こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
インフラエンジニアは、成長産業のIT業界で、ITサービスを支えるインフラを管理する役割があります。またIT業界の中でも需要が高く、安定した職種の一つであり、やりがいもある仕事です。
ゆえに、女性の中でも「インフラエンジニアをやってみたい」と考える人が増えており、近年では女性エンジニアが活躍しています。また、それに伴い、働きやすい環境やキャリアパスも整いつつあります。
しかし、IT業界は男性社会のイメージが強いため、女性が働くことに不安を感じる方も多いでしょう。
ここでは、インフラエンジニアとして働く女性の割合や夜勤、年収、結婚後のキャリアなどの実態、また未経験からのインフラエンジニアへのなり方などを説明していきます。
インフラエンジニアに興味を持つ女性の方は、ぜひ参考としてください。
近年、女性のインフラエンジニア希望者が増えている
近年、女性のインフラエンジニア希望者が増えています。その背景には、いろいろな理由があります、ここでは、女性がインフラエンジニアを目指す理由や背景について、説明していきます。
IT業界全体と、インフラエンジニアの需要拡大
ITサービスやクラウド、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、IT業界全体と、インフラエンジニアの需要が高まりをみせています。
その中でインフラエンジニアは、安定した職種として注目されるようになっています。「専門スキルを身につけることで、長期的なキャリアを形成したい」というニーズにより、女性からもインフラエンジニアが選ばれていると言えます。
リモートワークや柔軟な働き方の可能性
インフラエンジニアは、システムの運用管理をリモートで行うことが可能な場合が多く、在宅勤務や屋レックスタイム制など、柔軟な働き方ができる環境が増えています。
柔軟な働き方によって、将来的に仕事と家庭の両立を目指しやすい職業として、インフラエンジニアに興味を持つ方が増えています。
専門スキルの習得によるキャリア形成
インフラエンジニアに必要とされる、ネットワーク技術やサーバー技術は、一度身につけると廃れにくく、長期的にキャリアを形成しやすことが魅力です。
技術があれば、活躍し続けることができる職種でありかつ、性別関係なく評価される環境を求め、インフラエンジニアに興味を持つ女性が増えています。
ダイバーシティ推進の一環として、女性エンジニアの採用・育成が活発
近年多くの企業が、ダイバーシティの一環として、女性エンジニアの採用や育成を積極的に取り組んでいます。例として、女性向けの研修プログラムや、キャリア相談の機会を提供する会社も出てきています。
IT業界においては、男性が多い職場が一般的でしたが、柔軟な働き方の普及や、女性への技術力・コミュニケーション力の期待が高まり、採用の門戸が広がっていると言えます。
未経験からでもキャリアチェンジしやすい
インフラエンジニアは、未経験からでも学びやすく、キャリアチェンジしやすい環境が整っています。例として、ITスクールやオンライン学習を活用して、キャリアチェンジを目指す女性が増えています。
また、インフラエンジニアのスキルは、他のIT職種にも応用がききやすいため、キャリアの選択肢が広いことも、女性にとって魅力を感じる理由の一つとなっています。
これらの理由から、インフラエンジニアという職業が、女性にとって魅力的な選択肢として、注目されてきていると言えます。
女性がインフラエンジニアを目指すきっかけ
女性がインフラエンジニアを目指すきっかけは様々ですが、大きく分けると、「今の仕事を長く続けられない」と考えたこと、「IT業界やエンジニアへの憧れ」の2点に、ほぼ集約されます。
ここでは女性がインフラエンジニアを目指す、よくあるきっかけについて説明していきます。
きっかけ①:今の仕事を長く続けることができない
現職での仕事に限界を感じたことが、インフラエンジニアを目指すきっかけとなったパターンです。ここでは、インフラエンジニアを目指す女性に多い「事務」、「営業」、「接客」の仕事の例で説明していきます。
事務職の例:給与が上がらない、結婚・出産後に続けられない
事務職の場合は、「給与が上がらない」、「結婚・出産後に続けられない」という考えをきっかけに、インフラエンジニアを目指す人が多いです。
事務職では、仕事内容が定型であるため、同じ作業を続けても給与が変わらず、給与アップを目指せる仕事に就きたいと考える方が多いと言えます。
また、事務職の場合は、「結婚・出産」を機に、退職を促す会社もあるため、一緒に働く同僚の事務スタッフを見て、長く働けないと感じたことがきっかけになった場合も多いです。
営業職の例:営業という仕事を、長く続けられない
営業職の場合は、「営業ノルマ」、「長時間勤務」、「体力」の問題をきっかけに、インフラエンジニアを目指す女性が多いです。
営業職では、ノルマを追いかけることで長時間労働となり、また大きなプレッシャーを抱える場合も多いため、長期的に営業を続けていくイメージが持てないという方が多いと言えます。
また、体力的な問題で続けていくことが難しいという人も多く、専門スキルを身につけて、キャリアを再構築したいと考える方が、多いと言えます。
接客業の例:年収が上がらない、ワークライフバランスが保てない
接客業の場合は、「年収」や「ワークライフバランス」、「体力」の問題をきっかけに、インフラエンジニアを目指す女性が多いと言えます。
接客業では、就業時間の割に年収が低い、上がらないという考え、また土日勤務や残業が多いことによる労働環境の悪さに疑問を感じ、このままではいけないと考える方が多いと思います。
また、接客業も、体力的な問題で続けていくことが難しいと考える人が多いと言えます。
きっかけ②:IT業界やエンジニアへの憧れ
また、IT業界やエンジニアへの憧れをきっかけに、インフラエンジニアを目指す人も多いです。ここではよくあるきっかけについて、説明していきます。
PCを使った作業が好き、楽しい
今までの仕事を振り返り、「PCを使った作業が好き」、「スキルを身につけるのが楽しい」と考えたというのも、女性に多いきっかけと言えるでしょう。
例として、現職でExcelを使って仕事をしていた中で、ITスキルを身につけ活用することに面白みを感じ、VBAやマクロを自発的に学んだといったタイプの方です。
エンジニアってかっこいい
仕事を通じて、エンジニアと関わり、「エンジニアはかっこいい」と考えたというのも、多いきっかけと言えるでしょう。
例として、システムトラブルで困っていた中、エンジニアが早急にトラブルを解決したり、専門知識を使って、目に見える成果を生み出したことを目にし、自分も挑戦したいと考えたタイプと言えます。
家族や友人・知人の影響
インフラエンジニアとして活躍する家族や、友人・知人から話を聞くことで、自分もインフラエンジニアの道を目指したいと考えることも、女性に多いきっかけと言えます。
例として「兄弟がインフラエンジニア」、「友人がインフラエンジニアに転職した」などきっかけに、エンジニアの将来性や、専門職としての働き方に魅力を感じ、挑戦したいと思う女性も多いと言えます。
上記のように、インフラエンジニアを目指すきっかけは人それぞれですが、手に職をつけた専門職としての働き方や、将来への期待、多職種と比べるとライフステージに左右されにくいことが、よく挙げられる理由でしょう。
女性インフラエンジニアの実状とは
IT業界における女性の活躍が増加している中、インフラエンジニアという職種においても、女性の比率は徐々に高まっています。
一方で、女性特有の課題やライフイベントにての変化もあるため、実際の現場で女性がどのように働いているかを気にする方も多いでしょう。
ここでは、女性インフラエンジニアの割合や年収、夜勤、結婚・出産後などについて、実状を説明していきます。
女性インフラエンジニアの割合は?少ないの?
旧データですが、経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」では、日本国内のIT業界における女性の割合は、24.1%と公表されています。
しかし、インフラエンジニアに限ると、上記のデータよりも更に低いでしょう。ネットワークやサーバー分野は男性が多い分野であり、女性のインフラエンジニアは、その半分の約10%程度でしょう。
ゆえに、良い意味で言うと、男性が多い職場に女性が入ることで、チームが活性化されることも多いため、女性のプロジェクト参画は好まれることが多く、フォローが手厚くなることもあります。
一方で、男性とのコミュニケーションが苦手な女性の場合は、チームに馴染むのに時間がかかることや、場合によっては孤立感を感じることもゼロではありません。
現在女性インフラエンジニアは増えてきていますが、現在にても少数であることは事実です。ゆえにインフラエンジニアになる場合は、男性が多い職場であることを、気にしない女性の方が望ましいです。
女性インフラエンジニアの年収
女性インフラエンジニアの年収は、男性とほぼ同じ水準です。インフラエンジニアは「スキルアップ=年収アップ」となる職種であり、経験が年収に直結します。
ゆえに、性別の違いで、年収に変化はありません。「何のスキルを持っているか?」で年収が変わります。つまり「基本設計ができる人」、「構築ができる人」、「監視しかできない人」などで年収が異なります。
具体的には、インフラエンジニアのモデル年収は、下記図のようになります。
また、年収の目安としては、以下のようになるでしょう。
■インフラエンジニアの年収目安:
・未経験:年収240万~400万円
・経験者(中堅):年収450万~600万円
・上流工程(基本設計・PM):年収500万~800万円以上
このように、女性がインフラエンジニアとしてキャリアを積み、年収を上げる場合では、上流工程へのステップアップや、上流工程に進むための資格取得が重要です。
例として、CCNAやLPIC、AWSなどの資格を取得すると、専門性が評価されて年収アップにもつながるでしょう。
女性インフラエンジニアの夜勤
インフラエンジニアの仕事には、システムの安定稼働を支えるための「夜間作業」や、「夜間シフト」が含まれることがあります。特に初級エンジニアが担当する監視業務では、24時間対応の夜間シフトが求められることが多いです。
一方で、女性の夜勤シフトについては、一部の会社では「女性には夜勤シフトをさせない」、もしくは「夜勤シフト以外の仕事に、優先して配属する」と考える会社もあります。
ただし、多くの会社は「男女平等」と考えており、女性も男性と同様に「夜勤シフトを求める」という考え方が現時点でも一般的とも言えます。
また、シフト勤務ではない「夜間作業」については、女性であっても基本求められますので、夜間にての業務に課題感を感じる女性の場合、インフラエンジニアのキャリア形成は大変であると言えます。
夜勤や夜間作業が少ない環境を選ぶ、キャリアパスを計画的に進めていくことなどが重要となるでしょう。
女性インフラエンジニアの、結婚・出産後のキャリア
結婚や出産をきっかけに、キャリアをどのように維持するかは、多くの女性が抱える課題ですが、結婚後や出産後に、インフラエンジニアとして働き続ける女性は増えています。
その理由として、リモートワークやフレックスタイム、時短勤務など、柔軟な働き方が少しずつ普及しており、家庭と仕事を両立しやすい環境が整いつつあることが挙げられます。
特に、高いスキルや、豊富な経験を持てば持つほど、会社における価値が高まり、柔軟な働き方が受け入れてもらいやすくなります。
実際に、クラウドやセキュリティの分野では、物理的な現場作業が少なく、オンラインで仕事を進められるため、結婚後の働き方に適しやすいとも言えます。
一方で、豊富なスキルや経験がない場合は、柔軟な働き方を選べるスキルとは見なされにくいため、特に出産後の生活にあわせたスケジュール調整などが課題となることも多くあります。
女性がインフラエンジニアとして、結婚・出産後にも長く活躍を希望する場合は、特に育休・産休前までに豊富なキャリアを形成することで、ライフステージにあわせた働き方を実現しやすくなると言えます。
女性インフラエンジニアのキャリアパス
女性はインフラエンジニアとしてのキャリアパスは、基本的に男性と同じです。キャリアを築く際には、専門スキルを活かしながら、多様なキャリアパスを描くことができます。
インフラエンジニアの分野では、ネットワークやサーバー、クラウドやセキュリティといった幅広い技術領域があり、スキルを磨いて市場価値を高めていくことが可能です。
例として、スキルを磨きながら経験を積むと、以下画像のようなキャリアパスを描くことができます。
女性インフラエンジニアの初期キャリアは、運用保守や監視業務から始まることが一般的です。
初期段階では、インフラ技術(サーバーやネットワーク、セキュリティなど)を学び、資格取得を行いながら次のステップを目指していく流れです。
中期の段階では、インフラ構築や設計といった上流工程に進んでいく道があります。ここではシステム要件をもとに、設計書を作成し、実際にインフラ環境を構築していく仕事に進んでいきます。
また、インフラ構築や設計経験を積んだ後に、クラウドやセキュリティエンジニアなど、専門分野で活躍することが多いです。特にクラウドは、在宅勤務もしやすく、家庭や育児の両立を図りやすく、人気と言えます。
インフラエンジニアのキャリアロードマップ
女性インフラエンジニアも、男性と同様に、基本的には下記のキャリアロードマップを目指していくことが多いです。
具体的には、最初の数年は運用保守で知識やスキルを積み上げ、入社から2-4年程度で構築を目指すというキャリアが最も多いと言えます
女性はキャリアの定期的な見直しが大事、出産・育児で、キャリアが停滞することも
女性インフラエンジニアのキャリアパスは、基本は男性と同じです。しかし、結婚に伴う出産や育児といったライフステージの変化で、産休・育休や時短勤務などを併用することで、キャリアが停滞することはあります。
現在は、女性が働きやすい就業環境の整備が進んできており、ライフステージの変化にあわせて柔軟な働き方を選べる会社が増えているため、育休後に時短勤務でスキルを維持し、その後フルタイムで復帰する働き方は増えています。
ただし、産休や育休を取得し、スムーズに復帰する環境が整っていない会社も多く存在します。そのような場合は、出産前に長く続けられる会社に転職をするなど、キャリアの見直しが非常に重要です。
キャリアの見直しをしっかり行わないと、結婚や産休・育休後に、スムーズな復帰が難しくなることもあるため、ここは女性インフラエンジニアの注意点と言えるでしょう。
■関連記事:インフラエンジニアはキャリアパスをどう描く?キャリアパスを解説
女性インフラエンジニアの服装
女性インフラエンジニアの服装は、働く現場や会社によって異なりますが、基本的には働きやすさと清潔感が大事です。
オフィスで仕事を行う場合は、服装はビジネスカジュアルが多いでしょう。スーツという決まりはないことが多いです。ただし、お客さまとの打ち合わせはジャケットを着るなど、お客さまのカルチャーにあわせることも大事です。
また、職場によっては自由な服装が許されていることもありますが、データセンターなどの現場作業では、動きやすく、作業効率が高まる服装が好ましいと言えます。
女性インフラエンジニアの服装について、総じて述べると、職場やチームの雰囲気で柔軟に変えていくとよいでしょう。基本的にはシンプルで清潔感がある服装が好まれます。
女性がインフラエンジニアになるメリット
インフラエンジニアは、IT業界で重要な役割を担う職種であり、近年では女性の活躍も増えています。インフラエンジニアは、女性ならではの特性を活かせる場面もあり、キャリアや働き方にもメリットがあります。
ここでは、女性がインフラエンジニアになるメリットを説明していきます。
女性インフラエンジニアの需要は高い
女性インフラエンジニアは、経験者はもちろん、未経験者でも多くの企業から求められています。特に経験者は、非常に高い需要があります。その背景には「女性インフラエンジニアの不足」が課題としてあります。
インフラエンジニアにおける女性の割合は1割強程度であり、女性インフラエンジニアは増えているものの、まだまだ十分とは言えません。
また、インフラエンジニアはチームで仕事を行うため、コミュニケーション力や気配りが求められることも多く、女性ならではの「配慮」や「きめ細かさ」が評価されることが多いと言えます。
あわせて、採用企業においても「女性エンジニアは、特に積極的に採用したい」という声が頻繁にあります。女性であることは、インフラエンジニアの職種において、強みにもなります。
評価は男女平等だが、女性インフラエンジニアは、チャンスが多い
IT業界やエンジニアの仕事は、「スキル」で評価されるため、性別関係なく平等に評価されます。しかし、評価を得るためには、チャンスをつかみ、チャンスを活かすことが大事です。
その中で、女性インフラエンジニアは、男性と比べると、キャリアアップやステップアップのチャンスが多いというメリットがあります。
インフラエンジニアは男性が多いため、女性は少なく、目立つ存在になりやすいです。ゆえに良い意味で、女性が大切にされやすい場面もあります。
例として、チーム編成で女性がいることで、チームの雰囲気が柔らかくなることが期待されるなど、女性エンジニアの存在が、チームにとって貴重であると見なされることもあります。
また、女性エンジニアが目立つことで得られる最大のメリットは、「希望する仕事に就きやすくなる」ことです。職場は、女性エンジニアの声を積極的に取り入れようとする傾向があります。
例として、スキルアップに繋がる仕事、顧客と直接コミュニケーションを取る仕事など、希望する仕事に関わるチャンスは、女性は比較的多くなりやすいでしょう。
しかし、そのチャンスを活かすためには、基本的なスキル向上や努力は欠かせません。
経験を積めば、転職も相当やりやすい
女性がインフラエンジニアとして経験を積むと、転職も非常にやりやすいというメリットもあります。
IT業界ではエンジニアの需要は高いものの、特に女性エンジニアは少ないため、希少価値が高いともいえます。ゆえに、多くの会社が、女性エンジニアの積極的に採用を進めている状況です。
実際に、相応の会社から「女性インフラエンジニアなら、多少スキルが不足していても採用したい」という声もあります。
このように、女性インフラエンジニアは、一度キャリアをスタートすれば、インフラエンジニアを続ける意思がある限り、職に困りにくい状況も生まれます。
産休・育休の取得、復帰もやりやすい
産休・育休の復帰がスムーズか否かは、業界や職種によって異なりますが、IT業界では比較的復帰しやすい環境が整っています。その理由の一つとして、女性が長く働けるように制度を充実させる会社が増えているためです。
産休・育休の復帰は、どの業界、どの職種でも大変ではあるものの、インフラエンジニアはリモートワークでの就業や、スキルを少しずつ取り戻せるような仕事に配属されることもあります。
ゆえに、一般的には女性インフラエンジニアは、職場復帰をしやすい職種でもあります。
ただし、すべての会社がこのような制度を整えている訳ではありません。一部の会社では、産休・育休からの復帰実績が少ない場合もあります。また突発的な残業などが発生することもあり、家族の理解が必要となることもあります。
ゆえに、面接では実際の復帰事例や、制度の活用状況を確認する、あわせて旦那様と家事・育児の協力体制や分担について話あっておくことも大事と言えます。
働き方を柔軟にしやすい
結婚や出産などのライフイベントを経た場合、働き方を見直す女性は多いでしょう。例として、落ち着いた働き方を希望する人もいれば、引き続きバリバリ働きたいといった希望もあります。
インフラエンジニアは、経験を積めば、このような希望に応じて、柔軟に働き方も選んでいくことが可能な職種です。
例として、残業を減らしたい場合は、比較的業務量が安定している「インフラ運用」を選ぶ、復帰が難しい場合「IT事務」などの関連業務で、再び働くという選択肢もあります。
また、子育てとの両立に非常に力を入れている会社だと、「子供が小学校卒業まで時短勤務可」という会社もあれば、クラウド分野だと特にフルリモートに近い働き方も選べ、働き方を柔軟にしやすい職種と言えます。
女性のインフラエンジニアはやめとけ?女性のデメリット
上記までは「女性がインフラエンジニアになるメリット」を説明しましたが、下記からは「女性がインフラエンジニアになるデメリット」を説明します。
下記デメリットを理解していないと、入社前後のギャップで苦しむかも知れません。
スキル習得には努力が必要
エンジニアとして活躍するために避けて通れないのが、「スキル習得のための努力」です。この部分は、人によって「向き不向き」がはっきり分かれるポイントです。
特に女性の場合は、男性よりもITに深くかかわってきたタイプが少ないため、実際のスキル習得における学習にて「思っていた内容と違った」と考えてしまう人が多いと言えます。
インフラエンジニアは専門職であり、スキルアップや年収アップを目指すには、継続して学ぶ姿勢が重要です。
「活躍するために勉強するのは当然」、「年収アップするために、努力は当たり前」と考える人にとっては、何も問題ありません。しかし「ITの勉強に興味が持てない」という理由で辞める人も、決して少なくありません。
特に、最初の3年間は非常に重要な時期です。この期間に必要とされる基礎知識を学べば、後のキャリアは楽にもなり、安定したキャリアを築きやすくなるでしょう。
また、事前に「どのような勉強が必要か」を知りたい方は、「【初心者必見】効率的に学ぶ!インフラエンジニアの勉強方法と順番」をあわせてお読みください。
夜勤が発生する可能性がある
インフラエンジニアの仕事には、夜勤があります。また夜勤にも、大きく分けると「シフト勤務の夜勤」と「夜間作業の夜勤」の2つがあります。以下より詳しく説明していきます。
シフト勤務の夜勤
夜勤が多い仕事として、「ネットワークやサーバーの監視」といった監視オペレーターの仕事があります。監視オペレーターは、24時間体制でインフラを監視する必要があり、夜間帯を含むシフト勤務が求められます。
一部の会社では「女性に夜勤シフトをさせない」方針の会社もありますが、男女平等で「女性にも夜勤シフトを求める」方針の会社が一般的です。そのため、夜勤を避けたい場合は、会社選びに注意することが必要です。
夜間作業の夜勤
インフラ構築の仕事などでは、システムの稼働に影響を与えないために、作業を夜間に行うことがあります。また、急なシステムトラブルに対応するために、夜間作業が発生することもあります。
夜間作業は頻繁ではなく、多くの会社で夜間作業の前後に代休を取得できる制度があります。そのため夜間作業自体は、大きな負担になることは少ないでしょう。
上記のように、インフラエンジニアの夜勤は、仕事内容によって発生頻度や種類が異なります。夜勤を避けたい場合は、会社選びやキャリアの方向性を慎重に考えることが重要です。
職場は男性が多い
インフラエンジニアの職場は男性比率がかなり高いため、男性が多い職場に、向き不向きを感じてしまう女性もいるでしょう。
特に、職場に女性が少ないことで、チームメンバー女性は1人となる可能性もあります。男性中心のコミュニケーションスタイルが馴染みにくい場合、人によっては孤立感を感じてしまうかも知れません。
男性と仕事をしていくことに不安を感じないタイプの女性は、逆にうまくやっていきやすい面もありますが、女性と仕事をしていきたい場合は、入社前後のギャップや、働きにくさを感じる要因にもなるでしょう。
内定が出やすいため、入社後のギャップ、仕事についていけないことも多い傾向
女性は男性と比較し、コミュニケーション力が高い傾向があり、また需要も高いため、男性よりも内定が出やすい傾向があります。その内定が出やすいことが、入社後にギャップを感じる原因となることがあります。
実際に、ITの専門知識やスキル不足が原因で、仕事についていけないと感じることも少なくありません。特に未経験からはじめた場合、学ぶべきことの多さに戸惑う女性もおります。
また、知識習得でつまづき、エンジニアとは言い難い、IT事務のような仕事に就く方もおり、入社後のギャップで悩んでしまう女性もいます。
内定の取りやすさが女性インフラエンジニアの魅力ですが、ギャップが生まれやすいこともあるため、ギャップや不安に対する準備を行っておくことが大事といえます。
特に、入社後のギャップや、つまづきを避けたい場合は、事前にしっかりインフラの資格を勉強するなど、インフラ技術についての学習を行うことをおすすめします。
■関連記事:【取得順番はこれ!】インフラエンジニアのおすすめ資格を取得順で解説
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女性が未経験からインフラエンジニアになるには
ここからは女性が未経験からインフラエンジニアを目指すための道筋や、必要なスキルなどについて説明していきます。
インフラエンジニアの仕事内容を知ること
インフラエンジニアになるためには、「インフラエンジニアの仕事内容」をしっかり理解していないと、内定は難しいと言えます。「仕事理解の不足=志望度不足」と見なされることに直結します。
インフラエンジニアの主な仕事は、サーバーやネットワークといったITインフラの安定稼働を支えることです。具体的には、以下の仕事を担当していきます。
特に「基本設計」、「詳細設計・構築」、「運用」、「監視」のフェーズについては、具体的に理解をすることが重要です。
インフラエンジニアの仕事内容を詳しく知りたい方は、「インフラエンジニアとは?仕事内容をわかりやすく、具体的に解説」をあわせてお読みください。
インフラエンジニアに必要となるスキルを知ること
インフラエンジニアになるためには、以下のようなスキルが必要とされます。
特に、上記画像の基本スキルである「サーバー関連」もしくは「ネットワーク関連」の知識は、強く必要とされます。
具体的には、サーバー関連では、LinuxやWindowsなどのOSに関する知識が求められ、ネットワーク関連ではTCP/IPの仕組みやルーティングの知識が求められます。
未経験者の場合は、独学もしくはオンライン講座、ITスクールなどで基礎を学びながら、資格取得を目指すのがよいでしょう。例として、Linuxを学べるLPIC(LinuC)や、ネットワークを学べるCCNAは、初心者におすすめです。
■関連記事:LPIC(LinuC)は転職・就職でどれくらい有利?意味ない人と、取るべき人を解説
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志望動機を作りこむこと(特に、なぜインフラエンジニアになりたいか?)
未経験採用において、選考で重要視されることの一つに「志望動機」があります。志望動機の作り方は自由ですが、おすすめの作り方は下記画像です。
採用企業が志望動機で聞きたいことは、「なぜIT業界を志望するのか?」、「なぜインフラエンジニアを志望するのか?」、「どのように貢献したいのか?」の3点です。これを全て満たせば、説得力が高い志望動機と言えます。
その中でも、特に「なぜインフラエンジニアになりたいのか?」を面接官に納得してもらうことが、非常に重要です。「なぜインフラエンジニアか?」の答えが薄いと、他がよい内容でも、薄い志望動機となります。
また、志望動機が薄いと思われると、男性と比べて採用されやすい女性でも、選考で簡単に落ちてしまうことも多いです。ゆえに、内定を得るためには、志望動機を作りこむことは非常に重要です。
志望動機の作り方について、詳しく知りたい方は、「【未経験者】インフラエンジニアに受かる志望動機の例文、作り方」をあわせてお読みください。
さいごに
IT業界は男性中心のイメージが強いですが、近年女性の割合が増えていっています。まだまだ女性向けの制度などが不十分な会社もありますが、制度が整ってきている会社も増えており、女性が働きやすい環境に近づいています。
また、インフラエンジニアは、スキルや経験を積めば大きなメリットがあります。年収が上がりやすく、働き方を選びやすく、他職種と比較すると、育休からの復帰もしやすいなど、女性のキャリアの候補として検討する価値はあるでしょう。
インフラエンジニアに興味がある人は、是非しっかり調べた中で、挑戦する価値があると思ったら、是非挑戦してください。また、不安で相談をしたい方は、お気軽にご相談ください。
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