ネットワークエンジニアになるための勉強方法、順番【未経験・初心者向け】

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こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

IoTや5Gなどの普及によりネットワークエンジニアの需要も高まっておりますが、ネットワークエンジニアになるためには、どのような勉強が必要かつ有効となるでしょうか?

今回は初心者(未経験者)向けに、ネットワークエンジニアの就職・転職、キャリアアップに役立つ勉強方法、勉強順番などを説明します

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目次

ネットワークエンジニアの仕事とは

ネットワークエンジニアは、コンピューターネットワークのシステム構築、運用を専門的に行うエンジニアです。

仕事内容は、ルーター、スイッチなどのネットワーク機器を主として、 不正侵入を防ぐ「セキュリティ」やシステムを壊れにくくする「可用性」、システムが壊れても通信障害を起こさないようにする「冗長化」などを考え、最適なネットワーク環境を作り上げ、運用する業務です。

ネットワークエンジニアの仕事を更に詳しく知りたい方は、別記事の「【解説】ネットワークエンジニアの仕事内容とは?年収・スキルなども説明」をお読みください。

ネットワークエンジニアに必要な知識とは

ネットワークエンジニアは、ネットワークに関する基本的な知識が必要とされます。

初心者の場合は、基本知識といえるOSI参照モデル、WAN/LAN、イーサネット、TCP/IP、サブネットマスク計算から、Ciscoルーター、Catalystスイッチ、ルーティング(RIP、EIGRP、OSPF、冗長化など)、スイッチング(VTP、DTP、STP、RSTPなど)、VLAN、Ipv4、Ipv6あたりのネットワークの基礎知識は、ほぼ必須と言えるでしょう。

また、ネットワークエンジニアでも、サーバーOSの知識(DNSサーバー、Webサーバー、メールサーバー、sambaなど)も必要となる事は多いです。

下記からは、ネットワークエンジニア初心者向けに、効率的な勉強方法を説明します。

未経験・初心者向けの勉強方法:無料Webサイト

まずは、ネットワークの知識がほとんどない方向けに、非常に有名かつ、個人的におすすめしたい「無料Webサイト」を案内します。

知識が無い方は、まず下記の2サイトを読んで頂くとよいと思います。

・無料Webサイト①:3分間ネットワーキング
http://www5e.biglobe.ne.jp/aji/3min/

3分間ネットワークキングは、初心者向けで非常に有名なサイトであり、未経験インフラエンジニアの入社前事前勉強資料などでもよく使われています。

対話形式でカジュアルに書いてあるので読みやすく、まずは3分間ネットワーキングに目を通すとよいでしょう。

・無料Webサイト②:ネットワークエンジニアとして
https://www.infraexpert.com/

「ネットワークエンジニアとして」は、ネットワーク技術から、ネットワークエンジニアの仕事、1日の流れなどが記載されており、初心者から上級者まで読める内容です。

次からは、ネットワークエンジニアになるにあたり、非常に有効となる資格についての説明であり、資格対策で勉強をするやり方を説明します。

未経験・初心者向けの勉強方法:資格対策

ネットワークエンジニアにおすすめの資格としては、1番は「シスコ技術者認定」、2番手として「Linux技術者認定」です。

両資格とも、実務未経験で取得する人も多く、勉強に一定の時間は必要となりますが、就職・転職、キャリアアップで有効な資格ですので、「資格対策をしながら勉強」という進め方もおすすめです。

おすすめの資格対策①:シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、ネットワーク系の資格であり、おすすめは最も易しい「CCENT」か、次点で易しい「CCNA」が初心者向けの資格です(CCENT⇒CCNA⇒CCNP⇒CCIEという順で難しくなって行きますが、CCENTとCCNAは未経験でも取得する人が多い資格です)。

■関連記事:【断言します】CCNAは転職・就職で非常に有利になる資格です

また、シスコ技術者認定のおすすめの独学方法は、本もしくはCCNAイージス
のいずれかをおすすめします。

あわせて、シスコ技術者認定資格を本でしっかり勉強したい方は、「通称:黒本」と呼ばれる教科書・問題集が良いと思います(一番有名だと言えるでしょう)。

・黒本:黒本は、下記の教科書2冊と、問題集2冊の、計4冊です

徹底攻略Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching教科書 ICND1編
徹底攻略Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching問題集 ICND1編
徹底攻略Cisco CCNA Routing&Switching教科書 ICND2編
徹底攻略Cisco CCNA Routing&Switching問題集 ICND2編

おすすめの資格対策②:Linux技術者認定

Linux技術者認定は、サーバー系の資格ですが、ネットワークエンジニアでもサーバー系の知識が必要とされる事が多く、また将来インフラエンジニアを目指す場合は、サーバー系は必須となりますので、サーバー系の資格もおすすめです。

また、おすすめは最も易しい「LPIC(LinuC)level1」です(LPIC(LinuC)level1も、未経験でも取得する人が多い資格であり、CCNAよりも難易度は少し低めの傾向です)。

■関連記事:LinuC(LPIC)は転職・就職でどれくらい有利?取るべき人と不要な人とは

また、Linux技術者認定のおすすめの独学方法は、本をおすすめします。

Linux技術者認定向けの本として、有名かつおすすめの本は下記の2つですので、いずれかの本を購入して勉強をするとよいと思います。

・Linux技術者のおすすめ本:Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集

・Linux技術者認定のおすすめ本:Linux教科書LPICレベル1(通称:あずき本)

次は、本ではなくWebサイトで勉強をしたい向けに、Webサイトで可能な資格対策を説明します。

未経験・初心者向けの勉強方法:Webサイトで資格対策

・Webサイトで資格対策:Ping-t(一部無料)
https://ping-t.com/

一番メジャーな資格対策サイトであり、王道の勉強法ですとPing-tになるでしょう。

Ping-tの問題を解き続けて資格を取得する事も可能ですが、Ping-tは出題範囲が広く、Ping-tだけで勉強をすると時間がかかる可能性かも知れませんが、王道の勉強方法と言えます。

・Webサイトで資格対策:クラムメディア(有料)
https://www.crammedia.com/200-125-CCNA-Routing-and-Switching/p/365/237

クラムメディアは有料であり、Ping-tよりも値段は高いですが、試験で出題されやすい問題に絞っているWeb問題集といえます。

勉強の効率を最重要視したい方には、クラムメディアの問題集は有効と言えます。

また、下記からは資格対策ではなく、手を動かしながら実践で学ぶ勉強方法を説明します。

未経験・初心者向けの勉強方法:実践で学ぶ

実践で学ぶ①:ネットワーク・エミュレータ

パソコン上でネットワーク機器を操作できるネットワーク・エミュレータはネットワークエンジニアの勉強に有効であり、特にフリーソフトの「GNS3」は現役のネットワークエンジニアも多く使う、非常に有名なソフトといえるでしょう。

ネットワーク・エミュレータで実際にネットワークを動かしたい人は、下記の「GNS3をはじめから」というサイトがありますので、実際にダウンロードし、設定を試してみるとよいでしょう。

ネットワーク(GNS3)の勉強:https://www.infraexpert.com/info/gns3index.html

また、深く勉強したい人は「GNS3によるネットワーク演習ガイド」を購入して勉強するのも一つでしょう。

実践で学ぶ②:Linux構築

Linux構築は多くのネットワーク・インフラエンジニアが経験している分野ではありますが、初心者向けとしては、Linux技術者認定(LinuC)運営のLPI-Japanから無料ダウンロードが出来る標準教科書を使うとよいでしょう。

Linuxの標準教科書は、下記URLから登録をすると、PDFのダウンロードが可能となります。
https://linuc.org/textbooks/linux/

標準教科書の内容を見ながら、VitualBoxを使い、CentOSのインストールからDNSサーバー、Webサーバー、メールサーバー、sambaなどを使って共有サーバー構築を学んでみると良いと思います。

※特に、転職面接では未経験者でも「実践で勉強しているのか?(ネットワークエミュレータ経験やLinux構築経験、または自作PCの経験など)」は聞かれやすいので、実践で触れておく事をおすすめします。

ネットワークエンジニアになるための勉強順番

下記からはネットワークエンジニアになるための、おすすめの勉強順番を説明します(個人的な意見では、下記流れが一番効率的だと考えます)。

勉強順番①:まずはネットワーク関連の基本知識を得ましょう(未経験者向け)

ネットワークエンジニアになるためのおすすめ勉強順番としては、まずはネットワークエンジニアの仕事や専門用語を知り、簡単でよいので理解をする事が重要です。

あなたがエンジニア経験ゼロの場合は、本記事に記載をしている「無料Webサイト」を読みつくして、ネットワークの基礎知識を知る事から始めましょう。

勉強順番②:手を動かして実践で学びましょう(初心者向け)

ネットワークの基礎知識を少し学んだら、手を動かしながら実戦形式で学んでいきましょう。

特に本記事に記載している「ネットワークエミュレート」」と「Linux構築」は、未経験者でもよくやっている学習方法であり、就職・転職活動でもPRになるおすすめ勉強法ですので、ネットワークの知識を少し学んで「次に進みたい」と思ったタイミングでチャレンジしてください。

勉強順番③:資格勉強で学びましょう(初心者向け)

手を動かして学んだ後は、資格勉強を始める事をおすすめします(手を動かす前に資格の勉強を始めても問題ありませんが、最初に少し手を動かして、わからない事を資格勉強で埋め合わせていき、最終的には手を動かしながら資格の勉強を並行して行うと、効率がよいと思います)。

特に、シスコ技術者認定のCCNAと、Linux技術者認定のLPIC level1のいずれか一つを勉強して取得すると、未経験からでも転職・就職は非常にやりやすくなります(詳しくは本記事の「未経験・初心者向けの勉強方法:資格対策」」をお読みください。

ネットワークエンジニアの勉強方法:更に実践で勉強したい方は実機購入

GNS3を使ってみて、「更に勉強を進めたい」と考えた人には、シスコのルーター、スイッチの実機を購入して、シスコのiOSを取得するのも非常によい勉強でしょう。

ただし、ネットワーク機器の新品は高価すぎますので、中古のCatalyst2960×2台、Cisco2800×2台を楽天やヤフーオークションあたりで買えば、10000円強はかかるかも知れませんが、十分だと思います。

また、補足ですが、シスコのルーター、スイッチを購入して勉強をしている事は、就職・転職活動ではかなり高い評価を得られますので、興味があればお試しください。

ネットワークエンジニアの勉強方法:本で勉強

資格対策や実践で学んだなかで、「もう少し入門から体系立てて学びたい」や「ネットワークエンジニアのイメージをもっとつけたい」と考える場合は、下記の本を読む事がおすすめです。

・おすすめの勉強本:マスタリングTCP/IP入門編

プロトコル、インターネット、ネットワークの理解を深めるための入門本であり、完全初心者には難しい本かも知れませんが、資格対策などで少し学んだ後の状況であれば、スムーズに読み進めるかと思います。

・おすすめの勉強本:インフラエンジニアの教科書

大手インターネットサービス企業のLINE社のインフラエンジニアの現役エンジニアが書いた本であり、インフラエンジニアの仕事や必要スキルなどの記載があります。

非常に読みやすいので、ネットワークエンジニアを含む、インフラエンジニアのイメージをつけるには非常によいと思います。

ネットワークエンジニアの勉強方法:勉強動画サイト

勉強動画サイトは数が多い訳ではありませんが、動画で勉強をするのであれば、下記は見てみるのもよいと思います(「ネットワーク」や「CCNA」で検索をかけると、短い内容ですが動画もあります)。

・Schoo:https://schoo.jp/
ITのみではなく様々なオンライン授業を聞けるSchoo(スクー)にて、ネットワーク・CCNAの講義もあります。

・Udemy:https://www.udemy.com/
Udemyは様々な個人が「講師」となって発信するサイトですが、Udemyでもネットワーク・CCNAについての講座があります

ネットワークエンジニアの勉強方法:勉強会

ネットワークエンジニアの勉強方法として、有志がつのる「勉強会」も一つのやり方でしょう。

ただし、勉強会は東京中心で行われており、地方の方は参加が難しいかも知れませんが、興味がある方は、勉強会にまず出てみるというやり方も一つでしょう(勉強会は、勉強友達をみつけるには最適かも知れません)。

ネットワークの勉強会は、下記2つのサイトを使うと、ほぼ網羅されると思います(ただし、被る内容も多いです)。

・勉強会サイト:Connpass
https://connpass.com/

・勉強会サイト:TECHPLAY
https://techplay.jp/

身近に行けかつ、興味がある勉強会があれば、出席するのも一つでしょう。

ネットワークエンジニアの勉強方法:勉強アプリ

基本的には本かWebで勉強をした方が良いと思いますが、スマートフォンアプリで勉強をしたい人向けに、勉強アプリも説明します。

・勉強アプリ:CCNA試験対策
⇒デベロッパ:YOHIMICHI IWATA

・勉強アプリ:(中級者向けですが)ネットワークスペシャリスト
⇒デベロッパ:Eriya Okuno

ネットワークエンジニアの勉強方法:ITスクールで勉強

また、独学勉強ではどうしても進まない人は、ITスクールで勉強するのも一つの手段となるかも知れません。

・Winスクール
https://www.winschool.jp/
プログラミング、ネットワークから、デザイン、CADまで幅広く講座を行っているスクールです(スクール数が多く、全国展開を行っていますので、身近な場所にあるかも知れません)。

・リナックスアカデミー
https://www.linuxacademy.ne.jp/
ITに特化しているスクールで、プログラミング、ネットワーク・Linuxを学ぶ事が出来ます(場所は新宿と横浜となります)。

・ナレッジベース
http://qss-knowledgebase.pc-ssc.com/
ネットワーク、セキュリティに強みを持つスクールであり、CCNAの合格率は高く、また安価であり、1ヶ月コースは15万円です(就業お祝い金制度があり、制度対象者ですと授業料返還となります)。

ただし、場所は千葉県のみ(柏、津田沼)となります。

あわせて補足ですが、スクールに通っただけでは就職・転職時の評価にはなりませんので、スクールに通う場合は、スクールに通った成果を残すために、資格を取得する事を強くおすすめします。

ネットワークエンジニアの勉強方法:(離職中の方向け)職業訓練校で勉強(無料)

現在離職中の方は、ハローワークで無料の職業訓練を定期的に募集していますので、職業訓練に「ネットワークエンジニアコース」があれば、職業訓練を受講するのも一つでしょう(ハローワークで、ネットワークエンジニアの職業訓練を探していると伝えれば、案内してもらえます)。

ただし、関東地方のネットワークエンジニアコースの職業訓練は多数開催されていますが、地方は開催されていない事もありますので、お気を付け下さい。

ネットワークエンジニアになった後に勉強したい事:上位資格の勉強

また、ネットワークエンジニアになった後に勉強したい資格として、下記をおすすめします(下記資格を取得すると、ネットワークエンジニアとしてのキャリアアップや年収アップは早いでしょう)。

・シスコ技術者認定:CCNP
・ネットワークスペシャリスト試験
・LPIC(LinuC)level2
・LPIC(LinuC)level3

上記資格の詳細や、他のおすすめ資格については、別記事の「ネットワークエンジニアにおすすめの資格一覧、難易度、受験料なども説明」で記載していますので、興味があればあわせてお読みください。

ネットワークエンジニアになった後に勉強したい事:英語の勉強(あれば尚可)

ネットワークエンジニアになった後は、可能であれば英語の勉強を行うと、エンジニアとして活躍できる幅が広がりますので、英語に興味があれば、英語の勉強をしてもよいでしょう。

ネットワークエンジニアの技術マニュアルは、レベルが高い内容の場合は日本語訳が無い事も多いため、その場合は英語のマニュアルを読んで理解、実践する必要があります。

もちろん英語よりも、技術の方が仕事で使うウエイトは大きいため、「最初は、英語よりも技術を学ぶべき」ではありますが、ネットワークエンジニアとして力がついてきたタイミングで「英語」の学習も行うと、キャリアの幅が広がりやすいです(あくまで目安ですが、TOEICで言うと700点を超えた辺りくらいから、仕事の幅が広がる印象です)。

さいごに

初心者の方に特におすすめしたい勉強は、「実践で学ぶ(手を動かして学ぶ)事」と「資格取得で学ぶ事」です。

また、ネットワークのエミュレート、自宅サーバー構築を行ったあとや、資格を取得した後は、「働く事が一番勉強になる」と思います。

働きながら勉強を進める事で、学んだ知識を「あなたのスキル」に変化させていく事が出来ると思います(やはり仕事で学ぶ事が一番勉強になると思います)。

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