | 専門技術者・リーダー層 | 大規模設計・セキュリティ設計・技術提案 |
※ISVマップでは、資格レベルを「難易度」ではなく「業務遂行レベル(できる範囲)」で定義しています。
図:インフラエンジニアおすすめ資格マップ(ITSS準拠)

本記事では、このISVマップの分類に基づき、インフラ系資格をレベル1〜4の範囲で整理しています。
レベルの数値は「資格の業務遂行レベル」を示すものであり、難易度そのものを比較するものではありません。
解説:レベル構造から見るキャリアアップの進め方
資格のレベル構造を理解することで、どの段階でどのスキルを磨くべきかが明確になります。
ここでは、ISVマップ準拠のレベル1〜4をもとに、キャリアアップのステップを整理してみましょう。
レベル1〜2:基礎固め期(学習・運用)
LPIC-1(LinuC-1)/CCNA/基本情報などでIT基礎を固める段階です。
現場での運用や監視を通じて、システムの全体像を理解するフェーズであり、現場で指示を受けながら業務を進め、実践力を育てます。
レベル3:構築・設計期(中級エンジニア)
AWS SAAやLPIC-2(LinuC-2)、CCNPなどを通じて、システム全体を設計・構築できるスキルを獲得です。
設計書の理解や構成変更など、より責任のある業務を担うようになり、転職市場では「即戦力」として評価されるラインです。
レベル4:専門特化・マネジメント期(上級エンジニア)
AWS SAPやネットワークスペシャリスト、情報処理安全確保支援士などに挑戦するフェーズです。
ここでは技術選定やチームリードなど、プロジェクト全体を見渡す立場を目指していき、このレベルでは、セキュリティ・クラウドアーキテクチャ・提案力などの専門性が、市場価値をより高めます。
→関連記事:インフラエンジニアに資格は必要?おすすめ資格一覧と取得順番・難易度を徹底解説
→関連記事:インフラエンジニア資格ロードマップ|未経験におすすめの順番と選び方
まとめ:
ISVマップに基づくITSSレベルを理解すると、資格を「単なる勉強目標」ではなく、キャリアの成長段階を示す指標として利用できます。
焦らず、現在地を確認しながら、次のレベルを目指してスキルアップしていきましょう。
目的別に見るおすすめ資格
資格の難易度を理解したら、次に大切なのは「自分の目的に合った資格を選ぶこと」です。
どの資格から挑戦すべきかは、目指すキャリアステージによって異なります。以下は代表的な3パターンの目安です。
| 目的 | おすすめ資格 | ポイント |
| 転職・キャリアアップを狙う | LPIC-1(LinuC-1)/CCNA/AWS SAA/LPIC-2/CCNP | 駆け出し層はLinuC-1やCCNAで転職可能。実務経験があるならSAAやLPIC-2で年収アップを狙える。 |
| スキルの幅を広げたい | 基本情報技術者試験/LPIC-1(LinuC-1)+SAA | サーバー・クラウドを横断して理解を深めたい人に最適。 |
| 未経験から基礎を固めたい | LPIC-1(LinuC-1)/CCNA/ITパスポート | 学習時間100〜200hで、入門資格として取り組みやすい。 |
ポイント:
「何を取るか」よりも、「なぜその資格を取るか」を明確にすることで、
キャリアの方向性がぶれず、学習のモチベーションも維持しやすくなります。
キャリアの方向性に迷ったら
「どの資格から取るべきか」、「転職と資格取得、どちらを優先すべきか」。そんな迷いがある方は、プロと一緒にキャリア戦略を立てるのもおすすめです。
無料キャリア相談では、あなたの経験・志向に合わせて、「転職で評価される資格」や「最短で市場価値を高める順番」を個別にアドバイスしています。
インフラエンジニアに人気の資格 難易度ランキングTOP10【2025年版】
「どの資格が最も難しいのか?」を知りたい方へ
インフラエンジニアに人気の資格を、難易度・学習時間・対象層の3軸で比較しました。
「どの資格から取るべきか迷っている」、「自分のレベルに合う資格が知りたい」という方は、このランキングを見れば、資格全体の難易度バランスとキャリア構造が一目でつかめます。
難易度は、各資格の出題範囲・必要スキル・実務対応力に加えて、ITSSレベル(ISVマップ準拠)を基準に整理しています。
難易度ランキングTOP10(ITSSレベル・学習時間・対象層)
| 順位 | 資格名 | 難易度 | 学習時間 | 対象層・特徴 |
| 1位 | ネットワークスペシャリスト試験(ネスペ) | ★★★★★ | 400〜600h | 国家資格。ネットワーク理論・設計・最適化を総合的に問う高度資格。実務経験者でも難関。 |
| 2位 | 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ) | ★★★★★ | 400〜600h | セキュリティ上流の設計・監査・方針策定を担う国家資格。CSIRTやSOC担当にも高評価。 |
| 3位 | AWS認定 ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル(SAP) | ★★★★★ | 400〜600h | AWS環境の大規模設計力を証明。クラウドアーキテクト志向の上級資格。実務転職市場でも高評価。 |
| 4位 | CCNP(シスコ技術者認定) | ★★★★☆ | 300〜400h | ネットワーク中級〜上級者向け。設計・冗長化・セキュリティ構成を含む実務直結資格。 |
| 5位 | AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA) | ★★★☆☆ | 200〜300h | クラウド設計の基礎〜中級レベル。転職・実務の両面で評価が高い定番資格。 |
| 6位 | CCNA(シスコ技術者認定) | ★★★☆☆ | 200〜300h | ネットワーク構築・設定・トラブル対応を体系的に学べる入門資格。未経験取得も多いが難易度高め。 |
| 7位 | LPIC-2/LinuC-2 | ★★★☆☆ | 200〜300h | Linuxサーバーの設計・運用・障害対応を網羅。オンプレ〜クラウド基盤の中級スキルを証明。 |
| 8位 | 基本情報技術者試験(FE) | ★★★☆☆ | 200〜300h | 国家資格。IT理論・ネットワーク・セキュリティの基礎を幅広く学べる。未経験者にも人気。 |
| 9位 | LPIC-1/LinuC-1 | ★★☆☆☆ | 150〜250h | Linuxサーバー運用の基礎を学べる入門資格。LinuCは国内向けで人気上昇中。 |
| 10位 | ITパスポート(IP) | ★☆☆☆☆ | 50〜100h | ITリテラシーの登竜門。非エンジニアや未経験者の第一歩に最適。 |
■ランキングの見方と活用ポイント:
・上位資格ほど設計・最適化・方針策定など上流工程の能力が問われ、中位〜下位資格は実務の即戦力層(構築・運用)の指標として活用できます。
・難易度は、出題範囲の広さ・深さ・実務対応力・必要スキルレベルを総合的に評価しています。
・学習時間は独学・講座利用を含む一般的な目安であり、経験によって前後します。
このランキングからも分かるように、インフラ資格は「基礎・応用・専門」と段階的にレベルが上がっていきます。
焦らずステップを踏みながら、基礎(LPIC-1/CCNA)→応用(LPIC-2/SAA/CCNP)→専門(ネスペ/支援士)へと積み上げていくことが、キャリアアップの最短ルートです。
【資格別】難易度の深掘りと学習ロードマップ
ここからは、インフラエンジニアに人気の主要資格を5つピックアップして、それぞれの難易度や学習ステップを簡潔に整理していきます。
詳細な勉強法やおすすめ教材は、各資格の専用記事で詳しく解説しています。
CCNA(Cisco Certified Network Associate)
ネットワーク構築・設定を学ぶ登竜門資格です。通信インフラ全般の基礎知識と技術を体系的に学べるため、未経験者・経験者問わず、まず取得を検討すべき資格です。
■CCNA:
・難易度:★★★☆☆(中級入門)
・対象:ネットワークエンジニアを目指す人、通信インフラ全般の理解を深めたい人
→まず読むなら:CCNAとは?資格の内容・難易度・勉強法・転職メリットを徹底解説
→勉強法はこちら:CCNAの勉強法まとめ
LPIC-1/LinuC-1
Linuxサーバー運用の基礎スキルを証明する資格です。クラウド(AWS/Azure)環境の基盤はLinuxが主流であるため、クラウド学習への橋渡しとしても最適です。
■LPIC-1/LinuC-1:
・難易度:★★☆☆☆(中級入門)
・対象:サーバー運用・構築の基礎を学びたい人、Linux技術者を目指す第一歩
→まず読むなら:LPICとLinuCの違いを徹底比較|どっちを取るべきか解説
→勉強法はこちら:LPIC-1の勉強法まとめ
AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)
クラウド設計スキルを体系的に学べるAWSの定番資格であり、転職市場での評価も非常に高い実務直結資格です。クラウドサービスを「安全かつコスト効率よく」設計する能力が問われます。
■AWS SAA:
・難易度:★★★☆☆(中級標準)
・対象:クラウド設計・導入に関わるエンジニア、キャリアチェンジを目指す人
→まず読むなら:AWS資格おすすめ一覧と取得順番をわかりやすく解説
→勉強法はこちら:AWS SAAの勉強法まとめ
LPIC-2/LinuC-2
LPIC-1の知識を土台とし、Linuxサーバーの設計・構築・高度な障害対応スキルを問う中級資格です。オンプレミス環境やクラウド基盤の設計・運用を目指すエンジニアに最適です。
■LPIC-2/LinuC-2:
・難易度:★★★☆☆(中級応用)
・対象:Linuxの設計・構築、高度なシステム運用を目指す人
→まず読むなら:LPICとは?資格試験の種類や内容、取得メリットを初心者向け解説
→勉強法はこちら:LPICのおすすめ参考書|レベル別(1・2・3)と独学の勉強法
CCNP(Cisco Certified Network Professional)
CCNAの上位資格であり、エンタープライズレベルの複雑なネットワーク設計・構築・運用スキルを証明します。実務経験3年以上が推奨される、ネットワークエンジニアのキャリアにおいて重要な「上級の壁」です。
■CCNP:
・難易度:★★★★☆(中級~上級)
・対象:ネットワーク設計・最適化を担うエンジニア、高度なスキルアップを目指す人
まとめ:キャリアアップの最短ルート
これらの資格は、インフラエンジニアの典型的なキャリアアップルートに位置します。
特に「CCNAまたはLPIC-1(LinuC-1) → AWS SAA → 応用資格」という流れは、クラウド時代におけるキャリア形成の最短ルートとして非常に再現性が高い、おすすめステップです。
基礎資格(CCNA,、LPIC-1/LinuC-1)はどちらから始めても問題ありません。自身のキャリア志向に合わせて、ネットワークから入るか、サーバーから入るかを選ぶと良いでしょう。
資格は「ゴール」ではなく「キャリアの通過点」です。今のレベルに合った資格から順に挑戦していくことで、技術理解と転職市場価値を同時に高めていけます。
また資格ごとの特性を理解しておくことで、「今の自分に合うレベル」や「次に挑戦すべき資格」が明確になります。
どの資格から取るべきか迷ったら、まずはキャリア相談で方向性を決めるのもおすすめです。
他の資格と迷っている方へ
「LPIC」、「CCNA」、「AWS」など、どの資格から取るべきか迷っている方は、以下の関連記事で比較しています。
→関連記事:LPIC・CCNA・AWSどれから取る?資格ロードマップ
他のインフラ資格も比較してみたい方へ
以下の関連記事では、インフラエンジニア・サーバーエンジニア・ネットワークエンジニアなど、
職種別におすすめの資格をまとめています。
→関連記事:インフラエンジニアのおすすめ資格一覧と取得順番・難易度を徹底解説
まとめ:資格の「難易度」から見えるキャリア戦略
インフラエンジニアの資格は、難易度を比較することで、自分の現在地と次に目指すステップが明確になります。
特に「LPIC-1(LinuC-1)/CCNA→AWS SAA→LPIC-2(LinuC-2)」といった順番でステップアップしていくと、サーバー・ネットワーク・クラウドの知識がバランス良く身につき、キャリアの選択肢も大きく広がります。
※LPIC-1(LinuC-1)とCCNAの順番は、どちらから始めてもOKです。
資格はあくまでゴールではなく、スキルとキャリアを証明する手段です。焦らず段階的に挑戦することで、確実に市場価値を高めていけます。
以下は、「自分の目的に合った資格をどう選ぶか」、「どの順番で取るべきか」を整理した下記の記事もチェックしてみてください。
■あわせて読みたい:
→関連記事:インフラエンジニアのおすすめ資格一覧まとめ
→関連記事:インフラエンジニア資格ロードマップ|未経験におすすめの順番と選び方
→関連記事:インフラエンジニア勉強法と学習順序、最短ロードマップ
また資格を取った先に「どんなキャリアを築けるか」を明確にしたい方は、インフラ専門のキャリアアドバイザーに無料で相談するのもおすすめです。
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