セキュリティエンジニアに向いている人の特徴|未経験でもわかる適性診断と伸ばし方【2025】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「自分はセキュリティエンジニアに向いているのかな?」
「未経験でも適性はあるの?」
そんな疑問を持つ方は多いです。

結論から言うと、セキュリティエンジニアに向いているのは、「なぜ?」と理由を考えながら学べる人です。そしてこの力は、生まれつきの才能ではなく「育てていくもの」です。

この記事では、向いている人の特徴・簡単な適性チェック・苦手の克服方法・今日からできる行動までまとめて解説していきます。未経験の方でも、どこから適性を伸ばせばいいかがわかる内容です。

なお「セキュリティエンジニアの仕事内容やキャリアの全体像」を知りたい方は、先に以下の記事をご覧ください。年収だけでなく、仕事内容・スキル・資格などをまとめています。

→関連記事:セキュリティエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性・きつい点まで徹底解説

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

結論:向いているのは「なぜ?」を深掘りできて、学ぶことが苦にならない人

セキュリティエンジニアに向いている人をひと言でまとめると、「なぜ?」と考え、理由を理解しながら学び続けられる人です。

サイバー攻撃、脆弱性、ログの動き、権限の構造など、セキュリティの仕事はすべて「原因」と「結果」のつながりを掘り下げる業務です。

なぜ この設定が必要なのか?」
なぜ このログが出たのか?」
なぜ 攻撃者はこのルートを選んだのか?」

この「なぜ?」を深掘りできる人は、実務で強く求められます。逆に、特別なセンスや天才的な才能は不要です。正しい方向へ学び、気づきを積み重ねる人が評価されます

特別な才能より「学び続ける姿勢」が最大の武器

セキュリティ領域は、技術の変化がもっとも激しい分野です。現場で評価されるのは、生まれつきの才能ではなく、「新しい情報を取り込み、学び続けられる姿勢」です。

企業が面接で重視するのは、知識量だけではありません。むしろ興味の方向性も含めて「どう学んできたか」といったプロセスが重要です。

伸びる人の共通点は、「知らないことに出会った時の向き合い方がうまい」こととも言えます。

「知らないことを放置せず、調べる習慣がある」
「仮説を立てて検証する」

技術を教えることはできても、姿勢を教えることは難しい」と考える企業は多いです。一方で、こうした姿勢さえあれば、技術力は後からいくらでも伸びると言えます。

未経験でも適性を伸ばせる理由

セキュリティエンジニアは、未経験からでも十分に活躍できる職種です。

■適性を伸ばせる理由:
必要スキルの大半は努力で習得できる
 →論理的思考力、問題解決力、仕事の細かさなどは、後天的に身につきます。
小さな積み上げが成果につながりやすい
 →ログの理解、設定変更、権限管理など、日々の学びと実務が直結しています。

例えば、多くのセキュリティエンジニアも最初はログが読めない状態から始まり、日々の業務を通じてパターンを理解し、分析力を磨いています。

セキュリティは感覚ではなく、体系的に学べる分野です。正しい学び方と、学び続ける姿勢さえあれば、適性を育てていくことができます。

セキュリティエンジニアに向いている人の5つの特徴

セキュリティエンジニアは「特別な才能が必要」と思われがちですが、実際はそうではありません。現場で活躍しているエンジニアに共通しているのは、性格や考え方の「ちょっとした傾向」です。

1. なぜ?を深掘りできる「論理的思考力」

セキュリティの基本は「なぜこれが起きたのか?」を探ることです。つまり「なぜ?」と考えるクセ があるかどうかです。

日常的に「原因を考えてみること」や「疑問に思ったら調べる:といった習慣で、この能力は伸びていきます。

2. 小さな変化に気づける「観察力」

サイバー攻撃やインシデントは、「小さな変化」に気づけるかどうかが重要です。ログの変化や設定の小さなミスなどに気付ける観察力が、セキュリティ現場では大きな武器になります。

これは天性の才能ではなく、ログや監視画面などをを継続して見ているうちに、「異変や違和感に気付く力」は自然と身についていきます。

3. 情報を整理し優先順位をつける「判断力」

調査結果や設定変更による影響範囲など、セキュリティでは断片的な情報を整理し、どこから手をつけるべきかを判断する力が求められます。

普段から「今やるべきことは何か?」を意識して行動する習慣がある人は、自然とセキュリティ向きの考え方になっています。

4. 学習し続ける「継続力・好奇心」

新しい攻撃手法、クラウドの仕様変更、脆弱性の発見など、セキュリティ領域は技術の変化が非常に速い分野です。ゆえに「学ぶことが苦にならない」、「少しずつ続けられる」人は向いています。

毎日20~30分でOKなので、セキュリティ関連の情報収集をする習慣があるだけで、経験の伸び方が大きく変わります。

5. コミュニケーションを丁寧に進められる人(調整力)

セキュリティエンジニアは、開発チーム、インフラチーム、経営層など、他部門との調整が多い仕事です。調査結果を説明する、リスクを経営層などに伝えるなど、コミュニケーション力も大事な要素です。

ログ分析が得意でも「丁寧に説明する姿勢」や「他部門と協力するためのコミュニケーション」がないと評価されにくいのがセキュリティ分野の特徴です。

→関連記事:セキュリティエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性・きつい点まで解説

インフラ経験者は「非常に向いている」3つの理由

セキュリティの仕事は「インフラの理解」を土台としているため、インフラ経験者との相性は抜群です。

ここでは、インフラ経験者がセキュリティ分野で圧倒的に伸びやすい3つの理由を紹介していきます。

1. Linux・NW・AWSの基礎理解が武器となる

セキュリティ実務で必須となる、Linux、ネットワーク(ルーティング・FW)、AWSの権限(IAM)や構成(VPC)といったインフラの基礎知識がそのまま使えます。

そのため既存知識と結びつけて理解可能です。ゆえに学習始めの学習コストが非常に低いという大きなアドバンテージがあります。

2. ログ・権限・監査の概念がスムーズ

セキュリティの現場で最も頻繁に扱うログ(OS、FW、CloudTrailなど)と権限管理(IAM)を、インフラ経験者はすでに扱った経験があるでしょう。

「どれが重要か」、「どこから見ればいいのか」といった前提知識の貯金があるため、SOC、CSIRT、クラウドセキュリティなどどの領域に進んでも、スタートダッシュ状態で入れます。

3. トラブル対応で鍛えた「因果関係の推測力」が強み

セキュリティの主要業務は、インシデントや脆弱性の「原因追及」です。インフラエンジニアは実務で、ログを見て仮説を立てる力問題点を切り分ける力構成全体を見渡す視点がすでに培われています。

そのため、セキュリティエンジニアとして実務レベルに近づくスピードが圧倒的に速くなります。

まとめ

インフラ経験者は「基礎知識の貯金」、「ログ・権限の理解の早さ」、「因果関係推測の経験」の3つがそろっているため、階段を一段飛ばしでセキュリティ領域に進むことが可能です。

特にクラウドセキュリティやCSIRTは、この強みが活きやすく、年収アップのスピードも早い傾向です。

未経験が「適性を伸ばす」ための具体的な行動

セキュリティエンジニアに必要な適性は、「生まれ持った才能」ではありません。それよりも「適性の正しい伸ばし方を知っているかどうか」が重要です。

ここでは、今日から始められて、確実に適性アップにつながる具体的な行動をまとめていきます。

1. 学習の質を高める行動(思考力・継続力アップ)

「思考力」、「継続力」といった適性は、日々の学習や仕事への向き合い方を変えるだけで確実に伸びていきます。まずは、以下の3つの行動を意識してみてください。

行動適性が伸びる理由
手順の「意味」を常に意識する「なぜこの設定が安全か?」を考えることで、因果関係の理解が深まる。
失敗を分析し、改善するクセをつける失敗を「成長のきっかけ」と捉え、どこで誤ったかを振り返るだけで、原因分析力が高まる。
「小さく継続できる」学習の仕組みを作る1日15〜30分だけなど無理のない習慣を作ることで、技術の変化が激しいセキュリティ領域で必要な継続力が身につく。

2. 実務の思考を身につける行動(実践力アップ)

適性を一気に「実務レベル」に近づけるには、座学だけでなく実践的な思考を身につけることも重要です。今日からできる、以下の3つの具体的な行動を始めてみましょう。

行動適性が伸びる理由
AWSのログ・権限管理を触るCloudTrailやIAMを触りながら学ぶことで、クラウドセキュリティの基礎が深まり、実務感覚が身につく。
OSSのインシデント報告を読んでみる公開されているインシデントの詳細を把握することで、具体的な脆弱性や攻撃手法の把握でき、実践的なセキュリティ知識につながる。
セキュリティニュースを毎日ひとつ読むJPCERTやIPAなどの情報を毎日少しずつ読むことで、急速に変化するセキュリティ関連情報への感度が高まる。まずはメルマガ登録から。

また、セキュリティエンジニアになるための具体的なロードマップを知りたい方は、以下の関連記事が参考になります。

→関連記事:未経験からセキュリティエンジニアになるには?ロードマップと勉強方法を解説

適性チェック:今すぐわかるあなたの強みと伸ばし方

セキュリティエンジニアに向いているかどうかは、特別なテストを受ける必要はありません

ここでは、3つの観点から「あなたの強み」と「伸ばし方」を簡単にセルフチェックできるようにまとめました。深く考えず、直感で答えてみてください。

① 論理的思考力チェック

質問YesNo
Q1:知らないログやエラーを見ると気になって調べたくなる
Q2:トラブルが起きたとき原因を考えるのが自然にできる
Q3:仕組みや理由を知るのが好き

Yesが2つ以上なら:
あなたは 「因果関係を読み解く力」 が強いタイプです。セキュリティエンジニアに必要な 論理的思考の素質 が十分あります。

Noが多いなら:
何か起きたら「原因を1つでも考えてみる」など、軽い習慣を持つだけで論理思考力は伸びます。

② 継続力チェック

質問YesNo
Q1:短い時間でもコツコツ続けられる
Q2:新しい知識を学ぶのが苦ではない
Q3:興味がある分野は深掘りしたくなる

Yesが2つ以上なら:
あなたは 「継続学習ができるタイプ」です。セキュリティは継続が結果に直結する分野なので、とても相性が良いです。

Noが多いなら:
継続は「気合」ではなく 仕組みで作るものです。毎日ニュースを1本だけ読む、10分だけ学習してみるだけでもOKです。ハードルを下げると継続力が育ち、習慣になります。

③ 好奇心チェック

質問YesNo
Q1:新しいサービスやツールを触るのが好き
Q2:専門用語が出てきたらすぐ調べる
Q3:もっと良い方法がないか考えることがある

Yesが2つ以上なら:
あなたは 「調べるのが苦にならないタイプ」です。これはセキュリティにおいて非常に強い適性です。ログ分析や脆弱性調査でも、伸び続ける人の特徴です。

Noが多いなら:
好奇心は育てられます。「初めて見る単語はググる」、「気になったらメモする」を1週間続けるだけでも、いつの間にか当たり前になります。

チェック結果のまとめ

Yesが多かった項目が、あなたのセキュリティエンジニアとしての強みです。どれか1つでも強みがあれば、十分に伸ばすことができます。

逆にNOが多くても心配不要です。最初から全ての適性が完璧な人はいません。セキュリティの適性は、経験と習慣で磨かれていきます

逆に、向いていない人の特徴と克服方法

「自分は向いていないかも、、」と感じるポイントがあっても、過度に心配する必要はありません。

ここで挙げる「向いていない特徴」は、どれも克服できるものばかりです。一つずつ改善すれば、適性はしっかり伸びていきます。

向いていない人の特徴克服アクション克服できる理由
① 細かい作業が嫌い「全体像」から理解する全体の中での位置づけがわかると、細かい作業も「必要項目」として考えられ、苦痛が減る
② 新しい知識を学ぶのが苦痛学習のハードルを徹底的に下げる「1日10分ニュースを見る」など、無理なく続けられる「ハードルが低い習慣」を作れば、継続できるようになる。
③ ログや数字を見るのが苦手「パターン」や「見る場所」を絞る正常ログと異常ログを比較するなど、見る場所を絞ることで、「全部読まなくていい」とわかり、理解が進む。
④ 緊急対応が苦手「設計寄り」の役割にステップアップするIAM設計、ポリシー策定、脆弱性管理など、冷静に考える時間が多い「仕組みづくり」を中心とした役割を選べば、性格に合った働き方ができる。

まとめ:向いていない特徴は「改善」か「役割選択」で解決できる

まとめると、セキュリティエンジニアの適性は「性格が全てを決める」訳ではありません。

克服が可能な特徴は、習慣や学び方を変えることで改善できます。また、克服が難しい特徴は、「設計寄り」の役割を選ぶなど自分の強みが活かせる場所を選ぶことで解決できます。

自分の強みが活かせる場所を選びながら、適性を育てていけるのがセキュリティエンジニアという仕事の特徴とも言えます。

AI時代に伸びるセキュリティ・インフラ領域も知りたい方へ

インフラスキルが活かせるセキュリティエンジニアのキャリアをさらに深く知りたい方は、以下の関連記事も参考になります。

■関連記事:AI時代に伸びるセキュリティ・インフラ領域

→関連記事:インフラエンジニアの将来性|AI・クラウド時代の需要とキャリア戦略
→関連記事:ネットワークエンジニアの将来性|AI・クラウド時代の需要とキャリア戦略
→関連記事:クラウドエンジニアの将来性|需要・年収・ロードマップを徹底解説

また適性を伸ばすための行動を理解したら、次は職種ごとの仕事内容、資格、勉強法を体系的に整理し、具体的な学習計画を立てるのも大事です。

以下の関連記事も参考に、各職種ごとのキャリア全体像をつかんでみてください。

■関連記事:セキュリティエンジニアの仕事内容と職種の違い

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→関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説
→関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を徹底解説

まとめ:適性は経験で磨いていくもの、今日から始めよう

ここまでセキュリティエンジニアに向いている人の特徴を解説してきましたが、最終的な結論はシンプルです。

今日から「AWSのログを触る」、「ニュースを1つ読む」といった小さな行動を始めることが、適性を伸ばすための確実な一歩になります。

特に、クラウドセキュリティやセキュリティ設計といった高単価領域は、インフラの基礎知識と学習姿勢があれば、再現性高く年収700万円超えを目指せる道です。

最短で成果を出すためには、あなたの現状の強みと目指すゴールに合わせた、最も効率的なキャリアルートを知るのが一番です。

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※あなたの適性・経験・希望に合わせて、最短ステップをご提案します

さらに、セキュリティエンジニアの仕事内容やキャリアをさらに深く知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。

■関連記事:セキュリティエンジニアをもっと理解する

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→関連記事:セキュリティエンジニアの平均年収は?|最短で700万超えを目指すキャリア戦略
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この記事を書いた人

角田 壮史の顔写真

角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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