インフラエンジニアの年収はいくら?平均・20代30代の相場と年収アップの方法【2026】

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「インフラエンジニアは年収が低い?」
「なかなか給与が上がらない」
「同じような仕事をしているのに、他社の方が年収高い気がする」

このような悩みを感じたことはありませんか。実は、インフラエンジニアの年収は単純な経験年数やスキルだけで決まるわけではありません。

結論から言うと、年収を大きく左右するのは「工程」×「商流」×「役割」の3つです。

同じインフラエンジニアでも、運用監視中心の環境と、設計構築やクラウドを担当する環境では年収に数百万円単位の差が生まれます。また、同じスキルでも、所属企業の商流や担う役割によって、さらに年収は大きく変わります。

この記事では、公的統計や求人データ、また当社の転職支援実績をもとに、インフラエンジニアの年収相場から、年収500万円・700万円・1,000万円を目指すためのキャリア戦略まで詳しく解説します。

■この記事でわかること:
・インフラエンジニアの平均年収とボリュームゾーン
・職種・年代・工程ごとの年収相場
・なぜ同じエンジニアでも年収差が生まれるのか
・年収500万・700万・1,000万円を目指すキャリアパス

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラ・クラウドエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

【結論】インフラエンジニアの年収は「商流×工程×役割」で決まる

インフラエンジニアの年収は300万円台から1000万円超まで大きな差があります。「稼げる」と言われる一方で、「給料が安い」、「年収がずっと上がらない」と感じている人も少なくありません。

なぜ、同じインフラエンジニアなのに、これほど年収差が生まれるのでしょうか。

結論から言うと、この差を生む最大の要因は「商流」×「工程」×「役割」の3つです。視覚的にわかりやすく整理したのが、以下の図解です。

インフラエンジニアの年収・キャリア構造図。商流(元請けSES・1次請け)×工程(運用監視・設計構築)×役割(メンバー・PM・アーキテクト)の掛け算による年収レンジ(300万〜1000万超)の違いを示した図。

■インフラエンジニアの年収を決める3大要素

① 工程(何ができるか):
・運用・監視(手順書作業) → 代替が効きやすいため低単価
・設計・構築 → 高度な専門性が必要なため高単価

② 商流(どこで仕事をするか):
・1次請け → 顧客と直契約のため中間マージンもなく、利益が還元されやすい
・3次請け・4次請け(SES) → 中間マージンが抜かれていくため、給与に還元されにくい

③ 役割(どの立場で動くか):
・メンバー(指示待ち) → 平均的な年収
・PL・PM・スペシャリスト → チームを率いる、または市場価値が高い技術を持つため高年収

これら3つの要素は相互に関係しています。例えば、「運用保守→構築→設計」とキャリアアップする中で、役割や商流も変化していき、それに伴い年収も上がっていくのが一般的です。

逆に「資格を取っても、夜勤をしても、給料が上がらない」と悩むケースの多くは、能力の問題よりも「下流工程」×「低い商流」×「メンバーの立ち位置」などで留まり続けていることにあります。

この記事では、公的統計や求人データにくわえ、当社が転職支援の現場で見てきた実例を踏まえながら、インフラエンジニアの平均年収や年代別の相場、そして年収500万円・700万円・1000万円を目指すための現実的なキャリアの進め方を解説します。

補足:
なお、実際の年収は商流・工程・役割だけでなく、担当する案件の規模やシステムの重要度(ミッションクリティカル性)などによっても変動します。詳しくは後半で解説します。

インフラエンジニアの平均年収【公的統計×求人データ比較】

結論から言うと、インフラエンジニアの平均年収は約480万〜550万円、転職市場におけるボリュームゾーンは450万~500万円前後が、2026年現在の目安です。

これは、経験の浅い若手から、クラウドやセキュリティを扱うハイクラス層までを踏まえた平均値です。転職市場におけるリアルな年収レンジを、以下の表にまとめました。

項目年収(目安)備考
平均年収約480万円〜550万円サーバー・NW・クラウドなどを含む平均
ボリュームゾーン約450万円~500万円前後経験3〜5年、運用から構築へ移行する層が中心
ハイクラス層700万円〜1,000万円超一次請け・SRE・アーキテクトなどのハイクラス

ここで押さえておきたいポイントは、「平均年収」は一部のハイクラス人材の存在が影響しているという点です。インフラ業界の平均年収は、年収800万〜1,000万円超を稼ぐクラウドアーキテクトやSREといった層が平均年収の数値を押し上げています。

公的な「中央値の年収データ」は存在しませんが、当社の転職支援実績や求人実勢から見ると、多くのインフラエンジニアが実際に位置している年収帯(ボリュームゾーン)は450万〜500万円前後です。

また重要なことは、ボリュームゾーンである450万〜500万円の年収帯を一つの基準として考え、ここから「どうやってハイクラス層へステップアップ、年収アップしていくかを考えていくこと」と言えます。

出典・媒体別の平均年収・中央値比較

ここでは、政府が発表している公的統計から、民間大手転職サイト、求人検索エンジンのデータまで、算出条件の異なる3つのソースをフラットに比較しました。

それぞれデータの算出方法は異なりますが、「ボリュームゾーンは450万〜500万円程度」に集まっていることが分かります。

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出典 対象・条件年収相場/平均 備考
厚生労働省(職業情報提供サイトシステムエンジニア(基盤システム)約420〜950万円国の統計、ITSの職務能力モデルが基準
doda(転職サイト)サーバーエンジニア約460万円初級~中級層の目安
求人ボックス(求人検索エンジン)インフラエンジニア約497万円転職市場のリアルな相場感

このように、転職市場全体の「現在の年収」を把握するなら「求人ボックス」の約500万円が目安となり、その先の上位キャリア(設計・PMなど)へ進んだ場合の目安であれば「厚生労働省」のデータが指標となります。

【比較】インフラエンジニアの年収は高い?低い?

国税庁の「民間給与実態統計調査」では、日本の平均年収は約460万円となっています。

この日本全体の平均年収と比較すると、インフラエンジニアのボリュームゾーン(450万〜500万円)は「低い」水準ではありません。むしろ、IT業界のなかでも比較的安定して平均以上の収入を得やすい職種と言えます。

しかしネットやSNSなどでは「インフラエンジニアはやめとけ」、「給料が安い」といったネガティブな口コミもあるのが事実です。ここでは、その理由を説明していきます。

インフラエンジニアが「給料安い」と言われる理由

インフラエンジニアが「給料が安い・低い」と言われてしまう多くの理由は、「運用監視中心の工程」×「低い商流」×「メンバーの立場」が重なり、キャリアが停滞してしまう人が少なくないためです。

例として、24時間365日のシフトで行う監視は、手順書に沿ってサーバーのランプをチェックしたり、マニュアル通りに報告するなど、「ルーティンワーク」が中心になります。

この監視フェーズは「未経験からでも挑戦しやすい」というメリットの反面、誰でも代替が効きやすいため、市場価値(単価)が低く設定されています。

「給料安い・上がらない」が続く人の特徴:
・夜勤手当で、手取りが高く見えて満足してしまう
・マニュアル通りの業務を楽に感じて、何年も続けてしまう
・商流の低い(例:3次・4次請け以降)SES企業に在籍し続ける

このような環境で「監視ばかりを続けてきた」という状態になると、年齢が上がっても年収は300万円台後半~400万円台で頭打ちになる傾向です。これが「給料が安い」と言われる理由です。

実際は高年収が狙える職種

一方で、インフラエンジニアは「初期の運用監視を早く抜け出し、設計構築(上流)やクラウドへシフトする」という基本ルールを知っていれば、他職種と比較しても十分に高収入を狙える職種でもあります。

実際、当社の転職支援実績でも、運用から構築へ進み、年収を100万円以上伸ばしたケースは少なくありません。インフラエンジニアが他職種より高年収を狙いやすい理由は、以下です。

スキルの習得の再現性が高い:
特にCCNAやLinuCといった資格が実務(設計構築)の土台に直結しやすく、努力の方向性を間違えにくい。

圧倒的な「インフラ不足」:
近年のDX化やクラウド移行、セキュリティ強化に伴い、複雑なインフラを設計・管理できるエンジニアの需要が大きく高まり、市場価値(単価・年収)も高まっている。

企業のインフラ投資額の大きさ:
特に金融・通信・社会インフラなど、「止められないミッションクリティカルなシステム」ほど、高度な技術と責任が求められるため、プロジェクト単価が高く、年収も高くなりやすい。

つまり、インフラエンジニアは「年収が低いまま」と「ハイクラスへ駆け上がる」の二極化が激しいだけとも言えます。

そのため、適切なキャリアの進め方を知っている人にとっては、年収600万、800万、そして大台の1000万円超えを現実的に目指せるポテンシャルの高い職種です。

【職種別】インフラエンジニア年収ランキング

「インフラエンジニア」と言っても、専門とする領域によって、年収相場は将来性は大きく異なります。

ここでは現在の転職市場における求人データと、将来的なキャリアの広がりを踏まえて【職種別年収ランキング】としてまとめました。

順位職種名年収レンジ(目安)稼げる理由
1位SRE / クラウドアーキテクト700〜1200万円メガベンチャーなどで高需要
2位クラウドエンジニア550〜1000万円AWS/Azureの価値が高い
3位セキュリティエンジニア550〜1000万円サイバー攻撃対策への投資が急増中
4位ネットワークエンジニア450〜850万円設計、仮想化技術が高単価
5位サーバーエンジニア400〜800万円ハイブリッド、コンテナが高需要
6位運用保守・監視300〜450万円(キャリアの入り口)

1位:SRE / クラウドアーキテクト(700万〜1,200万円)

近年、インフラ領域で最も高年収を狙いやすいのがSREやクラウドアーキテクトです。

単なるサーバー構築やクラウド運用ではなく、システム全体の信頼性設計や自動化、アーキテクチャ設計などを担うため、企業への影響力が非常に大きくなります

特に大規模サービスを運営するメガベンチャー、コンサルティングファームなどでは、年収1,000万円を超える求人も珍しくありません。

2位:クラウドエンジニア(550万〜1,000万円)

AWS・Azure・Google Cloudなどのクラウド基盤を設計・構築・運用する職種です。

DX推進やクラウド移行の加速により需要は非常に高く、特にIaC(Terraform)やコンテナ系(Docker・Kubernetes)まで扱える人材は高く評価されています。

近年はオンプレミスからクラウドへの移行案件も多く、インフラエンジニアが年収を上げる王道キャリアの一つと言えます。

3位:セキュリティエンジニア(550万〜1,000万円)

サイバー攻撃の高度化に伴い、企業のセキュリティ投資は年々増加しています。

脆弱性診断、SOC、CSIRT、ゼロトラスト設計などを担当できるエンジニアは大きく不足しており、高い市場価値を維持しています。

専門性が高く、情報処理安全確保支援士などの資格が評価されやすいのも特徴です。

4位:ネットワークエンジニア(450万〜850万円)

「物理拠点がある限り、ネットワークはなくならない」と言われる通り、安定した需要があります。

近年はSD-WANや仮想ネットワークといった高度化が進み、従来のルーター設定といった業務に留まらず、より広範な知識が求められるようになっています。

特に大規模ネットワークやデータセンター案件、通信キャリア案件は単価も高く、高年収につながりやすい領域です。

5位:サーバーエンジニア(400万〜800万円)

クラウドへの移行が進む一方で、近年はクラウド利用料の高騰などを背景に、オンプレミス回帰やハイブリッドクラウドの採用も進んでいます。

LinuxやWindows Server、仮想化(VMware/Hyper-V)、コンテナ技術を掛け合わせることで市場価値を高めやすく、またクラウドエンジニアへの入り口職種にもなっています。

6位:運用保守・監視エンジニア(300万〜450万円)

多くの未経験者が最初に経験するインフラ領域の入口です。システム監視や一次対応などが中心となるため、給与レンジは低く抑えられる傾向です。

一方で、ここで経験を積みながら構築やクラウドへステップアップできれば、大きく年収を伸ばすことも十分可能です。

職種ごとの仕事内容や年収、将来性を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

クラウドエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性・未経験からのなり方
セキュリティエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性・きつい点まで解説
ネットワークエンジニアとは?仕事内容・資格・年収・将来性を解説
サーバーエンジニアとは?仕事内容・年収・キャリアパスを解説

【年代別】インフラエンジニアの年収(20代・30代・40代)

インフラエンジニアの年収は、経験年数に応じて右肩上がりに伸びるポテンシャルがあります。

ただし、ただ経験年数を重ねれば、自動的に年収が上がるわけではありません。これまで見てきた「商流」、「工程」、「役割」の違いによって、20代後半ごろから数百万円単位の差も生まれていきます。

年代年収目安
20代350~500万円
30代450~600万円
40代550~800万円以上

※上記は転職市場における目安です。商流・工程・役割などによって大きく変動します。

ただし実際には、30代で年収800万円を超える人もいれば、年収400万円未満に留まる人もいます。

インフラエンジニアは年齢よりも「商流」×「工程」×「役割」の影響が大きく、同世代でも年収差が非常に広がりやすい職種です。

20代:年収の差は「構築経験と資格」

20代の年収アップの最大の鍵は「どれだけ早く構築工程へ進めるか」です。

運用からスタートする人が多い一方で、CCNAやLinuCなどの資格を取得し、サーバーやネットワークの構築の経験を積んだ人は、20代後半から年収が大きく伸びやすくなります。

20代は年収そのものよりも、「30代で年収を伸ばせるキャリアの土台」を作る時期です。

→関連記事:インフラエンジニアの勉強方法と順番|未経験からの独学ロードマップ

30代:500万円の壁と「商流の差」

30代になると、エンジニアの年収差はさらに広がります。特に商流の低い企業では「年収500~600万円の壁」に直面するケースが少なくありません。

この壁を超えられる人と、年収が伸び悩む人の違いの多くは「担当工程」と「商流」にあります。

実際、設計やクラウド案件を担当し、一次請け・二次請け企業で経験を積んでいる人は、30代で年収600万〜800万円以上へ到達するケースは少なくありません。

また、30代になるとPL(プロジェクトリーダー)の役割を任される人が大きく増えます。技術力に加えて進捗管理や顧客対応などの経験を積むことで、市場価値と年収はさらに伸びやすくなります。

→関連記事:30代未経験からインフラエンジニアになれる?年齢別のリアルと転職戦略

40代:800万円超えは「役割・希少スキル」

年収800万円以上を目指す場合、「何ができるか」だけでなく、「どのような役割を担えるか」も重要になります。

高年収を実現している人の多くは、PLからさらに一歩進み、PMや管理職としてプロジェクトや組織を率いるマネジメントのキャリア、もしくはクラウドアーキテクトやセキュリティといった専門性を極めるスペシャリストのキャリアへ進んでいます。

このように、担う役割を変えることで、年収1,000万円超も目指すことができます。

未経験インフラエンジニアの年収は?【1年目〜3年目のリアル】

「未経験からインフラエンジニアになると、年収はどれくらいになる?」。これは未経験者の転職相談で非常に多い質問です。

結論から言うと、未経験スタートの年収は300万円台前半から後半が中心になります。ただし、資格の有無や企業選びによって、スタート時点から数十万円単位の差が生まれることも珍しくありません。

ここでは本サイトを運営する当社(株式会社ソリューションパートナー)の転職支援実積データを基に、未経験インフラエンジニアの年収を説明します。

【実績データ】保有資格別・未経験スタート時の平均年収

当社における未経験者の転職支援実績では、入社時の保有資格によって平均決定年収に差が見られました。

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保有資格平均決定年収傾向
IT未経験 + LPIC / LinuC-1374.2万円Linuxの基礎があるため、日勤スタートの案件も多い
IT未経験 + CCNA386.1万円24/365のNW監視案件など、夜勤手当で高くなる傾向

※対象:IT未経験者のみ、2025年4月〜2026年3月より算出

当社のデータでは、資格を保有した状態で転職活動を行った人は、より年収条件の良い企業や上位案件へ進みやすい傾向が強く表れています。

インフラ業界において資格は、知識の習得のみでなく、構築やクラウド案件へ進むための重要な武器です。特にLPIC/LinuCやCCNAは、未経験者が基礎知識を証明する手段として高く評価されています。

▶ インフラエンジニア未経験の転職ロードマップ|最短で構築・年収アップする方法

3年目までの年収推移イメージ

未経験からインフラエンジニアになる場合、以下の年収が一つの目安です。

・1年目:300〜400万円
・3年後:400〜500万円
※構築やクラウドへ早期に進めた場合は、3年で500万円超も狙える

ただし重要なのは年数ではなく工程です。詳しい未経験者の給与推移は、以下の記事で解説しています。

→関連記事:未経験インフラエンジニアの年収|初年度〜3年後のリアルと上げ方

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【フェーズ別】運用・構築・設計で年収が100万単位で変わる理由

インフラエンジニアの年収は、経験年数よりも「どのフェーズ(工程)を担当しているか」で大きく決まります。

以下の図は、経済産業省のITスキル標準(ITSS)の考え方を参考に、インフラエンジニアのキャリアと年収の関係を整理したものです。

インフラエンジニアの工程別キャリアステップと年収モデル(ITSSレベル別ピラミッド図)

図の通り、年収を大きく左右するのは「運用・保守→構築→設計→PM・アーキテクト」という工程の変化です。

運用保守・監視(300万〜450万円):
24時間365日のシフト勤務や定型運用が中心です。未経験者の入口として重要な工程ですが、基本給の伸び幅は最も小さいフェーズです。

構築(450万〜550万円):
サーバーやネットワーク、クラウド環境を実際に構築する工程です。手順書を使う側から「作る側」へ進むため市場価値が高まり、ここから年収が大きく伸び始めます。

設計・上流工程(600万〜900万円以上):
要件定義や設計、顧客折衝などを担当します。技術力だけでなく判断力や責任も求められるため、年収800万〜1000万円超を目指せる領域です。

詳しくはこちら:
→関連記事:インフラエンジニアの上流工程とは?仕事内容・年収・最短到達の進め方
→関連記事:運用保守はきつい?年収・将来性・キャリアアップ戦略を解説

なぜ工程が変わると年収が上がるのか

上流工程ほど年収が高くなる理由は、求められるものが「決められた作業の遂行」から、「専門的なスキル」、「技術的な判断」、「責任」に変わっていくためです。

監視や運用では「定型のオペレーション」が中心ですが、構築ではシステムを作り、設計ではシステム全体の方針を決めます。

さらにPMやアーキテクトまでステップアップすると、顧客との調整やプロジェクト管理、システム全体の設計判断などまで担うため、企業が支払う人月単価も大きく上がり、結果年収も大きく上昇します。

【商流】なぜ同じスキルでも年収が違う?多重下請け構造

インフラエンジニアの年収を大きく左右するもう一つの決定的な要因が、担当工程だけでなく「どの商流(立ち位置)の企業にいるか」です。

全く同じ設計・構築の仕事をしていても、元請け(1次請け)と3次請け・4次請けの企業とでは、中間マージンによって年収に100万〜200万円以上の差がつくことも珍しくありません。詳しくは以下図をご覧ください。

インフラエンジニアの商流と年収の関係性。1次請けSIerから4次請けSESまでの年収目安と責任範囲を解説

上の図の通り、上位商流ほど顧客との距離が近く、案件予算をコントロールしやすいため、エンジニアへ還元できる給与も高くなります。

一方で、三次・四次請けといった下位商流になるほど中間コスト(マージン)の影響を大きく受けるため、同じ業務内容・スキルでも、給与が上がりにくくなります

商流・経験別に見る年収レンジの違い(2026年)

商流/経験経験3〜5年経験10年
一次請け550万〜800万円700万〜1,000万円
二次請け450万〜550万円600万〜800万円
三次・四次請け以下350万~450万円450万~600万円

※2026年時点、主要エージェントの公開案件および給与登録実績より算出
※実際の年収は、工程・役割・企業規模・案件規模・地域などによって変動します。

このように年収が伸び悩む場合、実際は「スキル不足」よりも「商流の限界」が原因になっているケースも少なくありません。

■インフラエンジニアが年収を上げる王道パターン:
① 工程を上げる:運用 → 構築 → 設計・上流へステップアップする
② 商流を上げる:三次請け → 二次請け → 一次請け(元請け)へ企業を変える

この2軸を同時に、もしくはどちらか1つずつ引き上げていくことが、単価を引き上げ、最速で年収を大きく高める王道パターンです。

「同じ仕事なのに年収が低い」と感じた方へ

この場合の多くは、原因はスキルではなく「商流(会社の立ち位置)」です。環境を変えるだけで年収が大きく上がるケースことは少なくありません。

また「インフラは給料が安い」、「やめとけ」と言われる理由として、この商流構造が大きく関係しています。商流・工程・年収停滞などの実態について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

→関連記事:インフラエンジニアはやめとけ?詰みやすい理由と回避策

インフラエンジニアが転職で年収を上げるための評価ポイント

実際に転職市場で年収アップを実現するためには、企業から「より高い年収を払う価値がある人材」と評価されることも重要です。

ここでは、インフラエンジニアのキャリア採用で採用企業が特に重視しているポイント、転職エージェント視点で3つに整理します。

① テクニカルスキル(何ができるか)

中堅以降(目安:年収500万円以上〜)の採用において、一番に見られるのが「どの技術を、どのレベルで扱えるか」です。特に以下の経験は、転職市場で高く評価されています。

・Linux・Windows Server・ネットワークの構築経験:クラウド時代でも変わらない需要
・クラウド環境の構築・運用:AWSやAzureなどの経験は高評価
・自動化(Terraform・Ansibleなど):インフラのコード化は、特にクラウド領域で強み

② ポータブルスキル(上流へ行くほど必須)

年収600万円、700万円以上といった上位商流のポジションを目指す場合、技術力と同様もしくはそれ以上にチェックされるのが「非技術的なスキル(ポータブルスキル)」です。

リーダーシップ: リーダーや後輩育成など、プロジェクトやチームを前進させる力
コミュニケーション・調整力: 顧客や他部署・ベンダーなどと、やり取りを円滑に進める力
成果: 手順書の整備、運用改善・自動化など、成果を形に残す力

上流工程では「技術を使う人」よりも、「技術を使って課題を解決できる人」が高く評価されます。

③ 資格と学習姿勢(実務経験不足を補填)

知識と技術への本気度をわかりやすく、説得力を持って証明できるのが資格です。特に、年収500万円を突破する武器となりやすい資格は以下です。

■評価に直結しやすいおすすめの上位資格
ネットワーク系: CCNP Enterprise
Linux系: LinuCレベル2 / LPIC-2
クラウド系: AWS SAA、SAP

→関連記事:インフラエンジニアおすすめ資格一覧|難易度・年収・転職評価

ただし、企業側が本当に評価しているのは、資格取得の背景にある「変化が激しいIT業界にて、自ら時間を作り、キャッチアップし続ける学習姿勢(将来の伸びしろ)」です。

【キャリアパス】インフラエンジニアが年収1,000万を目指すルート

インフラエンジニアとして年収1,000万円を目指すことは、十分可能です。

ただし、運用や構築の延長線上で、そのまま到達するケースは少なく、多くの人が設計・クラウド・PM・コンサルなどの上流工程へ進んでいます。

年収1,000万円までの代表的なキャリアイメージは以下の通りです。

インフラエンジニアの年収1000万円ロードマップ。運用保守・監視から構築、設計、クラウド、セキュリティ、PM・コンサルへ進むキャリアと年収目安を図解。

上記はあくまで一例ですが、おおむね「運用 → 構築 → 設計・クラウド → PM・ITコンサル」といった流れで、市場価値や年収が上がりやすくなります。

そのうえで、実際に年収1,000万円へ到達しやすい代表的なルートを3つ紹介します。

ルート1:PM・管理職

PLからPM、また管理職として、プロジェクトや組織をまとめ上げるキャリアです。

プロジェクトの品質・コスト・納期、または組織の管理を行う立場になるため、責任は大きくなりますが、その分年収が上がりやすいキャリアです。

向いている人:
コミュニケーションが好き、調整するのが得意、技術のみでなくビジネスにも興味がある

ルート2:ITコンサル・アーキテクト

IT戦略やクラウド導入支援を行うITコンサルタント、また企業のIT基盤全体を見渡しながら、技術選定やアーキテクチャ設計を担うアーキテクトは、年収1,000万円へ到達しやすい代表的なキャリアです。

特にビジネス要件を技術へ落とし込める人材は、市場で重宝されます。

向いている人:
技術だけでなく全体を俯瞰し、コストや事業視点も踏まえて判断したい

ルート3:SRE・クラウドネイティブ

近年最も年収が伸びやすいルートの一つです。TerraformやKubernetesなどを活用し、自動化や信頼性向上などを担います。インフラと開発の両方を理解し、サービスの成長を技術面から支える役割です。

特に自社サービス企業やメガベンチャーで評価されやすく、30代で年収1,000万円前後へ到達するケースは少なくありません。

向いている人:
手作業を自動化するのが好き、自社サービスの成長に直接関わりたい

→関連記事:インフラエンジニアのキャリアパス|運用から構築・設計・クラウドへ

よくある質問

Q. フリーランスになると年収は上がる?

年収の額面を上げやすいのは事実です。実際に設計・構築やクラウド領域の経験者であれば、年収700万〜1,000万円以上を目指すことも可能です。

ただし、会社員と異なり、案件が途切れると収入も止まります。また、社会保険料や経費、営業活動などを自分で負担する必要があるため、単純に「年収の額面が上がる=手取りが増える」とは限りません。

まずは会社員として構築・設計経験を積み、市場価値を高めたうえで独立を検討するのがおすすめです。

Q. 資格だけで年収は上がる?

資格のみで年収が大きく上がることはありません。ただし、資格は構築・設計・クラウド案件へ進むための「入場券」として活用できます。

構築やクラウドといった実務経験と組み合わせることで、年収アップにつながります。

Q. 地方勤務でも年収は上げられる?

可能です。ただし首都圏と比較すると、求人の選択肢は少なくなる傾向です。

近年はクラウド案件やリモート案件も増えているため、スキルや経験次第で地方在住でも年収アップを目指せます。

まとめ|インフラエンジニアの年収は「工程×商流×役割」で決まる

インフラエンジニアの年収は300万円台から1,000万円超まで大きな差がありますが、この記事で解説した通り、年収を決める主な要素は「工程」×「商流」×「役割」の3つです。

■年収アップのポイント:
・【工程】運用保守だけでなく、構築・設計へ進む
・【商流】商流の高い企業(元請け・一次請けなど)を選ぶ
・【役割】メンバーからリーダー、PM、アーキテクトへ役割を広げる

同じインフラエンジニアでも、これらの違いによって年収は数百万円単位で変わります。

実際に、設計構築やクラウド領域へ進み、商流の高い環境で経験を積んだ人は、年収600万円・800万円、さらには1,000万円以上を実現しています。

一方で、運用監視中心の業務に長く留まり、構築経験や上流工程の経験を積めない環境では、年収が伸び悩むケースも少なくありません。

重要なのは「今の環境で3年後・5年後に、年収・市場価値が上がるイメージを持てるか」です。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラ・クラウドのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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