未経験インフラエンジニア求人の落とし穴|3年後に後悔しない会社選び【2026】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

未経験歓迎。研修充実。キャリアアップ可能。

その言葉を信じて入社した結果、3年後も年収変わらず監視業務のまま、、そんなケースは、決して珍しくありません。

未経験転職の成否は、「内定」ではなく「最初の会社選び」でほぼ決まります。

本記事では、インフラ未経験求人の「当たり外れ」、やめとけと言われる「底辺ループ」に入らないための具体的な見極め方を解説します。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

結論|未経験転職は「求人選び」でキャリアがほぼ決まる

結論から言うと、未経験からの転職は「受かるかどうか」よりも「どの会社に入るか」で、エンジニア人生の9割が決まります。

同じ「未経験歓迎」の求人でも、中身は全くの別物です。

・キャリアが伸びる会社:
資格取得を支援し、1〜2年で「構築」へ引き上げる前提の採用。

・キャリアが詰む会社:
低単価な「監視・保守」の人数合わせ。3年経ってもキャリアが変わらない。

最悪の場合、配属が決まらずインフラ業務ですらない「ヘルプデスク」や、「エンジニアと関係ない業務支援」など、エンジニアとしての職歴が積めないまま、年齢だけを重ねるケースは珍しくありません。

ただし「未経験歓迎」がすべて危険なのではありません。「会社・求人の特徴や構造を知らずに決めてしまうこと」が、将来の選択肢を減らすことにつながります。

未経験だからこそ、「どこに入社するか」がすべてです。

この記事では、インフラ専門転職エージェントの視点から、以下の3点を徹底解説していきます。

■この記事でわかること:
・なぜ「未経験はやめとけ」と言われるのか
・求人票の「甘い言葉」と、よくあるその裏側
・3年後に「年収500万」へ届く会社と、年収が変わらない会社の違い

なぜ「未経験はやめとけ」と言われるのか?それは「会社の方針・仕組み」にある

「未経験インフラエンジニアはやめとけ」と言われるのは、職種への否定ではありません。実際に問題になりやすいのは「未経験者をどう育てるか」という「会社の採用・育成方針」です。

インフラエンジニアの求人には、キャリアが「育つ構造の会社」と「停滞する構造の会社」があります。「やめとけ」と言われやすい求人は、後者の「停滞する構造の会社」です。

① 「監視スタート」は問題ない。問題は「監視で終わる」求人

未経験者が24時間365日の「監視・運用」から始まるのはインフラ業界の王道ルートです。問題は、その会社に次のフェーズに昇格する「キャリアパスがあるかどうかです。

昇格するキャリアパスが曖昧な会社では、監視業務が3年、5年と続きます。その結果、市場価値が上がらず「監視専門員」としてキャリアが塩漬けされてしまいます。

運用から構築へ進んだ具体的な実績や割合、その「平均期間」を知れるかどうかが分かれ目です。

② 研修充実・大量採用=育成前提とは限らない

「未経験歓迎」、「研修充実」と記載ある大量採用求人は多くあり、これは一見チャンスに見えます。一方で、目的が「育成」ではなく「人員補充」に振り切っているケースも存在します。

「離職率が高い現場」や「低単価案件の人数合わせ」の案件が多い場合、会社側は「長期的な育成」よりも、「今の稼働」を最優先します。

ここでは、「未経験入社者の定着率」や「資格取得後の役割変化」、また中長期的な社員への投資(資格取得手当やラボルーム有など)がポイントです。

③ 「現場ガチャ」は個人の運よりも、会社の仕組みの影響が大きい

IT業界は、客先常駐(SES)という働き方が多くあります。そのため現場の当たり外れは確かにあります。しかし、これも「個人の運」だけの問題ではありません。

スキルが身につかない現場にアサインされた際、1年以上案件変更の相談を聞いてくれない会社や、月のフィードバック制度がない会社などは、エンジニアが「使い捨て」になっている可能性があります。

エンジニアの希望を案件に反映させる「具体的な仕組み」があるかを確認しましょう。

結論まとめ

「未経験はやめとけ」の本当の意味は、「出口戦略(キャリアパス)がない会社に入るな」ということです。

これは未経験求人が問題なのではありません。未経験求人の構造を知らずに、未来を狭める会社を選んでしまうことが最大のリスクです。「未経験はやめとけ」と言われる理由は、以下記事で解説しています。

→関連記事:未経験でインフラエンジニアはやめとけ?底辺ループにハマる人の共通点と脱出法

【構造の理解】3年後に詰む会社・伸びる会社の違い

未経験から3年後、「年収500万円・構築エンジニア」へステップアップするか、それとも「年収300万円台・監視員」で停滞するか。

この分岐点は、あなたの努力以上に「その会社がどのポジションで商売をしているか」といった構造に大きく影響されます。

① 「商流」のピラミッド:どこに位置する会社か?

インフラ業界には「商流(案件が流れてくる順番)」という明確な階層があります。

SIer、SES、商流のピラミッド構造。下請けになるほど年収が下がる図

一次請け(プライム)・二次請け:【伸びる会社】

事業会社や大手SIerから直接案件を受けるポジションです。

設計や構築といった「上流工程」を自社でコントロールしているため、未経験者も早い段階で構築フェーズに引き上げてもらえるチャンスがあります。

三次請け・四次請け以降(下請け):【キャリアが固定されやすい会社】

上位会社から「人手が足りない現場」の作業だけを請けるポジションです。

回ってくる仕事の多くが「24時間365日の監視・保守」になりやすく、構築の育成枠がない、つまり「昇格先のポジション自体が存在しない」こともありえます。

② 「ビジネスモデル」の差:人数で稼ぐか、スキルで稼ぐか

会社が「どうやって利益を出しているか」も注目ポイントです。

「人数」で稼ぐモデル(低単価派遣ビジネス)

「未経験者を1人現場に配属すれば、月◯万円の利益」という考え方です。このモデルの会社にとって、未経験者は「現場に居続けてくれるだけで利益が出る存在」でもあるため、本気で育成するインセンティブが働きにくいと言えます。

・「技術」で稼ぐモデル

「高度な構築・設計を完遂して報酬を得る」会社です。エンジニアが成長して難しい仕事ができるようになるほど会社の利益が増えるため、資格取得を推奨し、実機に触れる環境を必死に用意してくれます。

③ 「多角経営」という名の「何でも屋」に注意

IT事業以外に、製造派遣や事務派遣(BPO)などを幅広く展開している会社にも、一部注意が必要です。

こうした会社はすべてが悪いわけではありませんが、「人員を広く動かす」ビジネスモデルの場合、あなたは「エンジニア」としてでなく「稼働する人員」の一人と見なされることもあります。

仮にIT案件の枠が埋まっていたり、あなたのスキルで見合う案件がなければ、「研修の一環」という名目で、ITとは別分野の製造現場や販売職へ配属を打診されるケースも事実存在します。

この時の問題は、その期間がエンジニア実務としてカウントされないことです。1年後も「実務未経験扱い」のまま、年齢だけが上がってしまうケースもあります。

「3年後」にわかる決定的な差

伸びる会社に入った場合、 例として1年目は運用監視でも、2年目から構築補助、3年目でAWS構築を経験し、年収は500万円に到達。ということは十分ありえます。

一方で、詰む会社に入社した場合、 1年目から3年目まで、ずっと同じ手順書通りの監視。夜勤手当がないと給料は上がらず、転職しようにも「3年間の監視経験」だけでは構築案件の内定が出ない。ということも十分にありえます。

この差は、努力の差というより、最初に入った会社の構造差で生まれることが多くあります。

3年後に生まれるリアルな年収差|会社選びで「150万円前後」の差が出る理由

「最初はどこも同じ」、「実務経験を積めればいい」と考えがちですが、インフラ業界では、それが落とし穴になることもあります。

3年後の年収差は「個人の努力」よりも、最初に入った会社の「環境(商流)」の差が大きく影響します。

3年後の年収シミュレーション

同じ未経験スタートでも、3年後には以下のような差が生まれることがあります。

比較項目①監視・運用中心(停滞しやすい)②構築・設計へ進める会社
1年後の年収300万 〜 330万円320万 〜 380万円
3年後の年収330万 〜 360万円450万 〜 500万円
主な業務手順書通りのアラート監視サーバー構築、NW設定、クラウド導入
昇給の理由定期昇給(数千円〜)市場価値の向上 + 役割の変化

あくまで目安ですが、3年後には100万〜150万円前後の差が生まれるケースも珍しくありません。

「努力の差」よりも「環境の差」

年収差が生まれる理由はシンプルです。それは、会社がどの階層で仕事を請けているかによって、担当できる工程がほぼ決まるためです。

・上流工程がある会社 → 年収が伸びやすい
・下流工程中心の会社 → 年収が伸びにくい

これは個人の能力や努力以前に、会社の商流と役割構造の影響が大きいのが現実です。

結論:未経験求人選び=3年後の年収選び

未経験のうちは「監視」から始まること自体は珍しくありません。問題は、「その先に進める構造(キャリアパス)があるかどうか」です。

インフラエンジニアの年収は、基本「積み上げ型」です。3年後に500万であれば、5年後に600~700万円を狙う道も拓けます。

一方で、3年後に年収350万円前後に留まっている場合、市場価値を一段上げるには、ゼロから積み直す覚悟が必要になることもあります。

だからこそ、「最初の会社選び」が重要です。遠回りを避けるために、より詳しく「商流 × 役割 × 年収」の関係を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

→関連記事:インフラエンジニアの年収相場と上げ方|商流と役割で決まる現実

未経験求人を見抜く最終チェック|求人票+面接で確認すべきこと

まずは求人票で「候補」を絞り込み、面接で「実態」を把握する。この2段構えが失敗を防ぐベストな進め方です。

① 求人票で確認する5つのポイント

結論として、「求人票のみで、会社の本質をすべて見抜く」ことはできません。プロでも求人票のみでは不可能です。

それでも、「見るべきポイント」を知っていれば、失敗する確率を大きく下げることはできます。ここでは未経験求人で特に詳細を確認すべき、5つの視点を整理しました。

確認したいポイント詳細
将来のキャリア構築・設計など具体的な工程名が書かれているか
未経験業務の詳細「まずは簡単な作業」など曖昧表現だけで終わっていないか
商流・案件の詳細取引先や案件例が具体的に記載されているか
研修内容期間や内容などが明記されているか
事業内容IT・インフラが主軸か、他業種派遣が中心ではないか

求人票で違和感を感じたポイントは、必ず面接で「事例や数字データ」で確認しましょう。

② 面接で必ず確認したい5つの逆質問【保存版】

求人票だけですべて判別がつくわけではありません。また求人票が「ホワイト」に見えても、実態を見抜くには「逆質問」が重要です。

これがわかれば「入社後の大失敗」をほぼ防げる逆質問を、ここでは5つに整理しました。

1. 構築へ進んだ実績を確認する

質問例:
「直近の未経験入社者で、構築へ進まれた人はどのくらいの割合でしょうか?」

狙いは、キャリアアップルートが「実在するか」を確認することです。

「います」だけでなく、割合や事例を具体的に答えられる会社は、キャリア設計が十分に機能しています。

2. キャリアアップの「条件」を確認する

質問例:
「構築案件へ進むための条件や、評価基準などはありますか?」

狙いは、「何をすれば上がれるのか」が具体的かどうかを確認することです

具体的な資格名や、あなた個人のスペックに照らし合わせた具体的な説明があれば問題ありません。一方で条件が曖昧すぎる場合や、キャリアアップが属人的な可能性もあります。

3. 商流の比率を柔らかく聞く

質問例:
「御社では、一次・二次請けの案件はどのくらいの割合でしょうか?」

狙いは、「案件階層(商流)」を確認することです。

これはHPや取引先を調べることでおおよそ分かりますが、比率は直接質問しないとわかりません。また、直接「何次請けですか?」よりも自然です。

4. 最初の配属先例を具体的に聞く

質問例:
「未経験で入社された方の、直近の配属案件の具体例を教えていただけますか?」

狙いは、 実際の「スタート地点」を知ることです。

ここでヘルプデスクや別職種の話が出るかどうかは非常に重要です。逆に「構築アシスタント」や「実機を触る運用」があれば、それは優良求人です

5. 「入社後、IT以外の業務(販売・製造・事務など)へ配属される可能性はありますか?」

狙いは、「他職種配属(何でも屋)」のリスクを把握することです。

特に「IT以外の事業体にも強みがある会社」を「IT基礎学習を終えていない」中で応募する場合は、聞くべき質問であり、失礼にもなりません。「状況によっては、」という返答があると要注意です。

なぜ逆質問が重要なのか

未経験転職では、会社があなたを選ぶだけでなく、あなたも会社を選ぶ立場です。そのため逆質問は「危険な求人」を避け、企業の実状を引き出す武器となります。

一方で、「自分一人で見抜けるか不安」、「下手に質問することで、自分の評価を下げそう」と感じてしまう人もいるでしょう。その場合には、インフラ業界の求人に詳しいエージェントに相談するのも一つの選択肢です。

未経験求人は「数」が多く、「優良と危険」がはっきり分かれるため、会社ごとの違いを見抜く目が重要です。

まとめ|インフラへの未経験転職は「戦略的な会社選び」がすべて

インフラエンジニアへの第一歩は、単に「内定をもらうこと」ではありません。3年後に「市場価値の高いエンジニア」になれる環境を、自分の手で選ぶことです。

この記事の重要ポイントまとめ:
「商流」がキャリアの天井を決める: 一次・二次請けに近い環境が、構築への近道
年収差は「環境」で生まれる: 3年後の150万円の差は、「会社の立ち位置」の差
求人票を読み解き、面接で判断:昇格実績・商流・配属例を具体的に聞くことが重要

「未経験はやめとけ」という言葉に恐がる必要はありません。

正しい知識を持ち、適切なキャリアパスがある会社を選べば、インフラエンジニアは安定して市場価値を積み上げられる職種です。

次に取るべき行動

①まずは全体像を整理したい方へ:
未経験から何を準備すべきか、以下で全体像を確認しておきましょう。

→関連記事:未経験からインフラエンジニアになるには?ロードマップ

②なるための学習を整理したい方へ:
企業に選ばれる準備をしたい方は、以下記事も参考になります。

→関連記事:インフラエンジニアの勉強方法と順番|未経験からの独学ロードマップ
→関連記事:インフラエンジニア資格の順番|未経験から構築・クラウドへ進む最短ルート

③ それでも不安が残る方へ:
「自分の経歴で狙える会社は?」、「この求人は本当に大丈夫?」そう感じたら、一人で抱え込む必要はありません。

未経験求人は数が多い分、「当たり外れ」も大きいのが現実です。キャリア相談では、求人の「商流構造」まで踏まえたうえで、あなたの状況に合う会社を整理できます。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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