インフラエンジニアとは?仕事内容をわかりやすく、具体的に解説

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こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

インフラエンジニアという職種は知っていても、どんな仕事内容かをイメージできる人は少ないかも知れません。

また、「未経験者には、ハードルが高いのでは?」、「仕事が激務で、きついのでは?」など、不安に感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

インフラエンジニアの仕事内容は幅広く、仕事内容によって難易度は様々です。また知識やスキルレベルに応じて、様々な仕事や働き方があります

この記事では、インフラエンジニアの仕事内容を、具体的にわかりやすく説明しながら、未経験インフラエンジニアの仕事内容や、仕事に役立つ資格やスキルなども含めて説明していきます。

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目次

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアとは、ITシステムの基盤を支えるサーバー、ネットワーク、データベース、クラウドといったインフラ環境を設計、構築、運用するエンジニアです。

ITシステムの基盤となる「インフラ」を整え、企業の事業やビジネスなどがスムーズに進むよう、安定したIT環境を作り、維持することが主な役割です。

また、ITの普及に伴い、あらゆる企業にとってITインフラは欠かせないものであり、インフラエンジニアの需要は年々高まっています

そもそもインフラとは?わかりやすく説明

インフラとは「インフラストラクチャ」の略であり、社会や生活を支える設備やシステムのことを指します。

具体的には、道路や鉄道などの交通網、水道や電気といったライフライン、通信やインターネットなどがインフラと言われます。

インフラは日常生活では目立たない存在ですが、インフラは日常生活になくてはならない、必要不可欠なものを指しており、社会や人の生活を下支えするものが、インフラの役割です。

ITインフラとは?わかりやすく説明

ITインフラとは、企業などがITシステムを利用するための基盤となるものを指します。

具体的には、データを保存する「サーバー」、情報をやり取りするための「ネットワーク」、データ管理を行う「データベース」などが含まれます。また最近ではAWSなどの「クラウドサービス」もITインフラの一つです。

このITインフラがしっかりしていないと、システムが正常に動かなくなったり、コンピュータ同士のデータのやり取りができなくなります。このITインフラを整備し、トラブルがあれば対応する職種がインフラエンジニアです。

インフラエンジニアとは?種類を解説

インフラエンジニアとは、ITインフラを支える役割を担っていますが、担当する分野によって、いくつかの種類に分かれます。また、それぞれの分野で異なる専門知識が必要です。

インフラエンジニアは、基本的には「サーバーエンジニア」と「ネットワークエンジニア」の2職種を指します。一方で、クラウドエンジニアやセキュリティエンジニア、データベースエンジニアもインフラエンジニアと呼ばれることがあります。

ゆえに、インフラエンジニアの種類は、下記5つの職種を指すと考えると良いでしょう。

■インフラエンジニアの種類:
・サーバーエンジニア
・ネットワークエンジニア
・クラウドエンジニア
・セキュリティエンジニア
・データベースエンジニア

また、インフラエンジニアに欠かせない最も主要な仕事が、「サーバー」と「ネットワーク」です。特に駆け出しインフラエンジニアは、サーバーもしくはネットワークの仕事を主軸とするキャリアになります。

サーバーって何?具体的に説明

「サーバー」とは、データやサービスを他のコンピューターに提供するコンピューターのことです。例えば、インターネットでウェブサイトを見たり、メールを送受信する際に、情報を提供してくれるのがサーバーです。

サーバーには、さまざまな種類があります。ウェブサイトの情報を管理するWebサーバー、メールをやり取りするメールサーバー、データを保存して提供するファイルサーバーなど、目的に応じて役割があります。

サーバーは、データセンターに設置されたり、クラウド上で管理されたりしながら、ITインフラを支える重要な役割があります。

サーバーについて詳しく知りたい方は、「サーバーとは何?小学生でもわかるよう簡単に、例や図解で説明」をあわせてお読みください。

ネットワークって何?具体的に説明

「ネットワーク」とは、複数のコンピュータをつなげて、データをやり取りできる仕組みのことです。イメージとしては、コンピュータ同士をつなぐ「道」のような役割です。

例えば、私たちがインターネットを使ってウェブサイトを見たり、スマホで友人にメッセージを送ったりできるのも、このネットワークのおかげです。

ネットワークは、ルーターやスイッチといった機器を使って、データを効率的にやり取りできるようになっています。ネットワークによって、PC同士でファイルを共有したり、インターネット上の情報にアクセスできるようになります。

ネットワークについて、詳しく知りたい方は、「ネットワークとは何?小学生でもわかるよう簡単に、例や図解で説明」をあわせてお読みください。

インフラエンジニアとシステムエンジニア(SE)の違い

インフラエンジニアとシステムエンジニアは、IT業界ではよく聞かれる職種ですが、役割が異なります。

インフラエンジニアは、企業のIT基盤となるインフラ環境を構築、運用するエンジニアです。具体的には、サーバーやネットワーク、データベースなどを管理し、システムの信頼性やセキュリティを維持するのが仕事です。

一方で、システムエンジニアは、主にアプリケーションやシステムそのものを設計、開発するエンジニアです。顧客の要件をヒアリングし、要件に基づくシステムの設計書を作成し、プログラマーと開発(プログラミング)を行う仕事です。

ゆえに、インフラエンジニアは「システムの土台」を作り支えるエンジニアであり、システムエンジニアは、「システムの上で動くアプリケーション」を開発するエンジニアです。

インフラエンジニアの仕事内容とは

インフラエンジニアの仕事内容は、システムのインフラ環境を設計、構築、運用をすることです。

インフラとは、システムやアプリケーションが正常に動作するための基盤であり、サーバーやネットワーク、データベース、クラウドなどが含まれます。インフラが整備されていないと、システムが正しく稼働しないため、インフラエンジニアは重要な役割を担っています。

ここではインフラエンジニアの具体的な仕事内容について、詳しく説明していきます。

インフラエンジニアの具体的な仕事内容は?わかりやすく説明

インフラエンジニアの仕事は、サーバーやネットワークなどのインフラ環境を設計、構築、運用することです。

このインフラエンジニアの仕事は、「要件定義」、「基本設計」、「詳細設計・構築」、「運用」、「監視」という5つの工程に分かれています。また、それぞれの工程で、求められるスキルや役割も異なります

この「工程」は、家を建てる時の「工程」に例えると、非常にわかりやすくなります。以下図にて、インフラエンジニアの仕事の工程を、「家の建築の工程」で例えて、説明します。

インフラエンジニアの仕事内容(工程):
・要件定義
・基本設計
・詳細設計・構築
・運用(運用保守)
・監視

以下からは、「要件定義」、「基本設計」、「詳細設計・構築」、「運用」、「監視」の工程を、一つずつ説明していきます。

インフラエンジニアの仕事:要件定義

要件定義は、システムの導入目的やシステム要件を明確にして、インフラに必要な条件を洗い出す工程です。

要件定義では、お客さまとの打ち合わせを通じて、「どのようなネットワークやサーバーが必要か」、「可能性や性能はどのレベルで必要か」などを明確にしていきます。具体的には、下記要件を決めていきます。

■インフラの要件:
・可用性:システムの運用時間や稼働率についての要件
・性能・拡張性:システム性能や、アクセス・データ量に対する拡張性の要件
・運用・保守性:システムの運用・保守のサービスレベルに対する要件
・移行性:移行期間や移行時間などの要件
・セキュリティ:システムのセキュリティに対する要件

要件定義の工程では、ビジネス要件を理解して、技術的な要件に落とし込むため、一番難易度が高く、最上流の仕事です。インフラエンジニアの仕事の中で、最も知識や経験が必要とされる工程です。

要件定義において、いまひとつ分からない人は、「ユーザーの希望」を整理する工程と覚えておくだけでもよいです。家の建築に例えると、「お客さまの希望」を確認・整理する工程です。

家を建てる際、「支払えるお金、1階・2階建て、部屋数、間取り」などの希望を整理するように、お客さまの希望するシステム要件を整理するのが「要件定義」です。

インフラエンジニアの仕事:基本設計

基本設計は、要件定義で決まった要件に基づき、インフラの全体構成を設計する工程です。基本設計は、システムが正確に動作し、必要な性能や安全性を満たすための、非常に重要な仕事です。

具体的には、サーバーやデータベースの構成、ネットワークの接続方式、システムの冗長化(バックアップを用意して、障害時に備える)などを決定していきます。

例として、複数のサーバーが必要な場合、その配置やデータのやり取り方法、負荷分散の仕組み、クラウドを利用するか・オンプレミスで構築するか、などが、基本設計で決められていきます。

また、基本設計では、ファイアーウォールの設定やアクセス制御、ユーザー認証の方法など、セキュリティ対策の方針なども決めていくため、基本設計の完成度が、その後の工程に大きく影響します

基本設計において、いまひとつ分からない人は、「システムの構成を作る」工程と覚えておくだけでよいす。家の建築に例えると、「どんな家を作るか?」を決める工程です。

「どんな形の家を建てるか(システム構成)」や「基礎工事をどうするか(OS)」、「必要設備は何にするか(ミドルウェア)」などを決めていき、設計書として書類にする工程と考えるとわかりやすいでしょう。

基本設計は、インフラエンジニアの仕事において上流といわれる工程であり、豊富な経験や知識が必要とされる工程です。

インフラエンジニアの仕事:詳細設計・構築

詳細設計・構築は、基本設計で決定した方針から詳細の設定内容を決め、実際にインフラ構築を行う工程です。

詳細設計では、サーバーやネットワーク機器などの具体的な設定内容などをドキュメントにしていきます。具体的には、サーバーのIPアドレス設定や、ルーティングの詳細な設定、データベースの構成などがあります。

また構築では、詳細設計で決定した内容をもとに、実際に作っていく作業です。具体的には、サーバーOSのインストールやネットワーク機器の設定、クラウド環境の設定、セキュリティ設定の適用などを行います。

設定が完了した後に、稼働テストを行い、問題がないかを確認する所までが、構築の作業です。

詳細設計・構築において、いまひとつ分からない人は、「設計図通りにシステムを作る」工程と覚えておくとよいでしょう。家の建築に例えると、「家を建て、柱を立て、部屋を作る」工程です。大工さんが「家を形にする作業」のイメージです。

インフラエンジニアの仕事:運用(運用保守)

インフラエンジニアの運用は、システムが安定して稼働を続けられるように、維持や最適化などを行う仕事であり、よく「運用保守」と一言で言われます。ただし、運用と保守は、仕事内容や目的に違いがあります。

運用は、システムの維持や最適化を行う業務です。具体的にはソフトウェアのインストールや設定、設定変更やバージョンアップ対応、トラブルシューティングなどを行い、パフォーマンスの管理や最適化も行っていきます

一方で、保守は、システムの修繕や改善を行う業務です。保守は勤務する会社によって仕事内容の差が大きいですが、具体的には障害発生時の対応や、ハードウェア故障時の修理や交換などを行っていきます。

運用保守は、構築されたシステムが正常に稼働し続け、ユーザーが問題なくサービスを利用できるように「運用」しながら、業務改善を行う仕事です。

運用(運用保守)について、いまひとつ分からない人は、「システムの機能が正常に使えるように維持する」工程と覚えておくとよいです。家に例えると、「家の機能が使えるように維持する」工程です。老朽化した柱や屋根を改修し、メンテンナンスするイメージです。

インフラエンジニアの仕事:監視

インフラエンジニアの監視業務は、システムが安定して稼働を続けるために、サーバーやネットワークの状況を24時間365日チェックし、異常を早期に発見する仕事です。

具体的にいうと、CPU使用率やメモリの使用率、ディスク容量、ネットワークトラフィックなどに異常がないかをモニタリング(リソース監視)、ログデータを定期的にチェックする(ログ監視)などがあります。

監視業務は、異常が発生した場合にアラートが発生し、マニュアルに沿って対応をすることで、システムを安定稼働させる仕事となります。

また、監視の仕事は、ネットワーク機器などの実機に触れることはありません。監視用ツール(NagiosやZabbixなど)を使用してモニタリングを行い、トラブルを未然に防ぐのが仕事です。

監視業務について、いまひとつ分からない人は、「システムに問題がないか、常時チェックする」工程と覚えておくとよいです。家の建築に例えると、「建てられた家に破損がないかをチェックする」工程です。

ただIT業界では、「監視専門のエンジニアは、エンジニアではない(オペレータである)」と言われることも多く、監視は離職率も高い仕事です。監視を詳しく知りたい方は、「運用監視オペレーターは、早めに辞めて転職すべき。将来性は低い」をあわせてお読みください。

インフラエンジニアの仕事内容、必要スキルまとめ

また、インフラエンジニアの仕事内容や必要スキルについて、1枚の資料でまとめた内容は下記図となりますので、おさらいとして一読いただければと思います。

インフラエンジニアは、未経験からでもなりやすい

インフラエンジニアは、IT業界において未経験からでも目指しやすい職種の一つです。

インフラエンジニアは、システムを支えるサーバーやネットワークの専門知識が必要ですが、実際には未経験からスタートし、経験を積みながらスキルを身につけることができます

現在、IT市場は拡大をし続けていますが、ITを下支えするインフラエンジニアは、ITエンジニア職の中で大きく不足しています。ゆえに経験者のみで対応が難しく、多くの会社でエンジニアを育てていく考えがあります。

また、インフラエンジニアは、専門知識がなくてもできる仕事もあります。具体的には監視やヘルプデスクなど、インフラ知識なしでも正確に作業ができる人であれば、早期にキャッチアップできるため、未経験から積極的に採用される職種です。

■関連記事:【必見!】未経験からインフラエンジニアに転職するためのノウハウ

未経験インフラエンジニアの仕事内容

未経験からインフラエンジニアとしてキャリアをスタートする場合、最初は基本となるサーバーもしくはネットワークの仕事から始めていくことが多いです。

また、設計などレベルが高い仕事ではなく、基本的な業務を通じてインフラの基礎を学んでいくこととなります。最初は下記3つのいずれかからスタートすることとなるでしょう。

■未経験インフラエンジニアの、最初の仕事内容:
・インフラ監視・サポート
・インフラ運用保守
・インフラ構築(構築アシスタント)

未経験者の仕事内容①:インフラ監視・サポート

未経験インフラエンジニアとして、最初に任される業務の一つが「インフラ監視・サポート」です。未経験者の場合、ネットワークやサーバーの監視、サポート(ヘルプデスクなど)の仕事が、最も多いと言えます。

インフラ監視やヘルプデスクなどの仕事では、インフラ知識はほとんど必要とされません。ゆえに、インフラの知識がない場合は、インフラ監視やヘルプデスクなどから仕事が始まる可能性が高いです。

インフラ監視やヘルプデスクの仕事を行いながら、仕事と並行してインフラ知識を学習し、上の運用保守を目指していくステージです。ステップアップのためにCCNAやLPICなどの資格を取ることが多いと言えます。

また、インフラ監視の場合は、ほとんどのケースで夜勤シフトが発生します。

未経験者の仕事内容②:インフラ運用保守

インフラエンジニアを未経験から始める場合、監視の次に担当することが多いのは「運用保守」の仕事です。

運用保守は、未経験者にとって、システムの流れを理解し、トラブルシューティングの基礎を学べるなど、インフラエンジニアとしての基礎力を身につけるチャンスです。

運用保守を通じて、システムが安定して稼働するために必要なポイントや、問題が起こる原因と対策などを学んでいくことができます。

ただし、運用保守は監視と異なり、実機に触れる機会があるため、未経験であってもインフラの知識が必要とされます。インフラ知識を持つ場合は、運用保守からスタートすることも多いと言えます。

運用保守は、その後の構築へのステップアップを見込みやすいため、未経験からインフラエンジニアを始めるにあたり、エンジニアとしての土台作りに適した環境です。

※ただし、監視業務のことを「運用保守」や「運用監視」という会社もありますので、お気を付けください。

未経験者の仕事内容③:インフラ構築(構築アシスタント)

エンジニア未経験者でも、インフラ知識を保有しかつ、理解力や成長意欲が高いと判断された場合は、構築業務からスタートすることもあります

この場合、最初は構築アシスタントから始まりますが、機器の設置や設定など、高度な業務のサポートから始められることで、スピーディーにスキルを習得することができる環境となります。

サーバーやネットワーク機器など、具体的な機器やソフトウェアに触れながら、どのような手順で設定を進めるのかや、機器ごとの特徴や操作方法を身につけることができるため、きつい環境ではあるものの、早期にキャリアアップをしたい人におすすめできる仕事です。

インフラエンジニアは、構築業務で得た経験や知識をもとに、キャリアアップが始まる職種でもあるため、インフラ構築は、未経験から始められる仕事内容の中で、最も上位の仕事でもあります。

【補足】運用、保守、監視の違い

インフラエンジニアとしての仕事内容を知る上で、「運用」「保守」「監視」の違いを理解をすることも重要です。これらはキャリア初期から携わる仕事ですが、それぞれ異なる役割があり、詳しくは、以下図にまとめています。

未経験インフラエンジニアの仕事内容として、初期段階でスキルを深める業務は「運用や保守(特に運用)」であり、これらの経験を積むことで、構築へステップアップできるようになっていきます。

また、構築の経験を複数ケース積む事で、設計にステップアップしていくのが一般的です。

インフラエンジニアの将来の仕事は、キャリアパスによって変わる

インフラエンジニアの仕事内容は、ネットワークからサーバー、クラウドやセキュリティと幅広い知識が必要となるため、キャリアパスも幅広いです。

未経験からスタートしても、スキル習得次第で、様々な専門分野や上流工程に進んでいくことができるため、柔軟かつ多様なキャリアを描きやすいことも、インフラエンジニアの魅力の一つです。

インフラエンジニアの代表的なキャリアパスとして、以下図のような職種があります。

インフラエンジニアの仕事内容や役割は、どのキャリアパスを選ぶかによって大きく変わります。特にスペシャリスト(専門特化)を選ぶか、ゼネラリスト(マネジメント・折衝)を選ぶかは、大事な選択です。

一例として、下記のようなキャリアパスを描くことが可能です。

キャリアパスの代表例①:クラウドエンジニア

AWSやAzure、Google Cloudといったクラウドプラットフォームを活用し、クラウド上でのインフラ構築・運用を専門とするエンジニアです。

クラウドエンジニアは、クラウド技術の進展とともに重要性が増しています。サーバーやネットワークの技術を学んだ後に、クラウド資格を取ると、キャリアが広がりやすいでしょう。

キャリアパスの代表例②:セキュリティエンジニア

システムのセキュリティを守るため、不正アクセスの防止やデータ保護などを専門とするキャリアです。ファイアーウォールやウイルス対策、脆弱性対策など、セキュリティ分野に特化していきます。

セキュリティエンジニアも、近年のサイバー攻撃の増加などとともに、重要性が増しています。ネットワークやサーバーの技術を学びながら、並行してセキュリティの知識を獲得すると、キャリアが広がりやすいでしょう。

キャリアパスの代表例③:プロジェクトマネージャ

インフラエンジニアとして豊富な経験を積んだ後には、プロジェクトマネージャ(PM)も、代表的なキャリアパスの一つです。PMは、プロジェクト全体を管理し、計画や進行を主導する役割を担います。

PMは、インフラエンジニアの経験を活かして、スケジュールの調整や、リソースの調整、予算の管理などを行いい、プロジェクトを成功に導く重要なポジションです。

また、PMはもっとも人材が不足している職種であり、責任は重いですが、市場価値や給与も高いポジションであるため、PMはキャリアを大きく進展させてくれる職種でもあります。

インフラエンジニアのキャリアパスを更に詳しく知りたい方は、「インフラエンジニアはキャリアパスをどう描く?キャリアパスを解説」をあわせてお読みください。

インフラエンジニアの仕事に活かせる、おすすめ資格

インフラエンジニアとしてキャリアを積む上で、資格の取得はスキルアップとともに、客観的にスキルを証明する重要な武器になります。

資格は、インフラエンジニアの仕事に求められる専門知識を体系的に学ぶことができ、実務やキャリアアップに役立つ機会が数多くあります

ここでは、インフラエンジニアの仕事に活かせ、キャリアアップに役立つ資格を紹介します。

■インフラエンジニアのおすすめ資格:
・赤星&赤枠:是非ともとるべき!
赤枠:非常におすすめ!
赤点線枠:おすすめ
枠無し:あれば尚可

特におすすめの資格①:Linux技術者認定 LPIC/LinuC-1

LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、Linuxサーバーの知識を証明する資格で、インフラエンジニアにとっては必須ともいえる資格です。

インフラエンジニアの現場ではLinuxサーバーが多く利用されるため、Linuxの基礎知識は欠かせません。LPICはレベル1から3まであり、初級から上級まで段階的に学べるのが特徴です。

また、LPIC-1ではLinuxの基本的な操作や管理を学び、LPIC-2ではより高度なネットワークやセキュリティに関するスキルを習得できます(LPICでなくとも、LinuCでも構いません)。

■関連記事:【LPICまるわかり解説!】LPIC level1とは?試験内容や勉強、受験方法などを説明

■関連記事:LPIC とLinuC、どっちを取るべきかがわかる! 違いを徹底比較、解説

特におすすめの資格②:シスコ技術者認定 CCNA

CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワークエンジニアとしての基礎知識を証明する資格で、特にCiscoのネットワーク製品に関するスキルを学ぶことができます。

CCNAでは、ネットワーク基礎から、ルーティング、スイッチングの基本が学べるため、ネットワーク分野でのスキル向上に役立ちます。

また、CCNAは未経験者や初級エンジニアでもチャレンジしやすく、取得後の評価も高い資格であるため、インフラエンジニア初期において、キャリアを支える武器となります。

■関連記事:CCNAとLPICを徹底比較!どっちを取るべき?どっちから取るべき?

特におすすめの資格③:AWS認定 ソリューションアーキテクト アソシエイト(AWS SAA)

クラウドの普及に伴い、クラウドのスキルはインフラエンジニアにとって重要性が増しています。AWS(Amazon Web Services)の認定資格は、AWSクラウドの知識を証明する、非常に人気かつ評価が高い資格です。

特にAWS SAAは、AWS環境での設計や最適化、コスト管理などを中心に学べるため、クラウドエンジニアとしてのキャリアアップに有効です。

また、AWS SAAも、初級エンジニアでもチャレンジしやすく、取得後の評価も高い資格です。インフラエンジニアとしてサーバーやネットワークの知識を得た後にチャレンジすると、キャリア形成に有効です。

■関連記事:3大資格のLPIC、CCNA、AWSはどれを取るべき?どれから?クラウドエンジニアへの近道資格

前述のLPICやCCNA、AWSなどの資格を取得することで、インフラエンジニアとしての仕事内容をステップアップすることができ、キャリアアップに大きく役立ちます。

資格について更に詳しく知りたい方は、「【取得順番はこれ!】インフラエンジニアのおすすめ資格を取得順で解説」をあわせてお読みください。

インフラエンジニアの仕事に役立つ、プログラミング言語

インフラエンジニアとして業務を効率化し、システムの自動化や管理を行うには、プログラミングやスクリプト言語の知識が重要です。

特に近年では、インフラの自動化(IaC:Infrastructure as Code)が進んでおり、インフラエンジニアにとってもプログラミングスキルが求められるようになっています。

ここでは、インフラエンジニアの仕事に役立つプログラミング言語について、説明していきます。

仕事に役立つ言語①:Bash(シェルスクリプト)

Bashは、LinuxやUNIX環境で使用されるシェルスクリプトであり、インフラエンジニアにとって基本的スキルとなるスクリプト言語です。

Bashでは、サーバーの運用・管理に必要なコマンド操作を自動化できます。例として、定期的なバックアップ作業やログの監視、サーバーの再起動といった操作をスクリプト化することで、作業の手間が減り、業務効率化に役立ちます。

BashはLinuxエンジニアの基本スキルでもあり、インフラエンジニアには必須のスキルといえます。

仕事に役立つ言語②:Python

Pythonは、インフラエンジニアが幅広く活用できかつ、人気が急上昇しているプログラミング言語です。

Pythonはコードが読みやすいため、未経験者でも学習しやすく、インフラエンジニアの仕事において、さまざまな分野で活用されています。例として、サーバーの自動化や、バックアップやログ解析の自動化などに使われています。

また、Ansibleといった自動化ツールもPythonで構築されているため、Pythonの知識があるとツールの活用でも役立ちます。Pythonは、インフラの自動化において、基礎となるプログラミング言語と言えます。

また、インフラエンジニアにおすすめの言語を詳しく知りたい方は、「プログラミング言語を使えるインフラエンジニアは評価が高い!?おすすめ言語は?」をあわせてお読みください。

インフラエンジニアの仕事は楽すぎ?それとも、やめとけ?

インフラエンジニアの仕事は「楽すぎる」と言われることや、「やめとけ」と言われることもあります。実際には、インフラエンジニアの仕事は単純ではなく、多くのスキルや知識が求められる職種です。

ここではインフラエンジニアの仕事について、「楽」や「やめとけ」と言われる理由についても説明していきまうs。

インフラエンジニアの仕事は楽すぎる?

インフラエンジニアの仕事は、インフラの監視や運用保守など、オペレーション作業も含まれます。特に監視や運用保守は、トラブルがない場合はルーチンワークが多いため、楽すぎると感じることもあるでしょう。

また経験豊富なインフラエンジニアの場合、システムの安定性を保ち、トラブルを未然に防ぐことで、運用がスムーズになり、楽に感じることもあるでしょう。

インフラエンジニアの仕事はやめとけ?

一方で、「インフラエンジニアはやめとけ」と言われることもあります。特に仕事内容について、「やめとけ」と言われる理由は、以下です。

やめとけの理由①:夜勤シフト

インフラ監視業務では、システムが24時間稼働し続けられるように、夜勤シフトが発生します。インフラ監視では、24/365(24時間365日)勤務が基本的な就業形態です。

特にインフラエンジニア初級者においては、夜勤シフトが高い確率で発生しますので、生活リズムが不規則になることや、体に負担がかかることがあり、やめとけと言われることがあります。

やめとけの理由②:知識やスキルの習得が難しい

インフラエンジニアは、サーバーやネットワーク、データベース、クラウド、セキュリティなど、幅広い知識が必要です。またトラブル時には、トラブルシューティング力も求められます。

幅広い知識やスキルが必要となるため、インフラエンジニアは継続的な学習が大事です。このように幅広いスキルセットが必要とされるため、勉強する意欲がないと厳しく、やめとけと言われることがあります。

やめとけの理由③:下流工程は、年収が低い

インフラエンジニアは専門職ですので、スキルや経験が重視されます。ゆえに、スキルが高いと年収も高くなりますが、スキルが低いと年収も低いと言えます。またスキルアップしないと、年収も上がりません。

ゆえに、スキルが必要とされない下流工程の仕事を継続すると、何年たっても年収が上がらないことはよくあります。下流工程の仕事では、年収が低く上がらないため、やめとけと言われることがあります。

■関連記事:【未経験者・女性必見】なぜインフラエンジニアは、やめとけと言われるのか?

しかし、インフラエンジニアは挑戦する価値があるキャリア

インフラエンジニアは、仕事内容やトラブルの頻度によって、「楽」と感じることがあれば、「きつい」と感じることもある職種です。

特に夜勤シフトや、知識やスキル習得の大変さなど、肉体的や精神的に負担がかかることもあり、インフラエンジニアは簡単な仕事ではありません。

一方でインフラエンジニアはやりがいも大きく、キャリアの幅が広い職業です。また、技術を学び続ける意欲がある人にとって、大きく市場価値を高めることができるキャリアでもあり、人によっては「インフラエンジニアは最強」と言う人もいます。

確かな技術を身につけることで、手に職をつけ、専門性を高めていきたい人にとって、インフラエンジニアは挑戦する価値があるキャリアとも言えます。

また、インフラエンジニアになるメリットを詳しく知りたい方は、「なぜインフラエンジニアは最強と言われる?最強になれるスキルとは?」をあわせてお読みください。

さいごに

インフラエンジニアは、企業や社会のIT基盤を支え、システムを安定稼働させる環境を作るプロフェッショナルです。仕事内容は幅広いため、幅広い知識やスキルが必要とされ、専門性の高さも求められます

インフラエンジニアは、身につけるべき知識やスキルが多いため、学習が大変な職種ではありますが、ITの成長とともにインフラの重要性も増しており、今後もインフラエンジニアの需要は高まり続けるでしょう。

また、インフラエンジニアは現在人材不足であり、特に上流工程やマネジメントができるインフラエンジニアは大きく人手が足りない状況です。

インフラエンジニアになりたい方や、インフラエンジニアとしてステップアップをしたい方は、是非チャンスをものにしてください。また、転職相談をしたい方は、お気軽にご相談ください。

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