こんにちは、インフラ系エンジニア専門の転職エージェントの中の人です。
「インフラエンジニアってどんな仕事?」
「未経験やヘルプデスク・監視の経験からでも目指せるの?」
「年収や将来性は実際どうなの?」
こうした疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
インフラエンジニアは、サーバーやネットワーク、クラウドなど ITサービスの土台を支える重要な職種 です。未経験から挑戦できる入口も多く、さらに監視オペレーターやヘルプデスクからステップアップするキャリアパスも整っています。
一方で「運用・監視のままでは、年収が頭打ちになる、、」、「自動化・クラウド化で淘汰されるのでは?」と不安に思う声も少なくありません。
そこでこの記事では、以下を総合的に解説していきます。
■この記事でわかること:
・インフラエンジニアの仕事内容と、職種の全体像
・未経験・微経験から目指せる理由と、学習ロードマップ
・必要な資格ランキングと、効果的な組み合わせ
・キャリアパスと年収のリアルデータ
・実際の転職成功事例
「これからIT業界に入りたい方」も「監視やヘルプデスクからキャリアを広げたい方」も、この記事を読めば、 インフラエンジニアとしての第一歩から、キャリアアップまでの道筋 が明確になります。
「まずは話だけでも聞いてみたい」という方は、無料の個別相談からお気軽にお問い合わせください。
インフラエンジニアとは?
インフラエンジニアとは、サーバー・ネットワーク・クラウドなど、ITサービスの「基盤(インフラ)」を設計・構築・運用・保守するエンジニアのことです。
企業や社会のITシステムを安定して動かすために欠かせない存在であり、まさに 「ITの縁の下の力持ち」 といえるでしょう。

図のように、インフラエンジニアは大きく サーバーエンジニア/ネットワークエンジニア に分かれ、さらにクラウド・セキュリティ・データベースなど専門分野に広がります。
サーバーエンジニアとは?
サーバーエンジニアは、LinuxやWindows ServerといったOSを中心に、Webサーバーやデータベースなどの基盤を構築・運用する職種です。
■サーバーエンジニアの特徴:
・主に扱う技術:Linux(Ubuntu、RedHat)、Windows Server、Apache、MySQL、Zabbix など
・特徴:システムの「心臓部」を支える役割で、企業の業務システムやWebサービスを安定稼働させる
ネットワークエンジニアとは?
ネットワークエンジニアは、ルーターやスイッチを中心に、社内ネットワークやインターネット接続環境を設計・運用する職種です。
■ネットワークエンジニアの特徴:
・主に扱う技術:Cisco製品、ファイアウォール、VPN など
・特徴:システム同士や利用者を「つなぐ」仕事であり、セキュリティや安定性を守る重要な役
クラウド・セキュリティ・その他の職種
クラウドの普及に伴い、AWSやAzureを扱うクラウドエンジニアの需要は急増しています。
また、セキュリティエンジニアはSOC(セキュリティオペレーションセンター)や脆弱性診断、SRE(Site Reliability Engineer)はインフラの自動化など、キャリアの選択肢は広がり続けています。
このように、インフラエンジニアは 入口は共通でも、経験を積むごとに多彩な専門職に分かれるキャリアの広がり があるのが特徴です。
インフラエンジニアが未経験から目指せる理由
インフラエンジニアは、IT業界の中でも 未経験から挑戦しやすい職種 です。
また、すでにヘルプデスクや監視オペレーターなどの経験がある「微経験者」は、その基礎を活かして短期間でステップアップすることが可能です。
完全未経験からの入口
インフラエンジニアは、他のIT職種に比べて 未経験者を受け入れる仕組みが整っている職種 です。
特に運用・監視ポジションはマニュアルや手順書が整備されており、専門知識がゼロでも少しずつ経験を積みながら成長していけるのが大きな特徴です。
IT業界全体の人手不足
経済産業省の調査によると、2030年には最大79万人のIT人材が不足すると予測されています。
特にクラウドやセキュリティ分野のニーズは急増しており、「育成前提で未経験を採用する」求人が数多く存在 しています。
初期キャリアとしての「運用・監視ポジション」
企業が未経験者を採用する際、多くの場合は「監視」や「運用保守」といったポジションからスタートします。
■運用・監視ポジションの主な仕事:
・サーバーやネットワークの死活監視
・アラート対応と一次切り分け
・バックアップやログ収集などの定常業務
こうした業務はマニュアルや手順書が整っているため、未経験でも比較的取り組みやすいのが特徴です。
微経験(ヘルプデスク・監視)からのステップアップ
すでにIT現場に関わる経験がある方(例:ヘルプデスク、監視オペレーター)は、完全未経験者よりも有利にキャリアアップを狙えます。
■微経験(ヘルプデスク・監視)からのステップアップ:
・障害報告やエスカレーションの経験がある
・IT用語やネットワーク機器に慣れている
・チーム体制でのオペレーション経験がある
こうした土台があることで、半年以内に構築エンジニアやクラウド案件に進めるケース も珍しくありません。
特に監視業務から、構築エンジニアに進む流れは王道です。「現場を知っている」こと自体が転職市場で評価されます。
監視オペレーターやヘルプデスクからのキャリアアップについては、詳しくは「監視オペレーターからのキャリアアップ」で解説しています。
他職種(Web系開発など)との比較
インフラエンジニアは「入口が広い」という点で、Web系やアプリ開発系と比べても IT未経験から挑戦しやすい職種 です。
項目 | インフラエンジニア | Web開発エンジニア | アプリ開発エンジニア |
求人数 | 多い(監視・運用からの入口豊富) | 中程度 | 中程度 |
必要スキル | Linuxコマンド、ネットワーク基礎からOK | プログラミング言語の習得が必須 | プログラミング言語の習得が必須 |
IT未経験採用枠 | 広い | 狭い | 狭い |
キャリアパス | 監視→構築→設計/アーキテクト | 開発→リーダー/PM/アーキテクト | 開発→リーダー/PM/アーキテクト |
将来性 | クラウド・セキュリティで需要増 | AI・自動化により変化 | 競争激化 |
プログラミングが事前に必須となるWeb系・アプリ系に比べ、Linuxやネットワークの基礎から学びやすいインフラエンジニアは参入ハードルが低い のが大きな特徴です。
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアの業務範囲は、企業のITシステムを安定稼働させるための 要件定義から監視・運用まで幅広いフェーズ にわたります。



図のように、インフラエンジニアはプロジェクトの上流から下流まで関わる機会があり、経験やスキルに応じて担当する領域が広がっていきます。
要件定義・設計(顧客ヒアリング、要件定義書作成)
最初の工程では、顧客のニーズや課題をヒアリングし、システムに必要な要件を整理します。
■要件定義・設計の内容:
・顧客の業務フローや課題をヒアリング
・必要なサーバー台数やネットワーク規模を見積もり
・要件定義書・基本設計書の作成
未経験者がいきなり携わることは少ないですが、経験を積めば 「技術だけでなく、ビジネス理解も必要」 となる領域です。
構築(サーバー・ネットワーク機器の設定/クラウド環境構築)
要件と設計をもとに、実際にシステムを構築していく工程です。
■構築の内容:
・LinuxやWindowsサーバーの構築・設定
・ネットワーク機器(ルーター、スイッチ、ファイアウォール)の設定
・AWSやAzureなどクラウド環境の構築(VPC、EC2、IAM設定など)
構築は、多くのエンジニアが目指す「技術的にやりがいのあるフェーズ」であり、監視や運用からステップアップして最初に目指すキャリア です。
運用・保守(定常運用、改善提案)
運用保守は、システムを安定稼働させるための継続的な業務です。
■運用・保守の内容:
・定期的なバックアップやセキュリティパッチ適用
・障害発生時の切り分けと復旧対応
・稼働状況をモニタリングして改善提案
単調な「作業」にとどまるのではなく、「改善提案」や「自動化」までできるエンジニアは、市場で高く評価されます。
補足:
監視業務は「運用・保守の一部」として扱われることもあります。応募する際は業務範囲を事前に確認しておきましょう。
監視・サポート(アラート対応、一次切り分け)
24時間365日体制でシステムを監視し、異常が発生した際に一次対応を行います。
■監視・サポートの内容:
・監視ツール(Zabbix、Nagiosなど)で稼働状況を確認
・アラート発生時に原因を切り分け、必要に応じて上位担当へエスカレーション
・ユーザーからの問い合わせ対応(ヘルプデスク的業務を含む場合もあり)
未経験者が最初に携わることの多い領域であり、ここから 構築や設計へとキャリアを広げていく入口 となります。
補足:
一般的に「監視=画面を見て、異常を検知」、「運用保守=実際にサーバーを触る」と考えると、違いがイメージしやすいです。しかし、現場によって業務内容は異なるため、求人票の確認も大切です。
インフラエンジニアに必要なスキルと学習ロードマップ
インフラエンジニアを目指すうえで大切なのは、やみくもに勉強するのではなく、必要なスキルを体系的に学んでいくことです。
具体的には、まず Linuxやネットワークといった基礎スキル を押さえ、そのうえで 資格学習やクラウドの知識 を積み上げるのが王道ルートになります。
ここでは、未経験・微経験からインフラエンジニアを目指す方に向けて、「どんなスキルが必要なのか」、「そのスキルをどう学んでいけばよいのか」をセットで解説していきます。
■インフラエンジニアの学習ロードマップ:
・ステップ1:Linux・ネットワーク基礎(微経験者は復習からでOK)
・ステップ2:資格学習(LPIC/CCNA)
・ステップ3:クラウド(AWS SAA)
・ステップ4:演習環境で手を動かす
・ステップ5:転職活動の実践
ステップ1:Linux・ネットワーク基礎(微経験者は復習からでOK)
インフラの土台となるのが Linuxコマンドとネットワーク基礎 です。まずは「ls」、「cd」、「vi」などの基本コマンド操作や、TCP/IP・DNS・ルーティングの理解を固めましょう。
■Linux・ネットワーク基礎:
・Linux入門書やオンライン教材(Udemy、Ping-tの無料範囲など)
・ネットワーク基礎書籍(スッキリわかるシリーズなど)
未経験者向けアドバイス:
最初は「黒い画面(CUI)に慣れる」ことが大切です。写経のようにコマンドを入力して動作を確認すると理解が進みます。
微経験者向けアドバイス:
すでに監視業務でログ確認やpingなどを触ったことがある場合は、「仕組みを説明できるか」を意識しましょう。面接では「実務で何を理解していたか」を問われます。
ステップ2:資格学習(LPIC/CCNA)
基礎を学んだら、次は 資格で知識を体系化 しましょう。
■資格学習(LPIC/CCNA):
・Linux系:LPIC-1 または LinuC-1
・ネットワーク系:CCNA
これらは「未経験でも学習可能で、求人票でも評価される」鉄板資格です。
未経験者向けアドバイス:
教材(問題集)は「白本(LPIC)」や「黒本(CCNA)」+Ping-t(問題演習サイト)などがおすすめです。目安は1日1〜2時間学習で、2〜4ヶ月を想定するとよいでしょう。
微経験者向けアドバイス:
すでにサーバーやネットワークに少し触れているなら、演習問題を多めに解き、「実務でどう役立つか」をイメージ しながら、体系的に学ぶと効率的です。
ステップ3:クラウド(AWS SAA)
現在のインフラ市場で必須となるのが クラウドスキル です。特にAWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)は、クラウドエンジニアを目指す登竜門資格です。
■クラウド(AWS SAA)の学習:
・Udemyや公式模擬試験で体系的に理解
・AWS無料枠を活用して、EC2やVPCなどを構築
未経験者向けアドバイス:
「用語に慣れること」が最初のハードルです。特にVPCやIAMなどの概念は図解で理解しましょう。AWS SAA取得を目指すなら、目安は1日1〜2時間学習で、2〜4ヶ月を想定するとよいでしょう。
微経験者向けアドバイス:
既存業務でオンプレを経験しているなら「オンプレ→クラウドでどう変わるか」を意識して学ぶと、転職面接で差別化できます。
ステップ4:演習環境で手を動かす
資格勉強だけでなく、実際に手を動かすことがスキル定着とアピールの近道です。以下例のような、小さな取組みでOKです。
■演習環境で手を動かす例:
・自宅PCにLinuxをインストールして、基本操作を試す
・AWS無料枠でWebサーバーを構築し、動かしてみる
・学習ノートに手順をまとめておく
この演習環境で手を動かした経験が「実務経験」として評価されるわけではありません。
しかし、「自分で環境を作ってみた」、「やってみて面白かった」 と語れることが、未経験者にとって非常に大きなアピールポイントになります。
企業が評価しているのは「経験の有無」そのものではなく、以下のような姿勢です。「伸びしろ」と「学ぶ姿勢」が伝われば、十分に評価されます。
■企業が見ているポイント(姿勢):
・自分で手を動かして学ぼうとしたか
・学んだことを自分の言葉で語れるか
・モチベーションや好奇心を持っているか
日々の学習ノートやスクリーンショットでも、学ぶ姿勢を証明する十分な「証拠」です。大切なのは高品質なアウトプットよりも「やった事実」です。
未経験者向けアドバイス:
最初は「うまくいかない」ことが普通です。しかし「失敗や試行錯誤は、立派な学習経験として評価」されます。
微経験者向けアドバイス:
監視やヘルプデスクで関わった内容を、自分で小規模に再現してみると理解が深まり、面接で「現場理解がある」と示しやすくなります。
さらに詳しい学習ステップや教材の選び方は、関連記事「インフラエンジニアの勉強方法と順番」で解説しています。
ステップ5:転職活動の実践
資格学習と演習を通じて基礎が身についたら、いよいよ 転職活動に挑戦 する段階です。
このステップでは「実務未経験だから不安」という方でも、どのようにアピールすれば評価されるかを整理しておきましょう。
■転職活動の流れ:
・職務経歴書・履歴書の作成
→ 資格や演習経験を「学習実績」として明記する。
・応募・面接
→ 「なぜインフラエンジニアを目指すのか」、「どんな学習をしてきたか」を一貫性を持って説明する。
・内定・入社準備
→ 入社後のキャリアステップを見据えて、追加の資格やスキルアップ計画を立てておく。
また、以下に面接アピールの極意や、面接官が聞きたいチェックポイントを案内します。
■未経験者向け 面接アピールの極意:
・具体性が命:
→「AWSでEC2を立ち上げ、Linuxの〜コマンドを使って、〜を確認しました」と具体的に語る。
・完璧は不要:
→未経験歓迎求人はポテンシャルを見ている。学習意欲と成長意欲を前面に出すのが大事。
・キャリアプランを語る:
→「監視からスタートし、2年後には構築業務に携わりたい」という現実的なプランは高評価。
■よくある失敗と改善例:
・よくある失敗:
「安定していそうだからインフラを選びました」だけで終わってしまう回答。
→「受け身な印象」となり、熱意が伝わりにくくなります
・改善例:
安定していそうだからインフラに興味を持ちました。その後、「実際にLinuxを自宅で触ってみると面白く感じ、もっと深く学びたいと思いました」。
→このように、学習行動とセットで語ると説得力が高まります。
■微経験者向け 面接アピールの極意:
・経験の意味づけ:
→「監視業務で〜のログを日常的に確認していたため、障害時の切り分けの重要性を学びました」と、経験から得た気づきをセットで話す。
・差別化:「実務で触ったオンプレ環境を、AWSで再現してみました」で、自走力と応用力を証明する。
■ 面接官が聞きたい「4つのポイント」チェックリスト:
・志望動機: 「なぜインフラエンジニアなのか?」
・学習内容: 「何を(どの教材で)学んだか?」
・実践経験: 「学んで、何を実際に作ってみたか?」
・成長意欲: 「今後、どうスキルを高め、会社に貢献したいか?」
ステップ5は、「学習を転職活動でどう伝えるか」を整理する段階です。
実務経験が浅くても、学習したことを整理し、資格+演習+学習姿勢 をセットで示せば、未経験からの挑戦は十分に成功可能です。
インフラエンジニアを目指すための学習ステップを順番に進めれば、未経験からでも十分にキャリアを築くことが可能です。
ただし、せっかく努力しても、「求人選び」を間違えてしまうとキャリアが止まってしまうリスクがあります。以下からは、未経験者が失敗しやすいパターンを解説していきます。
■関連記事:【採用担当視点で説明】インフラエンジニア志望動機:未経験でも内定が取れる例文と書き方
未経験者が失敗しやすい転職パターン
「未経験歓迎」と書かれた求人でも、実際に入社してみると後悔するケースは少なくありません。特に以下のような環境は、注意が必要です。
■未経験者が失敗しやすい転職パターン:
・監視業務だけで数年が経過し、構築に進めない
・研修がなく、現場で放置されて挫折してしまう
・夜勤や残業が過多で、学習時間が確保できない
・一人常駐の派遣企業に配属され、相談相手がいない
・家電量販店や携帯販売など、ITとは関係ない仕事に回される
こうした環境に入ってしまうと、「キャリアが進まない」、「思っていた仕事と違う」 と感じやすくなります。
求人票だけでは判断できない部分も多いため、面接でキャリアパスを確認すること、そして内部情報に詳しい転職エージェントを活用することが大切です。
詳しくは関連記事の「インフラエンジニア転職で失敗しないために!未経験が注意すべき求人の特徴」で解説しています。
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インフラエンジニアに必要な資格ランキング
インフラエンジニアを目指すうえで、資格は「学習の道しるべ」として非常に役立ちます。
ここでは人気や重要性によるランキングではなく、学習の優先順位という観点からご紹介します。
■優先度の目安:
・最優先(未経験〜微経験向け):Linux系(LPIC/LinuC)、ネットワーク系(CCNA)
・次のステップ:クラウド系(AWS SAAなど)、応用的なクラウド資格(Azure/GCP)
・キャリアアップ段階:セキュリティ資格(情報処理安全確保支援士、CISSPなど)
このように「最初にどこから学ぶべきか」を押さえておけば、学習の優先順位に迷わず進めます。
資格マップも、あわせてご覧ください



上記の資格マップでは、インフラエンジニアに必要な資格を分野ごとに整理しています。「どの分野に強みを作るか」、「次にどの資格を狙うか」を視覚的に理解できるため、学習計画を立てる際に便利です。
LPIC/LinuC(Linux技術者認定資格)
Linuxはインフラエンジニアの必須スキルです。サーバー構築やクラウド環境でも広く利用されているため、最初に学ぶOSとして最適です。
■LPIC/LinuC(Linux技術者認定資格):
・対象レベル:未経験者〜中級者
・代表資格:LPIC-1/LinuC-1(基礎)、LPIC-2/LinuC-2(応用)
・学習時間目安:LPIC-1/LinuC-1は、130〜180時間
・評価ポイント:Linuxコマンド、ユーザー管理、ネットワーク設定、セキュリティ基礎
未経験者向けアドバイス
Linux環境を自宅PCや仮想環境で触りながら学ぶのがおすすめです。試験勉強と「手を動かす」演習を並行すると理解が深まります。
微経験者向けアドバイス
監視や運用でLinuxを少し触った経験があるなら、「体系的に学ぶ」、「自分の経験を理論で裏付ける」つもりで学ぶと、面接で説得力を持たせられます。
LPICの勉強法については、「LPIC-1勉強法まとめ」や「LPICのおすすめ参考書:レベル別(1・2・3)と独学の勉強法」をお読みください。
■関連記事:LPICとLinuCはどっちがいい?選び方を徹底比較
CCNA/CCNP(Cisco認定資格)
ネットワークはインフラのもう一つの柱です。特にCCNAは「インフラエンジニアを目指すなら、必須」といえるほどの定番資格です。
■CCNA/CCNP(Cisco認定資格):
・対象レベル:未経験者〜中級者(CCNA)、経験者〜上級者(CCNP)
・代表資格:CCNA(基礎)、CCNP ENCOR/ENARSI(中級)
・学習時間目安:CCNAで 200〜300時間、CCNPは 400時間以上
・評価ポイント:TCP/IP、ルーティング、スイッチング、セキュリティ
未経験者向けアドバイス
まずはCCNAを狙いましょう。Ping-tなどの演習サイトを活用すると効率的です。
微経験者向けアドバイス
「監視でアラートを見ていた」、「保守でネットワーク障害に立ち会った」といった経験がある人は、CCNAの学習と経験を結びつけて語れるように準備すると、面接評価が上がります。
注意点
CCNPは、CCNAで基礎を固めた後、構築や設計フェーズにステップアップしたい時に狙う資格です。
未経験者がいきなり挑戦するのはオーバースペックなので、まずはCCNAで基礎固めをした上で、次のキャリア段階で取得を検討しましょう。
■関連記事:【初心者、未経験者、独学可】CCNAのおすすめ勉強方法
■関連記事:CCNAとLPICを徹底比較、どっちを取るべき?難易度と順番を解説
AWS認定(クラウド系資格)
クラウド市場は拡大を続けており、クラウドスキルはインフラエンジニアの必須項目です。その中でもAWS認定資格は国内外で評価が高く、転職市場での武器になります。
■AWS認定(クラウド系資格):
・対象レベル:未経験者〜上級者まで幅広く対応
・代表資格:
→AWS認定クラウドプラクティショナー(入門)
→AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA:登竜門)
→AWS認定SysOpsアドミニストレーター(運用寄り)
→AWS認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル(SAP:上級)
・学習時間目安:SAAで 150〜250時間
未経験者向けアドバイス
まずはSAA取得を目指しましょう。AWS無料枠でEC2やVPCを触ってみると、用語理解が一気に進みます。
微経験者向けアドバイス
オンプレ経験があるなら「オンプレではこうだったが、AWSではこう変わる」と比較できるようにしておくと、面接での説得力が高まります。
■関連記事:AWS SAAの勉強時間はどれくらい?未経験から合格する勉強法・ロードマップ
■関連記事:LPIC・CCNA・AWSどれから取る?未経験インフラエンジニアの最適資格ロードマップ
Azure/GCP(クラウド資格)
クラウドはAWSがシェアNo.1ですが、AzureやGCPの求人も増えています。特に外資系や大手企業では、マルチクラウド人材が重宝されるため、余力があればプラスで取得を検討しましょう。
■Azure/GCP(クラウド資格):
・代表資格:
→Microsoft Azure Administrator(AZ-104)
→Google Cloud Professional Cloud Architect
・学習時間目安:150〜200時間
未経験者向けアドバイス
まずはAWSに集中し、基礎を固めてからAzureやGCPに広げるのがおすすめです。
微経験者向けアドバイス
外資系やマルチクラウド案件を目指す場合は、早めにAzureやGCPを押さえると強みになります。
■関連記事:クラウドエンジニアに必要な資格一覧と取得順番:未経験におすすめの学習ルート
セキュリティ資格
キャリアを進めていくと、セキュリティ領域の専門性が求められるケースも増えてきます。
特にSOCやセキュリティエンジニアを目指す場合、資格取得は大きなアピールポイントになります。
■セキュリティ資格:
・代表資格:CompTIA Security+、CEH、情報処理安全確保支援士、CISSPなど
・対象レベル:中級〜上級
・評価ポイント:セキュリティ設計、脆弱性診断、インシデント対応
セキュリティ資格はすぐに必要ではありませんが、キャリアアップのタイミングで取得を検討するとよいでしょう。
セキュリティ資格は「Security+ → 支援士 → CISSP」が王道の流れです。CEH(認定ホワイトハッカー)は、興味や専門性に応じて、補助的に追加するとよいでしょう。
資格の組み合わせで広がるキャリア
資格は1つだけでも武器になりますが、複数を組み合わせることで相乗効果が生まれます。
特に未経験~微経験者は、サーバー・ネットワーク・クラウドの基礎を「3点セット」で学ぶと、クラウド移行や構築案件で、戦力候補として評価されやすくなります。
■資格の組み合わせ例:
・LPIC-1 × CCNA
→ サーバー・ネットワーク両方に触れることができ、インフラ基盤を幅広く理解できる。
・LPIC-1 × CCNA × AWS SAA
→クラウドエンジニアになるためのスキルセットとして、高い評価。
・LPIC-2 × AWS SAA × Azure
→ マルチクラウド時代に対応可能なスキルセットとして高評価。
・AWS SAA × 情報処理安全確保支援士
→ クラウド+セキュリティの組み合わせは需要が急増中。
注意点:
クラウドエンジニアは、実務上でLinuxも触れないとクラウド構築が難しいため、AWS×CCNAだけだと不十分になることが多くあります。クラウドキャリアはLinuxも押さえることが必須です。
■関連記事:未経験からインフラエンジニアへ:資格ロードマップと学習順番
■関連記事:インフラエンジニア資格の難易度ランキング:合格率・勉強時間などで比較
インフラエンジニアのキャリアパスと年収
インフラエンジニアのキャリアは、「どこまでスキルを積み上げるか」によって大きく年収が変わります。
以下の図(年収ピラミッド)を見てもわかるように、監視・運用の入口からスタートし、構築・設計・クラウド・セキュリティといった上流へ進むことで、キャリアと収入の両方を伸ばせます。



補足:
ここで紹介する内容は、実際の転職市場・求人データをもとに整理しています。
必ずしも全員が同じペースで昇進・昇給できるわけではありませんが、「努力すればどこまで伸びられるか」 を理解する参考となります。
20代・30代・40代のキャリア事例
インフラエンジニアは、年齢やキャリアのタイミングによって到達できるポジションが変わります。ここでは代表的な3つの事例を紹介します。
■ 20代:未経験入社 → 構築エンジニアへ
・ステップ:監視オペレーター → サーバー・ネットワーク構築
・資格例:LPIC-1、CCNA
・年収目安:300〜350万円 → 420〜450万円
→「若さ」と「ポテンシャル」で採用されやすい年代です。監視や運用から入っても、2〜3年で構築案件へ進めば年収も一気に伸びます。
■ 30代:運用保守経験あり → クラウド・セキュリティへ
・ステップ:運用保守 → クラウド構築/SOC(セキュリティ運用)
・資格例:AWS SAA、Azure AZ-104、情報処理安全確保支援士
・年収目安:400〜450万円 → 500〜550万円
→「監視・運用だけで終わるリスク」が出始める年代です。クラウドやセキュリティ資格をプラス することで、市場価値を維持・向上できます。
■ 40代:設計・マネジメント層
・ステップ:設計・要件定義/プロジェクトマネージャー/クラウドアーキテクト
・資格例:AWS SAP、CISSP、PMPなど
・年収目安:650〜900万円以上
→「プレイヤー」としてのスキルだけでなく、チームを率いる経験や上流工程の知見 が求められます。転職市場でも「経験×マネジメント力」で高い評価を得られる層です。
※年収はあくまで一つの目安です。企業規模や地域、業種により前後します。
インフラエンジニアの将来性やAI時代のキャリアについては、関連記事「インフラエンジニアの将来性とキャリア戦略」をご覧ください。
厚生労働省 Job-Tag データで見る平均年収
厚生労働省「Job-Tag」の統計によると、インフラエンジニアを含む IT インフラ分野の平均年収は 752.6万円(令和6年調査)とされています。
また、ITSSレベル別にみると、キャリア段階ごとに年収レンジは大きく変化しています。
■ITレベル別の年収レンジ:
・レベル1〜2(構築・運用中心):420〜620万円
・レベル3(設計中心):450〜700万円
・レベル4(リーダーレベル):500〜780万円
・レベル5以上(アーキテクト/マネジメント):600〜950万円
公式データからも分かるように、年収は「どのフェーズまで担当できるか」で大きく変動します。
特に 構築・設計フェーズを経験するかどうかが、400万円台と600万円以上の分岐点 になっているのがポイントです。
一方で、実際の転職市場では、以下の傾向も強く見られます。
■転職市場の年収レンジ:
・運用・監視にとどまる場合:年収は300〜400万円台に集中
・構築・設計・クラウドに進む場合:年収500〜700万円台が一般的
・マネジメントやアーキテクトに進む場合:1000万円以上の水準も狙える
つまり、Job-Tag が示す公式な年収レンジは「キャリアを積んだ場合の到達点」を表し、未経験〜微経験者にとっては「上を目指すためのベンチマーク」 としての参考になります。
年収400万円と800万円の分岐点
インフラエンジニアの年収は、「どの業務を担当しているか」で大きく分かれます。
■年収分岐点の例:
・年収400万円層:定常運用・監視中心で、業務範囲が定型作業に限定されているポジション。
・年収800万円層:設計・構築・クラウド移行など「企業のIT基盤を根本から作る」業務。
分岐点は「改善や設計に踏み出せるかどうか」です。単なる作業者から一歩抜け出すことで、年収のカーブが大きく変わります。
キャリア別年収モデル
以下は、代表的なキャリアパスにおける年収モデルです。
キャリア | 主な業務 | 年収目安 | 必要スキル・資格 |
監視・運用 | アラート監視、障害一次対応 | 300〜400万円 | 基本的なIT知識、LPIC-1、CCNA(基礎) |
構築エンジニア | サーバー・NW構築、クラウド導入 | 450〜550万円 | LPIC-2、CCNA、AWS SAA |
設計エンジニア | 要件定義、設計、セキュリティ設計 | 500〜750万円 | LPIC-2/3、CCNP、情報処理安全確保支援士 |
クラウド・セキュリティ | AWS/Azure/GCP設計、SOC運用 | 550〜850万円 | AWS SAP、Azure上級、CISSP |
マネジメント層 | PM、アーキテクト、戦略立案 | 800〜1000万円以上 | PMP、CISSP、マネジメント経験 |
この表を見ればわかる通り、監視 → 運用 → 構築 → 設計/クラウド → マネジメント というルートが、収入とスキルを同時に伸ばす王道ルートです。
■キャリアパスと年収まとめ:
・20代は「監視から構築」へ、30代は「クラウド・セキュリティ」へ、40代は「設計・マネジメント」へ進むのが王道。
・年収400万と800万の分岐点は「作業者で終わるか、改善・設計に挑戦するか」。
・AI・自動化は脅威ではなく「活用する側」になれば大きな武器になる。
年収の相場観は、関連記事「インフラエンジニアの年収相場まとめ【未経験〜経験者・年代別】」でさらに詳しく解説しています。
インフラエンジニアの将来性
クラウドやAIの普及により「インフラエンジニアの仕事は将来なくなるのでは?」と不安に感じる方も多いかもしれません。
しかし実際には、ITサービスを支える基盤を担うインフラエンジニアの需要は引き続き高く、役割や求められるスキルが変化しているのが現状です。
ここでは、今後の需要動向や注目されるスキル、さらに「未経験者にとって挑戦する価値がある理由」を整理して説明します。
クラウド化で需要は拡大
クラウドサービスの普及により、オンプレミスからクラウドへの移行やハイブリッド環境の構築案件は今後も継続的に増えていきます。
特に AWS、Azure、GCP など主要クラウドの導入・運用を担えるエンジニアは引き続き不足しており、求人は安定的に拡大しています。
クラウドを学ぶことは、将来性のあるキャリアを作るための必須条件といえます。
■関連記事:インフラエンジニアがAWSを学ぶべき理由と勉強法
■関連記事:クラウドエンジニアとは?仕事内容・必要スキル・年収・向いている人を解説
AI・自動化で淘汰される業務と求められる業務
インフラエンジニアの仕事の中でも、AIや自動化の影響を大きく受ける領域があります。
特に 監視・定型作業・単純オペレーション は、AIOps(AIによる運用最適化)やRPAの導入により、自動化が急速に進んでいます。
「アラートを見て手順書通りに対応する」といった業務は、人が担う必要が徐々に減っていくでしょう。
一方で、自動化が進むほど求められるのは、仕組みを作る側のエンジニアです。
■今後も求められる業務:
・自動化ツールを設計・運用できるスキル(Ansible、Terraform などのIaCツール)
・クラウド環境でのセキュリティ・コスト最適化スキル
・AIや自動化システムの監視ルール設計や、チューニングスキル
つまり淘汰されるのは「定型作業のオペレーター」であり、成長するのは「仕組みを設計・改善できる人材」です。この変化を理解してスキルを積み重ねれば、将来性のあるキャリアを築くことができます。
詳細は関連記事の「インフラエンジニアの将来性はある?AI時代の需要・キャリアを徹底解説」をお読みください。
未経験からでも挑戦する価値がある理由
「AIや自動化で仕事がなくなるのでは?」と不安に感じる未経験者も少なくありません。
しかし実際には、監視や運用といった入口ポジションは変わらず豊富です。そこから クラウド・セキュリティへとステップアップすれば、需要はむしろ拡大 します。
■未経験でも挑戦する価値がある、その理由:
・初心者向けポジション(監視・運用)が豊富
・資格取得でスキルを「見える化」できる
・学習と実践次第で、2〜3年で構築・クラウドに進める
「将来性が不安だからやめとこう」ではなく、「将来性を作る行動を、今から取る」ことが大切です。
【成功事例】未経験・微経験からのエンジニア転職
インフラエンジニアは「未経験から挑戦しやすい、数少ないIT職種」とも言われますが、実際にどんな人がどのようにキャリアチェンジを果たしているのか気になる方も多いでしょう。
ここでは、未経験者・微経験者(監視オペレーター/ヘルプデスクなど)から転職に成功した事例を紹介します。
20代文系未経験からインフラエンジニアへ
■プロフィール:
・年齢:24歳
・前職:営業職(2年)
・IT経験:なし
■学習内容:
・LPIC-1(Linux基礎)を取得
・自宅PCでVirtualBoxを使ってLinuxサーバーを構築
■転職結果:
・中小SIer企業の構築運用部門に配属
・年収:350万円(転職後)
ポイント
未経験ながら「LPIC-1取得」、「Linuxを自宅で構築してみた」という学習姿勢が評価され、ポテンシャル採用で構築運用部門に配属されました。
文系出身でも「行動で示す」ことで突破できた、典型的かつ非常に多いタイプの成功事例です。
監視オペレータ―からインフラ構築エンジニアへ
■プロフィール:
・年齢:27歳
・前職:データセンターの監視オペレーター(2年)
・IT経験:監視業務のみ
■学習内容:
・LPIC-1、CCNAを取得
・学習内容をノートにまとめ、面接で提示
■転職結果:
・中堅SIerのサーバー構築部門に配属
・年収:300万円 → 420万円
ポイント:
監視オペ経験だけでは「スキル不足」と見なされがちですが、資格+演習を組み合わせて「構築に挑戦する姿勢」を見せたことで評価が上がりました。
採用担当者からは「資格だけでなく、本人の学習意欲が伝わった。いずれは後進育成も含めて、リーダーも任せたい人材」とコメントあり。
ヘルプデスク経験からクラウドエンジニアへ
■プロフィール:
・年齢:30歳
・前職:SES企業でヘルプデスク(PCキッティング・ユーザーサポート)
・IT経験:4年
■学習内容:
・LPIC-1にくわえ、CCNA、AWS SAAを取得
・AWS無料枠でEC2+VPC構築を実施
・学習内容をノートにまとめ、面接で提示
■転職結果:
・クラウド導入支援企業に採用
・担当業務:AWS環境の設計・導入サポート
・年収:350万円 → 460万円
ポイント:
ヘルプデスク経験だけではキャリアの頭打ち感がありましたが、クラウド資格+差別化できる学習成果を武器に、クラウドエンジニアとしてキャリアアップに成功しました。特にキャリアチェンジを強く目指した積極的な例です。
面接では「ヘルプデスクにもお客様から技術が求められてきている。スキルをもちあわせて市場価値を高めたい」というストーリーも高評価となり、技術+コミュニケーションの両面で評価されたケースです。
■未経験・微経験転職のまとめ:
・文系出身でも「学習姿勢+資格」で十分に突破可能
・監視オペレータ―からは、「資格+演習」で構築へジャンプアップが可能なことも
・ヘルプデスクからは「インフラ基礎資格+差別化」で市場価値が大幅アップ
いずれも共通しているのは、「小さくても具体的な学習行動」を積み重ね、それを自分の言葉で伝えたことです。
→インフラエンジニアの未経験転職については「未経験からインフラエンジニアになるには?後悔しない学習・資格・転職ステップ」が参考になります。
よくある質問(FAQ)
ここでは、インフラエンジニアを目指す方からいただく「よくある質問」をまとめました。
Q1. 文系出身で数学が苦手でも大丈夫ですか?
全く問題ありません。インフラエンジニアに必要なのは数学よりも、正確な作業や論理的な切り分け力です。文系出身で活躍する人も多数います。
Q2. 30代からでも未経験で転職できますか?
可能です。ただし20代に比べると未経験枠は狭くなり、現実的には30代前半までが中心です。
資格取得や演習経験で基礎力と意欲を示せば、監視や運用からスタートし、構築やクラウドへとステップアップする道が開けます。
Q3. インフラエンジニアは激務ですか?
現場次第です。監視(夜勤含む)や運用業務は残業少なめですが、構築や障害対応を担うポジションでは、繁忙期に残業が増えることがあります。
統計上はIT業界全体の平均残業時間は月17時間程度とされていますが、構築案件や炎上対応では40時間を超えるケースもあるのが実態です。
キャリアを積むと、スケジュール管理がしやすいポジション(日勤・設計中心)を選べるようになるため、働き方はコントロールがしやすくなります。
Q4. リモートワークは可能ですか?
キャリアの段階によります。監視やデータセンター常駐といった未経験の入口ポジションは、物理作業やシフト勤務があるため、出社が基本です。
一方で、構築や設計に進むとリモート比率は一気に高まります。特にクラウド環境(AWS、Azureなど)を扱う案件では、リモート勤務は一般的になっています。
将来的にリモートワークを希望するなら、まずは構築・設計へステップアップし、その過程でクラウドスキルを習得することが近道です。
Q5. フリーランスとして働けますか?
可能ですが、まずは3〜5年の実務経験が必要です。クラウドやセキュリティ設計スキルを磨けば、高単価案件を狙えるようになります。
まとめ:未経験からインフラエンジニアを目指す第一歩
インフラエンジニアは「将来性が不安」と思われがちですが、クラウドやセキュリティを中心に需要は拡大し続けています。
大切なのは、入口となる監視・運用で経験を積みながら、資格や演習で着実にスキルを伸ばしていくことです。
以下に「今日からできる行動例」をチェックリスト形式でまとめました。小さな一歩が、3カ月後・半年後・1年後の大きなキャリア転換につながります。
■今日からできる行動チェックリスト:
・□ 自宅PCにLinux環境を作って、基本コマンドを試す
・□ AWS無料枠で、EC2を立ち上げてみる
・□ CCNA/LPICのテキストを購入し、1日30分でも勉強を始める
・□ キャリア相談を通じて、自分の市場価値を把握する
■未経験インフラエンジニアのポイント:
・「経験がないから無理」ではなく、「学びながら挑戦できる」職種
・資格+演習でスキルを見える化すれば、未経験からでも十分に転職可能
・行動の早さが、年収やキャリアの伸び幅に直結する
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連リンク集
■インフラエンジニアの仕事・キャリア:
・インフラエンジニアのキャリアパスまとめ
・インフラエンジニアの年収まとめ
・インフラエンジニアの将来性まとめ
・インフラエンジニアはやめとけ?理由と実態
・運用監視はやめとけ?将来性とキャリアアップ
■勉強法・スキル・資格:
・CCNAとは?勉強法と資格の価値を徹底解説
・LPIC-1とは?勉強法と資格の価値を徹底解説
・インフラエンジニアに必要な資格一覧
・インフラエンジニアの勉強法まとめ
■転職・適性:
・未経験からインフラエンジニアになる方法まとめ
・インフラエンジニアに向いている人・向かない人まとめ
・インフラエンジニア志望動機:未経験でも内定が取れる例文と書き方
■関連職種:
・ネットワークエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性を解説
・サーバーエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性を解説
・クラウドエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性を解説
まずは無料相談から、キャリアの可能性を確認しましょう
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そんな方は、まずは一度プロに相談してみてください。
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