こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「クラウドエンジニアはやめとけ」、、ネット上ではそんな言葉を見かけることがあります。
たしかに、クラウドエンジニアは学習負担が大きく、障害対応やプレッシャーの重さから大変だと感じる瞬間もあります。
しかし同時に、クラウド市場は今も急成長を続けており、スキルを積めば年収アップやリモートワークなど柔軟な働き方を実現できる可能性が広がっています。
つまり「やめとけ」で終わらせるのはもったいない職種です。
この記事では、クラウドエンジニアが「きつい」と言われる理由とその乗り越え方、向いている人・向いていない人の特徴、そしてキャリアの築き方まで徹底解説します。
→「自分に向いているかどうか不安、、」という方は、無料キャリア相談を活用して、専門家に気軽に確認してみるのもおすすめです。
未経験から挑戦したい方も、キャリアアップを目指す方も、「やめとけ」に振り回されず、自分にとって価値ある選択かどうかを判断できるはずです。
なお「クラウドエンジニアの仕事内容やキャリアの全体像」を知りたい方は、先に以下の記事をご覧ください。やめとけの理由だけでなく、仕事内容・年収・資格・将来性などをまとめています。
→ クラウドエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・年収・キャリアパスまとめ
なぜ「クラウドエンジニアはやめとけ」と言われるのか?
クラウドエンジニアは将来性の高い職種ですが、一方で「やめとけ」と言われる理由も存在します。主に以下の3つが代表的なポイントです。
■クラウドエンジニアがやめとけと言われる理由:
・学習負担が大きい
・障害対応・プレッシャーの大きさ
・案件や職場環境によっては激務になることも
学習負担が大きい(常に新技術のキャッチアップが必要)
クラウドの世界は進化が非常に速く、AWS・Azure・GCPといった主要クラウドサービスは毎年のように新機能をリリースしています。
そのため、クラウドエンジニアは常に新しい知識をキャッチアップし続けなければならないのが実情です。
「一度覚えたら終わり」ではなく、資格を取っても数年で内容が古くなることも珍しくありません。学習を継続できない人にとっては、大きな負担と感じやすいでしょう。
→ただし、学習ロードマップや資格を活用すれば効率よく基礎を固められるため、初心者でも段階的にキャッチアップ可能です。
障害対応・プレッシャーの大きさ
クラウド環境で障害が発生すると、影響範囲は非常に広くなります。顧客システム全体が停止するケースもあり、ビジネスへのダメージが直結する責任の重さがあります。
そのため、夜間対応や緊急対応を求められることもあり、精神的なプレッシャーは大きいです。
特に経験の浅いうちは「自分の判断一つで会社に損失を与えてしまうかもしれない」という緊張感にストレスを抱く人も少なくありません。
→とはいえ、チームでの対応体制が整っている企業や、自動化された監視ツールを導入している職場では負担を大きく減らすことができます。
案件や職場環境によっては激務になることも
クラウドエンジニアの働き方は、プロジェクト内容や配属先の企業文化によって大きく変わります。
大規模な移行案件やセキュリティ強化プロジェクトに関わる場合、納期に追われて残業が増える、休日対応が発生するといった激務に陥る可能性もあります。
一方で、設計や自動化の仕組みが整った企業では安定した働き方も実現できますが、環境次第で「きつい」と感じやすいのは事実です。
→そのため、求人選びの段階で「運用体制」、「自動化の有無」などを確認することが、働きやすさを左右するポイントになります。
本当に「やめとけ」なのか?現場のリアルと対処法
「クラウドエンジニアはやめとけ」と言われる背景には、学習負担やプレッシャーの大きさがあります。
しかし実際には、すべての現場が過酷なわけではなく、働き方やキャリアの選び方によって大きく状況は変わります。ここでは、現場のリアルとその対処法を紹介していきます。
すべての現場が「きつい」わけではない
クラウドエンジニアと一口に言っても、配属される案件や企業によって働き方はさまざまです。
運用中心の案件では比較的安定して働けますし、設計・構築に携わる現場は負荷が高い分、スキルと収入の伸び幅が大きい傾向にあります。
→「ブラックな現場ばかり」というイメージは誤解で、求人の選び方次第で安定もキャリアアップも両立可能です。
スキルを積むほど働き方の自由度は増す
最初は夜勤や運用業務を経験する人も多いですが、経験を積みスキルがついてくると、リモート案件やフリーランスとしての働き方も選べるようになります。
クラウドエンジニアは市場価値が高いため、転職や独立の選択肢も広がりやすいのが特徴です。
→「最初は大変でも、その先に柔軟で高収入なキャリアが待っている」と考えると、挑戦する価値は十分にあります。
キャリアパスの選び方で負担を軽減できる
多くの人は、まず運用サポートや構築検証といった比較的入りやすい業務から経験を積み、徐々に構築・設計へとキャリアを広げていきます。
資格学習はその際の「知識の土台」として非常に役立ちますが、いきなり設計案件に直結するというより、ステップアップのきっかけになると考えるのが現実的です。
大切なのは、自分の得意分野や志向に合ったキャリアパスを選ぶことです。
たとえば「夜勤を避けたい」なら構築案件に強い企業へ、「最新技術を追いたい」ならクラウドネイティブ領域に挑戦する、といった工夫で負担を減らせます。
→キャリア設計を意識すれば、「やめとけ」ではなく「長く続けられる」道を描けます。
→関連記事:未経験からクラウドエンジニアになるには?学習ロードマップと資格取得の順番
クラウドエンジニアに向いている人の特徴
クラウドエンジニアは負担もある一方で、適性を持った人にとっては大きなやりがいと成長を得られる職種です。
ここでは、クラウドエンジニアに向いている人の特徴を紹介していきます。
新しい技術を学ぶことに抵抗がない人
クラウドサービスは次々に新しい機能やサービスをリリースします。
そのため、学び続けることを楽しめる人はクラウドエンジニアとして大きな強みを発揮できます。
「常に最新を追うのは大変」と思う人もいますが、逆に言えば最先端の技術に触れられるチャンスが豊富ということ。成長意欲がある人にとっては刺激的な環境です。
問題解決や論理的思考が得意な人
クラウドの現場では、システムトラブルや構成の最適化など、答えが一つではない課題に直面することも多いです。
その際に必要なのは、原因を論理的に切り分け、最適解を導く力です。
パズルを解くように問題を整理し、仮説を立てて試行錯誤できるタイプの人は、クラウドエンジニアに非常に向いています。
技術だけでなくビジネス視点(コスト・セキュリティ)も意識できる人
クラウドは単に技術を扱うだけではなく、コスト削減・セキュリティ確保・業務効率化といった「ビジネス成果」に直結する分野です。
そのため、単なるエンジニアリングスキルにとどまらず、ビジネスの目的を理解し、最適なクラウド利用を提案できる人材が重宝されます。
「ただ構築できる人」から「課題解決を提案できる人」に成長できれば、市場価値も大きく高まります。
未経験からでも向いている人の共通点
「自分はIT未経験だから無理かも、、」と思う方もいるかもしれません。
しかし、未経験からでもクラウドエンジニアとして成功している人には、いくつか共通点があります。
■成功者の共通点:
・学習習慣がある人:
→毎日30分でも学びを積み重ねられる人は強い
・情報収集が得意な人:
→公式ドキュメントやコミュニティから自分で調べられる
・手を動かすことが苦にならない人:
→AWS無料枠や検証環境で実践する姿勢がある
これらは特別な才能ではなく、少しの意識で誰でも身につけられる行動特性です。未経験からでも「向いている側」に入ることは十分可能です。
クラウドエンジニアに向いていない人の特徴
クラウドエンジニアは将来性のある職種ですが、誰にでも向いているわけではありません。
ここでは、特に「やめとけ」と言われやすいタイプの特徴を整理していきます。
変化の少ないルーティン業務を望む人
クラウドは日々進化する技術領域です。
そのため、「毎日同じ業務を淡々とこなしたい」と考える人にはストレスが大きくなりやすいでしょう。
→技術の変化を楽しめないと、モチベーションが続きにくくなります。
自ら学ぶ習慣を持ちにくい人
クラウドエンジニアにとって、継続的な学習は避けられない必須条件です。
会社からの研修や指示を待つだけでは、急速に変化するクラウド環境に追いつけなくなってしまいます。
→「調べるクセ」、「学び続ける習慣」が身につかないと、長期的なキャリア形成が難しくなります。
責任やプレッシャーに耐えるのが難しい人
クラウドは企業の基幹システムや顧客サービスを支える基盤です。障害が起これば多くの利用者に影響を与えるため、責任感と冷静な判断力が求められます。
プレッシャーのある場面を避けたい人にとっては、精神的に厳しい職種になる可能性があります。
→ただし、経験を積めばチームで支え合える環境や自動化ツールの利用により、プレッシャーを和らげることも可能です。
補足:克服できるケースも多い
「向いていない特徴」に当てはまるからといって、必ずしもクラウドエンジニアを諦める必要はありません。
学習習慣や情報収集スキルは努力で身につけられますし、責任感も小さな案件から経験を積むことで強化していけます。
また、誰しも最初からすべてが向いている状況でスタートしたわけではありません。
多くの現役クラウドエンジニアも、はじめは「学習が苦手」、「プレッシャーに弱い」といった課題を抱えていながら、少しずつ克服することで、今では「向いている側」に成長した人が大半と言えます。
→大切なのは「自分がどこまで変化に対応できるか」を把握し、必要ならサポート環境を選ぶことです。
向き不向きを踏まえたキャリアの選び方
クラウドエンジニアは、向き不向きによって働きやすさや成長スピードが大きく変わります。
重要なのは「やめとけ」と決めつけるのではなく、自分に合ったキャリアの歩み方を選ぶことです。ここでは代表的なキャリアの進め方を紹介します。
サーバー/インフラエンジニアからのキャリアアップが王道
いきなりクラウドの設計を担当するのは難易度が高いため、多くの人はまずサーバー運用やインフラエンジニアとして経験を積み、その後クラウドへシフトしています。
オンプレミス環境での基礎知識(Linux、ネットワーク、セキュリティ)を押さえておくと、クラウド環境でも応用が効きやすく、キャリアアップがスムーズになります。
→「インフラ基盤の経験+クラウドスキル」が、最も安定したキャリア形成につながります。
補足として、クラウドエンジニアは、インフラエンジニアという大きな職種の中の一部です。インフラエンジニアについてキャリア全体像などを知りたい方は、以下記事も参考にしてください。
→関連記事:【まとめ】インフラエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・将来性を徹底解説
→関連記事:未経験からインフラエンジニアになるには?後悔しない学習・資格・転職ステップ
AWS/Azure/GCPの選び方でキャリア方向性が変わる
クラウド市場はAWSが先行していますが、Azureは大手企業の導入が多く、GCPはデータ分析やAI領域に強みがあります。
どのクラウドを学ぶかによって、関われる案件やキャリアの方向性が変わるのが特徴です。
■主要クラウドの選び方:
・AWS:圧倒的なシェア、幅広い案件に携われる
・Azure:大手企業・官公庁系などに強く、安定志向向き
・GCP:AI・データ分析に強く、先端領域に挑戦したい人向き
→まずはAWSで基礎を固め、志向に応じてAzureやGCPへ広げるのがおすすめです。
→関連記事:インフラエンジニアがAWSを学ぶべき理由と勉強法、未経験からのクラウド転職
学習ロードマップ・資格取得から始めるのが最短ルート
未経験からクラウドエンジニアを目指すなら、いきなり難しい案件に挑むのではなく、学習ロードマップを描き、資格取得を通じてステップを踏むのが効率的です。
■学習順序の例:
・IT基礎(Linux・ネットワーク)
・クラウド基礎資格(AWS CLF、Azure Fundamentals など)
・実務経験(運用サポート/検証環境)
・応用資格(AWS SAA など)
→この順序で進めれば、着実にスキルを積みながらキャリアの幅を広げられます。
今のあなたに合った進め方を知りたい方へ
一方で、人によって最適な進め方は異なります。
年齢やこれまでの経験、今後どんな働き方を望むかによって、選ぶべき学習ルートや転職戦略は変わってきます。
最適な戦略を整理したい方は、インフラ専門の転職エージェントとキャリア相談するのもおすすめです。
→【無料】インフラ専門の転職エージェントとキャリア相談してみる
よくある質問(FAQ)
っこでは、クラウドエンジニアに関心を持つ人からよく寄せられる疑問をまとめました。気になるポイントを一つずつ確認してみましょう。
Q1:未経験からでもクラウドエンジニアになれますか?
はい、可能です。
ただし、いきなりクラウド案件に配属されることは少なく、まずは運用サポートやインフラ基盤の経験を積むのが一般的です。
資格学習とあわせて段階を踏めば、未経験からでもキャリアを築けます。
→関連記事:未経験からクラウドエンジニアになるには?学習ロードマップ
Q2:クラウドエンジニアは本当に年収が高いの?
クラウドエンジニアの平均年収は、他のインフラ系職種に比べて高めです。
特にAWS認定資格やAzure上級資格を取得し、設計や提案に携われるようになると、年収600〜800万円以上も十分狙えます。
→ただし、年収は「資格+実務経験+転職タイミング」の3つが揃うことで伸びやすくなります。
→関連記事:クラウドエンジニアの年収は高い?【年代別・資格別・働き方別に徹底解説】
Q3:資格がないと採用されない?
資格が必須ではない場合もありますが、未経験や経験が浅い人にとってはスキル証明として強力な武器になります。
特に「AWS SAA(ソリューションアーキテクト)」は評価されやすい資格です。
→採用のきっかけをつくり、キャリアの入口を開く意味で、資格取得は非常に有効です。
→関連記事:クラウドエンジニアに必要な資格一覧と取得順番
Q4:AIや自動化でクラウドエンジニアの仕事は本当になくなるの?
AIや自動化により、一部の運用業務は効率化されていくのは事実です。
しかし同時に、AIを活用する仕組みを設計・管理するのもクラウドエンジニアの役割です。
むしろ今後は「AIや自動化をどう取り入れるか」を考えられるクラウドエンジニアの需要が高まっていくでしょう。
→関連記事:クラウドエンジニアの将来性・需要は?なくならない理由と需要
Q5:インフラ経験がゼロでも、本当に目指して後悔しませんか?
ゼロから挑戦するのは簡単ではありません。ただし、明確なキャリアプランを描けば、後悔する可能性は低いです。
最初は学習量や責任に戸惑うこともありますが、資格や実務を積み重ねることで市場価値が高まり、将来の選択肢も広がります。
→不安が大きい場合は、まずは「学習ロードマップ」や「キャリア相談サービス」を活用し、小さく始めるのがおすすめです。
まとめ:「やめとけ」よりも「どう向き合うか」が重要
クラウドエンジニアは「やめとけ」と言われる理由もある一方で、成長市場の中心に立てるやりがいの大きい職種です。
大切なのは「無理だからやめる」のではなく、どう向き合い、自分に合ったキャリアを築くかです。
クラウドエンジニアがなくならない3つの理由
以下の理由から、クラウドエンジニアは今後も必要とされ続けます。
■クラウドエンジニアがなくならない理由:
・市場拡大が続いている
→企業のクラウド移行は加速しており、人材不足は深刻です。
・AI・自動化を活かす側に立てる
→自動化されるのはルーティン業務、設計・改善を担う役割はむしろ需要が増します。
・スキルが汎用的でキャリアの選択肢が広い
→クラウドスキルはIT全般で応用が利くため、他の職種・業界にも転用可能です。
次の一手:あなたのキャリアを広げるためのアクションプラン
もし「やめとけ」という言葉で不安を感じているなら、まずは小さく一歩を踏み出してみましょう。
■キャリアを広げるアクション例:
・学習:AWS CLFやLinuxの基礎から始める
・実務:運用サポートや検証環境で経験を積む
・相談:キャリア相談サービスで現場感を確認する
この3ステップを踏むだけで、クラウドエンジニアへの道は現実味が出てきます。
キャリア選びで迷っている方は、無料キャリア相談でインフラ専門のキャリアアドバイザーと個別相談をするのも有効です。
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