【2025】挫折しない!未経験インフラエンジニア勉強法と学習順序、最短ロードマップ

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「インフラエンジニアに興味はあるけれど、何から勉強すればいいのか分からない」、「独学で資格を取っても本当に転職できるのか不安」、、そんな悩みを抱えていませんか?

インフラエンジニアはクラウドやDXの普及により、今後も安定した需要が見込まれる職種です。しかし情報が多すぎて、学習の順番を誤ると挫折しやすいのも事実です。

そこで本記事では、未経験からでも挫折せずに進める最短ロードマップ(勉強法と学習順序)を、わかりやすく解説します。

■この記事でわかるポイント:
・まず押さえるべき基礎知識(ネットワーク・サーバー・クラウド)
・初心者が選ぶべき資格と学習ステップ(LPIC/LinuC・CCNA・AWS)
・独学でも実践できる「自宅環境構築」、「クラウド無料枠」での学習法
・ポートフォリオ作成や資格を転職に活かす方法

著者はITインフラエンジニア専門の転職支援実績15年以上を持ち、未経験者のキャリア支援を多数行ってきました。実際の成功事例を交えながら、効率的に学んで転職までつなげる方法を紹介します。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

はじめに:未経験者が最初に知っておくべきこと

未経験からインフラエンジニアを目指すとき、最初に多くの人がぶつかるのが「勉強の始め方が分からない」という壁です。

ネットやSNSを調べても情報がバラバラで、「どの順番で進めればいいのか」、「資格は必要なのか」と迷い、挫折につながってしまう人も少なくありません。

こうした迷いを解消するために大切なのは、「インフラエンジニアの魅力を自分の中で整理」し、「ゴールまでの道筋をあらかじめイメージすること」の2つです。

最初に「インフラエンジニアという仕事の魅力」と「学習の全体像」を理解しておくことで、挫折のリスクを減らしながら、学習の順序や資格選びでも迷いにくくなります。

そこでここでは、まずインフラエンジニアという職種の特徴や将来性、そしてこの記事で学べることを整理してご紹介します。

読み進める中で、自分がどんなキャリアを描けるのか、どのように学習を始めればよいのかがクリアになっていくでしょう。

未経験からでも目指せる!インフラエンジニアの魅力

インフラエンジニアは、システムやサービスを支える基盤をつくり、守る仕事です。

サーバーやネットワーク、クラウドといった領域を扱うため、専門性が高いかつ、社会のあらゆる業界で必要とされており、また未経験からでも挑戦しやすい職種として注目を集めています。

ここでは、未経験の方が知っておくべき「インフラエンジニアの魅力」を4つに整理してご紹介します。

■未経験者が押さえておくべき、インフラエンジニアの魅力:
・求人数が豊富で、安定した需要
・キャリアの広がりと将来性
・未経験からでも挑戦できる学習環境がある
・実際の転職成功事例も多い

求人数が豊富で、安定した需要

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やクラウドの普及により、インフラエンジニアは常に人材不足の状態が続いています。

多くの場合は、まず運用・監視などの基礎業務からスタートし、経験を積む中でクラウド案件などの専門性高いプロジェクトに関わっていくというステップアップの流れになります。

そのため「最初は地道な仕事でも、将来的に需要が高い専門分野へ進めるチャンスがある」という点が、インフラエンジニア職の安定した魅力と言えるでしょう。

■関連記事:インフラエンジニアの将来性は?AI時代に必要とされるキャリアとは

キャリアの広がりと将来性

最初は監視や運用といった業務からスタートしますが、経験を積むことで設計・構築エンジニア、さらにクラウドエンジニアセキュリティエンジニアへとキャリアを広げられます。

これらの分野は年収も高く、スキル次第で市場価値を大きく伸ばせるのが特徴です。

■関連記事:インフラエンジニアはキャリアパスをどう描く?キャリアパスを解説

未経験からでも挑戦できる学習環境

インフラエンジニアに必要な知識は、資格や教材を通じて体系的に学べます。

たとえばLinuxを学ぶにはLPIC/LinuC、ネットワークならCCNA、クラウドならAWS認定資格が代表的です。

またAWSには無料枠があり、自宅からでも実際のクラウド環境を触って学習できるため、未経験でも実践的なスキルを身につけやすい環境が整っています。

■関連記事:【取得順番はこれ!】インフラエンジニアのおすすめ資格を取得順で解説

実際の転職成功事例も多い

私がこれまで支援した方の中には、販売職や事務職、フリーターなどから学習を始め、3ヶ月~半年以内(最短1ヶ月半)でインフラエンジニアに転職成功したケースは多数あります。

大切なのは「正しい順序で学ぶこと」と「学んだことをアウトプットして見せられるようにすること」です。これらを押さえれば、未経験からでも十分にキャリアチェンジは可能です。

「自分もできるだろうか?」と感じた方へ。

本サイトでは、未経験からインフラエンジニアを目指す方に向けて、学習計画の立て方や転職の進め方を無料でご相談いただけます。気軽にご利用をいただければ、学習の迷いもスッキリするはずです。

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この記事で分かること:効率的な学習ルートと転職成功のポイント

ここでは、未経験からインフラエンジニアを目指す方に向けて、「学習の全体像」と「転職までのステップ」を具体的に解説していきます。本記事冒頭で触れた内容を、ここではさらに深掘りして紹介します。

まず押さえるべき基礎知識

ネットワーク・サーバー・クラウドといったITインフラの全体像を理解することで、学習の土台を固められます。

「とりあえずLinuxから始める」のも一つですが、全体像を先に理解することが、挫折防止につながりやすいことも解説していきます。

初心者が選ぶべき資格と学習順序

LinuxならLPIC/LinuC、ネットワークならCCNA、クラウドならAWS認定資格(CLF→SAA)といった代表資格を、どの順番で取るべきかを具体的に整理します。

また「資格は転職でどこまで評価されるのか?」についても触れます。

独学でも実践できる勉強法

自宅環境の構築(VirtualBoxやVMware)、クラウドの無料枠(AWS)を使ったハンズオン方法も解説します。

「未経験でも実務に近い経験を積める」という視点を重視して紹介します。

学習成果を、転職で評価される形にする方法

ブログでのアウトプット、GitHubやQiitaでの発信など、採用担当者が評価しやすい形にする方法も紹介します。

資格だけでなく「学習を見える化」することで、未経験からでも採用につながりやすくなります。

学習計画に迷ったら?無料相談で方向性を明確化

未経験からインフラエンジニアを目指す方の多くが、以下のような悩みに直面しがちです。

■未経験者のよくある悩み:
・教材を買ったものの、どこから手をつければいいのか分からない
・LPICやCCNAなど資格の勉強はしているが、転職につながるか不安
・独学で学んでいるが、正しい順序で進められているか自信がない

学習自体は頑張れても、「このやり方で本当に転職できるのか?」という疑問が出てきてしまうと、途中でモチベーションが大きく落ちてしまうことがあります。

自己流で進めるリスク

独学で教材を選び、資格勉強を進めることは可能です。しかし自己流だと、以下のような遠回りになりやすいです。

■自己流学習のよくあるリスク:
・目的と関係の薄い資格取得に時間をかけてしまう
・基礎を飛ばして応用に進み、挫折してしまう
・転職活動でアピールできるアウトプットが不足する

こうした失敗パターンを避けるには、最初の段階で正しい道筋を知ることが重要です。

無料相談を活用するメリット

当サイトでは、インフラエンジニア専門のキャリアアドバイザーが、学習計画の立て方から転職活動の進め方までサポートしています。

実際に未経験から転職成功した方の多くは、「どの順番で学ぶべきか」、「どの資格を優先すべきか」を整理したことで、効率的に成果を出しています。

■無料相談のメリット:
・あなたに合った学習ロードマップを一緒に設計
・転職市場で評価されやすい資格やスキルを明確化
・学習と転職を一貫してサポート

「効率的に勉強を進めたい」、「転職までの道筋を早めに描きたい」という方は、記事の最後にもご案内する無料相談サービスをぜひご利用ください。

この記事の「5つの学習ステップ」

未経験からインフラエンジニアを目指すために、必要な学習内容を 5つのステップ に整理しました。

以下の順番で進めることで、挫折を防ぎながら効率的にスキルを習得できます。

■未経験からのインフラ学習、5つステップ:
・ステップ1:インフラの基礎知識を押さえる(ネットワーク・サーバー・クラウド)
・ステップ2:実機・仮想環境で「手を動かす」
・ステップ3:AWS(クラウド)を学び、市場価値を高める(資格+無料枠を活用)
・ステップ4:小さなアウトプットから始めて可視化する
・ステップ5:資格×スキルを転職に活かす

それでは、最初のステップから解説していきます。

ステップ1:インフラエンジニアに必要な基礎知識を押さえる

未経験からインフラエンジニアを目指すなら、最初に押さえるべきは「ITインフラの全体像」です。

いきなりLinuxコマンドや資格の勉強を始めても、そもそも「なぜそれを学ぶのか」が理解できなければ挫折しやすくなります。

まずは ネットワーク・サーバー・クラウド の3つを軸に、全体像をイメージすることからスタートしましょう。

ネットワーク・サーバー・クラウドの全体像を把握しよう

インフラエンジニアとは、企業のIT基盤を支える技術者です。日頃利用するWebサービスや業務システムは、すべてこの「インフラ」の上で動いています。そのインフラを構成する主な要素が、以下の3つです。

■ITインフラの主な構成要素:
・ネットワーク:情報の通り道
・サーバー:データを処理、保管する場所
・クラウド:インフラの新しい形

ネットワーク:情報の通り道

ネットワークは、インターネットや社内システムをつなぐ通信の仕組みを理解する分野です。

IPアドレス、DNS、ルーティング、ファイアウォールといった基礎知識は、インフラエンジニアにとって必須スキルです。

サーバー:データを処理・保存する場所

サーバーとは、アプリケーションやWebサービスを動かす基盤となるコンピュータです。

LinuxやWindows Serverの知識、ユーザー管理やプロセス管理など、運用の基礎を学ぶことで「サービスが動く仕組み」が理解できます。

クラウド:インフラの新しい形

従来はオンプレミス(自社設置のサーバー)で動かしていたシステムが、今はAWS・Azure・GCPといったクラウド環境に移行しています。

そのため、クラウドの基本概念(仮想化、スケーラビリティ、課金モデル)は、未経験者でも早めに理解しておくべきポイントです。

学習時間の目安と、挫折しやすいポイント

学習時間の目安

インフラの基礎理解に必要な時間は、約50〜100時間が目安です。平日1時間+休日3時間ほどを目安にすれば、1-2ヶ月程度で全体像を把握できます。

挫折しやすいポイント

未経験からインフラの基礎を学ぶ際に、多くの人が最初につまずくのは「専門用語の多さ」や「概念の難しさ」です。

「専門用語が難しくて、モチベーションが下がる」、「書籍だけで学んで、手を動かさないまま理解したつもりになってしまう」と、後々の挫折につながることもあります。

特に「最初から全部理解しよう」とすると挫折しやすい傾向があります。まずは広く浅く全体像をつかむことが最初のゴールです。

挫折を防ぐ解決策として、「動画教材や図解を活用して、イメージで学ぶ」、「実際にターミナルを触って簡単なコマンドを打ってみる」ことから取り入れると、挫折率が下がります。

おすすめの初心者向け教材(ITパスポート/インフラ概論)

未経験から学習を始める際は、「専門書を読んでも難しい、、」と感じやすいものです。そこで最初は、基礎を整理できる入門教材から手を付けるのがおすすめです。

ITパスポート

ITパスポート試験

ITパスポートは、IT全般の基礎を幅広くカバーする国家試験です。資格取得そのものよりも、「用語と概念を体系的に学べる入門書」として活用できます。

またインフラ以外に、セキュリティ・データベース・マネジメント分野も含まれているため、全体像を把握するのに適しています。

■関連記事:ITパスポートは転職に有利?未経験からIT業界を目指す人の成功法則

インフラエンジニアの入門書・解説本

1週間でCCNAの基礎が学べる本」や「1週間でLPICの基礎が学べる本」などの1週間シリーズの書籍は、未経験者向けに図解が多く使われているため理解しやすいです。

専門用語をかみ砕いて解説してくれるので、初めて学ぶ方でもスムーズに読み進められます。

■関連記事:インフラエンジニアにおすすめの本21選、初心者から実務経験者まで幅広く紹介

動画学習(YouTube/Udemyなど)

書籍でイメージしにくい人は、動画教材を組み合わせるのがおすすめです。特にネットワークやクラウドの概念は、図解+実演の解説を見ながら学ぶことで、理解スピードが一気に上がります。

Udemyの有料講座やYouTubeの無料解説をうまく活用すれば、コストを抑えつつ、実践的に学べます。

■関連記事:インフラエンジニアのおすすめ無料勉強サイト17選!学習目的別に解説

学習計画や教材選びに迷っていませんか?

ITパスポートや書籍・動画学習など、教材は数多くありますが、「自分に合うのはどれ?」と迷ってしまう方も多いはずです。

そんなときは、インフラエンジニア専門キャリアアドバイザーによる無料相談をご活用ください。あなたの現在の状況や目指すキャリア・転職に合わせて、最適な学習の順序や教材をアドバイスしています。

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ステップ2:実機に触れて「手を動かす」ことから始めよう

未経験者がつまずきやすいポイントの一つは、知識ばかりインプットして手を動かさないことです。

インフラの世界では、「理解=実際に動かして試すこと」と言っても過言ではありません。座学で用語を覚えるだけでは、いざ構築や運用の現場で「何をどうすればいいのか」分からずに止まってしまいます。

ここでは、基礎を押さえたあとに取り組むべき「実機練習」のステップをご紹介します。

仮想環境でLinuxをインストールしてみよう

インフラエンジニアを目指すなら、まずはLinuxサーバーの操作に慣れるのが近道です。初心者におすすめのディストリビューションとしては、以下のようなものがあります。

■初心者におすすめのディストリビューション:
・Ubuntu:ドキュメントが豊富で初心者向け
・CentOS(またはAlmaLinux/Rocky Linux):企業環境でよく使われるRHEL系

特に初心者にはUbuntuが一番学びやすいです。実際にUbuntuをインストールしてみましょう。

インストーラを起動すると、言語選択やキーボード設定、ディスクの割り当てなどの画面が順番に表示されます。

インストールが完了すると、再起動を求められます。再起動後に次のような ログイン画面 が表示されれば、インストール成功です。

ユーザー名とパスワードを入力してログインすると、Ubuntuのデスクトップ画面が表示されます。ここからターミナルを起動してコマンド操作を試していけます。

また物理サーバーを用意しなくても、以下のような仮想環境で手軽に学習ができます。

■初心者におすすめの仮想環境:
・VirtualBox/VMware:自分のPC上に仮想サーバーを構築
・クラウド(AWSの無料枠):実際のクラウド環境に触れられる

このように、Linuxの基本操作(ユーザー追加、ファイル操作、ネットワーク設定など)を体験することで、座学で学んだ概念がリアルになっていきます。

ネットワークコマンドで通信を理解する

「ping」や「traceroute」といったネットワークコマンドを実際に試すと、パケットがどのように流れているのかを体感できます。

例として、まずは Google Public DNS(8.8.8.8)に対して、pingコマンドで、疎通確認を行ってみましょう。実際のターミナル画面は以下のように表示されます。

pingコマンド

出力結果の見方として、「time=:応答時間(小さいほど通信が速い)」、「ttl=:パケットの生存時間(経路などによって値が変わる)」であり、連続して結果が返ってくれば「疎通成功」です。

座学では難しく感じるネットワークの概念も、「実際に叩いてみる」と意外なほど理解が進んでいきます。例として、以下のようなコマンドを試してみましょう。

■初学者用のネットワークコマンド例:
・netstat(またはss):現在のネットワーク接続状況を確認
・ifconfig(またはip):ネットワークインターフェースの設定を確認
・dig/nslookup:DNSの動作を確認

※補足:netstatやifconfigは、古いLinuxディストリビューションで使われており、近年ではssコマンドやipコマンドが推奨されています。

クラウド無料枠を活用してみる

例として、AWSには無料利用枠(Free Tier)があります。無料枠を利用すれば、実務的な環境を無料で体験できます。

AWS Free Tier

AWS Free Tier

AWSアカウント作成後にログインすると、以下ようなマネジメントコンソール画面が表示されます。ここからEC2(仮想サーバー)など、さまざまなサービスにアクセスできます。

AWSマネジメントコンソール画面。ここからEC2を含む各種サービスにアクセス可能

EC2を起動する際は、まず利用するOS(AMI: Amazon Machine Image)を選択します。以下画像のように「無料利用枠の対象」と表示されているものを選べば、追加料金なしで試すことが可能です。

EC2のAMI選択画面。「無料利用枠の対象」を選択するのが安全

※注意点:「無料枠=完全無料」ではありません。無料対象外のサービスを利用すると課金され、「意図しない課金」はクラウド初学者の挫折ポイントです。

実際にサーバーを立ち上げ、セキュリティグループ(ファイアウォール設定)やストレージ設定をしてみると、インフラエンジニアの仕事をイメージしやすくなります。

ただし、リソース削除を忘れると課金されるので、特に高額なサービス「RDS(データベース)」や「EBS(ストレージ)」などには注意してください。

挫折を防ぐためのポイント

初学者が学習をするにあたり、「挫折を防ぐポイント」を以下にまとめました。

■挫折を防ぐポイント:
・いきなり難しい構築に挑まない
・環境はシンプルに整える
・アウトプットを意識する
・完璧を目指さず、習慣化する

いきなり難しい構築に挑まない

最初から本格的なシステム構築や高度な設定に挑戦すると、理解が追いつかず、挫折しやすくなります。

まずは Linuxにログインしてディレクトリを移動する、ファイルを作成する といった基礎コマンドから始めましょう。「小さな成功体験」を積み重ねると、次のステップに進みやすくなります。

環境はシンプルに整える

学習初期は、自宅PCに VirtualBoxで1台の仮想サーバー(Ubuntu)を立てるだけで十分です。OSの基本操作、パッケージのインストール、Webサーバー(Apache)の設定など、基礎的な操作をこの1台で学べます。

いきなり複雑なネットワーク構成を作ろうとせず、まずは「1台を問題なく操作できる」ことを目標にしましょう。シンプルな環境はトラブルも少なく、学習効率が高まります。

アウトプットを意識する

知識はインプットするだけでは定着しません。「今日やったこと」、「うまくいった操作」などから、特に「つまずいた点」を、学習ノートやブログに残してみてください

文章にまとめることで理解が深まり、転職活動のポートフォリオとしても活用できます。

完璧を目指さず、習慣化を最優先にする

「1日3時間の学習を必達する」と気負い過ぎるよりも、毎日30分でも触る習慣を作ることが大切です。

当社がエンジニア学習支援を行うにあたり、「完璧主義(全部理解できないと先に進めない)」は、つまづく大きな原因の一つと感じています。

短時間でも継続することで、知識が少しずつ積み重なり、結果的に大きな成長につながります。

学習の継続に不安を感じる方へ

「途中で挫折してしまうのでは?」と不安になるのは、誰にでもあることです。実際、多くの未経験者が同じように悩みながらスタートしています。

もし「どんな教材を選べばいいのか」、「自分の勉強法が合っているのか」などで迷ったら、ぜひ一度 無料相談 をご活用ください。あなたの現状や目標をヒアリングしたうえで、最適な学習ステップをご提案いたします。

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ステップ3:クラウド(AWS)を学んで市場価値を高める

インフラエンジニアとして市場価値を高めたいなら、クラウド(特にAWS)スキルの習得は必須です。オンプレミス環境だけでなく、クラウドに対応できる人材は、今の転職市場で圧倒的に有利になります。

ここでは、資格 → 実践 → 発展スキル の流れで学習ステップを整理していきます。

そもそも、なぜAWSスキルが年収を上げるのか?

クラウド市場は右肩上がりに拡大しており、特にAWSは世界シェアNo.1のクラウドサービスです。

求人サイトのデータを見ても、「AWS経験者優遇」や「AWS資格保有者歓迎」といった募集は年々増加しています。AWSスキルを持つ人材は常に不足をしており、結果としてAWSエンジニアの年収を押し上げています。

■年収イメージ:
・クラウド未経験のインフラ運用オペレーター:300万〜400万円程度
・AWSを扱えるエンジニアの平均年収:500万〜700万円以上

同じインフラエンジニアでも、クラウドを扱えるかどうかで年収に100万〜200万円の差がつくことも珍しくありません。

また、AWSに精通すれば、将来的にクラウドアーキテクト・セキュリティエンジニア・DevOpsエンジニアといった高単価なキャリアパスも広がります。

■関連記事:インフラエンジニアがAWSを学ぶべき理由と勉強法、未経験からのクラウド転職

初心者が取るべき資格と順番(CLF → SAA)

AWSを学ぶ際におすすめなのが、資格を活用したステップアップ学習です。学習の流れとしては、まずCLFで基礎を固め、その後SAAで実務レベルに引き上げるのが最短ルートです。

AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)

AWS CLF

AWS CLF

AWS CLF(クラウドプラクティショナー)は、AWSの入門資格です。AWSクラウドの基本概念や主要サービス(EC2、S3、VPC、IAMなど)、料金体系などを幅広く学ぶことができます。

難易度は低めで、未経験から最初に挑戦するのに最適な資格です。

AWS Certified Solutions Architect – Associate(SAA)

AWS SAA

AWS SAA

AWS SAA(ソリューションアーキテクト-アソシエイト)は、AWSエンジニアの登竜門資格です。CLFで基礎を学んだ後、次に取ると学習がスムーズになります。

SAAでは、VPC設計、セキュリティ、可用性設計、コスト最適化など実務に直結する内容であり、クラウド未経験からのクラウド転職を狙うなら、必須レベルの資格の位置づけです。

また、教材は「Udemy(動画講座)」、「AWS公式ハンズオン」、「AWS Skill Builder」などを組み合わせるのがおすすめです。

AWS無料枠を使った実践練習

資格勉強だけではなく、実際にAWSを触ってみることが重要です。AWSの「無料利用枠(Free Tier)」でEC2(仮想サーバー)やVPC(仮想ネットワーク)、S3(ストレージ)などを試してみましょう。

■AWSの実践練習例:
・EC2を無料枠で起動してみる
・セキュリティグループやVPCを設定してみる
・S3にファイルをアップロードする

まずは無料枠で、EC2を起動してみましょう。「無料利用枠対象」と表示されたAMI(Amazon Machine Image)を選べば、追加課金なしでインスタンスを作成できます。

次に、セキュリティグループやVPCを設定してみましょう。ファイアウォール設定やネットワーク設計の基礎を体験でき、インフラエンジニアの実務をイメージしやすくなります。

さらに、S3にファイルをアップロードしてみましょう。クラウドストレージの仕組みを実感でき、Webシステムやバックアップ運用のイメージがつかめます。

さらに伸ばす!IaC・セキュリティ・自動化スキル

AWSの基礎資格を取得した後は、より実務に近いスキルを磨きましょう。特に注目されているのが以下の分野です。

■AWS資格取得後のおすすめ分野:
・IaC(Infrastructure as Code):Terraform、CloudFormation
→インフラ構築をコード化し、自動で再現できるスキル


・構成管理・自動化ツール:Ansible、Chef
→サーバーの設定を自動化し、運用効率化の要となるスキル


・コンテナ・オーケストレーション:Docker、Kubernetes(EKS)
→近年のクラウド案件では、必須に近いスキル分野


・セキュリティ・監視:AWS IAM(権限管理)、CloudWatch(監視)、GuardDuty(セキュリティ)
→実務で求められる「安全に運用する力」を身につける

これらのスキルは、年収800万円以上を狙える上級クラウドエンジニアを目指すうえで欠かせません。

最初からすべてを習得する必要はありません。またすべてを同時に学ばないことも挫折率を下げるポイントです。

学習の方向性としては「AWS基礎 → SAA → IaC」とステップアップすると挫折しにくいです。カバー範囲が広いため、まずはIaCから学んでましょう。

ステップ4:未経験でもできる!小さなアウトプットから始める

資格勉強や座学だけでは、実務力をアピールするのは難しいものです。未経験者が採用選考で一歩リードするには、「小さくても自分で手を動かした証拠」を示すことが効果的です。

完璧な成果物は必要ありません。むしろ、挑戦した過程や工夫の跡が伝われば、十分に評価されます。小さな一歩から始めて、徐々にステップアップしていけば大丈夫です。

学習ノートを残すことから始めよう

まずは「自分だけが見るメモ」でも構いません。以下のような学習記録が、後で「転職活動用のアウトプット」に発展していきます。

■学習記録の作り方例:
・Googleドキュメントに、学んだLinuxコマンドを書き残す
・Evernoteに、教材で理解したネットワーク知識を整理する
・手書きノートに、AWSの用語や操作手順をまとめる

小さな記事を1本書いてみる

学習メモが溜まったら、簡単に公開してみましょう。たった1本の記事でも、「知識を整理し、発信できる人材」として企業からの評価につながります。

■小さな記事の書き方例:
・ブログ:独自ドメインは不要、まずは無料ブログでOK
・Qiita:「Linuxの基本コマンドまとめ」など、自分の学びを記事化

小さな環境構築をやってみる

実務を意識したアウトプットも、最初は小規模で十分です。「できる範囲で触ってみた」経験は、職務経歴書に「学習記録」として書ける、面接でも語れる、立派な実績になります。

■小さな環境構築の例:
・自宅PCにVirtualBoxを入れて、Linuxをインストールして操作する
・AWSの無料枠でEC2を1台起動し、Webサーバーを立ててみる
・S3にファイルをアップロードし、クラウドストレージを試す

少しずつ広げていこう

小さなアウトプットを積み重ねることで、次の段階へ進めます。

■アウトプットの広げ方例:
・Qiitaやブログに記事を投稿
・SNSで簡単な検証環境を図解して発信
・GitHubに設定ファイル(例:nginx.conf)を公開

最初から「完璧なポートフォリオ」を目指さなくても大丈夫です。「自分なりの小さな一歩」を公開することが、未経験からの差別化につながります。

採用担当者の本音

「未経験者に求めるのは完成度ではなく自発的に手を動かした証拠と、学習を積み上げてきた姿勢です」。

実際に採用担当者や現場のリーダーが評価するのは、完璧な成果物や高度なスキルではありません。むしろ以下のようなポイントに目を向けています。

■採用担当者が見ているポイント:
・継続して取り組める習慣があるか
・失敗やエラーをどのように解決したか
・小さな工夫を積み重ねているか

つまり「完璧なシステムを構築した実績」よりも、どのように学び、どう成長しているか、さらに継続性があるかが重要視されます。

以下は、私たちが多くの採用担当者と話をしてきた中で、繰り返し聞く普遍的な本音です。

■インフラ採用担当者の声例:
「派手なポートフォリオよりも、未経験なりにコツコツ学習を積み上げたことや、自発的に手を動かしたことを知りたい。それがあれば、入社後に伸びる人材と判断します」

この言葉が示すように、アウトプットは「見栄えの良さ」ではなく、その裏側の「学習を積み上げてきたあなたの姿勢」が評価されます。「自分の勉強内容は大したことない、、」と感じていても、問題ありません。

ステップ5:資格×スキルを転職に活かす

勉強を続けて資格やスキルを得ても、それを実際のキャリアにつなげられなければ意味がありません。ここでは「学んだ知識・資格をどのように転職に活かすか」を整理していきます。

どんな資格が転職市場で評価されるのか?

インフラエンジニアとして転職を考える際、以下の資格は特に評価されやすいです。

■転職市場で評価されるおすすめ資格:
・【未経験者におすすめ】CCNA:

ネットワーク基礎を証明。未経験歓迎求人でのアピールに効果大。
・【未経験者におすすめ】LPIC-1/LinuC-1:

Linuxサーバーの基本操作ができる証明。実務の土台。
・AWS-SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト):

クラウドスキルを証明。経験者の求人市場で、特に需要が高い。

■関連記事:【初心者必見】未経験から独学で合格できるCCNA勉強法とおすすめ教材
■関連記事:【保存版】LPIC Level 1 勉強ロードマップ|独学ステップと効率的な学習法

資格があると「知識の裏付け」が明確になり、採用担当者にとっても安心材料となります。

しかし実際には「どの資格を優先すべきか」、また「取得後にどう転職活動でアピールすべきか」は、一人で判断するのは難しいものです。

そこでおすすめなのが、インフラ専門の転職エージェントに相談することです。

インフラ専門の転職エージェントなら、あなたの現在のスキルや学習状況をもとに、「どの資格が有利になるのか」、「資格をどう履歴書や面接で活かすのか」まで一緒に考えてくれます。

独学に行き詰まっている方や、効率的にキャリア設計をしたい方は、ぜひ一度無料相談してみるのがおすすめです。

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資格はゴールではなくスタート:未経験歓迎求人の見極め方

資格取得は、あくまで「知識の証明」であり、転職活動の出発点にすぎません。求人票を読み解く際は、以下のポイントを意識しましょう。

■未経験歓迎求人の見極め方:
・「学習内容を活かせるか?」で判断する
「成長の道筋があるか?」で判断する
「長期的なキャリアを考えた働き方か?」で判断する

「学習内容を活かせるか?」で判断する

せっかくCCNAやLPICの知識を身につけても、活かせない職場では意味がありません。

「ネットワークの監視・運用」、「サーバーの運用・保守」といった業務内容が記載されていれば、学んだ知識を実務で活かせます。

「成長の道筋があるか?」で判断する

「未経験歓迎」の求人でも、入社後のキャリアパスは会社によって異なります。

「運用から構築へ」、「上流工程へのステップアップ」など、具体的なキャリアパスが記載されているかを確認しましょう。

「長期的なキャリアを考えた働き方か?」で判断する

働き方についても確認しておきましょう。

「夜勤専属」や「●時間ごとの交代勤務」は、生活リズムが不規則になりがちです。長く安定して働くためにも、自身のライフスタイルに合った働き方を選びましょう。

成功事例に学ぶ!資格+小さなアウトプットで、未経験から内定を得たロードマップ

実際に未経験から転職成功した方の例を紹介します。以下の実例は、「資格+小さなアウトプット」 を組み合わせて、採用担当者に「伸びしろ」を示したことです。

Aさん(25歳/前職:事務職)

LPIC-1を取得 → ハンズオン学習内容を職務経歴書に提示 → インフラ専門転職エージェント経由で「運用+構築補佐」の求人に応募 → 面接で「意欲の高さ」も評価され、内定獲得。

Bさん(27歳/前職:法人営業職)

CCNAを取得、ルータ・スイッチ購入 → ネットワークの構成図を補足資料としてまとめる → インフラ専門転職エージェント経由で「構築補佐」の求人に応募 → 面接で「アウトプット」も評価され、内定獲得。

上記のように「小さなアウトプット」でも問題ありません。「資格+小さなアウトプット」でも、書類通過率や面接評価が、各段に上がります。できることから始めてみるのが、もっとも大事です

【Q&A】よくある悩みと解決策

Q1:未経験でも本当にインフラエンジニアになれますか?

A:なれます。

「基礎知識+学習意欲」を評価する会社は多いため、事前準備を着実に行うことで、インフラエンジニアになることは可能です。

例として、 CCNAやLPIC-1 の資格を取得していれば「基礎を理解している」と証明でき、未経験求人でも十分戦えます。

Q2:資格がなくても応募できますか?

A:可能ですが、資格がある方が圧倒的に有利です。

「未経験歓迎」の求人でも、資格があると採用担当者に「基礎知識がすでにある人」、「エンジニアになる意欲が高い人」、「勉強習慣がある人」と判断されます。

特にCCNA(ネットワーク)やLPIC-1(Linux)は「取るかどうか」で内定率が非常に大きく変わるほど効果的です。

Q3:独学だけで本当に大丈夫?スクールに通うべき?

A:独学でも十分可能です。

ただし、独学は挫折しやすいのが難点です。「無料クラウド練習(AWS Free Tier)」や「ブログやQiitaでのアウトプット」を組み合わせると、モチベーションを維持しやすいです。

どうしても不安な場合は、ITスクールや学習&転職支援サービスを併用しても良いでしょう。

Q4:どのくらい勉強すれば転職できますか?

A:目安は3〜6か月です。

平日1〜2時間、休日3〜4時間の学習でCCNA/LPIC-1を取得、AWS無料枠で実機練習、学習記録をアウトプットすることで十分に転職が可能です。

この流れを積み重ねれば、未経験から半年以内の転職も十分可能です。

Q5:自分に合ったキャリアの方向性が分かりません

A:転職エージェントに相談するのがおすすめです。

資格やスキルをどう活かすかは、個人の得意分野や希望次第です。「ネットワークを極めたいのか?」、「クラウドを軸にしたいのか?」といったキャリア相談は、インフラ専門のエージェントに聞くのが一番早道です。

転職エージェントなら、あなたのスキルをどうキャリアに結びつけるかまで、一緒に考えてくれます。まずは気軽に相談してみましょう。

インフラ専門の転職エージェントにキャリア・転職相談をする

「未経験でも大丈夫?」や「資格は必要?」といった不安は、誰もが抱えるものです。一方で、ここまでの記事でも説明した通り、大切なのは「学習の積み重ね」と「行動に移す勇気」です。

それでは最後に、本記事全体のポイントを整理し、未経験から挫折せずに進むためのロードマップをまとめます。

まとめ:未経験からインフラエンジニアを目指すロードマップ

インフラエンジニアの学習は、ゴールまでの道のりが長く見えてしまい、途中で挫折してしまう方も少なくありません。

しかし、正しいステップを踏めば、未経験からでも着実にスキルを積み上げ、転職市場で評価される人材になることは十分可能です。

今回紹介したロードマップ(5つのステップ)を、以下にまとめていきます。

■本記事の5つのステップ、まとめ:
・ステップ1:基礎知識を押さえる
→ネットワーク・サーバー・クラウドの全体像を理解する。
・ステップ2:実機に触れて「手を動かす」
→Linux操作や仮想環境構築を通じて、学習内容を実感する。
・ステップ3:クラウド(AWS)も学んで市場価値を高める
→AWS無料枠で実機に触れ、クラウドを武器にする。
・ステップ4:小さなアウトプットから始める
→ブログやQiita投稿などで「積み重ね」を可視化する。
・ステップ5:転職市場で評価される資格を意識
→CCNA/LPIC-1/AWS-SAAを武器にアピール。

この順番で進めれば、迷うことなく「実務で活きるスキル」を習得でき、未経験からの転職にもつながっていきます。

特に大切なのは「最初から完璧を目指さないこと」です。

アウトプットは小さくても構いませんし、資格も一気にすべてを取る必要はありません。積み重ねがそのまま「成長の証拠」となり、採用担当者に評価されます。

そして、最短でキャリアを切り拓くためには「自分一人で悩まない」ことも重要です。

未経験からインフラエンジニアを目指すなら、転職エージェントにまず相談してみましょう。あなたの資格やスキルをどう活かせるか、一緒にキャリアプランを設計してくれます。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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