こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「監視オペレーターから抜け出したい」
「運用ばかりで、キャリアが止まっている気がする」、、そんな悩みや不安を抱えている方は多いです。
インフラエンジニアは、最初は運用・監視といった基礎業務から始まる職種です。
しかし、そこからサーバー構築・設計・クラウド・SRE(信頼性設計)など、スキルに応じてキャリアを「上に・横に」広げていける、積み上げ型の多様なキャリアパスがあります。
ただし、多くの方が途中でつまずくのも事実です。
「何を学べば次に進めるのか」、「どんな順番でキャリアを積むべきか」が明確に見えないまま、運用止まりで数年が経ってしまうケースも少なくありません。
この記事では、「未経験・オペレーターから運用に進んだ方」、「運用止まりを脱却したい」インフラエンジニアに向けて、「5段階のキャリアフェーズ(運用→構築→設計→クラウド→SRE)」を軸に、最短で上位職へ進むためのロードマップを体系的に解説します。
■この記事でわかること:
・インフラエンジニアのキャリアが、「5段階×3分岐」でどう広がるか
・運用から設計・クラウド・SREへ進むための現実的ステップ
・スキル・資格・年収が、どう連動してキャリアアップにつながるか
■こんな人におすすめ:
・夜勤・監視中心の仕事からステップアップしたい
・「構築」、「設計」、「クラウド」に進みたいがルートが分からない
・今の業務でどんなスキルを磨くべきか整理したい
なお「インフラエンジニアの仕事内容やキャリアの全体像」を知りたい方は、先に以下の記事をご覧ください。キャリアパスだけでなく、仕事内容・年収・スキル・資格をまとめています。
→ インフラエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・年収・キャリアパスまとめ
インフラエンジニアのキャリアは「5段階×3分岐」で広がる
インフラエンジニアのキャリアは、共通の「運用・監視」フェーズを経て、主に3方向(サーバー/ネットワーク/クラウド)へと広がっていきます。
中でもクラウドエンジニアは、サーバー経験を活かせる「上位拡張職」として人気が高く、SREや自動化領域へ発展していくケースが増えています。
一方でネットワークエンジニアは、通信設計やセキュリティ分野へ専門性を高めていくのが一般的です。
どの方向に進んでも、最初の「運用・構築」で得た基礎が軸になります。重要なのは、「今のフェーズで何を伸ばせば、次のステップに進めるのか」を理解することです。
キャリア5フェーズの全体像
インフラエンジニアのキャリアは、運用から構築・設計・クラウド・SREへと段階的に広がっていきます。
以下の表は、インフラエンジニアがどのようにスキルや給与を、段階的に伸ばしていけるかを整理したものです。フェーズが上がるごとに、スキルが積み上がり、年収も高まっていくのがポイントです。
| フェーズ | 位置付け | 主な業務 | 主なスキル | 年収目安 |
| ① 運用・監視期 | スタートライン | 障害監視/手順対応 | Linuxコマンド・NW基礎 | 約300〜400万円 |
| ② 構築期 | 実践フェーズ | サーバー/NW構築 | OS設定・ルーティング | 約400〜500万円 |
| ③ 設計期 | 上流フェーズ | 要件定義/設計書作成 | 構成設計・ドキュメント力 | 約500〜650万円 |
| ④ クラウド期 | 変革フェーズ | AWS/Azure設計構築 | IaC・自動化・CI/CD | 約600〜800万円 |
| ⑤ SRE/セキュリティ期 | 信頼性設計フェーズ | SLO設計・自動復旧・監視最適化 | Python/IaC/セキュリティ | 約700〜1,000万円以上 |
このように、フェーズを上がるごとに「抽象度」と「裁量」が増し、年収レンジも拡大していきます。
職種方向性マップ(3分岐モデル)
インフラエンジニアのキャリアは、共通の「運用・監視」フェーズを経て、主に3方向(サーバー/ネットワーク/クラウド)へと広がっていきます。

どの方向に進んでも、最初の「運用・構築」で得た基礎が軸になります。
繰り返しとなりますが、一番大切なことは、「今のフェーズで何を伸ばせば、次に進めるのか」を理解することです。
関連記事で詳しく学ぶ
→関連記事:サーバーエンジニアのキャリアパス解説|運用から構築・クラウド・SREへ
→関連記事:ネットワークエンジニアのキャリアパス解説|資格・年収・将来性まで
→関連記事:クラウドエンジニアのキャリアパスまとめ
フェーズ別ロードマップ:未経験から上流/専門職までの成長ステップ
インフラエンジニアのキャリアは、その時々の業務を積み重ねることで確実に伸びる「積み上げ型」です。一段飛ばしの成長ではなく、フェーズが上がるたびに市場価値が高まります。
この5つ(運用、構築、設計、クラウド、SRE/セキュリティ)のフェーズは、「扱う技術(サーバー・ネットワーク・クラウド)」が異なっても共通する、「成長の深さ(抽象度や裁量)」を示しています。
また、フェーズをひとつずつ登っていくことで、スキルの幅と深さを確実に広げていくことができます。
以下からは、未経験・オペレーターから始まり、構築・設計・クラウド・SREへと発展していく5つのステップを紹介していきます。
ただし、すべての人がSREまで進むわけではなく、必須のキャリアパスではありません。「自分がどのフェーズで力を発揮したいか」を意識しながら、無理のない成長ステップを描くことが大切です。
① 運用・監視期:基礎を学ぶ「スタートフェーズ」
最初のステップとして最も多い業務は、監視・アラート対応・マニュアル作業といった「運用・監視」です。
一見ルーチンに見えますが、ここで学べる Linuxコマンド・ネットワーク基礎・障害対応力 は、どの上位フェーズにも共通する土台になります。
また、現場では「なぜその障害が起きたのか」を考えながら対応する姿勢が重要です。手順をこなすだけでなく、ログの見方や仕組みを理解する力を少しずつ磨いていきましょう。
未経験や監視オペレーターからでも、運用経験を積むことで構築や設計への道が開けます。
→関連記事:運用監視オペレーターはやめとけ?年収・将来性・脱出ロードマップを徹底解説
② 構築期:「手を動かして作る」実践フェーズ
運用フェーズで得た知識をもとに、実際に環境を構築するフェーズです。
ここではサーバー設定、ネットワーク構築、ミドルウェアの導入、検証環境の立ち上げなど、「動く仕組みを作る」経験を積んでいきます。
この時期は、OS設定・ルーティング・仮想化・セキュリティ設定などの実践スキルを通して、「構築できる」エンジニアとしてスキルを身につけていく段階です。
構築フェーズでは、「手順通りに作る」から「仕組みを理解して最適に作る」へ意識を変えることが成長のポイントです。構築は、次の設計フェーズに進むための大きな一歩となります。
→関連記事:【未経験者向け】サーバーエンジニアの勉強法、順番、ロードマップ
③設計期:「要件を形にする」上流フェーズ
構築を経験したあとは、要件定義や設計書作成を担う「上流フェーズ」に進みます。ここでは技術力だけでなく、抽象化力・説明力・折衝力が求められます。
システム全体を俯瞰して、性能・冗長化・セキュリティを考慮した構成を作り、「なぜこの設計にするのか」を論理的に説明できるようになることが目標です。
設計業務は、単なる“図面作成”ではなく、運用性・信頼性・コストを意識した「判断の積み重ね」です。
また、AnsibleやTerraformなど構成管理ツールを使い、再現性のある設計・構築を行う力も評価されます。
この設計フェーズを経験することで、上位のクラウドやSRE領域にもつながる視点が身につきます。
④ クラウド期:自動化・スケーラビリティを理解する段階
AWSやAzureなどのクラウド基盤を使い、システムをより柔軟・効率的に構築していくフェーズです。
ここでは、IaC(Infrastructure as Code)やCI/CD、自動化といった概念を理解し、「手作業の構築」から「コードで管理するインフラ」へと発想を転換していきます。
特にサーバー構築経験者は、オンプレで培った知識をクラウド設計に活かせるため、キャリアを大きく広げられるタイミングです。
→関連記事:クラウドエンジニアのキャリアパスまとめ
⑤ SRE/セキュリティ期:「止まらない仕組み」を設計する段階
最終フェーズでは、信頼性・可観測性・自動化・セキュリティを重視した設計を行います。
SLO設計、モニタリング、自動復旧、ゼロトラストなど、「障害を起こさせない仕組み」を作ることがテーマです。
ここで求められるのは、インフラ全体を俯瞰できる視点と、Python/Terraformなどの自動化スキル。また、セキュリティ設計や監査対応などの領域に進む人も増えています。
またネットワーク専門家の場合、このフェーズでは「高度な通信設計」、「セキュリティアーキテクト」「ゼロトラストネットワーク設計」といった、より専門的な領域に進むケースもあります。
物理・論理の両面から通信を最適化する力は、クラウド時代においても価値が高まっています。ネットワーク構築・設計など、自分の得意分野を極める道も需要が高く、立派なキャリアです。
ネットワークを中心としたキャリアパスを詳しく知りたい方は、以下の関連記事を参考にしてください。
→関連記事:ネットワークエンジニアのキャリアパス徹底解説|資格・年収・将来性まで
■キャリア成長のポイント:
・フェーズを上がるごとに、扱う技術だけでなく「考える範囲」が広がる
・構築経験を土台に設計・クラウドへ進むことで、年収・裁量が拡大する
・ネットワーク・セキュリティなど、自分の強みを伸ばす方向性も価値が高い
・「上流=正解」ではなく、「どの領域で価値を発揮するか」を決めることが重要
フェーズごとのキャリアを整理できたら、次は「成長に応じて年収はどう変化するのか?」を知っておきましょう。
関連記事:AI時代に価値が高まる職種の年収相場
→関連記事:インフラエンジニアの年収相場と上げ方|工程別・年代別に1000万円を狙う戦略
→関連記事:サーバーエンジニアの年収は?構築・設計・クラウドでどう変わる?
→関連記事:ネットワークエンジニアの年収は?年代別・資格別・職種別に徹底比較
→関連記事:クラウドエンジニアの年収まとめ|AWS・Azure時代の市場価値とは
→関連記事:AWSエンジニアの年収相場と上げ方|資格・経験別レンジと脱SES戦略
キャリア加速の3ステップ(最短ルート設計)
キャリアを伸ばすうえでは、「やみくもに勉強する」ことではなく、正しい順序で行動することが大事です。
ここでは、未経験から構築・設計・クラウド領域を目指すうえで、最短で成長するための3つのステップを解説します。
① 学習順序を間違えない(Linux / ネットワーク → クラウド)
最短ルートの第一歩は、基礎となる Linuxとネットワークの土台を固めること です。クラウドや自動化をいきなり学ぼうとしても、基礎がなければ仕組みを理解できません。
Linuxではユーザー権限・プロセス管理・ログ解析などの「サーバー内部の理解」を、ネットワークではTCP/IP、ルーティング、DNSなどの「通信の仕組み」を学びましょう。
どちらから学んでも構いませんが、この2つを並行して理解しておくことが、後の構築・クラウドフェーズでの応用力を大きく左右します。
この基礎を押さえたうえでAWSやAzureを学ぶと、「なぜこの構成なのか」を自分で判断できるようになります。
② 3年で「設計経験」を持つことを目標に
キャリアを加速させるうえで重要なのは、「経験を積み上げ続けること」です。その一つの目安となるのが、「3年以内に設計に関わる経験を持つこと」です。
もちろん、すべての人が同じペースで進むわけではありません。
ただし、未経験からスタートしても、早い人では3年以内に設計フェーズへ進むケースもあります。これは特別な才能ではなく、学習と現場選びの戦略によって実現可能な目標でもあります。
とはいえ、3年で設計経験を積めていなくても決して遅いわけではありません。
むしろ、今の運用や構築フェーズでどんな経験を積み重ねるかも、この先のキャリアを大きく左右します。
「上流に行くにはまだ早い」と感じる方も、まずは構築経験をしっかり身につけることが、次のステップへの確実な土台になります。
③ 停滞感を感じたら、「次の環境」を考えるタイミング
キャリアを加速させるうえで大切なのは、「自分の成長が止まりかけているサイン」に気づくことです。
同じ業務を長く経験すると、業務に慣れて安定感が出てくる一方で、「最近、新しい学びが減ってきた」、「1〜2年前とやっていることがあまり変わらない」と感じることもあるでしょう。
もし最近、「1〜2年前と仕事内容があまり変わらない」、「新しい技術に触れる機会が減った」と感じるなら、それは「成長を求めるサイン」かもしれません。
今の現場で得られる経験が限られてきたと感じたら、「より上流に近い環境」や「クラウド技術を扱う案件」に移ることを検討してみましょう。
転職の目的は、決して「職場を変えること」ではなく、「理想のキャリアや報酬を目指すために、自分に合った環境へ調整していくこと」にあります。
この視点を持つことで、転職が「不安」ではなく「キャリアを再設計するチャンス」として前向きに捉えられるようにもなります。
焦る必要はありません。停滞を感じたときこそ、自分が「どんな経験を積みたいのか」、「どんなスキルを伸ばしたいのか」を整理し、「次のステップへ進む準備期間」として行動を始めましょう。
資格×キャリアパスの関係
インフラエンジニアのキャリアを伸ばすうえで、資格は無視できない要素です。
資格は「評価のための証明書」というより、キャリアの進み方と密接に関係する「実績の裏づけ」です。
とくに勤務先やプロジェクトによっては、資格の有無が昇給・担当範囲・単価に直結するケースもあります。
以下の表では、各フェーズで身につけるスキルと相性のよい主要資格を整理しています。
フェーズ別|取得すべき主要資格一覧(目安)
| フェーズ | 位置付け | 推奨資格 | ポイント |
| ① 運用・監視期 | IT基礎の習得フェーズ | LPIC-1/CCNA | Linux・ネットワークの基礎を体系的に学ぶ。 |
| ② 構築期 | 実践スキル強化フェーズ | LPIC-2/CCNP | 実機構築や冗長化設定など、「作れる」スキルを証明。 |
| ③ 設計期〜④ クラウド期 | 設計・自動化フェーズ | AWS SAA/SAP | 設計・移行・コスト最適化スキルの可視化。 |
| ⑤ SRE・セキュリティ期 | 信頼性・自動化フェーズ | 情報処理安全確保支援士/Terraform認定/Python実務 | 資格よりも「実務成果」が重視される。資格は補助的な裏付けとして活用。 |
補足:資格は「目的から逆算」して選ぼう
資格を「順番に全部取る」必要はありません。重要なのは、「どんなキャリアを目指すか」から逆算して選ぶことです。
■逆算から考える資格取得例:
・構築フェーズでスキルを深めたい人 → LPIC-2/CCNP
・クラウド・設計を目指す人 → AWS SAA → SAP
・自動化やSRE志向の人 → Terraform/Python基礎
また、資格取得の過程で学んだ内容は、配属や転職時の「学習実績」として高い評価を得られます。そのため、勉強そのものがキャリア戦略の一部になります。
→関連記事:インフラエンジニア資格ロードマップ|未経験におすすめの順番と選び方
→関連記事:LPIC・CCNA・AWSどれから取る?最適資格ロードマップ
ここまでで、インフラエンジニアとしての成長フェーズと、それぞれの段階で活かせる資格が整理できたと思います。
では次に、実際のキャリアを「どの方向に伸ばしていくのか」を見ていきましょう。
サーバー・ネットワーク・クラウド・SREといった職種分岐ごとの成長ルートを理解することで、あなたに合った次の一歩がさらに明確になります。
職種分岐マップ:サーバー・ネットワーク・クラウド・SREへどう進む?
インフラエンジニアのキャリアは、構築や運用フェーズを経て、主に「サーバー」、「ネットワーク」、「クラウド/SRE」の3方向に広がっていきます。
この3分岐は、扱う技術や目指す専門領域が異なるだけで、どの道も「インフラを支える」という本質は同じです。
以下からは、それぞれの職種の概要とキャリアの方向性を整理していきます。
サーバーエンジニアのキャリアパス
サーバーエンジニアは、OS(Linux/Windows)や仮想化技術(VMware、Hyper-Vなど)を中心に、企業システムの土台を構築・管理する専門職です。
オンプレミスからクラウドへの移行が進む今も、レガシー環境やハイブリッド構成を理解できる人材は高く評価されています。
特に、クラウド移行やセキュリティ要件が厳しい業界(金融・官公庁など)では、サーバーエンジニアの設計力が不可欠です。
将来的には、クラウド構築・自動化(IaC)・セキュリティ設計などへ発展していくルートが一般的です。
→関連記事:サーバーエンジニアのキャリアパス解説|運用から構築・クラウド・SREへ
ネットワークエンジニアのキャリアパス
ネットワークエンジニアは、ルーター・スイッチ・ファイアウォールなどの機器を扱い、企業内外の通信インフラを設計・構築・運用する専門職です。
特に、ゼロトラストやクラウド連携など、セキュリティを意識した通信設計が重要性を増しています。
クラウド時代になっても、VPC(AWS)やVNet(Azure)などの仮想ネットワーク設計スキルは依然として必須です。
キャリアを進めると、ネットワークアーキテクトやセキュリティエンジニアへの発展も可能です。
→関連記事:ネットワークエンジニアのキャリアパス解説|資格・年収・将来性まで
クラウドエンジニアのキャリアパス
クラウドエンジニアは、AWS、Azure、GCPといったクラウド基盤の設計・構築・運用・移行を専門とします。
単にクラウド環境を作るだけでなく、コスト最適化・セキュリティ・IaC(Infrastructure as Code)など、設計から自動化まで一貫して対応できる人材が求められます。
また、Terraform/Ansible/CloudFormationなどのスクリプトを用いた自動化スキルや、コンテナ(Docker/Kubernetes)の理解も重要です。
市場価値・年収ともに最も上昇している職種といえるでしょう。
→関連記事:クラウドエンジニア将来性まとめ
SRE(Site Reliability Engineer)
SREは、Googleが提唱した「信頼性をコードで担保する職種」です。
インフラと開発の中間に立ち、システムの可用性・パフォーマンス・自動化を継続的に改善します。
PythonやGoといったプログラミングスキルに加え、IaC・CI/CD・監視最適化など、「止まらない仕組み」を作る力が求められます。
また、SREはクラウドやセキュリティの知識を総合的に活かせるポジションでもあり、「キャリアの最上流」を目指すエンジニアに人気です。
職種選びのヒント
すべての職種が「どれが正解」というわけではありません。あなたの適性や興味、そして目指すライフスタイルによって選び方は変わります。
■職種選びの例:
・安定性や基礎技術を磨きたい → サーバー・ネットワーク
・新しい技術や自動化に挑戦したい → クラウド・SRE
・セキュリティ設計や運用の最適化に関わりたい → ネットワーク・SRE
インフラの基礎を身につけたうえで、「自分がどんな技術・課題解決に興味があるか」を考えると、進むべき方向が見えてきます。
では、これらの職種が今後どのように変化していくのでしょうか?
「今後、どんなエンジニアが求められ続けるのか?」という将来性の視点からも、自分のキャリアを考えてみましょう。
関連記事:AI・自動化時代に強いキャリアを築くために
→関連記事:インフラエンジニアの将来性はある?AI時代の需要・キャリアを徹底解説
→関連記事:サーバーエンジニアの将来性|AI・クラウド時代に求められる役割とは
→関連記事:ネットワークエンジニアの将来性|今後10年のキャリア戦略
→関連記事:クラウドエンジニアの将来性|AI時代に求められるスキルとは
→関連記事:AWSエンジニアの将来性|今後も需要が続く理由を解説
今後10年のキャリア展望(AI・自動化時代の進化)
クラウド・AI・自動化技術の進化により、インフラエンジニアの仕事はここ数年で大きく変化しました。
これからの10年は、「作業」から「設計・自動化・信頼性」を中心とした、より戦略的なインフラ運用へと進化していくことが見込まれます。
ただし、これは「インフラエンジニアが不要になる」という意味ではありません。むしろ、設計・自動化・セキュリティを理解し、クラウドを活かす立ち位置になると、これからの主役になっていきます。
単純運用は減り、「設計・自動化」スキルの価値が上がる
AIによるアラート分析や自動化ツールの普及で、手順どおりに作業するだけの「定型的な運用業務」はこれから減っていきます。
一方で、システム全体を見渡し、「どうすれば止まらない仕組みを作れるか」を考えられる人材は、
今後も長期的に求められ続けます。
設計力・抽象化力・自動化スクリプト(Terraform、Ansibleなど)を身につけた人は、どの職種分岐(サーバー/ネットワーク/クラウド)でも高く評価されます。
「クラウド × 自動化 × セキュリティ」が次のコアスキル
今後10年のキャリア市場で特に価値が高まるのは、以下のような複合スキルです。
■今後のコアスキル例:
・クラウド × 自動化(IaC/CI/CD):AWS・Azure・GCPの知識をコードで扱える人材
・クラウド × セキュリティ:ゼロトラストの企画・設計・運用までを担えるエンジニア
・ネットワーク × クラウド連携:オンプレとクラウドをつなぐ通信設計ができる人材
これらのスキルを持つ人は、SREやクラウドアーキテクトなど上位職にも自然にステップアップできます。
職種ごとに進化する「10年後の姿」
それぞれの職種は、AI・自動化時代に合わせて新しい形へと発展しています。
| 職種 | 今後の方向性 |
| サーバーエンジニア | クラウド環境でのハイブリッド構築、IaC対応が必須に |
| ネットワークエンジニア | ゼロトラスト・セキュリティ設計・クラウド通信設計へ進化 |
| クラウドエンジニア | 自動化とコスト最適化を両立できる「設計型人材」が主流に |
| SRE | 可観測性と自動復旧の設計でビジネスの中核へ |
どの分岐を選んでも、「設計・自動化・可視化」に関われる人材の市場価値が大きく高まります。
未来を見据えたキャリア戦略
インフラエンジニアのキャリアは、AI活用も含めて今後さらに多様化します。
また、サーバー・ネットワーク・クラウドのいずれから始めても、設計・自動化・SRE・セキュリティといった方向へ進む道が開かれています。
「自分の強みをどう組み合わせるか」を考えながらスキルを積み上げていけば、AI時代でも確実に生き残れるでしょう。
→関連記事:インフラエンジニアの将来性はある?AI時代の需要・キャリアを徹底解説
「キャリアを伸ばしたいけど、本当に今の環境でいいのか、、」と感じる方は、他職種のリアルな声も参考にしてみてください。
関連記事:職種別の「やめとけ」比較まとめ
→関連記事:運用監視オペレーターはやめとけ?|将来性とキャリアアップロードマップ
→関連記事:運用保守はやめとけ?|きつい理由とキャリアアップ戦略
→関連記事:インフラエンジニアはやめとけ?|きつい理由と後悔しないキャリア戦略
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→関連記事:クラウドエンジニアはやめとけ?|きつい理由とキャリア戦略
→関連記事:AWSエンジニアはやめとけ?|資格だけでは稼げない理由と改善策
AI・クラウド時代でも、「インフラの設計ができる人」の価値は決して下がりません。
これからの10年は、「学び続ける人」と「行動を起こせる人」が、更にキャリアを大きく高めていける時代です。
まとめ:設計できるインフラエンジニアを目指そう
インフラエンジニアのキャリアは、決して一本道ではありません。
運用・構築を経験した先には、設計・クラウド・SRE・セキュリティといった多様な選択肢が広がっています。
大切なのは、「今いるフェーズで何を学び、どんな方向に進むか」を意識して歩むことです。日々の業務の中にも、設計力・自動化力・改善思考を磨く機会は必ずあります。
未経験・オペレーターの方へ
まずは、運用・構築フェーズで基礎を固めましょう。Linux・ネットワーク・クラウドの土台がしっかりしていれば、その後のキャリアの幅は一気に広がります。
焦らず、学びながら「次に進む準備」を整えていけば大丈夫です。
経験者・中堅エンジニアの方へ
すでに運用・構築を経験している方は、「設計」や「自動化」へ一歩踏み出すことで、キャリアの停滞を打破できます。
クラウドなど、より高付加価値な領域へ進む準備を始めましょう。
キャリア設計は、戦略的に進めよう
キャリアは「運任せ」ではなく、「設計できるもの」です。
今後10年の技術変化に備えるためにも、自分のスキルの現在地を整理し、「どう進むか」を戦略的に描くことが重要です。
もし、「この先どう進むべきか」を整理したい方は、一度インフラ専門のキャリアアドバイザーと話してみるのもおすすめです。
現場経験を踏まえたリアルなキャリア設計のヒントが得られるはずです。
さらに職種ごとの仕事内容・資格・キャリアパスを体系的に整理したい方は、以下の関連記事を参考にしてください。
「どの職種が自分に合っているか」を比較しながら確認できます。
関連記事:インフラエンジニア職種マップ&主要職種まとめ
→関連記事:インフラエンジニア職種マップ|主要職種の違いとキャリアパスを徹底解説
→関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・将来性を徹底解説
→関連記事:サーバーエンジニアとは?仕事内容・資格・キャリアパスまとめ
→関連記事:ネットワークエンジニアとは?仕事内容・資格・キャリアパスまとめ
→関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・資格・将来性を解説
→関連記事:AWSエンジニアとは?仕事内容・資格・キャリアパスを解説
■あわせて読みたい
→ インフラエンジニアの勉強法・学習ロードマップ
→ インフラエンジニアに必要な資格・順番
→ インフラエンジニアの年収・年代別相場
→ インフラエンジニアの将来性まとめ







