運用監視オペレーターはやめとけ?将来性とキャリアアップロードマップ

こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。

「運用監視オペレーターの仕事は将来性がない」、「やめとけと言われる」、そんな声を耳にしたことはありませんか?

ネットワークエンジニアやインフラエンジニアを目指してIT業界に飛び込んだものの、最初のキャリアが「運用監視オペレーター」という方は少なくありません。

「いずれは構築業務にキャリアアップしたい」という考えながらも、何年も監視オペレーターの仕事から抜け出せずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

決して無駄ではない経験である一方で、キャリアの停滞や、将来の見通しに不安を感じてしまう、、その気持ちはとてもよく分かります。

今は不安に思うかも知れませんが、安心してください。今活躍しているインフラエンジニアも、元々は監視オペレーターからキャリアをスタートした人はとても多いです。大事なことは正しいステップを踏んで行動することです。

この記事では、数多くの運用監視オペレーターのキャリアチェンジを支援してきた当社の知見をもとに、監視オペレーターの現状から、具体的なキャリアパスとロードマップなどを説明していきます。

もしあなたが「監視オペレーターという仕事」に悩んでいるなら、ぜひこの記事を読んで、将来のキャリアを切り開くヒントを見つけてください。

この記事を書いた人 
角田 壮史 株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

ITインフラエンジニア専門の転職エージェント。経済産業省採択事業の運営者であり、15年以上のエンジニアのキャリア支援実績を活かし、あなたのキャリアアップをサポートします。

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目次

運用監視オペレーターの現実:なぜ「やめとけ」と言われるのか?

IT業界で、最初のキャリアとして選ばれることが多い職種に「運用監視オペレーター」があります。

未経験OKの求人も非常に多く、転職ハードルが低いように見える一方で、インターネット上では「やめとけ」、「将来性がない」といった否定的な声が少なくありません。

監視オペレーターは、なぜ、これほど厳しい評価を受けているのでしょうか?

ここでは、運用監視オペレーターという職種が直面しやすい現状を、具体的に説明していきます。

■運用監視オペレーターが直面する事実:
・単調な作業と、スキルアップの壁
・低い年収、頭打ちになる給与体系
・24/365シフト制による心身の負担、ワークライフバランス確保の難しさ
・「オペレーター」から「エンジニア」へのキャリアアップの厳しさ

・年齢を重ねると、仕事がなくなるリスク

単調な作業と、スキルアップの壁

運用監視オペレーターの主な業務は、システムの監視と障害発生時の一次対応です。具体的には、次のようなルーティンワークが中心になります。

■オペレーターの主な仕事内容:
・JP1やZabbixなど、監視ツールによるアラート監視
・障害発生時の手順書に従った対応(再起動やログの確認など)
・異常発生時の報告(メールや電話でのエスカレーション)

これらの業務は、完全にマニュアル通りに対応をすることが求められるため、判断力や技術力はほとんど不要です。

そのため、「手に職をつけたい」と思っていた人にとっては、スキルが身につかない現実とのギャップに直面することが多くあります。1年経っても「何も成長していない」と感じてしまう人も少なくありません。

スキルアップを目指すなら、「構築・設計」フェーズに関われるインフラエンジニアを目指すのが王道です。
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低い年収、頭打ちになる給与体系

運用監視オペレーターの将来性を不安視する声の多くには、給与が上がりにくいという点があります。

以下は、実際に求人票や、当社のキャリア支援に基づいた年収イメージです。

職種平均年収
運用監視オペレーター(未経験可)250~380万円
インフラエンジニア(構築経験あり)450~650万円
クラウドエンジニア(AWS経験者)600~800万円

また、初年度は未経験者としてのスタートであるため、給与が低いのは仕方ないとも言えますが、監視業務のみを続けていても、給与が大きく上がることはありません

監視オペレーターの給与が上がらない大きな理由は、「技術スキルが、ほとんど必要とされない」ためであり、技術トレンドに触れる機会などが少ない職種とも言えます。

当社が過去にご支援した方の中にも「3年監視を続けて、月給が1万円も上がっていない」、「10年監視をやっている先輩の給与が、自分の給与とほぼ変わらなかった」など嘆かれていた方もいらっしゃいました。

年収アップを目指すなら、2年以内のステップアップを前提としたキャリア設計が重要です。

24/365シフト制による心身の負担、ワークライフバランス確保の難しさ

監視オペレーターの多くは、24時間365日(24/365)のシフト制で働く必要があります。一般的な勤務形態としては、「日勤 → 夜勤 → 明け休み」のローテーションの繰り返しです。

■24/365シフト勤務の大変なこと:
・睡眠の質が下がる(交代勤務による体調の乱れ)
・家族や友人との予定が合わない、孤独感を感じる
・土日出勤や年末年始勤務などによる、ストレス
・体調を崩しやすく、慢性的な疲労感を感じる

実際、転職支援の面談でも「夜勤がつらくて辞めたい」、「結婚する、子供が産まれるので、夜勤が続けられない」という声は非常に多く、30代以降までこの働き方を続けるのは厳しいというのが現場の実感です。

「オペレーター」から「エンジニア」へのキャリアアップの厳しさ

最大の課題は、「運用監視オペレーター=エンジニア」ではないという現実です。

求人市場では、「オペレーター」はエンジニアと同列に評価されないことが多く、転職活動では「履歴書や職務経歴書に書けることが少ない」、「障害対応経験として扱われなかった」といった壁にぶつかる方もいます。

そのため、「未経験OKの求人だったから」入社したものの、キャリアアップの道筋が明確にならないまま時間だけが経ってしまうケースも多発しています。

転職面談でも、「監視オペレーターを3年やり続けたけど、将来が見えない」といった不安を打ち明ける方は非常に多いです。

将来を見据えるなら、入社1年目から「監視オペレーターの次のキャリア」を意識することが重要です。

年齢を重ねると、仕事がなくなるリスク

運用監視オペレーターの仕事は、マニュアルに沿ったアラート対応など、定型作業が中心です。定型作業は高度な専門知識やスキル、判断力などを必要としないことが多く、比較的短期間の研修で習得できます。

そのため、企業側はコストが低い若手人材を優先して採用する傾向があります。特に大規模な監視センターなどでは、人件費削減の観点から若手比率が高くなりやすく、年齢を重ねるごとに継続が難しくなることもあります。

転職相談の実例として、40代で転職活動をされた方は「監視経験は評価されず、書類選考でほとんど落ちている、自信もなくしている」と語っていました。これは年齢に見合った専門スキルがない、と見なされてしまうためです。

このように、スキルアップやキャリアアップをせずに、長年同じ業務を続けていると、年齢とともに働き口や配属先が急激に減少し、再就職や仕事の継続が困難になるリスクが高まっていきます。

しかし、早い段階でスキルアップを始めれば、40代からでも十分キャリアチェンジは可能です。将来を見据えて、できるだけ早い段階で次のステップを計画することが重要です。

まとめ:現状にモヤモヤしているなら、動き出すタイミング

監視オペレーターという仕事には、IT業界への入り口としての価値があります。一方で、監視の仕事にとどまり続けることには、以下のようなリスクもあります。

■監視オペレーターにとどまり続けることのリスク、まとめ:
・スキルが身につかず、転職市場で評価されにくい
・年収が上がらず、生活の余裕がなかなか持てない
・夜勤や不規則勤務による心身の消耗
・長く続くと、キャリアの選択肢が狭くなる

「監視オペレーター やめとけ」と言われるのは、上記のような「見えにくい壁」があるためと言えます。

一方で、監視からの卒業は、今からでも遅くはありません。構築スキルを学び、キャリアの軸を見つけることで、将来的にクラウドやセキュリティ、SREなどの成長分野への道も開かれていきます。

また当社では、監視オペレーターからの無料キャリア相談・転職相談を行っております。スキルチェックやキャリア設計の相談から求人紹介など、ご相談を希望の方は、以下リンクからお申込みください。

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運用監視オペレーターから目指せる!主要なキャリアパス

運用監視オペレーターは、IT業界の入り口として未経験から挑戦できる職種ですが、将来性や収入面での課題を踏まえると、「このままでは不安」と感じる方も多いでしょう。

ここでは、運用監視業務で培った基礎知識や経験を活かしつつ、キャリアの幅を広げられる主要な職種を具体的に紹介します。いずれも市場価値が高く、長期的なキャリア形成が可能な選択肢です。

■運用監視オペレーターの主要なキャリアパス:
・インフラエンジニア(サーバー・ネットワーク構築運用)
・クラウドエンジニア(AWS/Azure/GCP専門)
・セキュリティエンジニア
・SRE(Site Reliability Engineer)
・その他(ITコンサルタント、プロジェクトマネージャーなど)

インフラエンジニア(サーバー・ネットワーク構築運用)

業務内容(インフラエンジニア)

・サーバー(Linux/Windows)の構築、設定、運用管理
・ネットワーク機器(ルーター、スイッチ、ファイアウォール)の設定や保守
・障害対応、性能改善、セキュリティ対策

■関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容をわかりやすく、具体的に解説

必要なスキル・資格

・Linuxコマンドやネットワーク基礎(TCP/IP、DNS、ルーティング)
・資格例:CCNA、LPIC-1〜2、LinuCレベル1〜2

■関連記事:【初心者、未経験者、独学可】CCNAのおすすめ勉強方法
■関連記事:【独学でも合格!】LPIC level1の効率的な勉強方法、参考書、勉強時間などを説明

キャリアパス

・初級:構築・運用担当
・中級:設計や要件定義を担当する上流工程
・上級:プロジェクトリーダー、ITアーキテクト

■関連記事:インフラエンジニアの年収はいくら?年齢・経験別の相場、年収の上げ方

将来性

オンプレ環境からクラウドへの移行期にあり、両方の知識を持つ人材は重宝されます。

また、監視経験を土台に、構築スキルを習得すれば短期間で転職可能です。具体的には、早い方であれば、半年~1年程度で次のステップに進む方も多いです。

■関連記事:インフラエンジニアの将来性は?AI時代に必要とされるキャリアとは

【転職成功事例】監視オペレーターからインフラエンジニアへ:28歳 男性

前職運用監視オペレーター(2年)
学習内容Linux・ネットワークの基礎学習、自宅PCでのLinux環境構築
取得資格LPIC-1、CCNA
転職後Linuxサーバーの構築・運用エンジニアとして転職成功
年収320万→440万(120万円アップ)

上記事例は、監視業務でなんとなく触っていたLinuxコマンドが、構築業務では必須スキルだと分かり、熱心に学習された結果、ステップアップ転職を実現されています。

また年収が上がっただけでなく、希望していた構築業務に携われていることにやりがいを感じていらっしゃいます。

クラウドエンジニア(AWS/Azure/GCP専門)

クラウドエンジニアの需要の高まり

企業のITインフラは急速にクラウドへ移行しており、AWS・Azure・GCPの専門スキルを持つエンジニアは慢性的に不足しています。

求められるスキルセット

・クラウド環境構築(EC2、VPC、IAMなど)
・IaC(Infrastructure as Code)のツール(Terraform、CloudFormation)
・セキュリティ設定、コスト最適化

■関連記事:インフラエンジニアがAWSを学ぶべき理由と勉強法、未経験からのクラウド転職

資格例

・AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)
・Microsoft Azure Administrator(AZ-104)
・Google Cloud Professional Cloud Architect

■関連記事:【未経験から目指す】クラウドエンジニアへの勉強ロードマップとおすすめ資格

キャリアパス

・初級:クラウド導入・設定業務
・中級:設計、運用改善、自動化
・上級:クラウドアーキテクト、DevOpsエンジニア

将来性

クラウド市場は今後も拡大が見込まれ、年収も高水準(600万円以上)が期待できます。監視経験を含めたインフラエンジニア経験とクラウド知識を組み合わせることで、即戦力化が可能です。

■関連記事:未経験からクラウドエンジニアは難しい?目指すためのロードマップ

【転職成功事例】監視オペレーターからクラウドエンジニアへ:30歳 男性

前職運用監視オペレーター(2年半)
学習内容AWS無料枠でのWebサーバー構築、Python
取得資格LPIC-2、CCNA、AWS SAA、Python3エンジニア認定基礎試験
転職後クラウドエンジニアとして転職成功
年収350万→520万(170万円アップ)

上記の事例は、監視業務で身につけたシステムの全体像把握能力を活かしつつ、クラウドの知識を組み合わせることで、短期間でステップアップ転職を実現されています。

また年収も上がり、強い興味を持っていたクラウド業務に携われるようになったことに、強いやりがいを感じていらっしゃいます。

セキュリティエンジニア

専門性と将来性(セキュリティエンジニア)

デジタル化の加速、サイバー攻撃の高度化に伴い、セキュリティ対策は全業界で必須課題です。

セキュリティ領域は「防御」と「攻撃(ペネトレーションテスト)」、「法規制対応」と多岐に渡り、深い専門性が求められ、長期的な需要が見込まれます。

業務内容

・ネットワークやサーバーの脆弱性診断
・侵入検知・防御システムの運用
・セキュリティポリシー策定、社内セキュリティ教育

必要なスキル・資格

・TCP/IPや暗号化技術の理解
・セキュリティ系資格(情報処理安全確保支援士、CISSP、CEH)
・インシデント対応、フォレンジック調査経験

キャリアパス

・初級:SOC(Security Operation Center)オペレーター
・中級:セキュリティアナリスト
・上級:セキュリティアーキテクト、コンサルタント

将来性

監視オペレーター経験者は障害検知やログ監視の基礎があるため、SOC業務に適性が高く、その後専門性を深めやすい傾向があります。

セキュリティ領域の年収相場として、中級者は500~800万円以上であり、上級の専門職になると1000万円以上が見込まれます。

SRE(Site Reliability Engineer)

SREの役割、特徴

SREはGoogleが提唱した職種で、システムの安定稼働と自動化を目的とし、開発と運用の橋渡し(開発と運用のバランスを取る)役を担っていくエンジニアです。

クラウド移行の加速や、マイクロサービス化に伴う運用複雑化によって、需要が急成長しています。

業務内容

・インフラやアプリの監視、自動化
・デプロイパイプラインの構築(リリースエンジニアリング)
・SLA/SLO/SLIの策定と運用

必要なスキル

・プログラミング(Python、Goなど)
・クラウド環境の理解、IaCツール(Terraform、Kubernetes)
・CI/CDツール、分散システムの設計・障害調査

将来性

DevOps文化の浸透に伴い、SREの需要は拡大中。自動化やコード化のスキルを持つエンジニアは、年収700万円以上が狙え、シニアSREは年収1000万以上も可能です。

その他(プロジェクトマネージャー、ITコンサルタントなど)

プロジェクトマネージャー(PM)の特徴

・システム開発やインフラ構築の管理(スコープ・コスト・品質・リスク管理)
・チームマネジメント、ステークホルダー(顧客、ベンダー、経営層)との調整スキルが必須
・PMPや情報処理技術者試験(プロマネ)資格が有利
・年収は高水準(800万円以上も可)だが、経験年数や業界(金融など)でも差が大きい

ITコンサルタントの特徴

・業務改善やIT戦略立案(DX推進・クラウド移行戦略など)を支援
・技術知識に加え、業務理解と提案力が必要
・ITストラテジストなどの資格が有利
・年収は高水準(800万円以上も可)

PM、ITコンサルタントの将来性

AIやローコードツールの普及で下流工程が自動化され、上流スキルの価値が上昇しています。上流工程は技術+マネジメントの両面が求められ、経験と信頼が積み重なるほど市場価値が上がります。

また、PM→ITコンサルタント→経営層といったキャリアクロスも十分に狙えるキャリアパスを描けます。

まとめ:目指すキャリアで、将来は大きく変わる

監視オペレーターは、ITキャリアの出発点として価値がありますが、長期的な安定や高収入を望むなら、成長分野や上流工程へのステップアップが不可欠です。

■監視オペレーターからのステップアップ例:
・構築スキルを身につけて、インフラエンジニアへ
・クラウド資格取得で、需要急増中のクラウド分野へ
・セキュリティやSREで専門性を高める
・マネジメントやコンサルへキャリアの幅を広げる

行動を起こすなら、悩んでいる今、年齢が若い今が、ベストタイミングです。当社では監視オペレーターからのキャリアアップ転職成功実績が多数ありますので、キャリアに悩んでいる方はぜひ相談してください。

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監視オペレーター卒業を成功させるためのロードマップ

運用監視オペレーターからのキャリアチェンジは、勢いだけで動くよりも、計画的に準備を進める方が成功確率が高まります。

ここでは、転職支援現場で数多くの成功事例を見てきた経験をもとに、「今からできる具体的なステップ」を4段階に分けて解説します。

ステップ1:現状のスキルと経験を棚卸しする

まずは、自分が持っているスキルや経験を正確に把握しましょう。「監視業務しかやっていない」と思っている方でも、以下のような強みはすでに身についていることが多いです。

■監視オペレーター経験者のよくある強み:
・問題解決能力:アラート発生時に状況を判断し、迅速にエスカレーションできる
・システム全体像の把握:ネットワーク、サーバー、アプリの関係性を理解できる
・コミュニケーション能力:運用チームや開発チームとの連携経験
・基本的なIT知識:Linuxコマンドの利用経験、監視ツールの操作

スキルと経験の実践のやり方としては、おすすめは以下です。

■スキル・経験の棚卸しの実践ポイント:
1. 業務で関わったシステム構成や対応事例を時系列で書き出す
2. 対応した障害・改善事例を簡単に説明できるようにまとめる
3. どのスキルが他職種に転用できるかを整理する

この棚卸しが、後の職務経歴書作成や面接での強力な材料になります。

例として「アラート分析経験」→ 「クラウド監視(CloudWatch)に活かせる」、「エスカレーション手順の整備」→ 「インシデント対応プロセスの設計スキルに活かせる」など、経験スキルの転用において、採用側の納得を得やすくなります。

ステップ2:目指すキャリアに必要なスキルを明確にする

ゴールを決めずに動くと、学習が散らばり、余計に時間がかかってしまいます。目指す職種(例:インフラエンジニア、クラウドエンジニア、SREなど)を決め、その職種に必要なスキルを逆算しましょう。

資格取得はおすすめ(CCNA、LPIC、AWS認定などのロードマップ)

資格は、未経験分野の知識証明に非常に有効です。以下はおすすめの学習順序例です。

■おすすめ資格の順序例:
1. LPIC-1/LinuC-1:Linuxの基礎
2. CCNA:ネットワークの基礎
3. AWS認定 SAA:クラウド構築基礎

資格取得は目的ではなく手段ですが、履歴書・職務経歴書での説得力が大きく向上します。

未経験から学ぶべきプログラミング言語・ツール

インフラ・クラウド分野を目指す場合、以下も押さえていくがおすすめです。これらは、学習コストが比較的低く、実務で使う機会も多いため、転職時のアピール材料になります。

■インフラ・クラウド分野で学ぶべき言語、ツール:
・Linux:サーバー構築・運用の必須スキル、インフラエンジニアの基礎力となる
・Python:運用自動化やログ解析で活用度が高く、Webアプリ開発にも応用できる汎用性の高い言語
・Docker:コンテナ技術の基礎理解は、クラウドネイティブな開発・運用において不可欠
・Git:コードの変更履歴を管理し、チームでの共同作業を円滑に進めるための必須ツール

■関連記事:プログラミング言語を使えるインフラエンジニアは評価が高い!?おすすめ言語は?

ステップ3: 実践的な経験を積む方法

知識だけではなく、実務経験に近い形で手を動かすことが、面接での説得力を高めます。

既存業務で自動化・効率化を提案・実行する

現職でできる範囲の改善も、立派な経験です。例として、以下は「改善意識が高く、自ら動ける人材」として、面接での大きな評価につながります。

■現職でできる自動化、効率化の例:
・定型作業をシェルスクリプト化して、作業時間を短縮
・監視ツールのアラート設定を改善して、誤検知を減らす
・業務マニュアルを更新・整理して、新人教育を効率化

個人開発でのポートフォリオ作成

「自己学習」も実務寄りになればなるほど、面接での評価が狙えます。例として、以下は「自己学習を実務に近い形で実践している証拠」になり、面接での評価が大きく上がります。

■自己学習のアピール例:
・AWS無料枠でWebサーバーを構築し、アーキテクチャ図を作成
・Dockerを使った開発環境構築の手順を、GitHubで公開
・個人ブログで構築手順や学習記録を発信

ステップ4: 転職活動を有利に進める準備

スキルがある程度整ったら、転職活動の準備に移りますが、転職活動は準備で成否が大きく変わります。ここでは転職活動を有利に進める準備を説明します。

質の高い職務経歴書の作成ポイント

職務経歴書は採用担当者が最初に見る書類です。ゆえに、職務経歴書で差をつけることが重要です。

■職務経歴書作成のポイント:
・定量的な成果を盛り込む(例:アラート対応件数を月50件から30件に削減)
・職務内容と実績を分けて記載し、読みやすくする
・資格や学習中のスキルも明記して成長意欲をアピール

特に定量の成果は効果的です。例として、「ログ収集作業をシェルスクリプトで自動化し、年間200時間の工数削減を達成」、「 アラートの誤検知率を分析・見直しにより、月間アラートを50件から20件に削減」などは、採用企業の評価シートに記載されるレベルのアピールです。

数値化された成果は、「技術を業務改善に活かせる人材」としてもアピールができます。

IT専門の転職エージェントの活用

特に運用監視からの転職では、業務の棚卸しやアピール方法をエージェントと一緒に考えることで、成功率が大幅に上がります。例として、転職エージェントを活用すると、以下も無料で利用できます。

■転職エージェントを利用するメリット:
・キャリア相談:自分の市場価値や不足スキルを客観的に分析してもらえる
・面接対策:IT業界特有の質問への回答例を教えてもらえる
・求人紹介:一般には出てこない構築・クラウド案件が見つかる

当社も、無料でインフラエンジニア転職を支援中

当社でも「インフラエンジニア専門転職エージェント」として、スキル習得から転職成功まで一貫サポートしています。

「スキルや経験の棚卸が苦手」、「職務経歴書や面接対策のサポートが欲しい」、「キャリアの相談や求人紹介をして欲しい」など、転職支援を希望される方は、お気軽に以下からご相談ください。

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まとめ:あなたのキャリアは、自分で切り開ける

今、運用監視オペレーターとして働いているあなたには、すでにIT現場で培った貴重な経験があります。

その経験は決して無駄ではなく、インフラエンジニア、クラウドエンジニア、SRE、セキュリティエンジニアなどより専門性の高い職種へのステップアップに十分活かせます。

また、現状維持は一見リスクがないように見えますが、IT業界は変化が激しく、数年後には求められるスキルが大きく変わる可能性があります。何も行動しないことが、最大のリスクにもなりかねません。

実際に当社が転職支援した監視オペレーターの多くは、以下のようなステップ踏むことで、8割以上が半年〜1年以内に構築系やクラウド系エンジニアへの転職や、年収100万円以上アップなどの希望を実現しています。

■ステップアップのためのアクション例:
・現状のスキルと経験を棚卸し
・目指す職種と、必要スキルの習得
・実践的な経験(AWS構築、スクリプト作成など)
・質の高い職務経歴書の作成
 など

特にAWS認定ソリューションアーキテクトやLPIC/LinuCなどの資格取得、ポートフォリオでの成果可視化は、採用率を大きく押し上げます。

今すぐ行動を始めることが重要

運用監視オペレーターとして働き続けることに不安を感じているなら、今こそ行動を始める時です。

「まだ準備ができていないから、、」と先延ばしにすると、その間にライバルは着実に経験を積み、あなたの一歩先を進んでしまいます。

また、理想の働き方や年収を手に入れるには、「やりたいこと」を決めるだけでなく「求められるスキル」を身につけることが欠かせません。

独学も有効ですが、IT特化型の転職エージェントや学習支援サービスを活用することで、自己流よりも短期間で成果を出せます。

当社はこれまで、多くの監視オペレーター出身者が構築・クラウド・セキュリティ分野へキャリアアップするのをサポートしてきました。

その中で、間違いなく言えることは「行動する人から、未来が変わる」という事実です。

今こそあなたの経験を活かし、理想のキャリアを実現するチャンスです。学習計画作成から求人紹介、面接対策などの支援を希望される方は、インフラエンジニア専門の転職エージェントの当社にお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

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角田 壮史

株式会社ソリューションパートナー 代表取締役

未経験からベテランまで、ITインフラのキャリア支援に特化、経済産業省採択事業(インフラエンジニア育成プログラム)も担うキャリアアドバイザーです。 経済産業省ロゴ

主な実績

  • パーソルキャリア(旧インテリジェンス)在籍時、事業部MVP受賞あり
  • リクナビ提携エージェントとして、顧客満足度1位/サービス満足度1位/紹介求人満足度2位などの受賞歴あり リクナビ 顧客満足度1位ロゴ リクナビ 紹介求人満足度2位ロゴ
  • キャリアアドバイザー歴15年以上、700社以上のIT企業訪問、3,000名超のエンジニア支援実績
  • LPI (Linux Professional Institute) より、トレーニングパートナー(プラチナ:最上位)/ハイアリングパートナーとして公式認定 LPIトレーニングパートナープラチナロゴ LPIハイアリングパートナーロゴ

保有資格

国家資格キャリアコンサルタント、AWS-SAA、CCNA、LPIC-3(最上位)、LinuC-1

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