未経験からAWSエンジニアになるには?資格・勉強法・転職ロードマップを解説

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「未経験からAWSエンジニアを目指したい」
「資格を取れば転職できる?」
「文系でもAWSの仕事ってできる?」

そんな不安や疑問を持つ方が、ここ数年で急増しています。

AWSは世界シェアNo.1のクラウドサービスであり、日本でも導入企業が年々増加中。クラウド移行やDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速により、AWSを扱えるエンジニアの需要が急速に伸びています。

一方で、「どんな勉強から始めればいいのか」、「資格を取ったあと何をすべきか」など、情報がばらついていて、最短ルートが見えづらいのも現実です。

そのため、資格を取ったのに転職で苦戦してしまう人も少なくありません。。

この記事では、未経験からAWSエンジニアを目指す方に向けて、必要なスキル・資格・勉強法、そして転職までのステップ(ロードマップ)をわかりやすく解説していきます。

また、実際に未経験からAWSエンジニアに転職した方の事例や、成功するための「注意点」も紹介しますので、あなた自身のキャリア設計にも役立ててください。

■この記事でわかること:
・AWSエンジニアの仕事内容と未経験採用が増えている理由
・転職で評価されるスキル・資格の優先順位
・最短でAWSエンジニアを目指すための勉強・転職ステップ
・失敗を防ぐための注意点と、リアルな成功事例

AWSエンジニアという仕事の全体像をまだつかんでいない方は、まず以下もご覧ください。

→関連記事:AWSエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説

未経験でも、正しいステップを踏めばAWSエンジニアは十分に目指せます。「今からでも間に合うのか?」と感じている方こそ、ぜひ最後まで読んでみてください。

→「自分にできるか不安、、」という方は、読み進める前にまず 無料キャリア相談 を活用してみるのもおすすめです。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

未経験からAWSエンジニアを目指す人が増えている背景

クラウド業界の拡大に伴い、AWSエンジニアを目指す未経験者が急増しています。

ここでは、その背景を3つの視点から整理していきます。

クラウド需要の拡大とAWSのシェア

近年、企業のITインフラは「オンプレミス(自社サーバー)」から「クラウド」へと急速に移行しています。

国内クラウド市場は年間10%以上の成長を続け、AWS(Amazon Web Services)は世界シェアNo.1、国内でも圧倒的な採用実績を誇ります。

また、多くの企業がクラウド基盤を前提にシステム設計を行うようになり、これまでサーバー・ネットワークを扱っていたインフラエンジニアが、AWSスキルを身につけてキャリアアップを目指す動きが加速しています。

→関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を徹底解説

未経験採用がある理由(人材不足・育成前提)

AWSを扱える人材は慢性的に不足しており、多くの企業では即戦力採用だけでなく、「育成前提」での採用も広がっています。

ただし、実際に採用されているのは オンプレミス経験者や、運用保守出身者が中心 です。

こうした経験を持つエンジニアは、すでにサーバー・ネットワークの基礎を理解しているため、AWSの概念を理解しやすく、実務にも早く適応が可能です。

そのため、完全未経験から挑戦する場合は、まずIT基礎を身につけてからクラウドへ進むのが現実的なルートです。

ポイント:
「AWSをやりたい」と焦るよりも、Linux・ネットワークの基礎を押さえることが最短ルートにつながります。

どんな人が挑戦しているか(文系・インフラ運用保守・サーバー構築経験者など)

AWSエンジニアを目指す人のバックグラウンドは多様ですが、大きく分けると以下の3タイプに分類されます。

タイプ経歴キャリアの進み方
① 未経験者(文系含む)営業/事務などの非IT職Linux・ネットワークから学び始め、資格取得後にAWS運用案件へステップアップ
② インフラ運用保守データセンター/運用チームなど運用・障害対応の経験を活かし、資格+ハンズオンでAWS運用・構築へ移行
③ サーバー構築経験者オンプレミスの設計・構築業務既存スキルをベースにAWS上での構築職へキャリアチェンジ。IaCや自動化へのスキル拡張も視野に

これらはいずれも、IT基礎を土台にクラウド領域へ拡張していくキャリアパターンです。

特に③(サーバー構築経験者)は転職市場でも需要が高く、AWSスキルを得ることで市場価値を上げやすい層といえます。

→関連記事:AWSエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説

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AWSエンジニアに求められる基礎スキルと理解しておくべき構造

未経験からAWSエンジニアを目指すうえで、最初に理解しておくべきなのが「AWSは既存のITインフラの上に成り立つ技術」だということです。

つまり、クラウドの知識だけでは不十分で、Linuxやネットワークなどのインフラ基礎を押さえたうえで、AWSを学ぶことが、成長への最短ルートになります。

ここでは、AWSエンジニアに求められる代表的なスキルセットを、4つのステップで解説していきます。

Linux・ネットワークの基礎は必須

AWSは、サーバーやネットワークをクラウド上で構築・運用するサービス群です。そのため、Linuxとネットワークの基礎知識は避けて通れません。

たとえば、EC2インスタンスの操作一つとっても、Linuxコマンド(ファイル操作・ユーザー管理・パーミッション設定など)の理解が不可欠です。

また、VPC設計やセキュリティグループ設定では、IPアドレス・サブネット・ルーティングといったネットワークの概念を理解していなければ構築できません。

これらの基礎を押さえることで、AWSの理解スピードが格段に上がります。

逆に言うと、インフラ基礎を疎かにすると、AWSの操作が「手順の暗記」に終わってしまうため、注意が必要です。

→関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説

AWSサービスの初歩(IAM、 EC2、 S3など主要サービス)

次に押さえておきたいのが、AWSの代表的なサービス構造です。

AWSは200以上のサービスを提供していますが、最初は以下の基本サービス5つから理解を始めましょう。

サービス役割学習のポイント
IAMユーザー・権限管理セキュリティ設計の基本。誰が何にアクセスできるかを理解。
EC2仮想サーバーサーバー構築・運用の基礎。Linux操作を学ぶ最適教材。
S3オブジェクトストレージバックアップや静的サイト配信に使用される代表的ストレージ。
VPC仮想ネットワークIP設計・サブネット・ルーティングの基礎理解に直結。
RDSデータベースサービスWebアプリや業務システムで使われるDBをクラウドで運用。

これらはAWS認定資格でも学ぶ基本要素であり、「AWS全体の構造を理解する」入口にもなります。

この段階では「どのサービスが、何を担っているか」の概要がわかることが重要です。構築技術よりも、「クラウドの仕組みを理解する姿勢」が求められます。

実機・仮想環境でのハンズオン経験が重要

知識をインプットするだけでは、AWSを「理解した」とは言えません。実際に自分の手で構築し、動かすハンズオン経験が重要です。

AWSには無料利用枠があり、一定の範囲内で仮想サーバーを起動したり、S3にファイルを保存する練習ができます。

また、ローカル環境でも VirtualBoxや、WSL2でLinux操作を練習することで、コマンド操作に慣れることが可能です。

■おすすめ教材:
Udemy講座(AWS認定SAA対応)実際に構築しながら学べる人気教材
AWS公式「Skill Builder無料でハンズオン教材・模擬試験を体験可能
Ping-t「AWS SAA」:ハンズオン用ではないが、資格対策で知識を補強

これらを活用しながら、「EC2+S3+IAMを組み合わせて簡単なWeb環境を構築する」くらいを目標にすると良いでしょう。「実務の理解力」が身についていきます。

資格と実務スキルのバランス

未経験者がAWSエンジニアの求人に応募する際、資格は努力の証として大きなアピールポイントになります。

しかし、それと同様に重要なのが「自分で手を動かした経験」です。採用担当者が最も見たいのは、「知識を実務に活かせるか」という点です。

項目目的採用側の評価
資格(CLF/SAA)理論・サービス知識の可視化学習意欲・基礎理解の証明
ハンズオン/構築経験実践力の裏付け「実務に活かせる」即戦力アピール

つまり、AWSエンジニアを目指すには、「資格×実践」の2軸を意識することが大切です。

資格で得た知識をハンズオンで再現できれば、面接時にも「自分でAWS環境を構築した経験があります」と具体的に話せるようになります。

→関連記事:AWSエンジニアの勉強法ロードマップ(初心者向け)

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未経験におすすめの資格と学習順番

AWSエンジニアを目指す上で、資格はスキルを可視化するための最も確実な手段です。

特に未経験者の場合、実務経験がない分を資格で補うことで「基礎理解」、「学習意欲」、「採用後の成長力」を企業に示すことができます。

ここでは、未経験からAWSエンジニアを目指す際に、最も再現性が高い資格の順番を紹介していきます。

ステップ1:IT基礎を証明する資格(LPIC/LinuC・CCNA)

AWSを扱うには、まずインフラの基礎を理解しておく必要があります。

クラウド環境の裏側では、Linuxサーバー・ネットワーク・仮想化といった技術が動いているためです。

■おすすめ資格:
LPIC-1/LinuC-1:Linuxサーバーの操作・設定の基礎を体系的に学べる
CCNA:ネットワーク構成、IPアドレス、通信の流れを理解できる

これらを取得しておくことで、AWS上で構築する際の理解が格段に早くなります。

資格取得の目安は3〜6ヶ月程度です。Ping-tやUdemyの基礎講座などを活用しながら、Linuxとネットワークを並行で学ぶのがおすすめです。

→関連記事:インフラエンジニア資格ロードマップ|未経験におすすめの順番と選び方

ステップ2:クラウドの全体像をつかむ(AWS認定クラウドプラクティショナー:CLF)

インフラの基礎を押さえたら、次はAWSの世界を俯瞰して理解する段階です。

AWSを基本から学びたい人におすすめな資格は、「AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)」です。

CLFは「クラウドとは何か」、「AWSでできること」を体系的に学べる入門資格で、AWSサービスの概要・料金体系・セキュリティなどを幅広くカバーしています。

■AWS CLF:
・難易度は高くなく、クラウドやAWSを初めて学ぶ人に最適
・学習期間の目安:1〜2ヶ月
・学習方法:試験テキスト AWS CLF で十分対応可能

ポイント:
CLFは必須ではありません。一から基本を学びたい初学者向けの資格です。IT経験者や学習に自信がある人は、CLFをスキップしてそのままSAAに挑戦するのもOK です。

ステップ3:実務レベルを証明する資格(AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト:SAA)

AWSエンジニア転職の本命資格は、AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)です。

SAAは、AWSの中核サービス(EC2, VPC, S3, RDS, IAMなど)を設計レベルで理解できることを証明する資格です。

この資格を取得すると、「AWS環境を構築・運用に必要な知識がある」と判断され、クラウドエンジニアポジションへの転職の入り口となります。

■AWS SAAの特徴:
・実務で使われるサービスの設計・運用知識を問われるため、転職市場での評価が高い
・学習期間の目安:3〜6ヶ月
・学習方法:Udemy講座Ping-t徹底攻略 AWS SAA

→関連記事:AWS SAAの勉強法まとめ
→関連記事:AWSエンジニアの勉強法ロードマップ(初心者向け)

ステップ4:資格取得後はアウトプットで実践力を示す

資格は「知識の証明」ですが、採用担当者が見ているのは「実際に使えるかどうか」です。

そのため、資格取得後は必ず「手を動かすフェーズ」に進みましょう。

■具体的なアウトプット例:
・① AWS無料枠で小規模構築を試す
 → 例:EC2+S3で静的サイトを公開してみる
・② 構成を発展させる
 → 例:IAM+VPC+RDSを組み合わせて、実務を意識した環境を構築
・③ 学習記録を発信する(任意)
 → 例:Qiitaやブログで構築手順や学びをまとめると、転職時のアピールにもつながる

こうしたアウトプットは、資格だけでは伝わらない「実践力」や「継続力」を示す証拠になります。

特に転職活動では、「構築した内容を説明できる人」が評価されます。

また、AWSエンジニアの資格や学習だけでなく、年収相場や年収を最大化する方法も知りたい方は、以下の関連記事も参考になります。

→関連記事:AWSエンジニアの年収相場|未経験から資格・経験別に徹底解説

未経験からAWSエンジニアになるステップ(転職ロードマップ)

AWSエンジニアを目指すには、基礎→実務→資格→キャリアアップという流れでスキルを積み上げていく流れが王道です。

特にIT未経験から挑戦する場合は、「AWS資格を取ってから転職」よりも、実務を通して学びながら資格を取得する流れの方が成功率が高く、挫折しにくい傾向があります。

ステップ1:基礎ITスキルを身につける(Linux・ネットワーク)

AWSの前に、まずはインフラの基礎を固めましょう。

AWSはクラウド上でサーバーやネットワークを構築する技術のため、基礎が弱いと「CLI(黒い画面)やVPC設定でつまずく」ケースが多いです。

■最初に学ぶべき基礎スキル:
Linux:基本的なコマンド操作(ユーザー管理、権限設定、ログ確認など)
ネットワーク:IPアドレス、サブネット、DNS、ルーティングといった基礎知識

資格で基礎を固めたい場合は、LPIC-1LinuC-1CCNAがおすすめです。

これらを学ぶことで、AWS構築の裏側(サーバー・通信・認証)の仕組みが理解できるようになります。

ステップ2:クラウド運用も可能な企業に転職し、実務で学ぶ

インフラの基礎を押さえたら、クラウドを扱う企業でオンプレミスの実務経験を積むのが現実的な次のステップです。

資格を取ってから転職を狙う人もいますが、実務と並行してAWS資格を取る方が期間が短くモチベーションを維持しやすいです。

また、実務経験も並行して積めるため、評価も高まりやすいのが実情です。

■最初の転職先の例:
・AWS運用案件を扱うSIer/SES企業
・オンプレとクラウド両方の環境を運用している企業
・サーバー構築に強みを持つ企業

補足:順番は人によって異なる

「まず資格を取ってから転職」でも、「先にクラウド運用ができる会社に入り、資格を取りながらキャリアを積む」でも構いません。

重要なのは、学びながら実務に触れることです。

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ステップ3:AWS資格を取得してスキルを証明

基礎を学んだら、AWS認定資格でスキルを「見える化」しましょう。

特に未経験者の場合、資格が「学習意欲」と「基礎理解力」の証明になります。

■AWS資格の取得:
・【任意】CLF(クラウドプラクティショナー):AWS全体像の理解
・【必須】SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト):構築・設計スキルの証明

資格で理解が深まると、実務の中でAWSサービスが「なぜそう動くのか」まで、少しずつ把握できるようになっていきます。

また採用担当者からも、「基礎+資格+実務の3点セット」が高く評価されます。

→関連記事:AWSエンジニアに必要な資格は?選び方・難易度・年収への影響を徹底解説

ステップ4:実務でクラウド運用に関わり、構築へステップアップ

オンプレミス環境での運用・構築経験を積み、AWS資格で知識を整理できたら、次はクラウド環境の運用・構築案件に関わるステップアップフェーズです。

この段階では、オンプレとクラウド両方の仕組みを理解していることが強みになります。

多くの企業が「オンプレからAWSへの移行」や「ハイブリッド構成」を進めており、「オンプレ→クラウドへの橋渡しができる人材」は非常に重宝されます。

■ステップアップの具体例:
・AWS運用案件(監視・保守・障害対応)への参画
・既存オンプレ環境のクラウド移行プロジェクトに参加
・設計構築やリームリードにステップアップ

構築経験を重ねていく中で、AWS CloudFormation、Terraform(IaC)といった自動化技術にも触れ始めると、上流工程(設計・提案)にも挑戦しやすくなります。

最終的には、クラウド設計・運用の中心を担うAWSエンジニアとして独り立ちできるレベルに到達します。

■キャリアアップの目安:
・入社1〜2年目:オンプレ/クラウド運用フェーズ
・2〜4年目:AWS構築フェーズ(SAA+実務経験)
・4年目以降:設計・自動化・セキュリティ領域へ拡張

→関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を徹底解説
→関連記事:AWSエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説

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転職成功事例と準備の具体例

未経験からAWSエンジニアとしてキャリアを築く人は、実際に多く存在します。

ここでは、実際の転職成功パターンと、転職活動を有利に進めるための準備ポイントを紹介します。

「自分と近い経歴の人がどのようにステップアップしたのか」を知ることで、次に取るべき行動が明確になるでしょう。

20代文系出身 → AWS運用エンジニアへ

大学卒業後に事務職として働いていた、20代前半文系出身の事例です。

IT未経験から独学で学び、資格とハンズオン経験を積んで、AWS運用エンジニアに転職しました。

■学習概要:
・Linux基礎を学び、LPIC-1を取得。VirtualBoxでハンズオン経験を積む
・Ping-tやUdemyを使って、AWSを学習し、AWS SAAを取得
・転職活動では「インフラエンジニア未経験歓迎」の求人に応募

学習経緯やコミュニケーション力、お人柄が評価され、AWSパートナー企業に入社。結果、入社後はAWS運用チームに配属され、EC2やS3の監視・障害対応を担当。

資格+ハンズオン実績があれば、文系出身でもチャンスをつかめる」ことを証明する例です。

ポイント:
文系出身でも、論理的思考力や地道に学ぶ姿勢があれば、転職は可能です。学習の過程をしっかり言語化して伝えることが面接評価のカギになります。

20代後半/運用監視 → AWS運用・構築案件へ

インフラ運用監視リーダーとして勤務していた方の事例です。

業務と並行して資格取得と実機演習を進め、AWS運用・構築案件にステップアップしました。

■学習概要:
・業務と並行してLinuC-1を取得し、Linuxの基礎を体系的に理解
・AWS SAAを取得し、サービス設計の基礎を習得
・個人でEC2+RDS+Route53を組み合わせたWeb環境を構築し、面接でアピール
・転職活動では「クラウド未経験歓迎」の求人に応募

学習経緯やリーダー経験、コミュニケーション力などが評価され、結果入社直後からAWS運用プロジェクトに参加、その後構築にシフト。

インフラ運用監視経験を土台に「AWSの運用だけでなく、構築にも挑戦できる」キャリアへ進めた例です。

ポイント:
オンプレの運用監視経験は、クラウドでも活かせる強みにつながります。運用の課題を、「クラウドでどう改善できるか」を自分の言葉で語れると、採用率が高まります。

職務経歴書で「学びと成長」をどう伝えるか

AWSエンジニアを目指すうえで、最も重要なのは「何を学び、何ができるようになったか、を自分の言葉で説明できること」です。

派手なポートフォリオや構成図を作るよりも、まずは職務経歴書と面接で、学習内容を整理して伝えられる準備を整えましょう。

以下が高いレベルでアピールできると、AWSエンジニアへの転職成功率が大きく高まります。

■企業が見ているポイント:
・何を学び、どんな課題を解決しようとしたか(思考力)
・その学びを実務にどう活かせそうか(応用力)
・学習を継続できる姿勢があるか(成長意欲)

たとえば職務経歴書の最後に「学習実績欄」を設け、以下のように学習実績をアピールすると、評価が高まります。

例:
「自己学習でWeb3層構成を理解し、AWS上でEC2・VPC・RDS・ELBなどを用いた環境を構築。Pythonによるスクリプト作成にも取り組み、運用自動化の基礎を身につけました。」

このように、「何を学び、どんな意図で取り組んだのか」を明確にできると、採用担当者は「現場で吸収しながら成長できる人」として高く評価します。

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未経験からAWSエンジニアを目指す際の注意点

未経験からAWSエンジニアを目指す人は増えていますが、「とりあえずAWSを勉強すればOK」、「資格を取れば採用される」と思い込むのは注意です。

AWSはあくまで「インフラ技術の一部」であり、基礎が理解できてこそ真価を発揮します。

ここでは、転職支援の現場でも特に重要だと感じる2つの注意点を紹介します。

いきなりAWSの学習から始めない|土台となるIT基礎が最重要

AWSの勉強を始める前に、まず押さえておくべきなのは「ITインフラの基礎」です。

AWSのサービスは、サーバーやネットワーク、OSの仕組みをベースに成り立っています。そのため、土台を理解せずに学んでも「用語だけ覚える勉強」になりがちです。

たとえば、VPCやサブネットについては、TCP/IPやルーティングの基礎を知らなければ、理解できずにつまづきます。

EC2もLinuxの操作・ユーザー権限などを知らなければ、扱いづらく感じ、難易度が跳ね上がります。

■ぜひ押さえるべき学習のポイント:
最初は Linux+ネットワークの基礎 から始める
・LPIC/LinuC、CCNAなどの学習はAWS理解の近道
・AWSは「クラウド上で動くインフラ」という意識を持つ

→関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説
→関連記事:インフラエンジニア勉強法と学習順序、最短ロードマップ

資格だけで理想のキャリアがすぐ実現するわけではない(資格を「目的化」させない)

AWS認定資格(特にSAA)は、転職市場で非常に強い「武器」です。

AWS SAAを取得することで「学習意欲」と「技術基礎」を証明でき、書類選考の通過率も確実に上がります。

ただし、資格取得=すぐにクラウド構築や設計に関われるという訳ではありません。

多くの未経験者は、まずは運用や監視の現場に入り、オンプレとクラウドの橋渡しを担うポジションからスタートします。

資格は「スタートライン」であり、そこから「どんな現場でスキルを積むか」、「どうAWS業務へ関わるか」を設計していくことが大切です。

■ポイント:
資格は「入口」であり、「目的」ではない
・資格+実務経験で評価が一気に上がる
・構築・運用を通じて、資格の知識が「実力」に変わる

AWS資格は確実に価値があります。ただし、資格の「使い方」次第でキャリアの伸び方が変わるのも事実です。目先の合格も大事ですが、資格をどう実務に繋げるかを考えることも重要です。

「年収アップ」は段階的に実現する

AWSエンジニアは、ITインフラ職の中でも平均年収が高い職種の一つです。

ただし、年収アップのスピードや伸び幅は、これまでの経験によって異なります。

IT未経験者の場合は、まずはスキルを積める環境で経験を重ねることが重要ですが、インフラ運用やサーバー構築などの経験がある方は、最初の転職で大幅年収アップを実現できるケースも多くあります。

そして、クラウド構築・設計スキルを磨きながら、IaC(Infrastructure as Code)やDevOpsといった自動化・運用効率化領域まで広げていくと、年収・市場価値の両面で一段高いステージに進むことができます。

■ポイント:
まずは「クラウド構築・運用」に関われる環境へ
・資格+実務1〜2年で、年収500〜600万円台も目指せる
・IaC(Terraform/CloudFormation)やDevOpsまで習得すれば、さらに高年収層へ

→関連記事:AWSエンジニアの年収相場まとめ

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よくある質問(FAQ)

ここでAWSエンジニアを目指す方から、特によく寄せられる質問をまとめました。

Q1:文系やIT未経験でもAWSエンジニアになれますか?

はい、問題ありません。

AWSエンジニアは「理系の専門知識」よりも、論理的思考力と学び続ける姿勢が重視されます。

文系出身からAWSエンジニアになった方も多く、Linuxやネットワークなどの基礎を学び、資格(LPICやAWS SAA)を取得しながら、少しずつステップアップすることで、十分にチャンスがあります。

→関連記事:AWSエンジニア勉強法ロードマップ

Q2:30代からでもAWSエンジニアを目指せますか?

はい、可能です。

20代よりもやや時間はかかりますが、サーバー構築やインフラ運用などの経験を活かせる経験者は、特に有利です。

資格で知識を補い、クラウド案件を扱う企業に転職することで、実務を通してスキルアップしていけます。

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Q3:最初の年収はどれくらいを目指せますか?

完全IT未経験か、IT経験者によって大きく変わりますが、最初の年収は350〜450万円前後が目安です。

ただし、サーバー構築経験がある場合は500万円以上からスタートするケースもあります。

実務経験を重ねてAWS設計やIaC(Terraform/CloudFormation)まで担当できるようになると、
600〜800万円台までの昇給も十分に可能です。

→関連記事:AWSエンジニアの年収相場|未経験から資格・経験別に徹底解説

まとめ:未経験からAWSエンジニアを目指すなら今がチャンス

AWSエンジニアへの道筋は「正しいステップ」で実現可能

未経験からAWSエンジニアを目指す道は、決して簡単ではありません。

しかし、再現性の高い「正しいステップ」を踏めば、確実にキャリアを築くことができます。

この記事で紹介したキャリアパスを、もう一度整理してまとめます。

ステップ内容
ステップ1:土台となるインフラ基礎Linux・ネットワーク(LPIC/CCNA)を学び、AWS理解の基盤をつくる
ステップ2:知識の可視化と実践AWS資格(SAA)を取得し、体系的な知識と学習意欲を証明。AWS環境でハンズオンを行い、「自分で構築できる力」を示す。
ステップ3:実務経験の獲得とキャリアアップクラウド運用やオンプレ移行に関われる企業で実務経験を積み、構築・設計へとステップアップ。IaC(Terraform/CloudFormation)やDevOpsへ広げれば高年収層へ。

重要なのは、「資格を取ること」がゴールではなく、「現場で実務経験を積み、スキルをキャリアに変えること」 です。

未経験でも今が最大のチャンスである理由

AWSエンジニアを目指すチャンスは、今も十分にあります。

クラウド需要は拡大を続けており、企業の多くがAWS環境を導入しています。その一方で、現場ではまだ「AWSを扱えるエンジニアが足りていない」のが実情です。

この「人材の需給ギャップ」こそが、未経験からキャリアを築く最大のチャンスです。

ただ、学ぶ人が増えたことで、単に「AWSのサービス名を知っている」だけでは差がつきにくくなりました。

これからは、「どの順番で学ぶか」、「どんな企業で経験を積むか」がより重要になっています。

特に、IT基礎を押さえた上で、AWS資格やハンズオンを通して「自分の力で構築した経験」を積める人は、企業からの評価が非常に高くなっています。

つまり、未経験からでも挑戦できる環境は整っている一方で、「戦略的に学び・行動する人ほど成功しやすい時代」に変化しています。

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こうした疑問を自己判断で進めると、遠回りになることや、せっかくの努力が成果につながらないこともあります。

特に、IT基礎や会社・現場選びを間違えると、キャリアの停滞や早期離職の原因 につながることもあります。

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1. 職種を深く知る

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クラウドエンジニア未経験まとめ
AWSエンジニアやめとけ?向いている人・向かない人を解説

2. 学習・資格を深く知る

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AWSエンジニアのおすすめ資格まとめ
AWS SAAの勉強法・参考書まとめ【実務理解】
CCNAの勉強法・参考書まとめ【初心者向け】
LPIC-1の勉強法・参考書まとめ【実務に直結】

3. キャリアと年収を知る

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この記事を書いた人

角田 壮史の顔写真

角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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