こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
最近はクラウドに精通したインフラエンジニアを「クラウドエンジニア」と呼ぶ事も増えましたが、クラウドエンジニアの年収はどのくらいでしょうか?
またインフラエンジニアと比べると、年収はどの程度違うのでしょうか?
今回はクラウドエンジニアの年収や平均年収、スキルや資格で年収がどのくらい変わるのか?年収1000万のクラウドエンジニアはどんな人なのか?等を説明します。
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クラウドエンジニアの年収は高い?平均年収は?
クラウドエンジニアという職種名自体が比較的まだ新しく、どちらかというと「クラウドにも精通しているインフラエンジニア」という呼び方のほうが、語弊が少ないかも知れませんが、クラウドエンジニアの年収はITエンジニアの中では比較的高い部類に入ると思います。
具体的な年収は、スキルに応じて変動するため言及が難しいですが、経済産業省が提示するIT関連産業の給与などに関する実態調査では、クラウドエンジニアが含まれていると思われる2職種での平均年収が、下記と公表されています。
・IT技術スペシャリスト(DB・NW・セキュリティ等)⇒スキル標準レベルが3.9の場合、「平均年収は758、2万円」
・高度SE・ITエンジニア(基盤設計担当・ITアーキテクト)⇒スキル標準レベルが4.0の場合、「平均年収は778,2万円」
※スキル標準レベルの「レベル4」は、「部下を指導できるチームリーダーレベル」となります。
※参照:経済産業省 IT関連産業の給与等に関する実態調査
https://www.meti.go.jp/press/2017/08/20170821001/20170821001-1.pdf
インフラエンジニアの年収と比べると、クラウドエンジニアはどうなの?
クラウドエンジニアと比較されやすい職種で「インフラエンジニア」がありますが、私の所感ですと、クラウドエンジニアの年収は「インフラエンジニアよりも、10~15%程年収が高い印象」を感じています。
もちろん、クラウド専業のエンジニアよりも「インフラエンジニアとしてクラウドも対応されているエンジニア」の方が圧倒的に多いため、どこからがインフラエンジニアで、どこからがクラウドエンジニアなのか?という問題はありますが、クラウドエンジニアの年収が高い理由として、下記2点があります。
インフラエンジニアよりクラウドエンジニアの方が、年収が高い理由
・クラウドは「インフラエンジニアとしての豊富な経験」と「クラウドサービスの知識」がないと携わりにくいため、難易度と共に、年収が上がる傾向がある
・より専門的にクラウドに携われる会社は、(入社までのハードルも高いですが)年収が高い傾向がある
ゆえに、インフラエンジニアの年収と比較すると、クラウドエンジニアの方がやや高いと思います。
■関連記事:サーバーエンジニアの年収は高い?低い?年収の上げ方は?
クラウドエンジニアの「資格」と年収の関係性
クラウドエンジニアは実力主義であるため、年収は「スキルや知識」を積み重ねるにつれて上がっていきます。
本内容では、「スキルや知識」を証明する一つの材料である「資格」の観点から、「クラウドエンジニアの資格を保有する人は、どのくらいの年収なのか?」を集計しましたので、説明します。
※今回データを集計した資格は、クラウド系資格で非常に有名な資格である「AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト」と「AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル」の2つの資格です。
AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイトを取得した場合の年収は?
AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトの資格取得者は、平均年齢35.2歳、平均年収572万円となり、インフラエンジニアの中では年収は少々高い層に入ると思います(取得データ数は28件です)。
AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイトの取得者の勤務先は、大手SIer、大手SIのグループ会社を中心としてソフトハウスまで幅広く、またリーダー、課長クラスに多い印象でした。
ただし、AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトの資格を取得したら、年収が500万円台後半に確実にたどり着く訳ではなく、それまでの経験や実績が年収アップのポイントとなりますので、あくまで参考程度にお考えください(年収は、資格よりも「実務経験・スキル」で決まります)。
ただ、私の所感としては、AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトの年収は、おおよそ450~700万円くらいに落ち着く印象があります。
AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナルを取得した場合の年収は?
AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナルの資格取得者は、当社調べでは、平均年齢39.5歳、平均年収745万円となり、インフラエンジニアの中では年収は高い層に入ると思います(ただしAWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナルの取得データ数は少なく、8件から算定していますが、AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル取得者の年収は、総じて高い傾向があると思います)。
AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナルの取得者の勤務先は、大手SIer、大手SIerのグループ会社を中心として、外資企業、社内SEまで幅広く、またリーダーもしくは課長クラスに多い印象でした(また、AWS認定のみでなく、 LPIC-3、Oracle Masterの Gold、Pratinum、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト、VCPなど、その他諸々の資格を持っている傾向が非常に強く、クラウド周辺の知識・経験も含めて年収が上がっているかと思います)。
また、クラウドエンジニアのおすすめ資格について詳しく知りたい方は、別記事となりますが「クラウドエンジニアになりたい人におすすめの資格、取得順番」をあわせてお読みください。
クラウドエンジニアとして、年収1000万円を狙うには?
クラウドエンジニアで年収1000万円を目指すのであれば、当たり前ですが、課長、部長といった役職者を目指すのが一番大きいと言えます(役職者であれば、責任範囲は大きくなりますが、年収が一番大きく上がりやすいキャリアパスは、ラインマネージャのような役職者でしょう)。
また、役職以外で年収を上げるキャリアパスとしては、外資系やコンサルティングファームに転職すると、年収が大きく上がると言えます(ただしコンサルティングファームはマネージャ、シニアマネージャといった役職を重要視する傾向が強いため、役職を上げたい気持ちがないとコンサルティングファームは風土が合わないかも知れません)。
ゆえに、年収1000万円を目指すためには、評価されている実績の目安となる「役職(課長以上を目指す)」、「所属企業(プライムSIや外資系企業などを目指す)」、そして評価されるための「スキルアップ、資格取得などの努力をしながら、仕事で成果を出す」の3点が重要と言えます。
クラウドエンジニアの需要、将来性は高い
クラウドエンジニアは年収が高めである点は魅力の一つだと思いますが、その他の魅力点として「需要」と「将来性」の高さがあります(需要が高いと、年収も高くなるという傾向もありますが)。
ITエンジニアは「技術トレンド」を追い求める事が「需要」や「将来性」を高める手段の一つとなりますが、クラウド市場は非常に伸びており、大手IT専門調査会社のIDCJapanのリサーチによると、国内のパブリッククラウドの市場は、「2018年は6,688億」円に対して、「2023年は1兆6,940億円」(2018年から、5年間で約2.5倍の市場になる)という市場予測を出しています。
https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ44928319
現在のクラウド需要も大きいと言えますが、引き続きクラウド分野に明るいエンジニアの需要も見込まれ、将来性を感じる事が出来るキャリアパスと言えるでしょう。
■関連記事:クラウドエンジニアの需要はどれくらい高い?将来性は?
クラウドエンジニアになるために必要なスキルとは
クラウドエンジニアになるために必要なスキルとしては、「インフラの設計、構築、運用経験」、「クラウドの知識」、「コミュニケーション力(特に提案、見積もりの経験があればよい)」の3つが強く求められる傾向があります。
ゆえに、まずはインフラエンジニアとしてサーバやミドルウェア、ネットワークの設計構築の経験を積み、クラウドに関しての勉強(手を動かして勉強、資格を取るなど)を行う事が一番の近道と言えます。
クラウドエンジニアになるための必要スキルは、別記事で「クラウドエンジニアになるために、求められるスキルとは」に記載しておりますので、興味があればあわせてお読みください。
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