エンジニア転職で後悔する理由と脱出ルート|未経験が失敗しないための安全な進み方【2025】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「エンジニアに転職したのに後悔している」
「未経験で入ったら、現実がやめとけレベルにきつい」
「未経験歓迎求人で、IT事務・コールセンターに配属された」

こうした声は、ここ数年で増えています。エンジニアになりたくて転職したのに、データ入力や雑務ばかり。スキルも給料も上がらず、「これってエンジニアなの?」と悩む人は少なくありません。

しかしその原因は、あなたの能力のせいという訳ではありません。大元は「未経験者が増えすぎたIT業界の構造」にあります。

■この記事でわかること:
・未経験者がハマりやすい「5つの失敗パターン」
・転職で後悔しやすい本当の理由
・今から巻き返す「3つの簡単ステップ」

あなたの不安は、方向性を少し修正するだけで解決できます。 またこれからエンジニアを目指す人にとっても、失敗を避けるための大事な話です。

まずは事実を知り、「後悔しない安全なルート」を見つけていきましょう。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

後悔の原因は「あなた」ではなく、「未経験者が急増した今の市場構造」にある

エンジニア転職で後悔する人が増えているのは、あなたの能力不足が原因ではありません。

今のIT業界では、次の「3つの構造変化」が同時に起きているからです。

①未経験者が急増し、競争の前提が変わった

ここ数年で、エンジニアを目指す未経験者が爆発的に増加しました(特に顕著なのはWeb系志望)。

プログラミングスクールやYouTubeなどの影響で、事前学習をしてくる応募者も増え、未経験者同士の競争が激化しています。

優良案件ほど、さらに「誰でも採用される時代」ではなくなっているのが現状です。

②良質なポジションの数は増えず、企業の選別が厳しくなった

しかし、社員を育てられる「良質な開発・構築運用案件」や「成長しやすい現場」などの数は、未経験者の増加に追いついていません。

その分、企業側も「見る目」が肥え、「事前学習の有無」、「伸びしろ」、「職種の選び方」など、採用・配属の基準が厳しくなりました。その結果、評価が高い人から優先的に良質案件へという流れが加速しています。

③競争に負けた人から「配属ガチャ」に巻き込まれてしまう

競争が激化する一方で、未経験者全員が良い現場に行けるわけではありません。

選考や配属の「争い」に負けた人から、以下の「スキルが身につきにくい仕事」に回されてしまうケースが増えています。

■よくあるガチャ配属:
テストや監視のループ(3年経ってもスキルなし)
IT事務・ヘルプデスク・コールセンター(エンジニアではない仕事)

また、稀なケースとしては、工場での軽作業や家電量販店など、IT業界ではないポジションに配属される例などもあります。これは実際のキャリア相談であったケースです。

つまり、後悔は「未経験者が急増し、供給と需要のバランスが崩れた結果」として起きているのです。これはあなたの実力とは関係ありません。「選び方」を知らなかったことが最大の原因です。

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現実:未経験が後悔しやすい「5つの落とし穴」

未経験からエンジニアになった人の多くが、次の5つでつまずいています。どれも「あなたの努力不足」ではなく、いまのIT業界の構造が生み出している「後悔ポイント」 とも言えます。

① テストや監視のループで、スキルがまったく伸びない

【企業選びに失敗した人が陥るケース】
毎日同じ作業が続き、長期間(数年単位で)抜け出せないケース がよくあります。

まだITの仕事に触れられているだけ「良い方」という声すらありますが、市場価値は上がりにくく、後悔しやすい配属です。

② IT事務・コールセンターなど、「エンジニアではない」仕事になる

【企業選びの失敗・配属競争で勝てなかった時のケース】
問い合わせ対応やデータ入力などが中心で、IT業界ではあるものの、エンジニアとしての経験になりません。

「こんなはずじゃなかった」という相談が非常に多いポジションです。

③ 事前学習者が増え、学習量が足りないと良い配属を勝ち取れない

【企業の選別が厳しくなった結果】
スクール卒や自走できる人が増え、企業の見る目も厳しくなりました。最低限の基礎知識や資格(CCNAなど)がないと、どうしても良質な案件に入れません。

これは「誰でも簡単にエンジニアになれる」という誤ったメッセージや広告に惑わされてしまったことが原因です。あなたの能力不足が原因ではありません。

④ 理想のキャリアにつながる「キャリアパス」が見えず不安

【現職ではキャリアが描けない不安・行き詰まり】
未経験枠では、希望した職種や工程に入れないことがありますが、そのまま続けても、やりたいキャリアにつながらない と感じ、後悔する人も多いです。

行き詰った感覚となり、「この先、どう成長していけばいいのか?」という不安が大きくなりがちです。

⑤ 教育なし・放置される現場に入り、成長できない

【未経験採用が増え続けた結果生まれた事実】
現場に余裕がなく、OJTやフォローアップ体制がしっかり機能していない会社もあります。

誰にも相談できず、スキルも身につかず、孤独感と不安だけが残るケースです。

さらに極端なケースでは、家電量販店や工場など、ITとは関係ない仕事に配属されるケースもキャリア相談では事実起きています。

後悔の大元は「キャリアの選び方」にある

未経験からエンジニアになった人が後悔する最大の理由は、「自分に合わない職種になってしまうミスマッチ」にあります。

しかしこれはあなたの努力不足ではありません。IT業界の構造や採用の仕組みから生まれる問題です。

ここでは、後悔の中核ポイントである「職種選びの重要性」を整理していきます。

職種を自分で選ばず、キャリアを会社任せにするとミスマッチが起きる

多くの未経験者は「人気だから」、「なんとなくWebが良さそう」、「リモート勤務できそう」といった理由で職種を選びがちです。

しかし、Web/インフラ/クラウド/セキュリティなどでは求められる適性が全く違うため、方向性を自分で決めないまま入社すると、希望と現実がズレやすくなり、後悔につながります。

とくにWeb開発志望が集中している現状では、配属の競争が厳しく、意図しないテスター・IT事務などのスキルが伸びにくい仕事に回されるケースもあります。

キャリアを自分で決めないと、つらい・ついていけないと感じやすい

「自分が何をしたいか」というキャリアビジョンがあいまいなまま入社してしまうと、「つらい」、「ついていけない」と感じやすくなります。

これは、テスターや監視などの仕事が長期間続き、「理想のエンジニア像」と「現実の業務」のギャップに苦しむためでもあります。

目標がないと成長実感も得られず、モチベーションが維持できなくなりやすいと言えます。

IT職種(開発/インフラ/クラウド/セキュリティ)の違いを理解することが大切

エンジニアのキャリアは大きく分けて以下の4つの職種があり、それぞれ求められる適性が大きく異なります。

■ITエンジニアの主なキャリア:
開発エンジニア: アプリケーションやシステムを作る
インフラエンジニア: サーバーやネットワークの基盤を作る
クラウドエンジニア: AWSやAzureなどのクラウド基盤を扱う
セキュリティエンジニア: システムを脅威から守る

後悔を避けるためには、この4つの職種を理解し、「自分はどの職種で、どんなスキルを伸ばしたいのか」を明確にすることが大切です。

→関連記事:インフラエンジニアと開発エンジニア、どっちがいい?|違い、適性等を比較

また「自分にはどの職種が合っているんだろう?」と感じた方は、まずは未経験でも理解しやすい インフラ系職種の種類 を見てみるのもおすすめです。

インフラ各職種の役割や向いているタイプをまとめた、以下関連記事が参考になります。

→関連記事:インフラエンジニア種類マップ|主要職種の違いとキャリアパスを徹底解説

とはいえ、ITエンジニアは魅力的な職業

後悔した経験は、「理想のキャリア」を見つけるためのきっかけ になります。

つらい現実を知ったからこそ、あらためて ITエンジニアという職業の魅力を理解し、次のステップへ進む準備ができます。ここでは、ITエンジニアの魅力を簡単に整理していきます。

① スキルが身につけば、高年収を目指しやすい

ITエンジニアは、身につけたスキルが年収に反映されやすい職種です。

特にクラウド(AWS/Azure)やセキュリティなど、市場価値の高い専門領域に進めば、未経験スタートでも数年で大幅な年収アップが期待できます。

「給与の天井が低い、、」という悩みもなくなり、自分の実力で収入を伸ばしていける職業です。

高い需要や将来性も見込める

国内のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴い、ITエンジニアの需要は引き続き高い水準です。

AI時代においても、インフラ構築、データ分析、セキュリティ対策など、人間ならではの判断が求められる分野の需要は引き続き伸びており、将来的な安定も見込まれます。

将来的に幅広い選択肢(リモート勤務やフリーランスも)

市場価値の高いスキルと実績を積むことで、働く場所や時間に縛られない柔軟な働き方も可能になります。

後悔の原因の一つであった「リモート勤務」も、スキルを身につけた後は現実的な選択肢となります。また、フリーランスとして高単価案件を獲得するなど、キャリアの選択肢が大きく広がります。

このように、エンジニアは正しい方向に進めば、年収・働き方・将来性のすべてを手に入れられる職業でもあります。

とくに インフラ・クラウド・セキュリティ などの領域は需要が伸び続けており、正しい方向にスキルを積めば、未経験スタートでも十分に巻き返しが可能です。

「本当に将来性があるの?」、「どの分野が伸びるの?」と感じる方は、まずは下記の記事で今後伸びる職種を確認するのもおすすめです。

■関連記事:職種別の将来性を解説

→関連記事:インフラエンジニアの将来性|AI・クラウド時代の需要とキャリア戦略
→関連記事:クラウドエンジニアの将来性|需要・年収・ロードマップを徹底解説
→関連記事:セキュリティエンジニアとは?|仕事内容・年収・将来性・きつい点まで解説

では、後悔を次のチャンスに変えるには、何をすればいいのでしょうか?

ここからは「誰でもできる、後悔しないための3つのステップ」を紹介していきます。

後悔を「やり直しのチャンス」に変える3つのステップ

エンジニアの世界は、方向性を正しく整えれば何度でも立て直しが可能です。ここでは、誰でも今日からできる3つのステップを紹介していきます。

ステップ1:いまの環境で「成長できる余地」があるかを整理する

まずは、今の仕事内容・学べること・サポート体制を冷静に見直してみましょう。

■まず整理したい内容:
・このまま1〜2年続けたら、どんなスキルが身につくのか
・理想のキャリアに近づける環境なのか
・上司・先輩に相談して改善の余地があるか

ここで 理想とのギャップが「環境の問題なのか、自分の問題なのか」 が整理できれば、次に進む方向が自然と見えてきます。

ステップ2:理想の案件を勝ち取るための「土台」を作る

もし今の環境で成長が難しいと感じたら、次に必要なのは 最低限の基礎づくり だけです。

理想に近づくために必要な土台を整理し、作りましょう。例として「IT基礎(ネットワーク/サーバー)の習得」や「基礎資格(基本情報/CCNA/LPICなど)の取得」も一つです。

この「土台」が整えるだけで、あなたの市場価値は大きく上がり、希望に近い案件を選びやすくなります。

「土台づくり ≠ 大変な勉強」ではありません。最短ルートでキャリアを取り戻すための投資 です。

ステップ3:土台が整ったら、「成長できる環境」へのシフトを検討する

土台ができたら、今の会社でステップアップに挑戦してみましょう。転職を繰り返すよりも、現職でステップアップできるなら、それに越したことはありません。一方で、

「配属の希望が通らない(年単位で同じ状況が続く見込み)」
「年収も改善される見込みがない」
「将来に対する不安がずっと解消されないまま、、」

こうした状況が続くなら、環境(会社)を変えることも、立派な成長戦略です。

転職は逃げではありません。あなたの力が正しく評価され、伸ばせる場所を選ぶ「前向きな選択」 にもなります。

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未経験・文系でも巻き返せる「安全ルート」の具体例

後悔から抜け出したい人に共通しているのは、「次は失敗したくない」でしょう。その場合は、「安全で失敗しにくいキャリアルート」を選び直すこと が重要です。

ここでは、未経験・文系からでも十分に巻き返せる代表的な3つのルートを紹介していきます。あなたの状況に近いものをチェックしてみてください。

インフラ → クラウド(最強の市場価値)

インフラの基礎知識(Linux/NW)とクラウド技術(AWS)を組み合わせるルートは、最も市場価値が高く、年収も上がりやすい安全ルートです。

詳しい内容は以下の関連記事で解説しています。

→関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を徹底解説
→関連記事:クラウドエンジニアの年収相場と上げ方|AWS・Azure資格別・年代別の徹底比較

運用監視 → 構築(脱監視ループの王道)

「監視で止まってしまった」、「スキルが伸びない」場合の王道ステップアップルートです。

Linux基礎、ネットワーク基礎、LPIC/CCNAなどの基礎資格を押さえるだけで、構築へのキャリアアップは現実的になっていきます。

→関連記事:インフラエンジニアの勉強方法ロードマップ|順番・独学ステップ・おすすめ教材
→関連記事:インフラエンジニアのおすすめ資格一覧|取得順番・難易度を解説

開発 → SRE(安定×高需要)

Web開発の基礎経験があるなら、SRE(サイト信頼性エンジニア)を目指すのも高需要なルートです。開発の知識を活かしつつ、インフラの自動化・信頼性設計という安定した専門領域で活躍できます。

よくある質問(FAQ)

ここでは初級エンジニアが抱えがちな、ネガティブな疑問や誤解について解説していきます。

Q1:未経験でエンジニアになったけど「ついていけない」と感じるのは普通?

A:はい、珍しいことではありません。

今は未経験採用が急増し、教育が追いつかず放置される現場もあるため、「ついていけない」と感じやすい環境も増えています。構造的・環境的な問題であることがほとんどです。

Q2:文系エンジニアは「使えない」、「いらない」と言われるのは本当?

A:いいえ、誤解です。活躍しづらい理由は文理ではなく、職種ミスマッチ であることが多いです。

例として、文系出身でもクラウド・セキュリティといった高需要・高年収分野で活躍している人も多いです。、文系かどうかより 「正しいキャリアを選べているか」 の方が重要です。

Q3:エンジニアは「楽すぎる」という口コミもあるけど本当?

A:「楽」に見えるのは テスト・監視のような、高度なスキルが求められない工程 のみです。

また、それらの楽な工程を長く続けると キャリア停滞 → 後悔につながりやすい ため、構築・クラウド側に進むほうが成長機会も多くやりがいがあります。

Q4:未経験が「増えすぎて」良い案件が取れないって本当?

A:はい、これは事実として起きています。近年のITエンジニアの人気度の高まりから、事前学習者の増加 × 競争激化 で配属争いがシビアになっています。

ただし、企業選びや環境選びを変えるだけでも、大きく改善できます。

あなたの適性や現在のスキルに合った環境に移ることで、後悔の原因だった「配属ガチャ」は大きく減り、成長しやすいキャリアに進むことができます。

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とはいえ、
「このまま今の職種を続けるのは不安、、」
「いっそ別の職種に転職した方がいい?」、そのように悩むのも当然です。

後悔を繰り返さないためには、「どの職種が自分に合うのか」 を理解することも重要です。

以下の関連記事では、インフラ各職種のリアルな向き不向きをまとめています。これは「インフラはダメ」という意味ではなく、あなたが後悔しないための判断基準として活用してください。

■関連記事:インフラ領域で「避けるべき働き方」を理解する

→関連記事:運用監視オペレーターはやめとけ?年収・将来性・脱出ロードマップを解説
→関連記事:運用保守はやめとけ?将来性がない・つまらない理由とキャリアアップ戦略
→関連記事:インフラエンジニアはやめとけ?きつい理由と後悔しないキャリア戦略

まとめ:後悔をきっかけに、自分にあった道を選び直そう

あなたが今感じている後悔の多くは、「職種のミスマッチ」や「環境選びの失敗」が原因です。

しかし、自分ひとりで「どの職種が合うのか」や「本当に成長できる環境なのか」を判断するのは簡単ではありません。

特に、優良企業・良質案件ほど選考のハードルが高く、情報が少ないまま・対策が不足しているまま選ぶと、再びミスマッチが起きることもあります。

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この記事を書いた人

角田 壮史の顔写真

角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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