こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「インフラエンジニアってどんな仕事?」、「サーバーやネットワークとの違いは?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事を読むことで、インフラエンジニアの職種構造・キャリアパス・必要スキル・資格の全体像が1ページで理解できます。
インフラエンジニアとは?職種構造とキャリアの全体像
インフラエンジニアとは、ITシステムやサービスの「基盤(インフラ)」を設計・構築・運用するエンジニアのことです。
ネットワーク・サーバー・クラウドなどの基礎領域を土台に、セキュリティや自動化、SREなど、さまざまなキャリアへ発展できるのが特徴です。
以下の図は、インフラエンジニアの基盤領域と、そこから発展する応用キャリアの関係を整理したものです。

図:インフラエンジニアの職種マップとキャリア展開
このように、インフラエンジニアは基盤となる3つの領域(ネットワーク・サーバー・クラウド)を中心に構成され、実務経験を積むことで、セキュリティエンジニアやSRE、AWS専門職などへキャリアを広げることが可能です。
※図のとおり、クラウドやセキュリティといった専門性を高めることで、キャリアの選択肢はさらに広がります。
一方で、現場によっては「インフラエンジニア=サーバー構築担当」として扱われるケースもあるため、求人や案件内容によって呼び名が異なる点にも注意が必要です。
ITインフラの意味と役割
まずは、インフラエンジニアが扱う「ITインフラ」とは何かを理解しておきましょう。
ITインフラとは、企業の業務システムやWebサービスを支える情報基盤(インフラストラクチャ)のことです。
私たちが日常的に使うSNS・動画サイト・オンラインショップなども、すべて「サーバー」、「ネットワーク」、「クラウド」といったインフラ上で動いています。
これらを構築・維持するのがインフラエンジニアの仕事です。
■インフラの関係性:
・サーバーが「データを処理・保存」
・ネットワークが「通信をつなぐ」
・クラウドが「柔軟で拡張性ある環境」を提供する
それぞれの仕組みについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
→関連記事:サーバーとは?役割と仕組みを初心者向けに解説
→関連記事:ネットワークとは?基礎からわかる仕組みと種類
また、インフラエンジニアの職種構造をさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。
→関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・スキル・資格・年収・将来性を徹底解説
→関連記事:未経験からインフラエンジニアになるには?ロードマップ
それでは、以下からはインフラを構成する主要な職種(サーバー/ネットワーク/クラウド/AWS)について、順に解説していきます。
サーバーエンジニアの特徴と役割
サーバーエンジニアは、企業のシステムやWebサイトを動かす「サーバー」を設計・構築・運用する専門職です。
サーバーはITインフラの「心臓」とも呼ばれ、データの保管やサービスの提供など、あらゆるシステムの中核を担っています。
日々の業務では、OSやミドルウェアの設定・ユーザー管理・セキュリティ対応・バックアップ運用など、サービスを安定して稼働させるための仕組みづくりを行います。
また、トラブル発生時には原因を特定し、迅速に復旧させるスキルも求められます。
サーバーエンジニアの主な仕事内容
工程 | 内容 |
設計・構築 | サーバー環境(Linux/Windows)やミドルウェアの設計・導入・チューニングを行う。 |
運用・保守 | 稼働監視、ログ分析、パッチ適用などを実施し、安定稼働を維持する。 |
セキュリティ管理 | アクセス制御やバックアップ、脆弱性対応など、データ保護を行う。 |
障害対応 | 障害の切り分けや原因調査、復旧作業を実施する。 |
必要なスキル・資格
分野 | 主なスキル/資格 |
OS操作 | Linux(RHEL/CentOS/Ubuntu)・Windows Serverのコマンド操作 |
スクリプト言語 | シェルスクリプト、Python(自動化・運用効率化) |
資格 | LPIC/LinuC(レベル1〜2)・ITパスポート・基本情報技術者など |
ポイント:
LPIC/LinuC は「Linuxサーバーの運用知識」を体系的に学べる代表資格です。
LPICは汎用的かつグローバルで人気、LinuCは日本企業の求人で評価されやすく、両資格ともインフラエンジニアの登竜門として人気があります。
サーバーエンジニアに向いている人の特徴
向いているタイプ | 理由・背景 |
コツコツ作業が得意な人 | 設定・検証・監視など、正確性と継続力が求められる。 |
安定志向の人 | 社内インフラや大規模サービスなど、長期的な運用に携われる。 |
トラブル対応に冷静な人 | 障害発生時の原因特定・復旧対応で落ち着いて行動できる人が強い。 |
キャリアパスと将来性
サーバーエンジニアとして経験を積むことで、クラウドエンジニアやAWSエンジニアへのステップアップが可能です。
オンプレミス(自社サーバー)での知識・運用経験は、クラウド環境での設計にも活かせるため、多くのエンジニアが「サーバー → クラウド」へとキャリアを広げています。
実務イメージ:
物理サーバーでの構築経験 → 仮想化(VMware, Hyper-V) → AWSやAzureなどのクラウド移行プロジェクトへ参加
サーバーエンジニアの年収・働き方の傾向
項目 | 内容 |
平均年収 | 約400〜550万円(設計経験者は700万円超の場合も) |
働き方 | シフト夜勤(監視・運用)から、平日日勤(構築・設計)へのステップアップが一般的 |
今後の需要 | クラウド移行が進む中でも、オンプレ運用・社内サーバー保守の需要は根強く存在 |
サーバーエンジニアの関連記事
→関連記事:サーバーエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・資格・将来性を徹底解説
→関連記事:サーバーエンジニアの勉強法、順番、ロードマップ
→関連記事:サーバーエンジニアにおすすめの資格
→関連記事:サーバーエンジニアの年収は?年代別・仕事内容別・資格との関係を解説
サーバーエンジニアの次に理解しておきたいのが、ネットワークエンジニアの仕事です。サーバーとネットワークはしばしば混同されがちですが、実際には役割が明確に分かれています。
次からは、通信インフラを支える ネットワークエンジニアの特徴と役割 を詳しく見ていきましょう。
ネットワークエンジニアの特徴と役割
ネットワークエンジニアは、サーバーやユーザーをつなぐ通信インフラの設計・構築・運用を担当するエンジニアです。
インターネットを通じて情報をやり取りする仕組みを守る「縁の下の力持ち」であり、あらゆるITサービスを支える基盤を作ります。
企業の社内ネットワークから、クラウド接続、セキュリティ対策まで、ネットワークエンジニアの業務範囲は広く、安定した通信環境を維持することがミッションです。
ネットワークエンジニアの主な仕事内容
工程 | 内容 |
設計・構築 | ネットワーク機器(ルーター・スイッチ・FWなど)の設計・設定を行う。 |
運用・監視 | 通信状態の監視、障害対応、トラフィック管理などを実施。 |
セキュリティ対応 | 不正アクセス防止、VPN構築、ファイアウォール設定などを担当。 |
ドキュメント管理 | ネットワーク構成図、設定手順書、運用マニュアルなどを作成。 |
ポイント:
ネットワーク構築では、Cisco機器(ルーター・スイッチ)を使うケースが多く、設計図(NW構成図)を読み解く力や、設定コマンドの理解が求められます。
必要なスキル・資格
分野 | スキル・資格 |
ネットワーク基礎 | TCP/IP、ルーティング、VLAN、DNS、DHCP |
機器操作 | Cisco IOSコマンド、Juniper、Fortigateなど |
資格 | CCNA(入門)/CCNP(中級)/ネットワークスペシャリスト(上級) |
補足:
CCNAはネットワークエンジニアの代表的な登竜門資格です。
CCNAでは、機器設定・通信プロトコル・トラブルシューティングを体系的に学べるため、未経験者が最初に取得する資格として最適です。
ネットワークエンジニアに向いている人の特徴
向いているタイプ | 理由・背景 |
論理的思考が得意な人 | 通信経路やトラフィックを論理的に把握・設計する力が必要。 |
地道に問題解決を楽しめる人 | 通信障害の原因究明など、根気強さと分析力が活きる。 |
人と連携できる人 | サーバー担当・クラウド担当など、他部署との連携が多い。 |
キャリアパスと将来性
ネットワークエンジニアのキャリアは、「運用・監視」→「設計・構築」→「上流設計・クラウド連携」 という段階的な成長が一般的です。
クラウド化が進む現代では、AWSやAzure上のネットワーク設計も増えており、サーバー構築やLinux操作の理解も求められるようになっています。
そのため、ネットワークの知識を軸に、クラウドエンジニアやセキュリティエンジニアへキャリアを広げることも可能です。
年収・需要の傾向
項目 | 内容 |
平均年収 | 約400〜550万円(設計経験者は700万円超の場合も) |
働き方 | 24時間監視体制の現場もあるが、上流工程へ進むと日勤中心に。 |
今後の需要 | クラウド・ゼロトラスト・セキュリティ強化の流れで安定的に高い。 |
ネットワークエンジニアの関連記事
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ネットワークエンジニアとして通信を理解したら、次はクラウドエンジニアへのキャリアステップを考えるタイミングです。
クラウド環境では、ネットワーク・サーバー・セキュリティ・Linuxすべてを統合的に扱うスキルが求められるため、ネットワークの経験は大きな強みになります。
次からは、クラウドエンジニアの特徴と役割を詳しく見ていきましょう。
クラウドエンジニアの特徴と役割
クラウドエンジニアは、AWSやAzure、GCPなどのクラウド環境でシステムを設計・構築・運用する専門職です。
従来のオンプレミス(自社サーバー)ではなく、クラウド上にサーバーやネットワークを構築し、柔軟で拡張性のあるシステムを実現します。
また、企業のクラウド移行が進む現在、クラウドエンジニアはインフラ分野でもっとも需要が高い職種の一つです。
サーバー・ネットワーク・セキュリティの知識に加えて、クラウド特有の設計思想や自動化スキルが求められます。
クラウドエンジニアの主な仕事内容
工程 | 内容 |
設計・構築 | AWSやAzure環境でのインフラ設計、ネットワーク設定、セキュリティ設計などを行う。 |
運用・監視 | クラウド上のリソース利用状況やコスト最適化、ログ監視・アラート対応を担当。 |
自動化・IaC | TerraformやCloudFormationを使ったコードによる環境構築(Infrastructure as Code)。 |
移行・最適化 | オンプレ環境からクラウドへの移行設計やコスト削減提案を行う。 |
ポイント:
クラウドエンジニアは「構築するだけ」ではなく、「いかに安全で効率的に運用できる環境を設計するか」 が重要です。
そのため、コスト管理やセキュリティ設計の知識も求められます。
必要なスキル・資格
分野 | スキル・資格 |
基礎知識 | Linux・ネットワーク・セキュリティの基礎 |
クラウド技術 | AWS/Azure/GCP(アカウント管理、VPC設計、IAM運用) |
自動化・IaC | Terraform/CloudFormation/Ansible |
資格 | AWS認定(CLF/SAA)・Azure Fundamentals/Google Associate Cloud Engineer |
補足:
特に人気が高いのがAWS認定資格(SAA)です。AWSを中心にクラウド基盤を設計・構築できるスキルは、転職市場でも高く評価されます。
→関連記事:AWS SAAの勉強時間・勉強法・ロードマップ
クラウドエンジニアに向いている人の特徴
向いているタイプ | 理由・背景 |
最新技術を学ぶのが好きな人 | クラウドは進化が早く、常に新サービス・新機能をキャッチアップできる人が活躍しやすい。 |
仕組みを俯瞰できる人 | サーバー・ネットワーク・セキュリティを統合的に設計する力が求められる。 |
効率化や自動化が好きな人 | IaCやスクリプトによる構築・管理を行うため、仕組み化に強い人が向く。 |
キャリアパスと将来性
クラウドエンジニアのキャリアは、運用・構築 → 設計 → アーキテクト(設計責任者) へと進んでいきます。
AWSやAzureを中心とした設計スキルを磨けば、AWSエンジニア/クラウドアーキテクト/DevOpsエンジニアなど、上流かつ高年収の職種へキャリアアップが可能です。
また、インフラ全体の知識(Linux・ネットワーク・セキュリティ)を持つ人材は、クラウド統合運用やSRE(Site Reliability Engineering)領域でも強く求められています。
キャリア例:
サーバー・ネットワーク運用 → AWS構築 → クラウド設計/自動化 → AWSアーキテクト・SREへ
年収・需要の傾向
項目 | 内容 |
平均年収 | 約500〜700万円(設計経験者は800万円超の場合も) |
働き方 | リモート・フルフレックス案件も多く、自由度が高い。 |
今後の需要 | あらゆる企業がクラウド移行を進めており、今後も継続的に高需要。 |
ポイント:
オンプレ経験があるエンジニアがクラウドへ移行するケースも増えており、「Linux+ネットワーク+AWS」 の3要素を兼ね備える人材は市場価値が非常に高いです。
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→関連記事:クラウドエンジニアにおすすめの資格
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クラウド技術の中でも特に求人数・評価ともに高いのがAWSエンジニアです。
AWSはクラウド市場のトップシェアを持ち、案件数・年収水準・成長スピードのすべてが突出しています。
次からは、AWSエンジニアの特徴と役割・必要資格・キャリアの伸ばし方を詳しく解説します。
AWSエンジニアの特徴と役割
AWSエンジニアは、Amazon Web Services(AWS) を活用して、システムの設計・構築・運用を行うクラウド専門職です。
AWSは世界で最も利用されているクラウドプラットフォームであり、クラウドエンジニアの中でも特に求人数・年収水準・成長スピードが高い領域です。
企業のAWS導入やクラウド移行を支える存在として、インフラ全体の設計・自動化・コスト最適化など、幅広い業務を担当します。
AWSエンジニアの主な仕事内容
工程 | 内容 |
設計・構築 | AWS環境上でのネットワーク・サーバー・セキュリティ設計を行う。 |
運用・監視 | CloudWatchやConfigを利用して、稼働状況・ログ・コストを監視。 |
自動化・IaC | Terraform・CloudFormationを用いた環境構築の自動化。 |
セキュリティ・コスト管理 | IAM設計、請求管理、リソース最適化を通じて安全かつ効率的に運用。 |
ポイント:
AWSエンジニアの仕事は「構築して終わり」ではなく、継続的な最適化・自動化・コスト改善を繰り返す運用型スキルが重要です。
必要なスキル・資格
分野 | スキル・資格 |
基礎知識 | Linux/ネットワーク/セキュリティ/IaC(Terraform, Ansible) |
AWSサービス | EC2・VPC・S3・RDS・IAM・CloudWatch・Lambdaなど |
資格 | AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)/AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA) |
補足:
AWSエンジニアとして評価されるのは、SAAレベル以上の知識です。SAAを取得することで、インフラ設計・冗長化・セキュリティ設計などを体系的に学べます。
まずはCLFで基礎を押さえ、最終的にSAA(設計)取得を目指すのが最短ルートです。またIT経験者であれば、CLFを飛ばしてSAAから挑戦しても問題ありません。
AWSエンジニアに向いている人の特徴
向いているタイプ | 理由・背景 |
論理的に構成を考えるのが得意な人 | システム全体のアーキテクチャを設計する力が求められる。 |
自動化・効率化が好きな人 | IaCやLambdaなど、コードでインフラを制御する仕組みを楽しめる人が向く。 |
最新技術を学び続けられる人 | AWSは新サービスが頻繁に登場するため、継続的なキャッチアップが必須。 |
キャリアパスと将来性
AWSエンジニアは、クラウドエンジニアの専門職ポジションに位置づけられます。スキルを磨くことで、以下のようなキャリアパスが広がります。
キャリア段階 | 目標ポジション |
初級 | AWS構築・運用担当(EC2・VPC設定など) |
中級 | AWS設計・自動化エンジニア(SAA・SOAレベル) |
上級 | AWSアーキテクト/DevOpsエンジニア/SRE |
専門特化 | セキュリティスペシャリスト/FinOps/クラウドコンサルタント |
キャリア例:
クラウド運用 → AWS構築 → 設計・自動化(Terraform, Lambda) → DevOps・アーキテクトへ
年収・需要の傾向
項目 | 内容 |
平均年収 | 約550〜800万円(アーキテクト、チームリード経験者は1000万円超の場合も) |
働き方 | リモート・副業・フリーランス案件も多く、柔軟性が高い。 |
今後の需要 | 企業のAWS利用拡大に伴い、需要は今後も右肩上がり。 |
ポイント:
AWSはクラウド市場のトップシェアを維持しており、AWS環境の全体設計やチームマネジメントを担うポジションでは、報酬が大幅に上がる傾向があります。
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AWSエンジニアとして設計・運用スキルを磨けば、SRE(Site Reliability Engineering) や クラウドアーキテクト といった上流職へのキャリアも現実的です。
また、AWS経験はインフラ転職市場で最も評価されやすく、未経験からのキャリアチェンジを成功させる強力な武器になります。
キャリアの選び方|自分に合う職種を見つける
インフラエンジニアと一口に言っても、サーバー・ネットワーク・クラウドなど職種はさまざまです。
それぞれの職種には「安定性」や「将来性」といった特徴があり、どんな働き方をしたいかによって選ぶ方向も変わります。
ここでは、未経験者が自分に合う職種を見つけるための考え方を整理していきます。
「安定性」か「将来性」かで分かれるキャリア軸
インフラエンジニアのキャリアは、大きく分けると次の2軸で考えられます。
キャリアの軸 | 向いている人 | 職種別 |
安定性重視(堅実派) | 手順通りに確実に進めたい/落ち着いた環境で働きたい | サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア |
将来性重視(成長派) | 新しい技術を学びたい/リモート・年収アップを目指したい | クラウドエンジニア、AWSエンジニア |
ポイント:
どちらが良い・悪いではありません。自分が「安定して働きたいのか」、「スキルを伸ばしたいのか」を明確にすることで、キャリアの方向性が自然に定まります。
未経験者におすすめの職種は?
IT業界未経験からインフラエンジニアを目指す場合、いきなりクラウドやAWSから始めるのではなく、基礎を押さえながらステップアップするのが王道です。
ステップ | 職種 | ポイント |
ステップ1 | サーバー・ネットワークエンジニア | インフラの基礎を理解し、手順通りに構築・運用する経験を積む。 |
ステップ2 | クラウドエンジニア/AWSエンジニア | AWSやAzureなどのクラウド基盤を扱い、設計・自動化・コスト最適化を学ぶ。 |
ステップ3 | SRE(Site Reliability Engineer) | クラウド環境全体の信頼性・運用自動化・改善を担う上級職としてキャリアアップ。 |
補足:
最初から「クラウドをやりたい」と思っても、Linux・ネットワークの基礎がないと壁にぶつかります。
まずはインフラの全体像を理解し、徐々にステップを上げていくのが最も確実です。
→関連記事:未経験からインフラエンジニアになるには?ロードマップを解説
主要職種の比較(年収・スキル)
ここまで紹介してきた5職種(サーバー/ネットワーク/クラウド/AWS/インフラ全般)をまとめると、以下のような関係になります。
職種 | 仕事内容 | スキル・資格 | 年収の目安 |
インフラエンジニア(全般) | サーバー・ネットワーク・クラウドの設計・運用全般 | Linux/ネットワーク基礎/LPIC・CCNA | 約400〜600万円 |
サーバーエンジニア | サーバー構築・運用、OS管理・セキュリティ対応 | Linux、Windows Server/LPIC・LinuC | 約400〜550万円 |
ネットワークエンジニア | 通信機器設定・ネットワーク設計・運用監視 | TCP/IP、ルーティング/CCNA・CCNP | 約400〜550万円 |
クラウドエンジニア | AWS・Azure・GCP構築・運用・移行対応 | AWS/IaC(Terraform等)/AWS認定資格 | 約500〜700万円 |
AWSエンジニア | AWS特化の設計・構築・自動化・コスト最適化 | EC2/VPC/IAM/Terraform/AWS SAA | 約550〜800万円以上 |
■職種別のポイント:
・サーバー/ネットワーク領域は、基礎力を養うのに最適。
・クラウド/AWS領域は、キャリアアップ・高収入を狙える上流工程。
・すべての職種の起点となるのが、「インフラ基礎(Linux+ネットワーク)」
ステップアップ例(例:サーバー・ネットワーク運用 → サーバー構築 → クラウド移行 → AWS設計・自動化)
多くのエンジニアは、「サーバー・ネットワーク運用 → サーバー構築 → クラウド移行 → AWS設計・自動化」という流れでステップアップしていきます。
最初は運用・監視などの業務でインフラの仕組みを理解し、その後、サーバー構築を通じて「システムを作る側」へとステップアップします。
クラウドやAWSに進む段階では、自動化・設計・コスト最適化といった上流スキルを身につけることができます。
ポイント:
サーバーとネットワークの両方を運用経験として押さえておくことで、システム全体を俯瞰して設計できるようになり、将来的にはSRE(Site Reliability Engineer) や クラウドアーキテクト といった上級職への成長にもつながります。
→関連記事:インフラエンジニアのキャリアパスを徹底解説
自分に合うキャリアを相談してみよう
「どの職種が自分に向いているかわからない」
「未経験からどうステップを踏めばいい?」
「どんな求人がある?年収はどれくらいになる?」
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まとめ|5職種の関係を理解してキャリアを描こう
インフラエンジニアは、ITサービスを支える「基盤づくりのプロフェッショナル」です。
その中でも、サーバー・ネットワーク・クラウド・AWSなどの職種は、それぞれが役割を分担しながら密接に連携しています。
職種間の関係イメージ
分類 | 職種 | 役割 | キャリアの方向性 |
基盤層 | サーバーエンジニア | OSやサービスを安定稼働させる土台を構築 | 設計・自動化スキルを伸ばして上流へ |
通信層 | ネットワークエンジニア | サーバーやクラウドをつなぐ通信経路を設計 | セキュリティやクラウド連携に発展 |
運用層 | インフラ運用・監視エンジニア | システム全体を安定稼働させる | 構築・設計職への登竜門 |
成長領域 | クラウドエンジニア/AWSエンジニア | 仮想基盤の設計・自動化・最適化を担当 | SRE・アーキテクト職へ進化 |
上流・横断層 | SRE(Site Reliability Engineer) | システム全体の信頼性・効率化を担う | 技術リード・アーキテクトへ |
ポイント:
このように、インフラ分野の各職種は「独立して存在する」のではなく、キャリアの階段のようにつながっています。
最初は運用からでも、知識と経験を積み上げれば、クラウド・AWS・SREといった上流職へ確実に進むことが可能です。
自分に合うキャリアを見つけよう
キャリア選びで大切なのは、「今の自分のスキル」と「将来どう働きたいか」を明確にすることです。
■キャリア選びの目安:
・安定して長く働きたい → サーバー/ネットワークエンジニア
・新しい技術を学びたい → クラウド/AWSエンジニア
・システム全体を設計したい → SRE・アーキテクト職
どんな職種からでも、基礎を積み上げていけば確実にステップアップできます。
「何が向いているのか?がわからない、、」そんな時は、自分に合ったキャリアを見つけるために、まずは専門家に相談してみましょう。
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