こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「AWSエンジニアって、どれくらい稼げるの?」
「未経験から資格を取ったら、年収は上がるの?」
「上位資格を取れば、どこまでキャリアや収入に影響するの?」
このような疑問を持つ方は多いと思います。
実際、AWSはクラウド市場シェアNo.1を誇り、エンジニア需要も急増しています。それに伴い 年収相場は右肩上がり で推移しており、経験や資格の有無によってキャリアの選択肢も大きく変わります。
この記事では、以下について、最新の市場データとキャリア事例をもとに解説していきます。
■この記事でわかること:
・AWSエンジニア全体の平均年収
・未経験・経験者別の相場
・資格(CLF・SAA・SAPなど)が年収に与える影響
・年収を上げるために必要なステップ
「転職を考えているけど、本当に収入が上がるのか不安」という方は、ぜひ参考にしてください。
なお「AWSエンジニアの仕事内容やキャリアの全体像」を知りたい方は、先に以下の記事をご覧ください。年収だけでなく、仕事内容・資格・将来性などをまとめています。
→ AWSエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・年収・キャリアパスまとめ
AWSエンジニアの平均年収
AWSエンジニアは近年、クラウド需要の拡大に伴って高い評価を受けており、年収相場も右肩上がりで推移しています。
では実際に、どれくらいの年収を目指せるのでしょうか。
厚生労働省・求人データから見る全体相場
AWSエンジニア単体を区分した公的統計は存在しませんが、求人媒体や近い職種データから相場を把握することが可能です。
まず、Indeed(2025年時点) の給与調査によると、日本におけるAWSエンジニアの平均年収は 約695万円 とされています。

ただし調査元によって算出方法や対象が異なります。他データと比較すると以下のようになります。
AWSエンジニアの年収データ比較
出典 | 職種 | 平均年収(目安) | 備考 |
厚生労働省(Job-Tag) | システムエンジニア(基盤システム) | 約752万円 | AWS特化ではなく基盤系エンジニア全体の統計(2025年時点) |
求人ボックス | クラウドエンジニア | 約580万円 | AWSを含むクラウド系求人の相場(2025年時点) |
Indeed | AWSエンジニア | 約695万円 | AWS特化で最も直接的なデータ(2025年時点) |
※調査元によって数値は異なりますが、総合すると AWSエンジニアの平均年収は600〜700万円台に位置 していることが分かります。
インフラエンジニア全体との比較(サーバー・ネットワークとの差)
AWSエンジニアは、同じインフラ系エンジニアと比べても高水準に位置します。
■インフラエンジニア全体での年収比較:
・サーバーエンジニア:450万〜550万円
・ネットワークエンジニア:400万〜500万円
・AWSエンジニア:600万〜700万円台
従来型のオンプレミス中心エンジニアに比べて、50〜100万円以上高いレンジで提示されるケースが多いのが特徴です。
インフラエンジニアについて詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。
→関連記事:インフラエンジニアとは?未経験からわかる仕事内容・年収・キャリアパス
→関連記事:インフラエンジニアの年収相場まとめ【未経験〜経験者・年代別】
AWS市場拡大による年収上昇傾向
AWSは国内シェアNo.1のクラウドサービスとして、多くの企業が新規導入・既存システムの移行を進めています。
これに伴い、以下の領域でエンジニア需要が急増しています。
■AWSが市場拡大している背景:
・オンプレからのクラウド移行プロジェクト
・セキュリティやコスト最適化の強化
・マルチクラウド対応(AWS+Azure/GCP)
・ハイブリッドクラウド対応(オンプレとクラウドの共存環境)
特に近年では、AWSだけでなく マルチクラウド(AWS+Azure/GCPの併用) や、オンプレとクラウドを組み合わせた ハイブリッドクラウド環境 の案件も増えています。
こうした複雑な環境に対応できるエンジニアは希少価値が高く、提示年収も高水準になりやすい傾向です。
→このようにクラウド人材の不足は続いており、AWSエンジニアの求人は今後も増加が見込まれるため、年収相場もさらに伸びていく可能性が高い と考えられます。
クラウドエンジニアについて詳しく知りたい方は、「クラウドエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を徹底解説」をあわせてお読みください。
未経験・経験者別の年収相場
AWSエンジニアといっても、未経験から転職を目指す人と、すでにITインフラや開発経験を持つ人とではスタート地点が大きく異なります。
ここでは、キャリアステージ別に想定される年収レンジを整理していきます。
未経験者のスタート年収(CLF・SAA取得者を含む)
IT未経験からAWSエンジニアを目指す場合、最初に就くのは インフラ運用・監視系のポジション が多く、提示年収は 280〜380万円程度 が目安です。
■IT未経験者の資格評価:
・CLF(クラウドプラクティショナー)取得
→「クラウドの学習経験あり」と見なされる
・SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)取得
→「学習を継続し成果を出した点」が評価され、ポテンシャル枠で採用の可能性が高くなる
「資格が年収を保証するわけではありません」が、CLFとSAAではスタートラインの見られ方がやや変わります。
SAAまで取れば、資格なしやCLFと比較して、スタートから少し差がつく可能性が高まります。
→関連記事:未経験からAWSエンジニアになるには?必要スキル・資格・転職ロードマップ
経験者の年収レンジ(インフラ経験者)
インフラエンジニア経験者がAWSスキルを身につけた場合、転職市場では一気に評価が高まります。
■インフラ経験者の年収レンジ:
・想定年収レンジは 400〜650万円程度
・運用保守→構築→設計へと関わる比率が高まるほど、年収は上振れしやすくなる
・SAAを取得していると「クラウド設計・運用の知識がある」と評価され、年収+50万円以上で提示されるケースも増えている
経験者+AWS資格 の組み合わせは、キャリアアップと年収アップの近道です。
→関連記事:インフラエンジニアの年収相場まとめ【未経験〜経験者・年代別】
キャリアステージ別に見る収入の変化
AWSエンジニアは、単に経験年数が長ければ自動的に年収が上がるわけではありません。
実際には、キャリアのステージごとに担当する業務フェーズが変化し、その役割の違いが収入に直結します。
■キャリアステージと年収の傾向:
・20代前半(未経験〜1〜2年目)
→インフラ運用が中心。スタートレンジは 280〜340万円、SAAを取得していれば 〜380万円 も視野に入ります。
・20代後半〜30代前半(3〜5年目)
→AWSの設計・構築に関わる割合が増え、450〜600万円程度。経験+SAAやSOAの取得でキャリアアップが加速します。
・30代後半以降(5〜10年目)
→上流工程やチームリード、マネジメントを担うケースが増え、600〜800万円以上。SAP(プロフェッショナル)やDOP を取得すると、800万円以上のキャリアがより現実的になりやすくなります。
このように「キャリアステージ」と「業務内容の変化」が連動して、年収に影響していくことを理解しておくと、目標設定もしやすくなります。
→関連記事:クラウドエンジニアの将来性・需要は?なくならない理由
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AWS資格別・年収アップの相場と傾向
AWS認定資格は「年収そのものを保証するもの」ではありません。しかし、キャリアのステージを変える「きっかけ」や「後押し」として機能するのが大きな特徴です。
ここでは、主要な資格ごとにその価値を整理していきます。
CLFの市場価値と年収への影響
AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)は、クラウドの基礎知識を証明する入門資格です。
■AWS CLFの影響:
・CLF単体で、大幅な年収アップにつながることは少ない
・しかし SAA資格につながる第一歩となり、未経験者が「クラウド基礎を学んだ証明」になる
・クラウド分野におけるITパスポート的な位置づけに近く、資格が全くないよりは転職活動でプラスに働くことがある
CLFは「ゴール」ではなく「スタートライン」としての意味合いが強い資格です。
SAAが年収レンジを一段押し上げる理由
AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)は、最も費用対効果の高い資格です。
■AWS SAAの影響:
・SAAを持つことで、クラウド案件に挑戦するチャンスを得やすくなる
・実務経験がある人にとっては「スキルの裏付け」として、未経験者にとっては「学習継続の成果」として評価されやすい
・その結果、転職市場では 提示年収レンジが一段上がる要素 につながります
「資格を取れば設計を任される」ではなく、「資格がクラウド案件へ進むチャンスとなる」と捉えるのが現実的です。
→関連記事:AWS SAAの勉強時間・勉強法まとめ
SAPなど上位資格による年収インパクト
AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(SAP)やDevOps Engineer(DOP)といった上位資格は、キャリアの天井を押し上げる要素になります。
■SAPなど、上位資格の影響:
・大規模案件のリードやマネジメント職へのステップアップを後押し
・コンサルティングや外資系企業では 年収1,000万円超を現実にする要素になることも
・ただし「資格そのもの」ではなく、「資格+役割昇格」の組み合わせで収入が伸びるのが特徴
上位資格は「キャリアの質を変えるきっかけ」と考えると、より適切です。
→ AWS資格の種類や選び方は、別記事の「AWS資格まとめ」で詳しく説明しています。
年収に直結する「資格手当」の平均額
AWS資格は、資格手当として給与に反映される場合があります。
■AWS資格手当の相場:
・相場は 月5,000〜30,000円程度
・年換算で 6万円〜36万円の収入増
・特にSAA、SAP資格は対象になるケースが多い
ただし資格手当は企業によって差が大きく、「取得時の一時金のみ」、「受験費用の補助のみ」といったケースも少なくありません。
そのため、「資格手当の額が高い会社を狙う」のもありですが、あわせて「資格を武器にキャリアを広げる」という考え方は念頭におくことも大事です。
今の年収では、モチベーションが上がらない方へ
AWS資格を活かして年収を上げたいなら、「資格+実務経験」×「転職戦略」が必須です。
AWSエンジニアが年収を上げる方法
AWSエンジニアとして年収を上げるためには、短期的には資格が評価されることもありますが、長期的には資格だけでは不十分です。
本当に年収を伸ばしていくためには、実務経験・スキルの幅・転職戦略をバランスよく高めることが欠かせません。
実務経験を積んで市場価値を高める
AWSエンジニアとして年収を上げるための 最も基本かつ不可欠な要素は、実務経験です。
資格を持っているだけでは評価の限界があり、実際にAWS環境での構築・運用経験を積めなければ、大幅な年収アップは難しいのが現実です。
■実務経験で年収を高める:
・小規模でも良いので「実務でAWSを使った」という事実を積み重ねる
・運用から構築、構築から設計へとフェーズを上げていくことで市場価値が高まる
・結果として、転職や昇給で「高い年収を提示される候補者」になっていきます
実務を通じて成長を証明できるかどうかが、年収アップの分かれ道です。
クラウドスキル以外(セキュリティ・IaC・英語力)の強化
AWS単体のスキルだけでは、年収の伸びが頭打ちになることもあります。
■他スキル強化で年収を高める:
・セキュリティ知識:
→クラウド環境で非常に重視されるスキル。セキュリティ資格(AWS-SCSなど)も評価対象
・IaC(Infrastructure as Code):
→TerraformやCloudFormationなど、自動化スキルがあるとプロジェクトで重宝される
・英語力:
→AWS公式ドキュメントや海外案件に触れる機会も多いため、英語を読めるだけでも年収アップのチャンスが広がる
「クラウド+α」のスキルを掛け合わせることで、市場価値は一段高まります。
→関連記事:クラウドエンジニアの年収は高い?【年代別・資格別・働き方別に徹底解説】
転職活動で「クラウド経験あり」を武器にする
AWSエンジニアは、勤務する会社によって年収レンジが大きく変わる職種です。
同じスキルセットでも、所属する企業によって100万円以上の差が出ることも珍しくありません。
■転職活動で年収を高める:
・「資格+実務経験」をセットで提示すると、転職市場での評価が一段高くなる
・特に大手SIerや外資系、クラウドベンダーでは、クラウド経験者に高待遇のオファーが出やすい
・社内で待つだけではなく、転職活動を通じて「自分の市場価値」を確認することも重要
年収を上げたいなら「会社選び」も戦略の一部。クラウド経験を武器に転職市場へ挑むことが、最短ルートとなるケースも多いです。
まとめ:資格・実務・転職戦略でAWSエンジニアの年収を伸ばそう
AWSエンジニアの年収は、単なる経験年数ではなく 「資格」、「実務経験」、「転職戦略」 の組み合わせで大きく変わります。
この記事で説明したポイントを整理すると、以下の通りです。
■この記事のまとめ:
・年収相場は右肩上がり:
→AWSエンジニアの平均年収は600〜700万円台で、従来のインフラエンジニアより高水準
・未経験は資格から:
→まずCLFで基礎固め、転職を狙うならSAA取得でキャリアの扉を開ける
・実務経験が年収アップの最大の基盤:
→監視・運用から設計・構築へ業務フェーズを上げることで評価が一段高まる
・上位資格でキャリアの質を変える:
→SAPなどでマネジメントやコンサル領域へ進めば、年収1,000万円超も現実的に
・転職が最短ルート:
→同じスキルでも勤務先で年収は大きく変動。クラウド経験を武器に市場価値の高い企業へ
短期的には資格は評価されますが、長期的に年収を伸ばすには「資格+実務+戦略」すべてが必要です。
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この記事でAWSエンジニアの年収相場やキャリア戦略は理解できたと思いますが、
「自分の経験で、本当に年収を上げられるのか?」
「転職で年収を最大化するには、どう動けばいいか?」
「キャリアも年収も上げれる会社って、どこがおすすめ?」
このような疑問は、個別の状況によって答えが変わります。
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