AWSエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「AWSエンジニアとはどんな仕事?」
「必要なスキルや資格は?未経験からでもなれるの?」
「年収や将来性はどうなの?」

クラウド市場の拡大にともない、もっとも需要が高まっている職種の一つが AWSエンジニア です。

特にAWS(Amazon Web Services)は、世界シェアNo.1のクラウドサービスとして、国内でも多くの企業に導入されています。

その結果、AWSを扱えるエンジニアは転職市場で高く評価される「即戦力人材」となり、インフラ・クラウド分野のキャリアを広げる上で欠かせない存在にもなっています。

この記事では、、「AWSエンジニアとは?」という基礎から、仕事内容・スキル・資格・年収・将来性までを体系的に解説していきます。

また、2025年以降の最新トレンド(自動化・サーバーレス・生成AIなど)にも触れながら、未経験からAWSエンジニアを目指すための具体的なステップも紹介していきます。

最後には、「どの資格から取るべきか」、「転職をどう進めるべきか」が分かる無料サポートの案内もありますので、これからクラウドエンジニアを目指したい方はぜひ参考にしてください。

→なお、AWSはクラウドエンジニアの代表格です。職種全体の概要を知りたい方は「クラウドエンジニアとは?仕事内容・将来性まとめ」もあわせてご覧ください。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

AWSエンジニアとは?

AWSエンジニアとは、Amazon Web Services(AWS)を活用してクラウド環境の設計・構築・運用・保守を行うエンジニアのことです。

従来のサーバー・ネットワーク構築に加え、クラウドを使って企業のビジネス課題を技術で解決するスペシャリストとしての役割が求められています。

オンプレミスからクラウドへの移行が進む今、AWSは企業インフラの「当たり前の基盤」になりつつあります。

AWSエンジニアはその中心として、システムを「作る」だけでなく「どう運用し、どう改善するか」まで設計していく戦略的ポジションです。

クラウドエンジニアとの違い

クラウドエンジニアは、AWS・Azure・GCPなど複数のクラウドを広く扱う「ゼネラリスト」です。

一方でAWSエンジニアは、AWSに特化した「スペシャリスト」として、200種類を超えるAWSサービスを組み合わせ、最適なクラウドアーキテクチャを構築していきます。

AWSエンジニアの専門性(例)

カテゴリ主なAWSサービス役割のイメージ
コンピューティングEC2 / ECS / Lambdaサーバー・アプリ基盤を構築
ストレージS3 / EBS / Glacierデータの保管・バックアップ設計
データベースRDS / DynamoDBデータを安全かつ効率的に管理
ネットワークVPC / Route53 / CloudFrontシステム間通信とセキュリティ設計
運用・自動化CloudFormation IaC・CI/CDによる効率化

AWSエンジニアは、これらを単に構築するのではなく、要件に応じて最適な組み合わせを設計し、ビジネス課題を解決する点に価値があります。

この「設計力」、「改善力」が、クラウドエンジニアとの最大の違いです。

→関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を徹底解説
→関連記事:サーバーエンジニアとは?仕事内容・年収・キャリアパス【AWS/クラウド時代】

AWSが選ばれる理由(シェア・導入事例)

AWSが選ばれる最大の理由は、圧倒的なシェアと豊富な導入事例にあります。

■AWSが選ばれている理由:
世界クラウド市場シェア30%以上(AzureやGCPを抑えてトップ)
・国内でも金融・製造・小売・行政まで幅広く導入
・サービス数は200種類以上に及び、規模や用途に応じて最適な組み合わせが可能

AWSは「とりあえずクラウド=AWS」と言われるほど標準化が進んでおり、企業のDX推進・システム刷新の中心技術として採用されるケースが増えています。

その結果、AWSエンジニアは中小企業から大企業まで幅広い求人ニーズと高い年収水準を維持しています。

AWSを深く理解している人材は、「高需要人材」として転職市場でも優遇されています。

AWSの最新トレンドと市場変化

AWSエンジニアを目指す上で「いまAWS市場がどう変化しているのか」を理解することも重要です。2024〜2025年時点では以下のトレンドが顕著です。

トレンド特徴
自動化・IaCの普及CloudFormation などで環境をコード化し、構築を自動化する。
コンテナとサーバーレス今後のシステム開発の「標準」となる技術。ECS、EKS、Lambdaは基本スキルとして必須。
コスト最適化(FinOps)運用フェーズでコスト削減を設計・改善。AWS Cost Explorer / Trusted Advisor 活用。
セキュリティ強化IAM / GuardDuty / Security Hub で統合管理。
生成AIとの統合Amazon SageMaker などを用いて生成AIや機械学習を統合。

こうした動きからもわかるように、AWSエンジニアは「従来のインフラ担当」ではなく、DevOps・SRE・AI連携を視野に入れた「戦略的エンジニア」へと進化しています。

AWSを扱うスキルは、クラウド業界全体での「共通言語」になりつつあり、今後5〜10年のキャリアの軸を作る最重要スキル分野といえます。

AWSエンジニアの仕事内容(具体的なイメージ)

AWSエンジニアの仕事は、従来のインフラエンジニアが行っていたサーバーやネットワーク構築に加えて、クラウド環境を使った設計・構築・自動化・運用改善を担うことが中心です。

クラウド上でシステムを動かす時代では、「作るだけの構築担当」ではなく、どう運用・最適化し、どのように継続的に改善できるかがエンジニアの価値となります。

実務で重要な2つのフェーズと役割

AWSエンジニアの業務は、大きく分けて「設計フェーズ」と「運用フェーズ」の2つに分かれます。

それぞれで求められるスキルや関わり方が異なるため、両方の特徴を理解しておくことも重要です。

■設計フェーズ:
・クライアントや社内メンバーと要件定義
・ネットワーク構成図やアーキテクチャの設計
・AWSサービス(EC2、RDS、VPC、ALB など)の選定
・IaCツール(CloudFormation)を使った構築準備

■運用フェーズ:
・CloudWatch で稼働状況を監視
・障害アラートへの対応・原因分析
・コストの見直し(FinOps対応)
・IAM権限管理や、セキュリティパッチ適用

設計は「システムをどう作るか」を考える仕事、運用は「安定して動かし続ける」仕事です。この2つの視点を行き来できる人ほど、市場で重宝されます。

主要業務(1):クラウドインフラの設計・構築

AWSエンジニアの基盤業務は、クラウド上で安全・効率的に動作するインフラを設計・構築することです。

■AWSクラウドの設計・構築:
・EC2やRDSを使った、サーバー/データベース環境構築
・S3やCloudFrontを活用した、ストレージ・配信基盤の設計
・VPCやRoute53でのネットワーク設計
・Auto ScalingやELBを使った高可用性構成

これらをすべて手動で構築するのではなく、CloudFormation(AWS公式IaCツール)やTerraformなどを活用してコード化するのが増えています。

AWSエンジニアは「構築スキル」だけでなく、「設計力+自動化スキル」を持つことで上位職(設計者・アーキテクト)への道が開けます。

主要業務(2):自動化と運用の効率化(IaC・SRE・FinOps)

クラウドエンジニアの現場では、「手作業で構築」から「自動化して効率化」への流れが大きく進んでいます。

その中心にあるのが、IaC(Infrastructure as Code)とSRE(Site Reliability Engineering)の考え方です。

■自動化スキルの進化:
CloudFormationやCodePipelineによる構築・デプロイ自動化
LambdaやEventBridgeを使った、定期ジョブ実行・監視自動化
CloudWatch+Amazon SNSで、障害検知〜通知までの自動対応
FinOps視点でのコスト監視・不要リソース削減

自動化スキルは、単なる構築担当から「効率的に開発を支えるエンジニア」へ成長するための必須スキルとなっています。

主要業務(3):モダン開発を支えるAWSサービス(ECS/EKS/Lambda)

近年のAWSエンジニアは、サーバーを構築するだけでなく、アプリケーションを効率よく動かすためのクラウド基盤づくりも担当します。

その中心となるのが「コンテナ」と「サーバーレス」です。

コンテナ技術(ECS/EKS)

コンテナとは、アプリケーションを小さな単位に分けて動かす技術です。

■コンテナ:
ECS(Elastic Container Service)
 →AWS独自のコンテナサービス。手軽に導入でき、運用しやすい。
EKS(Elastic Kubernetes Service)
 →Kubernetesを使った本格的なコンテナ環境。大規模開発にも対応。

これらを活用することで、システムの変更・更新をスピーディーに行えるようになります。

サーバーレス技術(Lambda/DynamoDB)

「サーバーレス」は、サーバーを意識せずにアプリを動かせる仕組みです。

■サーバーレス:
AWS Lambda
 →コードをアップロードするだけで自動的に動作。小規模アプリや自動処理に最適。
DynamoDB
 →サーバー不要のデータベース。Lambdaと組み合わせ、完全サーバーレス構成が可能。

これらを使えば、コストを抑えつつ、柔軟でスケーラブルなシステムを構築できます。

ECSやLambdaを扱うAWSエンジニアは、単なる「運用担当」ではなく、DevOpsやSREの考え方に基づき、開発と連携してシステム全体を設計する存在です。

このように、クラウドの進化にあわせて、エンジニアの役割もより広く戦略的になっています。

→関連記事:クラウドエンジニア勉強法ロードマップ

AWSエンジニアに必要なスキル

AWSエンジニアに求められるスキルは、大きく分けて 「インフラ基礎スキル/AWSサービスの理解/自動化スキル/コミュニケーション力」 の4つです。

単にAWSを触れるだけでなく、チームやビジネスを支える技術者としての総合力が重要です。

インフラ基礎(Linux・ネットワーク)の重要性

AWSはクラウドサービスですが、その根底にはサーバーやネットワークの仕組みがあります。

そのため、まずはLinuxとネットワークの基礎をしっかり理解しておくことが不可欠です。

■学ぶべきインフラ基礎:
Linux
 →権限管理、プロセス管理、シェル操作などの基本コマンド
ネットワーク
 →IPアドレス、DNS、ルーティング、ファイアウォールなど

上記のような基礎力を体系的に学ぶには、資格学習が効率的です。基礎を学ぶには、LPIC-1/LinuC-1(Linux)、CCNA(ネットワーク)といった資格を活用するのがおすすめです。

→関連記事:LPIC-1とは?試験範囲・難易度・勉強法を徹底解説
→関連記事:CCNAとは?資格の内容・難易度・勉強法を徹底解説

AWSサービスの知識(主要カテゴリ別)

AWSには200以上のサービスがありますが、まずは代表的なものを理解することが大切です。

■AWSの主要サービス:
サーバー(仮想マシン):EC2 (Elastic Compute Cloud)
データベース:RDS (Relational Database Service)
ストレージ:S3 (Simple Storage Service)
ネットワーク:VPC (Virtual Private Cloud)
権限管理:IAM (Identity and Access Management)

ただ単に知識を暗記するのではなく、「どのユースケースで、どのサービスを選ぶか」を判断できる力が重要です。

補足として、学習が進んだら、Lambda(サーバーレス)や、DynamoDB(NoSQL)など、モダンなサービスも視野に入れていきましょう。

AWSサービスを体系的に学ぶには、資格取得が最短ルートです。

→関連記事:AWSエンジニアに必要な資格まとめ

IaC・自動化スキル(CloudFormation/Terraform)

クラウド運用では、手作業よりもコードによる自動化(IaC)が増えています。AWSでは主に以下のツールが使われます。

■自動化ツール:
CloudFormation
 →AWS公式のIaCツール。テンプレートで環境を自動構築。
Terraform
 →マルチクラウド対応ツール。AWS以外も扱う現場で利用されることも多い。

これらを使うことで、再現性のあるインフラ構築が可能になり、チーム開発や大規模システム運用でも安定した品質を保つことができます。

近年では、IaCスキルを持つエンジニアの市場価値が大きく上昇しています。

コミュニケーション・設計力

AWSエンジニアは、単に構築を行うだけでなく、要件を整理し、最適なクラウド設計をチームと共有する力も求められます。

■コミュニケーション力や設計力:
・システム構成をわかりやすく説明できる
・開発チームやクライアントと調整できる
・コスト・セキュリティ・運用性のバランスを取れる

このようにAWSエンジニアは、まず現場で手を動かしながら「作る力」を磨き、その先でシステム全体をデザインする視点を身につけていく職種です。

現場経験を活かして全体をデザインできることが、クラウド時代の価値あるスキルとなっています。

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AWSエンジニアに必要な資格(なぜ取得すべきか)

AWSエンジニアを目指す上で、資格の取得はほぼ必須レベルといえます。

理由として、資格は「知識の証明」であると同時に、転職やキャリアアップで自分のスキルを客観的に示せる武器になるためです。

特にAWS認定資格は、学習のロードマップとしても有効で、体系的に学習を進めることができます。未経験者でも段階を踏めば理解しやすく、実務に直結する知識を身につけることが可能です。

AWS認定資格の全体像(CLF~SAPまで)

AWSには、レベルや専門分野に応じて複数の認定資格があります。

まずは全体像をつかんでおきましょう。

レベル資格名特徴
基礎レベルCLF(Cloud Practitioner)AWSの全体像を学ぶ入門資格。IT初心者でも挑戦しやすい。
アソシエイトSAA(Solutions Architect Associate)最も人気・需要の高い中級資格。設計力を証明できる。
アソシエイトSOA(CloudOps Engineer Associate運用・監視を中心に学ぶ資格。運用担当からのステップアップに最適。
プロフェッショナルSAP(Solutions Architect Professional)大規模設計・移行を担う上級資格。クラウドアーキテクト志向向け。
プロフェッショナルDAP(DevOps Engineer Professional)IaC・CI/CD・自動化領域を深く学ぶ。SRE・DevOps志向に最適。

また、特定分野に特化した「スペシャリティ資格(機械学習・ネットワーク・セキュリティ)」もあります。

→AWS資格の全体像や試験の詳細は「AWSエンジニアに必要な資格まとめ」で詳しく解説しています。

→関連記事:クラウドエンジニアに必要な資格の順番と選び方|未経験から最短ルート解説

資格取得が転職で「有利になる理由」

AWS認定資格を持っていると、転職市場で非常に強いアピールになります。

転職市場での評価が高い理由
AWSの理解度を客観的に示せる
 →「勉強中」ではなく、「知識を持っている」と証明できる。
採用担当の信頼を得やすい
 →未経験でも「学習意欲が高い」としてプラス評価される。
求人票でも頻繁に表記されている
 →「AWS資格保持者歓迎」と記載される求人は多い。

また、資格はゴールではありませんが、資格学習を通して身につく知識は、そのまま実務(設計・構築・運用)に直結していきます。

このように、「転職活動の武器」と「現場での必要となる知識」、両方を得られるのが資格取得の価値です。

未経験におすすめの資格(CLF、SAA)

未経験からAWSエンジニアを目指すなら、まずは以下の2つが定番です。

■未経験者におすすめの資格:
CLF(Cloud Practitioner)
 →AWSの全体像を理解できる基礎資格
 →文系出身やIT未経験でも挑戦しやすい
 →ただし、転職・キャリアアップにおける貢献度は高くない
SAA(Solutions Architect Associate)
 →AWSエンジニアとして最も評価されやすい資格
 →AWS案件に関わる実務への入り口になる
 →AWSエンジニアを目指すなら、SAAは取るべき

転職やキャリアアップで強く評価されるのは SAA(Solutions Architect Associate) です。

IT基礎がある方は、CLFを飛ばしてSAAに直行しても問題ありません。一方で、完全未経験で「AWSの全体像をまず理解したい」という方は、CLF(Cloud Practitioner)から始めるのもOKです。

→関連記事:AWS SAAの勉強時間、勉強法まとめ

AWSエンジニアの年収事情

AWSエンジニアは、インフラ系職種の中でも特に年収が高い傾向です。理由は、AWSが企業のインフラの中心に位置しており、スキルがそのまま市場価値につながるためです。

求人データや調査によると、平均年収は550〜700万円前後が多い水準であり、スキルや経験次第で、年収1,000万円を超えるケースも珍しくありません。

以下の表は、一般的な目安です。

スキルレベル主な業務内容年収の目安
IT未経験・学習中監視・運用補助(AWS未経験)300〜380万円前後
インフラ運用経験
+AWS学習中
一部AWS環境の運用・構築補助400〜500万円前後
AWS構築経験あり
+資格(SAA)
設計・構築メインのAWS案件担当500〜650万円前後
設計・自動化スキル
+上級資格(SAP/DAP)
クラウドアーキテクト/SRE700〜900万円前後
豊富な経験
+リーダー・フリーランス
大規模クラウド設計・運用改善900〜1,200万円以上

AWSはスキルが「目に見える形で評価される」職種です。実務経験に資格が加わると、転職時に年収が100万円以上上がるケースもあります。

→関連記事:AWSエンジニアに必要な資格は?選び方・難易度・年収への影響を徹底解説

AWSエンジニアの年収が高い理由

AWSエンジニアは「技術とキャリアが比例する職種」でもあります。スキルアップを継続すれば、収入も確実に伸びていきます。

■年収が高い理由:
クラウド需要の拡大
 →インフラがオンプレからクラウドへ移行中。その中心にあるAWSを扱えるエンジニアの需要が、年々高まっています。
圧倒的な人材不足
 →AWSの設計・構築・運用を理解できるエンジニアはまだ少ないのが現状。そのため、AWS経験者は、転職市場で常に「引く手あまた」です。
・業務範囲の広さ
 →サーバー構築だけでなく、ネットワーク・セキュリティ・自動化までカバーするため、スキル単価が高い。

需要が高く、人材が不足している今だからこそ、資格取得やスキルアップによって年収を上げやすいタイミングです。

→関連記事:AWSエンジニアの年収相場|未経験から資格・経験別に徹底解説

年収アップを目指すためのポイント

AWSエンジニアとして年収を上げるには、以下の3点が重要です。

ポイント説明
① 資格取得(SAA→SAP)AWS認定資格はスキルの信頼性を高め、プロジェクト配属や転職時の評価にも直結。
② 実務経験の幅を広げる運用→構築→設計とステップアップ。特に自動化・IaC・FinOpsの経験は高評価。
③ 転職市場を意識する案件単価や求人動向を把握しておくことで、自分の市場価値を客観的に理解できる。

特に「資格+構築経験」が揃うと、年収アップだけでなく、希望する働き方(リモートなど)も実現しやすくなります。

上級エンジニア・フリーランスの収入事例

AWSの上級スキルを持つと、フリーランスとしての道も開けます。クラウド設計や自動化案件では、月単価70〜100万円以上も十分可能です。

■高単価案件のスキル例:
・Terraform・Pythonなどの自動化スキル保持者
・AWS認定SAP/DAP保持者

実際に、Terraform・Pythonなどの自動化スキル保持者や、AWS認定SAP/DAP保持者は、リフト&シフト(オンプレからAWSへの移行)などの上流案件にも参画しやすく、高単価を得やすいです。

クラウドエンジニアの年収は高い?【年代別・資格別・働き方別に徹底解説】

まとめ:スキルが年収に直結する職種

AWSエンジニアは、努力が報われやすい職種です。

学習・資格・実務経験が複合的に絡み合って年収に反映されていくため、キャリアの積み上げが明確に見えるのが大きな魅力です。

■キャリアの積み上げ:
・初期:Linux/ネットワークの基礎+資格で準備
・中期:SAA・SAP取得で設計職へステップアップ
・長期:SRE・クラウドアーキテクト職として年収800万円以上も可能

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未経験からAWSエンジニアになれる?

結論から言えば、IT未経験からでもAWSエンジニアを目指すことは十分可能です。

ただし、AWSエンジニアは即戦力が求められる場面も多いため、IT未経験のままではいきなりAWSエンジニアとしては採用されにくいのも事実です。

重要なのは、入門のステップを押さえ、段階的にスキルを積み上げていくことです。

未経験に求められる準備(Linux・ネットワーク・資格)

AWSエンジニアはクラウドの専門職ですが、その基礎としてLinuxやネットワークの知識が必須です。

まずは次の順序で準備を進め、クラウドサービスの土台となるスキルを学ぶのがおすすめです。

■未経験からAWSエンジニアを目指す準備:
ステップ1:Linuxの基本操作を学ぶ(LPIC/LinuCレベル1相当)
 → サーバー管理の基礎を理解できるようになります。
ステップ2:ネットワークの仕組みを学ぶ(CCNA相当)
 → 通信の流れ・セキュリティ・VPC理解につながります。
・ステップ3:AWSの基礎資格(CLF/SAA)に挑戦
 → クラウド全体の仕組みとAWSの主要サービスを体系的に学べます。

この3ステップを踏むことで、未経験でも「現場で学びながら成長できる下地」が整います。

このステップを学ぶには、インフラエンジニアの勉強方法が参考になります。

→関連記事:インフラエンジニア勉強法と学習順序、最短ロードマップ

キャリアチェンジのステップと事例

未経験からAWSエンジニアになるには、段階的なキャリアチェンジが効果的です。

いきなり設計構築職を目指すのではなく、まずは基礎を固めながら「近い職種」で経験を積む流れが現実的です。

ステップ役割スキル例
ステップ1インフラ運用保守障害対応・Linux基本操作・シェル操作など
ステップ2オンプレ/仮想サーバー構築物理・仮想サーバー構築、ミドルウェア設定(Apache、Nginx、MySQLなど)
ステップ3AWS環境の構築・運用担当EC2・VPCによる環境構築、セキュリティグループ・ロードバランサ設定、IaC(CloudFormation/Terraform)による自動化

このようにステップアップしていくことで、実務未経験でも1年〜3年ほどでAWS案件に参画できる可能性があります。

特に、オンプレや運用保守経験がある方は、その知識を活かして「AWS環境の構築・運用」へスムーズに移行しやすいです。

→関連記事:未経験からAWSエンジニアになる方法

未経験者が最短で成長するためのコツ

最短でAWSエンジニアとして活躍したい方は、以下を踏まえると効率的です。

■未経験から最短で成長するコツ:
勉強と実践を並行する
 → AWS無料枠を使って、学んだ内容をすぐ試す。
アウトプットを積極的に行う
 → ブログやQiita、GitHubに構築記録を残すと、転職時のアピールにもなる。
プロにキャリア相談する
 → 自分のスキルレベルに合った職種・案件を紹介してもらえる。

年齢や経験、希望条件などに応じて、もっともおすすめなやり方は異なります。

「何から始めればいいかわからない」と感じたら、個別に専門のキャリアアドバイザーに一度話してみるのが最短ルートです。

独学だけで進めるより、プロの視点で最短ルートを確認する方が確実です。

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AWSエンジニアはきつい?やめとけ?

「AWSエンジニアはやめとけ」、「きつい」という声をSNSなどで目にしたことがあるかもしれません。

確かに、AWSを扱う仕事は責任も重く、学ぶことも多いため、簡単な職種ではありません。

しかし実際には、「きつい」と感じる場面には理由があり、正しい知識と準備をすれば長く働ける安定した専門職です。

ここでは、AWSエンジニアが大変だと言われる背景と、向いている人・向いていない人の特徴を整理していきます。

よくある「きつい場面」と真実

AWSエンジニアが「きつい」と感じやすいのは、以下のような場面です。ただし、それぞれの裏側には成長ややりがいにつながる要素もあります。

きついと感じる場面背景・真実
トラブル対応が発生する(夜間・休日対応など)クラウド基盤は24時間稼働が前提。責任が伴う分、安定運用を任される信頼の証。
新機能や仕様変更が多く、常に勉強が必要AWSは日々進化しており、学習を継続する必要があるが、キャリア価値が落ちにくいのが魅力。
責任範囲が広い(セキュリティ・コスト管理・設計など)一人で多領域を担当することもあるが、自分の判断がプロジェクトに直結するやりがいがある。
トラブル原因の特定が難しいAWSではサービス間の依存関係が多いが、問題解決力が鍛えられる貴重な経験になる。

AWSエンジニアの仕事は決して楽ではありませんが、「大変=やりがいが大きい」という構造もあわせて理解しておくと、前向きに捉えられます。

特に、設計・自動化・運用最適化(FinOps)などの上流スキルを身につければ、「保守的な仕事」から「課題を解決する技術職」へステップアップできます。

向いている人・向いていない人

AWSエンジニアに向いているかどうかは、スキルよりも「考え方」や「姿勢」に大きく影響されます。

自分のタイプを確認しながら、キャリアの方向性を考えてみましょう。

向いている人向いていない人
新しい技術を学ぶことを楽しめる学習やキャッチアップを負担に感じる
論理的に問題を解決するのが好き細かいトラブル対応が苦手
チームで協力してシステムを作り上げたい個人作業中心で黙々と進めたい
安定性よりも成長やスキルアップを重視したいルーチン業務を望んでいる

AWSエンジニアは、すべての人に「やめとけ」と言える仕事ではありません。

むしろ、成長意欲があり、学ぶことを前向きに楽しめる人や、活躍して報酬を上げたい人にとっては、将来性の高い非常に魅力的な職種です。

→詳しくは「AWSエンジニアはやめとけ?向いている人・向いていない人」で具体的な事例を紹介しています。
→クラウド全般の働き方については「クラウドエンジニアはやめとけ?」も参考にしてください。

キャリア相談のご案内

自分の適性を見極めたい方は、キャリア相談を通じてプロに意見を聞くのもおすすめです。

「自分の現職からAWSエンジニアに転職できるのか?」を整理してもらうだけでも大きな一歩になります。

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AWSエンジニアの将来性とキャリアパス

クラウド市場は今後も急速に拡大を続けており、その中でもAWSエンジニアの需要は圧倒的です。

AWSを扱える人材は国内でも依然として少なく、「スキルを磨くほど、将来性が広がる職種」といえます。

ここでは、AWSエンジニアの将来性を裏づけるデータと、そこからどんなキャリアパスを描けるのかを解説していきます。

クラウド市場の成長とAWSのシェア

IDC Japanの調査によると、国内クラウド市場は今後も年率10%以上の成長が見込まれています。

その中でもAWSは、国内クラウド市場のトップシェア(約40%)を維持しており、今後も企業システムの中心的な基盤として利用され続けると予測されています。

特に近年は、「オンプレミスからAWSへの移行(リフト&シフト)」が急速に進んでいます。

中堅・大企業を中心に、既存のシステムをクラウド環境へ移行し、柔軟性やスケーラビリティを確保する動きが活発化しています。

一方で、セキュリティやコスト、レイテンシ(通信遅延)などの観点から、一部システムをオンプレミス環境に戻す「オンプレ回帰」や、クラウドとオンプレを組み合わせた「ハイブリッドクラウド構成」も増えています。

このように、クラウド活用が多様化する中で、オンプレとクラウドの両方を理解し、最適な構成を設計できるエンジニアの価値が一段と高まっています。

インフラ基盤を理解した上でAWSを扱えるエンジニアは、今後も長期的に市場から求められ続けるでしょう。

キャリアパスの広がり(SRE/アーキテクトへのステップ)

AWSエンジニアとしての経験を積むと、次のような上流職種へステップアップすることができます。

これらの職種はいずれも、単にシステムを「作る」だけでなく、クラウドをどう設計・運用してビジネスを支えるかを考えるポジションです。

キャリアパス主な役割スキル例
AWSエンジニア(設計・構築・運用)サーバー構築、ネットワーク設定、IaC運用EC2/VPC/CloudFormation/Terraform/CloudWatch
SRE(Site Reliability Engineer)信頼性と運用効率を両立させるIaC・CI/CD・自動化・モニタリング・運用設計
クラウドアーキテクト顧客要件に基づき最適なAWS構成を設計マルチアカウント設計、セキュリティ設計、コスト最適化(FinOps)
クラウドコンサルタント技術とビジネスの橋渡しを行う要件定義・PoC設計・提案資料作成・経営層対応

これらのキャリアは「現場作業型」ではなく、「AWSをどう使ってビジネス課題を解決するか」を考える戦略職です。

AWS認定資格(SAP/DAPなど)も取得していくことで、この上流キャリアへ進む道がさらに開けていきます。

需要が高いAWS関連スキル領域

今後特に注目されるAWS関連スキルは以下の3領域です。

これらを習得しておくことで、より高単価な案件や上位ポジションを狙えます。

スキル領域AWSサービス例説明
自動化・IaC(Infrastructure as Code)CloudFormation(AWS公式)/Terraform(マルチクラウド)環境構築をコード化し、再現性・保守性を向上。ほぼすべての企業案件で必須化。
コンテナ・サーバーレスECS/EKS/Lambda/DynamoDBスケーラブルで柔軟な設計を実現。モダン開発の中心技術。
FinOps/コスト最適化Cost Explorer/Trusted Advisor/Athenaクラウドコストを最適化するスキル。経営視点の提案ができる人材として評価が高い。

上記のスキルを強化していけば、市場価値を高めつつ、キャリアの選択肢を広げられます。

AWSエンジニアとしてキャリアを広げるために

AWSエンジニアは、技術の幅が広い分だけキャリアパスも柔軟です。

以下のような方向性から、自分に合った成長プランを選ぶとよいでしょう。

■キャリアパスの選び方例:
技術を極めたい人 → SRE/アーキテクトへ
ビジネスを追求したい人 → クラウドコンサルタントへ
マネジメントを目指したい人 → テックリード/プロジェクトマネージャーへ

AWSスキルは他クラウド(Azure/GCP)にも応用できるため、キャリアを重ねるほどクラウド全体の専門家(クラウドスペシャリスト)として市場価値を高められます。

またキャリアパスも、SRE・クラウドアーキテクト・セキュリティスペシャリストなど多岐にわたります。

→関連記事:クラウドエンジニアの将来性・需要は?なくならない理由

さらに、将来のキャリアを見据えて動きたい方、AWSエンジニアに挑戦したい方は、無料キャリア相談を活用しながら、自分に合ったステップを一緒に設計していきましょう。

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AWSエンジニアに関するよくある質問(FAQ)

ここではAWSエンジニアを目指す方からよく寄せられる、「年齢」、「勉強時間」、「他クラウドとの比較」、「女性の活躍」についてお答えします。

Q:30代から未経験でAWSエンジニアを目指すのは遅いですか?

基礎となるLinux・ネットワークのスキルを学び、インフラエンジニアとしての経験を積んだ後に、AWS資格(SAA)を取得すれば、30代未経験でもAWSエンジニアを目指すことは可能です。

→関連記事:インフラエンジニアとは?未経験からわかる仕事内容・年収・キャリアパス
→関連記事:AWS SAAの勉強法まとめ

Q:AWSエンジニアになるための勉強時間はどれくらい必要ですか?

IT経験がある人なら3〜6ヶ月、完全未経験なら1年以上かかるケースも多いです。

特にLinuxやネットワークの基礎を学ばずにAWSだけ学ぶと理解が進みにくいため、まずはインフラ基礎を6ヶ月程度、その後AWSに進むのが現実的です。

→関連記事:AWSの勉強方法まとめ|未経験からエンジニアを目指すロードマップ

Q:AWSとAzureやGCPで、最初に学ぶならどれが良いですか?

国内市場ではAWSのシェアと求人数が圧倒的であり、最初に学ぶならAWSがおすすめです。

基礎をAWSで固めてから、他クラウド(Azure・GCP)を学ぶと効率的です。

→関連記事:クラウドエンジニアに必要な資格の順番と選び方

Q:AWSエンジニアは女性でも活躍できますか?

もちろん可能です。

リモートワークやフレックスタイムの導入企業も多く、ライフスタイルに合わせやすい点で女性のキャリア選択肢としても注目されています。

まとめ:AWSエンジニアを目指すなら今がチャンス

この記事では、AWSエンジニアの仕事内容・必要スキル・資格・年収・将来性を総合的に解説してきました。

クラウド市場の拡大とともに、AWSエンジニアは最も需要が高く、キャリアの選択肢が広い職種になっています。

この記事の重要ポイントを整理すると、以下の通りです。

項目内容
仕事内容サーバー構築やネットワーク設計に加え、IaCや自動化・コスト最適化まで担う「戦略的技術職」。
必要スキルLinux/ネットワークなどの基礎力に加え、EC2・VPCなどのAWS特有の知識。自動化スキルは武器。
資格AWS SAAは未経験の登竜門。SAPやDAPで上流キャリア(アーキテクト・SRE)を目指せる。
年収・将来性平均年収550〜700万円。リフト&シフトやハイブリッド構成の増加で今後も需要拡大。
キャリアパスSRE・クラウドアーキテクト・FinOpsスペシャリストなど、技術とビジネス両面にステップアップ可能。

一歩踏み出す人ほど、チャンスをつかんでいる

AWSエンジニアの道は、早く始めた人ほど経験が積みやすく、価値が上がりやすい領域です。

「興味はあるけれど、何から始めればいいかわからない」という方は、まずは一度、専門家に相談してみましょう。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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